全日本陰毛抜き選手権大会

犬童 幕

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全日本陰毛抜き選手権大会

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金「皆さんこんにちは。埼玉陰毛スタジアムから第18回全日本陰毛抜き選手権大会決勝のもようをお伝えします。実況は私、金玉之助。そして解説は初代陰毛抜き選手権王者、万毛抜三さんに起こし頂いております。万毛さんよろしくお願いします」

万毛「こちらこそよろしくお願いします」

金「万毛さん早速ですが、陰毛抜き選手権をご存じない方のために簡単に競技の説明をお願いします」

万毛「今回で18回を数える陰毛抜き選手権大会ですが中々知名度は上がりません。全裸の男女がレスリングとほぼ同じ広さのリングでお互いの陰毛を抜き合うという競技でありまして、三本の陰毛を相手より先に抜いた方が勝ちというとても分かりやすい競技であります」

金「三本と言う事は一度に三本抜けば勝ちという事ですか?」

万毛「以前の国内ルールではそうだったんですが去年からインターナショナルルールに統一され一度に陰毛を何本抜こうが一本という事になりました。つまり三回相手の陰毛を抜けば勝ちという事になります」

金「それでは万毛さん、今日の決勝で相まみえる両選手について教えて頂けますか」

万毛「分かりました。先ず男性側の青コーナーは優勝候補の太井珍穂選手です。太井選手は昨年の選手権でも優勝しておりまして今回も優勝候補の最右翼と言われている選手です。対する女性側の赤コーナーは弱冠二十才の初々しい現役女子大生の井伊尾万子選手ですが太井選手に勝るとも劣らない実力の持ち主だと聞いております。彼女がなみいる強敵を退けて決勝まで登ってきた事がそれを物語っています」

金「井伊選手と太井選手の戦いと言う訳ですね」

万毛「井伊選手ではなく井伊尾選手です。変な所で切ると大変な事になりますから気を付けて下さい」

金「井伊尾選手ですね。分かりました。確かに井伊で切ると大変な事になりますね。因みに青コーナーの太井選手はふとい・ちんほと読むのでしょうか。最後のほに半濁点は付かないのですね」

万毛「当たり前です。半濁点を付けて読むとこちらも大変な事になりますから」

金「そうですか。今日の決勝戦は凄い選手同士の戦いなんですね。それで万毛さんはどちらが勝つとお考えですか?」

万毛「いやあ、これは難しい質問ですね。どちらが勝ってもおかしくない、そんな戦いになると思われます」

金「そうですか。あっ、そろそろ選手入場のようです。私達も見守りましょう」

万毛「どちらも頑張れ!」

金「先にリングに上がったのは赤コーナーの井伊・・・おほん、井伊尾・万子選手です。とても美しい顔とプロポーションの持ち主です。その裸身を惜しげもなく満員の観客に晒して四方の客席に深々とお辞儀をしています。客席ではその美しい裸身をカメラに収めようとフラッシュが次々と焚かれています」

万毛「いやあ、素晴らしい裸身ですね。陰毛も十分に手入れされていてとても美しい」

金「そして青コーナーに太井選手が登場しました。こちらも鍛え抜かれたイチモツである事が伺えます。正に名は体を表すと言う言葉がピッタリの太井選手ですね」

カーン!(試合開始のゴング)

金「さあ試合開始です。まず先手を取ったのは太井選手のようです。太井選手が井伊尾選手の両足をきめています。井伊尾選手は両足を大きく押し開かれなす術無く満グリ返しの状態にされています。ここでまた沢山のフラッシュが焚かれます。井伊尾選手のその部分をカメラに収めようと皆さん必死のようです。井伊尾選手は大衆の面前で大切な部分を大きく押し開かれ恥じらいのためか頬を赤く染めながら太井選手の右手をかわしていますが抵抗もここまでのようです。太井選手がマン毛を抜いたようです。今行司が確認して右手を上げました。まず最初の一本は太井選手が取りました。それにしても井伊尾選手の大切な部分が大きく押し開かれた時には沢山のフラッシュが焚かれていました。どうやら不純な目的で会場を訪れている人もかなりいるようです。井伊尾選手はとても可愛らしい女性ですから無理も無い事ですかねえ万毛さん」

万毛「この大会を卑猥な目的で見に来ている人が年々増えている事は嘆かわしい限りですがどの様な目的であっても観客が増える事は喜ぶべきかも知れませんね」

金「そうですね。そうこうしている間に今度は井伊尾選手が攻勢に出ています。井伊尾選手の右手が太井選手の陰毛に伸びるが、あーっとここで太選手は男根を勃起させて井伊尾選手の右手をブロックしています。これはルール上許されるのでしょうか?」

万毛「これは男性選手だけに与えられた特権のような技ですが反則ではありません」

金「あーっと、井伊尾選手が太井選手の勃起ブロックをかいくぐりチン毛を抜くことに成功したようです。行司が大きく右手を上げました。これでポイントは1対1、試合は振り出しに戻りました」

万毛「いやあ、見応えのある試合ですね」

金「それにしても男性の選手だけに勃起ブロックという技が認められているのは少し不公平な気がするんですが、その点はどうお考えですか?」

万毛「女性にも女性だけの技と言うものがあります」

金「それはどんな技ですか?」

万毛「それは故意に愛液を分泌させてマン毛をヌルヌルにして抜きにくくするという技です」

金「そうですか。おっとしょうもない話をしている間に両選手ともにさらに一本ずつを取り合って2対2となっております。この後一本を取った選手が優勝となります。やはりこの試合は万毛さんの仰る通りどちらが勝ってもおかしくない白熱した闘いになっております」

万毛「どうやら井伊尾選手も先程の愛液を分泌させる技を使っているようですな。井伊尾選手のマン毛がライトに照らされて光輝いています。いや、実に美しい」

金「おっとここで行司の右手が上がりました。どうやら軍配は青の太井選手に上がったようです。しかしここで物言いの声が掛かったようです。試合は一時中断して審議に入るもようです」

万毛「太井選手が井伊尾選手のマン毛を抜いたのは間違いないのですが井伊尾選手もほぼ同時に太井選手のチン毛を抜いていたようですね」

金「どうやら審議が終わったようです。競技委員長がマイクを持ってリングに上がりました」

委員長「只今の審議についてご説明致します。行司軍配は青の太井選手に上がりましたが井伊尾選手が太井選手のチン毛を抜くのと同時ではなかったかと言う物言いがつき、ビデオ判定の結果井伊尾選手のチン毛抜きが一瞬早く、行司さし違いで井伊尾選手の一本と致します。よって三本先取した井伊尾選手の優勝と致します」

金「いやあ、あっけない幕切れでしたね。そして今優勝カップが井伊尾選手に手渡されます。凄い闘いでしたねえ万毛さん」

万毛「どちらもよく闘いました。優れた選手が二人いなければ名勝負は生まれないのです。両選手にあっぱれをあげたいと思います」

金「勝った井伊尾選手には副賞の一千万円の小切手が手渡されます。さらに井伊尾選手には来年アメリカで開催される世界陰毛抜き選手権大会への出場資格が与えられます。いやあ、本当にいい試合でした。万毛さん、ありがとうございました」

万毛「いや、こちらこそありがとうございました」

金「第18回全日本陰毛抜き選手権大会決勝のもようを埼玉陰毛スタジアムからお送りいたしました。それでは来年の第19回大会でまたお会いしましょう。さようなら」

万毛「さようなら」





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