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黒の村にて 無思考と微妙な結末
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ずっと父さんに後ろを取られ続けてる。元々ある速度の差はどうしようもないとして、問題なのは界気化した魔力を放ってるのに父さんの考えを読めてない事だ。自分なりに変則的に動いたり、急に止まってみても父さんはずっと乱れる事なく僕のすぐ後ろにいる。
……やっぱり界気化した魔力での感知が効かない理由を考えないといけないっていう結論に達した時、父さんから興味や期待といった感情をほんの少しだけ感知できた。
「ヤート、どうした? このまま何もできずに終わるつもりか?」
「いろいろと考えてるところだよ」
「そうか。お前が何を見せてくれるか、楽しみにしているぞ」
「わかった。何とかしてみるね」
父さんに後ろを取られながら少し話したけど、やっぱり今の父さんの状態は変で、極端に言えば魔石に操られてた時の兄さんと姉さんに近い。でも、間違いなく父さんの精神には異常はなく、ただ静かなんだ。模擬戦とはいえ戦ってるんだから、感情が高ぶったり、いろいろ頭で考えてもおかしくない。現に感情の薄い僕でも、こうしていろいろ考えてる。
確か青のヌイジュは、「実力者になれば考えた事と違う動きをできる」って言っていた。要は頭と身体を別々に動かせるという意味だと思うけど、今の父さんは頭で何も考えずに身体を動かしてるから当てはまらないはず。……うん? 頭で何も考えずに? …………まさか?
僕は一つ思いついた事を確かめるために界気化した魔力で父さんの状態を感知しつつ、強化魔法を発動させた。
「強化魔法……」
「ほう、どうするつもりだ?」
「こうするつもり、だよっ」
「「「「「なっ‼︎」」」」」
「おお、なかなかだな」
やっぱり、そういう事か。父さんは本当に何も考えずに本能とか反射だけで動いてる事がわかった。この僕と父さんの模擬戦を見てるみんなとの違いが、何よりの証拠。なぜなら、さっきの僕の下半身集中型の強化魔法の動きは、ラカムタさんにも褒められるくらいの速さを出せている。そんな僕らしくない速さで動いたら、いくら父さんでも絶対に驚くはず。でも父さんは少しもさっきと変わらずに、また僕の後ろに回り込む。
「父さんは、何も考えずに戦えるんだね」
「まあ、そんなところだ。それでヤートはどうするつもりだ? このまま後ろを取られ続けるつもりか?」
「…………対抗策はある」
あるにはあるけど、一応の確認のためラカムタさんの様子を界気化した魔力で探ると、僕の行動を無茶をするなよってハラハラしつつ見ていた。……これは対抗策をやったら絶対に怒られるな。まあ、ここでやめるっていう選択肢もないし、あとで素直に怒られよう。僕は覚悟を決め、目を閉じて界気化と強化魔法を調整した。そして、さっき以上の速さで僕の後ろにいる父さんの方に振り向く。
「お、さらに速くな……何?」
模擬戦を開始してから初めて父さんの困惑した声を正面から聞けた。どうやら父さんの想定を超えれたみたいだね。
「父さん、僕が父さんの回り込みに反応して父さんと対面するように動いたのが、そんなに不思議?」
「……そうだな。正直、予想外だ。どうやってるのかを、あとで聞かせろよ」
「わかった。それじゃあ続きだ、ね」
僕は言い終わる前に、正面にいる父さんの懐に飛び込もうとした。でも、父さんは、すぐに反応して僕の右横を通り抜けようとしたため、僕は踏み止まり父さんを追いかける。……うん、なんとか父さんに後ろを取られるのを防げてるから、界気化と強化魔法の調整はこれで良さそうだ。ただ、このギリギリの状態は、ごく短時間しか続けれないから、また対抗策を考えないと……って、まずい。
バタンッ‼︎
足をもつれさせた僕は転び、受け身を取れず広場の地面に顔を打ちつけた。……やっぱり界気化と下半身集中型の強化魔法を発動させての移動は、鍛錬不足のせいで途中から頭が混乱してきた。そもそも下半身集中型ですら鍛錬不足なんだから転けたのは当然なんだけど、さすがに派手に転びすぎだね。速く起きないと。
けっこう顔と胸が痛い。口の中がジャリジャリするし、顔を触ったらヌルッとしてる。掌を見たら血が着いていた。たぶん鼻血かな?
「……ヤート、大丈夫か?」
すぐそばから父さんの声が聞こえたので見上げると、父さんは微妙な顔をしていた。まあ、突然目の前の相手が派手に転けたら、どう反応して良いかわからないよね。
「……割と痛い。あと模擬戦に水刺してごめん」
「子供のお前が、そういう事を気にするな。とりあえず決着はお預けにしておく。良いな?」
「父さんがそれで良いなら……」
「それじゃあ抱き上げるが、傷に響くようなら言うんだぞ」
父さんにお姫様抱っこされた。周りにいるみんなも、我に帰り母さん達やリンリーが走り寄ってくる。
「……はあ、せっかくの父さんとの模擬戦なのに、この結末は情けない」
「何言ってる。青の村での鍛錬の成果を見せてたんだ。胸を張れ」
どこまでも優しい声で父さんは褒めてくれた。嬉しいけど、嬉しいんだけど、どうしても情けなさが勝つ僕は贅沢かな?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
……やっぱり界気化した魔力での感知が効かない理由を考えないといけないっていう結論に達した時、父さんから興味や期待といった感情をほんの少しだけ感知できた。
「ヤート、どうした? このまま何もできずに終わるつもりか?」
「いろいろと考えてるところだよ」
「そうか。お前が何を見せてくれるか、楽しみにしているぞ」
「わかった。何とかしてみるね」
父さんに後ろを取られながら少し話したけど、やっぱり今の父さんの状態は変で、極端に言えば魔石に操られてた時の兄さんと姉さんに近い。でも、間違いなく父さんの精神には異常はなく、ただ静かなんだ。模擬戦とはいえ戦ってるんだから、感情が高ぶったり、いろいろ頭で考えてもおかしくない。現に感情の薄い僕でも、こうしていろいろ考えてる。
確か青のヌイジュは、「実力者になれば考えた事と違う動きをできる」って言っていた。要は頭と身体を別々に動かせるという意味だと思うけど、今の父さんは頭で何も考えずに身体を動かしてるから当てはまらないはず。……うん? 頭で何も考えずに? …………まさか?
僕は一つ思いついた事を確かめるために界気化した魔力で父さんの状態を感知しつつ、強化魔法を発動させた。
「強化魔法……」
「ほう、どうするつもりだ?」
「こうするつもり、だよっ」
「「「「「なっ‼︎」」」」」
「おお、なかなかだな」
やっぱり、そういう事か。父さんは本当に何も考えずに本能とか反射だけで動いてる事がわかった。この僕と父さんの模擬戦を見てるみんなとの違いが、何よりの証拠。なぜなら、さっきの僕の下半身集中型の強化魔法の動きは、ラカムタさんにも褒められるくらいの速さを出せている。そんな僕らしくない速さで動いたら、いくら父さんでも絶対に驚くはず。でも父さんは少しもさっきと変わらずに、また僕の後ろに回り込む。
「父さんは、何も考えずに戦えるんだね」
「まあ、そんなところだ。それでヤートはどうするつもりだ? このまま後ろを取られ続けるつもりか?」
「…………対抗策はある」
あるにはあるけど、一応の確認のためラカムタさんの様子を界気化した魔力で探ると、僕の行動を無茶をするなよってハラハラしつつ見ていた。……これは対抗策をやったら絶対に怒られるな。まあ、ここでやめるっていう選択肢もないし、あとで素直に怒られよう。僕は覚悟を決め、目を閉じて界気化と強化魔法を調整した。そして、さっき以上の速さで僕の後ろにいる父さんの方に振り向く。
「お、さらに速くな……何?」
模擬戦を開始してから初めて父さんの困惑した声を正面から聞けた。どうやら父さんの想定を超えれたみたいだね。
「父さん、僕が父さんの回り込みに反応して父さんと対面するように動いたのが、そんなに不思議?」
「……そうだな。正直、予想外だ。どうやってるのかを、あとで聞かせろよ」
「わかった。それじゃあ続きだ、ね」
僕は言い終わる前に、正面にいる父さんの懐に飛び込もうとした。でも、父さんは、すぐに反応して僕の右横を通り抜けようとしたため、僕は踏み止まり父さんを追いかける。……うん、なんとか父さんに後ろを取られるのを防げてるから、界気化と強化魔法の調整はこれで良さそうだ。ただ、このギリギリの状態は、ごく短時間しか続けれないから、また対抗策を考えないと……って、まずい。
バタンッ‼︎
足をもつれさせた僕は転び、受け身を取れず広場の地面に顔を打ちつけた。……やっぱり界気化と下半身集中型の強化魔法を発動させての移動は、鍛錬不足のせいで途中から頭が混乱してきた。そもそも下半身集中型ですら鍛錬不足なんだから転けたのは当然なんだけど、さすがに派手に転びすぎだね。速く起きないと。
けっこう顔と胸が痛い。口の中がジャリジャリするし、顔を触ったらヌルッとしてる。掌を見たら血が着いていた。たぶん鼻血かな?
「……ヤート、大丈夫か?」
すぐそばから父さんの声が聞こえたので見上げると、父さんは微妙な顔をしていた。まあ、突然目の前の相手が派手に転けたら、どう反応して良いかわからないよね。
「……割と痛い。あと模擬戦に水刺してごめん」
「子供のお前が、そういう事を気にするな。とりあえず決着はお預けにしておく。良いな?」
「父さんがそれで良いなら……」
「それじゃあ抱き上げるが、傷に響くようなら言うんだぞ」
父さんにお姫様抱っこされた。周りにいるみんなも、我に帰り母さん達やリンリーが走り寄ってくる。
「……はあ、せっかくの父さんとの模擬戦なのに、この結末は情けない」
「何言ってる。青の村での鍛錬の成果を見せてたんだ。胸を張れ」
どこまでも優しい声で父さんは褒めてくれた。嬉しいけど、嬉しいんだけど、どうしても情けなさが勝つ僕は贅沢かな?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
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