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16話 ロリ魔王、姉妹対決! 創世の神と破壊の神
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班メンバーを賭けた対抗戦が始まった。
2組の生徒たちは、班別対抗試験のため
魔皇魔術科高等専門学園デモンズゲートの
裏側にある森へ来ていた。
薄気味悪さの漂う深い森が広がっており、渓谷や山が見える。
その広大な土地は、魔法の訓練をするのにちょうどいい。
「それじゃ、二班に分かれて、早速班別対抗試験を始めま~す!
最初は、モルドレッド班!」
エクシア先生がそう口にすると、モルドレッドが前に出る。
「皆さんにお手本を見せてあげてください」
「わかったわ」
フッ、とモルドレッドが微笑する。
「じゃ、相手の班は……」
モルドレッドが私をじっと睨んでいる。
そんな顔をしなくとも、逃げるわけがなかろう
「はいはーい!私がやりま~す!」
ジャンヌとアリスとティナと一緒に前に出た。
「では、最初はモルドレッド班とシャルロット班による班別対抗試験を行います。
結果は成績に影響しますから、手を抜かず、しっかりやってくださいね~!」
そう言って、エクシア先生は他の生徒をつれて森から出ていく。
監視は使い魔や大鏡を使って行うのだろう。
班別対抗試験は、言わば模擬戦争だからな。
巻き込まれてはただではすまない。
「覚悟はいいかしら?」
強気にモルドレッドが睨んでくる。
私はそれを堂々と受けとめた。
「ワーハッハッハ!!!そっちこそ」
「相変わらず、偉そうな奴だわ。
ちゃんと約束は覚えてるわよね?」
「ああ、ちゃんと覚えてる覚えてる。」
「勝った方が負けた方の奴隷になるんだろ?」
「全然違うわよ!?」
「それで陣地はどちらがいいかしら?」
「好きに決めればいいよ。どこでも同じだし」
「そ。じゃ、東側をもらうわ」
必然的に、私の陣地は西側となる。
「覚えてなさい。その傲慢な態度、後で後悔させてあげるわ」
ぷいっと振り返りモルドレッドは班員たちを引き連れて
森の東側へ去っていった。
「私たちも行きますか」
「……ん……」
「はい!」
適当に歩き、森の西側に辿り着く。
そこで始まりの合図まで待機
「さて、そろそろかな」
上空を飛ぶフクロウから、開戦の合図が送られてくる。
「それではモルドレッド班、シャルロット班による班別対抗試験を開始します。
始祖の名に恥じないよう、全力で敵を叩きのめしちゃってくださ~いっ!」
始祖の名に恥じぬよう、か。
別に私、好き好んで敵を叩きのめしていたわけではないんだけど。
神話の時代は今のように平和ではなかったし
単にそうしないといけなかったから
向かってくる奴らを全員血祭りにしてきただけなんだけどなあ?
本来の私は皆の幸せを心から願ってる
生粋の平和主義者なのだが
どうもその辺りをこの時代の連中は誤解しているぜ。
そもそも私が好戦的な性格だったら
こんな扱いされて黙っているはずがなかろうに。
まあ、今に始まったことではないが。
「……作戦は……?」
ジャンヌが淡々と尋ねてきた。
「といっても、三人だからな」
モルドレッド班はクラスの半数、ざっと三十人はいる。
「ジャンヌやティナの意見は?」
尋ねると、無表情で彼女は考え込む。
「……わたしは、創造の魔法が得意……。」
「私は城に攻め込んで殲滅させるのが手っ取り早いと思います!」
「…………魔王城は加護により、中に入ってる魔族の力を底上げさせるから
この少人数で攻め込むのは悪手………………
こっちも魔王城を創造魔法で作るのがいいと思う……………。」
妥当な戦術だな。数で劣ってる私達だが
魔王城に籠城して攻め込んできたやつらを確実に撃破する方法が良さそう。
「でも、たぶんあいつはそう来るだろうと読んでるぞ」
「……じゃ、どうする……?」
まあ、正直な話、戦術は考えるだけ無駄だ。
なにをどうやったところで、私が負けるわけがないからね。
とはいえ、どうせならお姉ちゃんの慌てふためく顔が見てみたい。
「向こうが絶対に予想していない戦術で裏をかく」
ジャンヌは無表情でじっと俺を見返す。
「……どんな……?」
「魔王城は囮にして、私が単独で向こうの魔王城に乗り込む。
ティナはジャンヌの護衛してもらって
私とアリスが攻め込んでその間に全滅させる。ほら?簡単でしょう?」
「なるほど!流石師匠です!完璧な作戦ですね!」
「…………!?」
ジャンヌは表情を変えないが、驚いたように黙りこくっていた。
「どうだ?」
「……無謀すぎる……」
あはは、と私は爽やかに笑った。
「向こうもそう思ってるだろう。だからこそ、裏をかける」
「……大丈夫……?」
「大丈夫大丈夫、安心しろ、私は最強だから」
心配しているのか、ジャンヌは無表情のまま固まっている。
「不安?」
尋ねると、ふるふるとジャンヌは首を振る。
「不安は不安……でも…シャルロットは強い……信じる。」
なかなかジャンヌはわかっているようだな。
彼女は、私をその目でしっかりと見つめている。
「護衛と囮は任せたぞ二人とも。」
ジャンヌはこくりとうなずく。
「……気をつけてね…………」
「ああ、手加減はあんまり得意じゃないからな」
すると、ジャンヌが目をぱちぱちさせた。
「……シャルロットが……」
「私に気をつけてって言ってたの?」
思わず訊き返していた。
ジャンヌは小首をかしげる。
「……おかしい……?」
「いや、普通の人にならはおかしくないよ?」
「そうです!師匠は規格外と言いますか………
絶対に負けないんです!仮に負けてもその後最終的に勝ちます!」
ふふ、と腹の底から笑いがこみ上げる。
まさか戦闘で私が心配されるとは思いもしなかった。
今まで、私の強さを知っている者には
信頼こそされど、心配なんて一度もされたことなかったなあ。
これが友達というものなのだろうか?新鮮な感覚。
でも、案外悪くない。
「ジャンヌちゃんも気をつけてね」
「……ん……頑張って………。」
手を振ってジャンヌと別れ
私はまっすぐアリス班の陣地である森へ向かった。
アリスは不死鳥の魔力装甲を纏い
既に戦闘準備は万全のようだ。
しかし、よく見てみたが
私の神様形態とあまり露出度が変わらぬな…
ビキニアーマーよりも布面積が狭くほとんど全裸のようなモノだ。
それに以前に見た時には無かった
浮遊する魔法砲台が四つほど追加されている。
しばらくすると、後方から大きな魔力が流れ出す。
これは……創造魔法だけではないな…?
ジャンヌの魔眼には創造神の紋章が浮かびあがっており
創造神の魔眼を発動させていた。
振り向けば、西の森の三箇所に巨大な城が建っていた。
おそらくジャンヌの創造魔法だろう?
囮のためのハリボテだろうけど
短期間であれだけ巨大な魔王城を三つも建設するとは
彼女の魔力は五十万超えてるだけあり、クラスでも群を抜いている。
まあ私達を除けば、の話だが。
「さてさて。向こうの反応は……?」
創世の力で聴力を超強化させることにより世界中の音を取得可能となり
耳を働かせて、奴らの会話を盗み聞きする。
すぐに声が聞こえてきた。
「モルドレッド様。敵陣に三つの城が建てられました」
「恐らく二つは罠ね。残りの一つに、向こうの奴らが潜んでいるはずよ」
「一つずつ城を破壊しますか?」
「いいえ。この短期間じゃ
いくらあの子でも創造魔法だけでは
完全な魔王城は創れないはずよ。
時間を稼いで、その間に堅牢な魔王城にするつもりでしょう。
その前に叩くわ」
「了解。ご指示をください」
「魔剣士、治療魔術師、魔術師、召喚術師の
部隊編成で、それぞれの魔王城に向かってちょうだい」
「了解しました!」
「ふふふ………アンタとは直接戦わずに
あのゼロ、ローザさん、ネムリンちゃんを送り込んで、時間を稼ぐ。
流石にすぐにやられることはあり得ないはずだから…
その間にジャンヌちゃん達が
城を完成させる前に攻め込んでしまえばそれでお終いよ。」
「私に対していつも大口叩いてるんだから
せいぜい友達ぐらいは守ってみせなさい?
小さな小さな自称魔王の神様?」
なるほど。
こちらの出方は大体分かった。
それに、私のことを知り尽しているあいつらが
参戦してくるなら
少々、時間が稼がれて厄介だな~
未来予知してきてこっちの手の内がバレてる可能性もある。
【星命流転覇星激爆覇】
ルミナにはいつもフィニッシャーとして助けられているが
彼女が敵に回っているこの状況が
二千年生きてきて今までで一番恐怖を感じている
星命流転覇星激爆覇
ルクシアが放った
禍々しい赤黒い闇色の魔法陣から放たれた
超新星爆発のような白銀の輝きにも見える
究極の極大消滅魔法の力は
星の最期の煌きを彷彿とさせる、淡く美しい輝き。
その光の直撃を受けたモノは、何者だろうと
例外なく滅びる正真正銘の即死魔法だ
この魔法は、同じ固有魔法でも
人類にさえ理解して模倣出来てしまう程
理解しやすく美しい魔法術式をしていた
かつては、とある魔王の固有魔法だった
『名も無き魔法』とは違って
星命流転覇星激爆覇は
私でさえ、模倣が不可能な魔法だった。
見様見真似にルミナに魔法陣を見せてもらい
同様にルミナの星のような魔法陣を描いてみたが
同じ術式を描いたのに使えなかった。
ルミナにしか扱えない術式だった。
というより、あのどう見ても魔法が使えるような
魔術として成立していない術式で魔法が使えている
ルミナの方が可笑しいのだ。
異能とは、ありとあらゆる法則から逸脱された力
その異能を元に発展させた物がアレだ。
つまり、同じ術式を描いた所で使える訳がないのである。
私が使っても魔法は発動せず
精々キラキラした星のエフェクトが付いた
『名も無き魔法』にしかならないであろう。
この魔法の恐ろしい所はなんといっても
魔力や魔法を吸収、もしくは、反射させる効果のある
魔法や魔道具、神器、異能の類いが一切効かないのだ。
通常、このような強力な魔法は
なにかしらの手段で反射させて
迂闊に撃たせないように警戒させるのが定石であるのだが
星命流転覇星激爆覇は
ありとあらゆる常識が通じず問答無用で消滅させられる。
たとえ、因果律を弄り、現実を改変し
時を巻き戻したとしても無駄だ。
何をしたとしても、
星命流転覇星激爆覇を受けたという事実は変わらず
受けた箇所が崩壊していき最終的に
時間逆行も現実改変も意味を成さず崩れ去っていく。
アレを食らった時点で詰んでいるのだ。
それが、究極の消滅魔法と呼ばれる所以なのだ。
撃たれたら回避するしか生存する方法は存在しない
もしも直撃してしまったら、待っているのは
死……という結果…のみだ。
如何なる抵抗も許されず、ただ崩壊するのみである。
恐ろしいことに
ルミナは精密過ぎる卓越された魔力操作の技術によって
星命流転覇星激爆覇
この恐ろしい即死魔法がバリエーション豊富なものに化けたのだ。
大爆発させて周囲の全てを消し飛ばす全方位への攻撃。
一つの方向に絞ることで極太レーザーのようになることも可能
そして、その卓越した魔力操作技巧により
軌道を蛇のように左右に蛇行させて
回避後に死角から当てることも不可能ではない。
拡散させたとしても威力は添え置きだから
無数に分裂させて無数の光の矢のように飛ばしたり
天から光の雨のように降り注がせることだって可能
なにより、この魔法の発射速度は
初速から終わりまで速度が変わらない上にとんでもなく速い
そこにルミナの速射技術もあわさって
光より遥かに速く放たれ、光が見えた時には既に当たっているモノなのだ。
しかも、私の魔力探知を掻い潜ってくる事が出来る。
たとえば、遥か宇宙の最果てのような
気配を全く感じられない範囲外から狙い撃ちされる可能性や
ステルス&スナイパーしてくる可能性も考えられる
モルちゃんにも負けず劣らず厄介な相手と言えるだろう。
さて――どうしたものか
「ねえ…シャルロット……なにか話しましょう?」
「ん?まあ、いいぜ?暇だし」
「………アンタ…私のこと覚えてないの?」
「……ん………ごめん。何処かで会ってたの?
よく覚えてないわ。」
「そっか……覚えてないのね………」
アリスは悲しそうな顔をした。
本当に見に覚えがないな。
この世界に来たのは二千年ぶりだ。
知り合いなどいるわけもない。
神話の時代の魔族が転生し
記憶を保持している……ということなら考えられるが
神話の時代でも親しかった人物なんていない。
本当に彼女は何者なのだろうか?
アリスとそうこう話していたら
遠くにだが、向こうの陣地にある巨大な魔王城が見えてきた。
だが、これで――と、私は転移魔法を使おうとした。
「…………やっぱりくるよね~。」
そこには
チェーンソーやら巨盾やら大鎌やらが鉤爪と合わさっている
白銀のチェーンソークローを装備し
銀髪になっていた覚醒魔王状態のローザお姉ちゃん
尊厳な祝福の鐘の音を轟かせて
世界之終焉を発動。
凄まじい魔力をバチバチと迸せている
終焉の魔王が降臨していた。
ネムちゃんも薔薇の盾を四つも構えて
楽しそうにフワフワと飛んでいる。
「おいおい、これは皆さん最初から全力ですか……
そうですか……そうですか……そうなのか……」
完全に想定外だ……!?
こいつらこんなしょーもない遊びに全力過ぎないか!?
「フフフ………シャルロットちゃんの考えてることは読めてましたよ~」
「貴様のことだから、私達がこのような遊戯に
一切全力を出さないであろうという考えの裏をかいたのだ。」
「アハハハ!面白そうだから私も参加しちゃった~」
やりますねえ……完全に裏をかかれたわけだが……
まあ、こいつらが全力出しても
私の足元にも及ばないから関係ないんだけどな!!
【グングニール・カタストロフィー・デストロイ!!】
【ファンタジー・シールドアタック~!】
想起の力で完璧に再現された破壊の神槍と
薔薇の盾を飛ばしてきた姉妹の連撃だろうが関係ない。
彼女達の時の流れを緩やかにしてそのまま止めてしまえばいい。
【ダイナミックバースト・ノヴァ・イグニッション】
純白の機械神、デウス・エクス・マキナを召喚し
私は白い光の柱に包まれて神化する。
凄まじい創世神の魔力を迸せながら
デウス・エクス・マキナを操作して
私の秘められた力を全て解放する。
【アルティメット・アルビオン】
元気99倍!!宇宙最強の神様パワー!!
尊厳な鐘の音を響き渡らせながら
透過能力を一時的に無効化。
超高速移動しながら薔薇の盾を
ネムちゃんにぶつかるように向きを変えたことで直撃し、彼女は気絶した。
ローザお姉ちゃんをローキックで転ばせて気絶させる。
次にゼロを………と思ったが
流石にこのこいつには攻撃を数回弾かれて対応されてしまう。
しかし、即死攻撃や一撃必殺の攻撃も神殺しの力も
当たらなければ意味がないのである。
究極の時の王者の力である未来予知や時間操作さえも
どれだけ未来を先読みしようが攻撃に反応出来なければ意味がない。
己の時を加速させようが時を巻き戻そうが
神様となったことで私には、もはや通用しなくなっていた。
現に、久遠零は徐々に私のスピードには付いてこれなくなっている。
彼女は私が更に超加速したことにより
何をされたかもわからずに
世界最強クラスの魔王でさえ視認出来ない程の
次元が違う速さによる凄まじい連撃を受けて
ゼロはわりとあっけなく気絶させられてしまった。
「やれやれ、こんな遊戯に本気出させやがって………」
「なんて神々しい……純白の魔力装甲なの……綺麗………」
どうやらアリスは今の私の姿を見て見惚れているようだ。
このまま半裸の二人が歩き回るのも絵図の問題がヤバそうなので
私は神化を解除して元の衣装に戻っていった。
ついでにこちらの魔王城に攻め込もうとしていた部隊を見つけたので
超高速移動中に軽く撫でてやって、全滅させておいた。
【ブレイズ・エンド!!!】
アリスの地面に全力で叩きつけた魔大剣により巨大な火柱が発生する。
その他の部隊の殲滅はアリスに任せて
私はそのまま超高速移動しながら飛んでいく。
次の瞬間、目の前にモルドレッド班の建てた魔王城があった。
魔王城内部の会話を傍受していた魔王イヤーが
頭の中にうるさく響いた。
「あっ、モルドレッド様っ!?」
「どうかした?」
「シャルロット・レガリアがいきなりこの城の前に現れましたっ!?」
「はあっ!? いったいどうやって……?」
「わかりません。我々が注意深く自陣の魔力の流れを見ていましたが
本当にいきなり現れましたっ!!
なにか我々の知らない魔法を使ったとしか思えませんっ!!」
モルドレッドがはっと息を飲む音が聞こえた。
「もうここまでやってくるなんて……
まさか……みんなが敗北したと言うの………?」
「まあいいわ。どのみち、単独で乗り込んでくるなんて
殺してくれって言ってるようなものだもの。
裏をかいたつもりかもしれないけど
ただの無謀と戦術をはき違えていることを教えてあげなさいっ!」
魔王城の障壁に二万の砲門が生え
漆黒の太陽の弾幕を撃ち出す。
しかし、何事も無かったかのように
私は爆炎の中をゆるりと歩く。
「し……信じられません………!?」
「こ……こんなことが……ありえるのかっ!?」
そうして私は魔王城に辿り着いたのであるが
この魔王城は随分と脆く軽い
中に色々な罠を仕掛けてあると踏んだ私は
転移の魔法を使って自陣の魔王城に帰ると
ティナの服を掴んで転移魔法で連れていくことにした。
試しに彼女に城をぶん投げさせてみることにした。
「えっと……師匠とりあえずこの城を投げればいいんですね?」
「そうだよ~」
「ずいぶんと軽そうなお城ですね~」
ティナはまっすぐ魔王城へ歩いていき、その壁の下に手を入れる。
「無駄よ。なにをするか知らないけど私達には敵わないわ!」
「何故なら、城には星命流転で施された罠の数々が」
「今に見てろ。凄いモノが見られるぞ」
ぐっと壁に爪を立てる。彼女の指が城にめり込んだ。
ガ、ガガガガガガ、ドオオォォォッと
魔王城が地面から抜けていく。
「な、なにが起きているのっ!?!?」
「し、信じられませんっ。彼女は……
ティナ・レガリアは
この城を持ち上げようとしていますっ!!」
「な……そ、そんなことができるわけが……!!」
魔王城が地面から完全に抜け、
ティナはそれを片手で持ち上げていた。
「……嘘……。あんな細い腕のどこに……こんな力が……
どうして…………どうやって……?」
そして、ティナは城を全力で蹴り飛ばした。
巨大な城はサッカーボールのように凄まじい勢いでぶっ飛ばされた。
「きゃああああああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!」
風を切りぶっ飛んでいく巨大な魔王城は
ズガアアアアアアアァァァァァンッと地面に叩きつけられた。
「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
モルドレッドの悲鳴が聞こえてくる。
思ったよりはまだまだ余裕がありそうだ。
地面に叩きつけてやった魔王城も半壊といったところか。
他の生徒はほとんどが瀕死で戦えるのは
まともに戦えるのはお姉ちゃん一人だけとなった。
ルミナは無傷だが、何かを察して身を引いている。
流石は魔皇、あれで無傷とは頑丈だな。
そういえば、前に魔剣とか石像とかぶつかっても
魔剣とか石像の方が壊れるぐらい
肉体強度がクッソ硬かったな、あいつ。
さて、ここからどうするつもり?
「…………世界破滅魔法を使うわ」
「し、しかし、モルドレッド様!?
あの魔法は我々の魔力を結集させても成功率は一割もありませんっ!」
「それに失敗すれば、モルドレッド様でも
確実に気を失ってしまいしますっ!
そうなれば我々はお終いですっ!」
「怖じ気づいている場合ではないわ!敵の力を認めなさい!
いくら魔力0のただの人間と言えども
あいつらは城を投げるような化け物なのよ!
生半可な覚悟で撃退できると思ってるわけ?」
モルドレッドの指摘に、弱音を吐いていた班員どもが押し黙る。
やはり、なかなかのカリスマだ。
まだまだ未熟ではあるが
お姉ちゃんの成長にワタシ、泣きそう。
「炎属性最上位魔法の終焉焔獄炎滅弾を上回る
炎属性最強の終焉魔法、終焉焔獄炎滅黒陽
でもなければ、あいつらは倒せない。そうでしょ?」
班員どもの声はない。だが、まだ諦めないという
強い意志と光を灯した瞳が彼らの決意を教えてくれる。
「向こうは二人、こっちは二十人もいるのよっ!
これで負けたら、恥もいいところだわ!
死力を尽くして臨みなさいっ!
あなたたちの生涯最高の魔法を
魔族の誇りをあいつらに見せつけてあげなさいっ!」
その叱咤に、班員たちは声をあげた。
「「「了解っ!!モルドレッド様の為に我ら命を燃やしましょう。!!!」」」
十九人全員が
モルドレッドにありったけの魔力を注ぎ込む。
要の大魔法の術式を組んでいるのは
モルドレッド・レガリア
破壊の神と呼ばれるだけのことはあり
その才能は希有なものがある。
ルミナは精密で繊細な魔力操作によって
魔法陣の構築をサポートしている。
破壊神として力を付けて
ルミナや仲間の力を借りたとはいえ
これだけ大がかりな魔法を展開するのは決して簡単なことじゃない。
炎属性最上級魔法の魔法陣が展開されて
班員達の魔力が彼女に集まり
魔法陣の上に更に五重の魔法陣が浮かび上がり
彼女達は漆黒の太陽を顕現させることに成功した。
「覚悟はいい? みんなの力、みんなの心、わたしに預けて」
「はい」
「信じています、モルドレッド様」
「俺達のありったけの魔力を使ってください」
「必ず勝ちましょう……!」
二十人の心が、魔力が一点に集中する。
しん、と空気が張りつめた。
次の瞬間、モルドレッドは声を上げた。
「行くわよぉぉっ!!
【煉獄焚天点火焔収束獄炎滅爆】
【終焉焔獄炎滅黒陽】っっっ!!!」
極限まで高められた魔力が一気に爆発するように
その魔力の塊は禍々しい黒い炎へ変質していき
巨大な漆黒の太陽と化し、隕石のように私達めがけて降り注いだ。
しかし、それが私達に届くことはなかった。
「せえええええい!!!!!」
漆黒の太陽はティナの拳の一振りが巻き起こした
凄まじい風圧により進行方向を変えて
私達にではなくモルドレッドの方向に向けて落ちはじめた。
「あっーーーー!!ヤバいです師匠!?
跳ね返したのはいいですけど
このままだと皆さんが消し炭にっーー!!」
「あははははっ!!!いいぞいいぞ!!!
よくぞ、アレを跳ね返してみせた!
見事だ。あとで褒美をくれてやる!」
モルドレッド達に襲いくる黒い太陽に向かって私は手をかざす。
魔法陣が浮かび上がり、指先に小さな赤黒い炎が現れた。
そういえば、この世界で攻撃魔法らしい攻撃魔法を使うのは初めてだな。
【極小黒滅獄炎弾】
私が放った小さな炎は、漆黒の太陽に衝突する。
次の瞬間、漆黒の太陽に穴が空き
ブラックホールのように漆黒の太陽は
みるみるその小さな炎に飲まれていった。
一瞬の出来事だ。マッチの火のような小さな炎に
巨大な太陽が跡形もなく燃やし尽くされていた。
「……嘘……私の最上位炎魔法が相殺された……」
私の放った炎は漆黒の太陽を食しても尚、止まることなく
そのまま魔王城へ突っ込んでいき、そして弾けた。
魔王城が炎に包まれ、焼け落ちる。
壁や天井が崩れ、ガラガラとけたたましい音を立てながら、瞬く間に崩壊していった。
モルドレッドと、その他大勢のクラスメイトは
先程の一撃でもう魔力が底をついたか満身創痍でふらふらだ。
「……流石ね、たった一人で最上位炎魔法を使えるなんてね……」
私が使ったのは最下級の初級魔法なのだが
それを言うのは流石に可哀想なので
そういうことにしておくか。
「だけど………まだ…わたしは負けてないんだからっ!」
モルドレッドは破壊の神眼を暴走しないギリギリまで強める。
私は咄嗟に防ぐが赤黒い光を浴びた腕が灰となる。
回復魔法で腕を生やしながら後退する。
魔法陣を展開し獄炎が魔剣の形を象る。
それを掴んだモルドレッドは獄炎の刃を飛ばす。
「………」
私は迫りくる獄炎の刃を指で軽く弾く。
二発目を弾こうとした瞬間、破壊神の力に触れて指が灰になる。
体を反らして二発目を避ける。
「おっと……」
反撃とばかりに繰り出した打撃は
突っ込んできたモルドレッドの腹に直撃し
ミチミチと内蔵に拳がめりこんだ音がした。
「ガハッ……!?ウッ……オエエエエエ!!」
「……そろそろ諦めたら?」
「まだまだ……こんなものじゃ……ないんだからっ!」
お姉ちゃんは破壊の神眼を全開にしながら
私を睨みつけてくる。
暴走しないギリギリまで力を使ったせいか
モルドレッドの上着が灰塵となり上半身裸になる。
わたしもお姉ちゃんの瞳をじっと見つめ返す。
破壊神の力が私の魔力を滅ぼしていき
一秒間に400回のペースで私の肉体は灰となっているが
それと同じ速度で魔法を行使し続ける。
即座に蘇生魔術で全身の肉体を再構築させていき
私の魔力が凄まじい勢いで消耗されていく。
見つめ合って19秒しか経っていないが
わたしの総魔力量の4割が削られてしまっていた。
どちらが先に力尽きるか我慢比べをしようとしたが
しかし姉の方が先に魔力が底を尽きたのか途中で
破壊の神眼が途切れた。
【REWRITE】
シャルロットは時を司る魔術を使い
局所的に時を戻し、モルドレッドの魔力を全快にさせる。
そして、局所的に時を未来の時間軸に照準を合わせて
混沌から這い出た闇のような破壊神の最も強力な権能を宿した
黒い粒子がモルドレッドの手に集まり、闇色の魔王の剣が顕現する。
魔剣の柄を握り破壊神の魔力を解き放ち
魔界の大気が震える。
「シャルロット………なんのつもり?」
「ハンデだよハンデ」
「なっ……!?」
「だってまだまだ遊び足りないんだもーん…」
「シャルロット…アナタ………」
REWRITEを使ったから残りの魔力は半分しかないが余裕だろう。
「さあ、お姉ちゃん、わからせの時間だよ?」
「……いいえ?生意気な妹を躾ける時間よ?」
モルドレッドは破壊の神眼の光を放ちながら
闇色の破壊神の魔剣を振るい赤黒い斬撃を飛ばす。
私は一応、破壊神の力を宿したその斬撃を避ける。
しかし避けた所で無駄だ。
この闇色の魔剣の斬撃は守ることも避けることも不可能だ。
たとえ、世界から断絶され不可侵の領域にいようと
遥か遠くの土地に逃げようと必ず命中するのがこの魔剣の力だ。
避けた所で足を斬り飛ばされ転倒しそうになるが
即座に回復魔術で足を生やす。
人差し指と中指を合わせて指鉄砲を作りながら
スライディングしながら
モルドレッドに照準を合わせるように指を弾く
「バーーーンッ!!!」
複数のブラックホールのような弾丸が発生し
モルドレッドの腹部と肩を抉り取るように空間ごと滅ぼす
モルドレッドは破壊神の権能を使い
滅ぼされたという事実を滅ぼして、現実を改竄し
何事もなかったかのように無傷だ。
「フフンっ!どうかしら?シャルロット」
「ハハ…遊びがいがあるお姉ちゃんで嬉しいわ」
「破壊神の権能は全部私にあるんだから
流石のアナタも敵わないんじゃない?」
「そうかな?やってみないと分からないんじゃない?」
二人は睨みあいながら同時に駆け出した。
モルドレッドが振るった破壊神の権能を宿した魔王剣を
シャルロットは素手で掴むが
体の内部から無数の魔王剣が飛び出し串刺しにされる。
「ガフッ!?」
シャルロットの体中から鮮血が噴き出すが
創世の力で滅ぼされた箇所を修復していく。
モルドレッドは虚無から発生する不可視の斬撃を放ち
シャルロットの胴体を世界ごと空間断裂で真っ二つにし
上半身がポトリと地に落ちる。
シャルロットは腰から下の感覚が無くなり
視界には青空が映り込む。
「オイオイ可愛い妹に酷い事するね~」
「アンタにはこのぐらいやっても平気でしょ?」
「まあ、そうだけども…」
下半身から滲み出た混沌の暗闇が上半身を繋ぎあわせて再生させる。
シャルロットの肉体を再生不能にするまで
何度も切り刻むがそれより速く再生するシャルロット。
モルドレッドはシャルロットの額に魔剣を突き刺して
脳を滅ぼして肉体の再生と止めようとするが止まらない。
シャルロットも反撃で星を消す威力の攻撃を繰り出し
モルドレッドを滅ぼし続けるが
破壊神の権能の全てを手にした彼女は無傷のままだ。
現状唯一モルドレッドに傷を付けられるのは
彼女が持っている魔王剣のみ。
しかし、シャルロットにはハンデとして自ら与えた
ソレを使う選択肢は最初からなかった。
考えている間にも百の肉片に切断されるが即座に蘇生する。
シャルロットは破壊神に対抗する為に
REWRITEで未来の自分の力を自身に顕現させる。
アウターゴッドの魔王、虚空之神の力を解禁し
宇宙の力を解き放つ。
シャルロットの瞳が透き通った青白い神の瞳に変わる。
「それじゃあ…そろそろ決着付けようか……?」
シャルロットの周囲の空間が崩壊し宇宙空間となり
モルドレッドに宇宙的恐怖と狂気を与え
普通ならこの空間に引きずり込んだ瞬間
モルドレッドの脳が宇宙的恐怖にヤラレ狂気に狂い
廃人になるはずだが
破壊の神眼が領域外の神々の理屈を滅ぼす。
本来、シャルロット以外停止しているはずの世界で
モルドレッドは歩みを止めない。
そして、魔王剣を振るい、宇宙空間を破壊した。
「……やれるねえ……お姉ちゃん」
「シャルロットこそ……やるじゃないっ!」
しかし、神を滅ぼす禁忌の神である
破壊神の権能を宿しているモルドレッドでも
その全てを完全に制御出来る訳ではない。
破壊に理性を徐々に破壊されていき
気が触れていることに彼女は気がつかない。
破壊神の狂気の瞳が愛しい妹を壊そうとしていた。
その瞬間、破壊神の神格が解放され
破壊は覚醒し世界の均衡が壊れた。
モルドレッド・レガリアの破壊の力は神化し
シャルロット・レガリアと同じ力
しかし反転した力
創世の神の力とは真逆とも言える終焉の神の力に目覚めた。
【神格覚醒:真紅の破壊】
モルドレッド・レガリアの瞳が
真祖の吸血鬼の証である真紅に染まる。
モルドレッド・レガリアの目の前に
鍵穴のようなモノが描かれている
金色の神魔文字が描かれた黒金の禍々しい魔法陣が出現し
モルドレッドは魔法陣の鍵穴に手を突っ込み
180度捻り、壊すように封印を解除し
背後にその魔法陣を乱雑に放り投げる。
そして金と黒の魔法陣は
黒、金、プラチナが混ざった色味をし
禍々しい赤黒い光を放っている
デウス・エクス・マキナ・ドゥームズ
機械仕掛けの終焉神へと変化する。
モルドレッドの背後に降臨した
世界の裁定者にして世界を滅亡に導く
滅亡主神デウス・エクス・マキナ・ドゥームズは
何かが封印されている重々しい扉が中心部にあり
巨大な歯車のような、リングのような姿形をしており
デウス・エクス・マキナに赤黒い炎が灯り、
彼女が指を鳴らす音を合図に九つの光輪に
黒炎が点火されると
左右に三本ずつ、頭上に三本設置されている
強化されて金色の輝きを放つようになった
漆黒の光輪から九本の金色の炎の柱が爆音を響き渡らせながら
炎が悪魔の翼のように見えるように左右に三本ずつ設置された六本の火柱と
頭上の光輪からの三本の火柱が天を貫かんとする勢いで噴き荒れ狂っている。
デウス・エクス・マキナのリングがグルンと
180度回転し、中心部となる扉の封印が解かれる。
扉から黒金の神竜バハムートと九尾の金狐のような装甲が現れ
二つに分割されるとそれぞれ
デウス・エクス・マキナの上下と左右に配置される。
【滅亡神覚醒・デストロイアー・END・ジャッジメント】
モルドレッドは九本の光の柱を自身を囲うように展開し
モルドレッドの体を一瞬の合間に
金色と漆黒の神竜の生体装甲が
モルドレッドを上下から挟み込むように漆黒の鎧で 包み込み
更にその装甲の上から九尾の金狐の生体装甲が重なるように装着される。
光の柱が生物の尻尾、もしくは触手のようにユラユラと蠢き
デウス・エクス・マキナとモルドレッドを包み込むと
光の柱は大爆発を引き起こしモルドレッドは
人間でありながら神の姿へと神化していく。
破壊神の力を解放した大爆発によって
黒と金の生体装甲は微粒子レベルにまで分解されて
鎧から人間へと姿を変えながら
全裸となっているモルドレッドに取り込まれる。
恐ろしい金色の輝きと禍々しい暗闇を放ちながら
世界の裁定者が……
絶対的な力を振るう最凶の滅亡と破壊の神が降臨する。
次元が歪み空間に金色と黒いノイズが走ると
モルドレッドの手に
シャルロットの神銃神剣と同型だが金色に染まって
剣先からは加速する電磁砲弾を射出する魔術が組み込まれてあり
神剣の柄となっている銃部分には長剣を倒し
銃部分と接続させることで電磁砲射出式魔術を行使する魔力回路が組み込まれている
銃口接続型電磁砲発射機構が備えつけられている
滅亡終焉神の神銃神剣ジャッジメント・ドゥームズが創造される。
そして、破壊神の魔王剣を同時に顕現させる。
その力は世界之創造主の姿に神化したシャルロットを超えているかもしれない。
ほとんど能力も姿も力も同等
唯一の力はその身に宿る力が創世か滅亡かだけ。
白と金の瓜二つの姿をしている二人の少女が対峙する。
シャルロットも世界之創造主の姿に神化し
漆黒の剣と純白の剣がぶつかり合う。
「アハハハハハハハハハハッッッ!!」
「ねえ~シャルロット…もっと遊びましょう?」
赤黒い無限の刃がシャルロットに迫り
シャルロットの肉体はズタズタにされ
更に破壊神の禍々しい闇色の鉤爪で引き裂かれ
鮮血が飛び散るがそれでも妹は歩みを止めない。
シャルロットの瞳が青白い神眼が金色に輝く瞳に変化し
創世の神の力を行使し彼女に近づき
彼女の瞳を見つめ破壊神の力を制御させながら徐々に元に戻す。
彼女を正気に戻す方法はこれしか思いつかなかった
モルドレッドは自身の絶大な力を制御出来ない。
このままでは世界諸々滅亡するしかなくなる。
金色の銃撃と漆黒の斬撃を避けながら
モルドレッドに接近すると
未来予知してもどれだけ世界の時を緩やかにしても
防御が間に合わないモルドレッドの異常な速度から繰り出された
赤黒い破壊神の魔力を纏った蹴りを食らいぶっ飛ばされる。
【終焉焔獄炎滅弾】
二人は同時に漆黒の太陽を召喚しぶつけ合い
空が終末世界のように赤黒く染まる。
【霹靂千聖天神槍】
【焉沈没獄滅凪亡瀑布水】
私は神々を滅ぼす混沌の海から瀑布を召喚する。
千本の聖なる神槍は混沌に飲まれ消滅し
闇色の混沌がモルドレッドを覆い尽くすが
破壊神の前では足止めも出来ず切り裂かれ消滅する。
【終焔焉滅焔焚焼焚極獄炎】
モルドレッドの指先に黒い魔力の粒子が収束し黒炎が放たれる。
黒い火種のような魔力粒子が着弾地点から炸裂させて
宇宙全土を灼き尽くし世界を焦土に変えて滅ぼす灰塵滅亡魔法だ。
わたしはそれを受け止めながら
創世の力で灰塵に変えられたこの世界を修復する。
「へえ………なかなかやるねえお姉ちゃ」
破壊神の魔王剣の無から発生した不可視の刃に貫かれ
一瞬隙が生まれた。
赤黒い刃に一秒で一万は切り裂かれたが
それでもシャルロットは顔色一つ変えずに
魔王剣と終焉神銃神剣の攻撃を捌く。
創世の力を使い檻を生成し閉じ込めるが
終焉の神の力を創世の力で止めること等不可能。
すぐさま塵と化した。
創世の鐘の音を鳴らしモルドレッドの動きを止めて
暴走を止めようとするが
滅亡をもたらす終焉の鐘の音が鳴り響き創世の力を滅ぼしていく。
「なるほど…あの力は終焉の神の力…
つまり私の創世と同質でありながら真逆の力。
仕方ないなぁ…アレを使うしかないか。」
シャルロットは神銃神剣の強化魔術機構を機動させ
全能力と魔力を数十倍に増大させ制限を解除し九十九倍、倍化させる。
青白い斬撃と砲撃を放つが
滅亡の神の力により彼女の周辺の空間諸共破壊され
彼女に触れる前に塵と成ってしまう。
「はあ…はあ…」
「キャハハハッッ!もうおしまいなの~?
それなら……これで終わり。」
【ジエンド・ワールド・ドゥームズ】
全てを滅ぼす滅亡の黒陽を放ち
背中に九つの金色の翼を顕現させ
ブースターから赤黒い炎を噴出しながら
滅亡の力を極限まで高めたモルドレッドは
禍々しい金色と漆黒の炎を纏いながら浮遊していく。
シャルロットもデウスエクスマキナを顕現させ
全てのブースターから青白い炎を噴出しながら飛翔し
創世の力を増大させ青白い炎が全身を包み
虹色の神々しい光が右脚に収束し最強の一撃を繰り出す。
シャルロットの一撃は滅亡の神の権能を突破し
モルドレッドの破壊神の力で削られようとも止まらず
モルドレッドの最強の一撃に打ち勝つ。
飛ばされた後も双つの剣で防いだ
モルドレッドを押し込みながら剣を弾き飛ばす。
魔王剣はたとえ手元を離れても離れたと同じ瞬間に手元に顕現する。
ありとあらゆる事象を破壊し
創世の神の力のように世界を己の思いのままにする
破壊神の権能だ。
モルドレッドが振るった魔王剣を素手で受け止める。
「キャハハハハハハ!!このまま壊してあげるわっ!」
「………やっとここまで…近づけた。私の勝ちだよ」
「えっ?」
シャルロットはモルドレッドを抱き寄せる。
シャルロットはモルドレッドの唇にキスをしながら胸を揉んだ。
「にゃわああああああッッッ!!!?」
「なななななにすんのよっ!?」
感情を昂ぶせたことで破壊の神眼が暴発し、地面が消失する。
モルドレッドは底が見えない奈落の底に落下し始める。
「ギャアアーーーッッッッ!!!!」
モルドレッドの手をシャルロットが掴んだ。
「やれやれ……お姉ちゃん大丈夫…?」
「あ…ありがとう……シャルロット……」
「それで…勝負は私の勝ちってことで良いよね?」
「もう……それでいいわよ……」
「正気に戻って安心したよ。
その姿になっても力ももう暴走してないみたいだし」
「うぅ…まさかまたこの姿になるなんて…
もう二度とないと思ってたのに…」
「なっちゃったものは仕方ないよ。
これからはまた暴走しないように制御するの助けるからさ。」
「シャルロット……うん…その…ありがとう。」
「……桁違いだ……化け物め……」
背中から、そんな呟きが聞こえた気がするが無視して
モルドレッドの元に歩みを進める。
「約束は覚えているよね?」
そうモルドレッドに話しかける。
「…………」
ぐっと唇を噛み、モルドレッドは屈辱に染まった表情を浮かべた。
「どうして……黒服のみんなを殺さなかったの?」
そう言われてもな。なにも本当に戦争しているわけではないのに
ムカつく言動をされたとはいえ、それで殺すほど短気ではないし
そもそも寝ていて内容を碌に聞いてない。
たかだか授業で殺す必要もないのだし
殺したらその後生き返らせるのが面倒ではないか。
とはいえ、そんなことを言っても締まらないしなあ。
「みんなが幸せになれる世界を目指してるからね。
そんな些細なことで殺すのは無しと思った。それだけ。」
そう言って、モルドレッドに手を差し出す。
「改めて、我の配下に加わりなさい
モルドレッド・レガリア」
モルドレッドはしばらく考えた後
怖ず怖ずと私の手を取ろうとし、寸前でキッと睨んだ。
彼女はまだ勝利を諦めてなく
完全に油断してたタイミングで
その破壊神の神眼を全力で叩きつけてきた。
「これでも食らって死になさいっ!!」
「だが、断るっ!」
お姉ちゃんの破壊神の神眼を私は真っ向から見返す。
魔力が大きく削がれ2割程減少したが
それでも私は彼女の瞳を見つめ続ける。
「私は……アンタに勝てなかった。
いつも守るどころか守られるし
力もまともに制御出来ないし
それどころか私はアナタの仲間よりずっと弱いわ
このままだといつか足手まといになるわよ……。
だったら、いまここで殺しなさいよっ!」
「それも無しだから断るわ。
わたしが守ればそれで解決するんだから
私以外の仲間が雑魚でも一向に構わないよ。」
モルドレッドに差し出した手を更に突き出して
無理矢理手を握らせる。
「強情な姉さんだな。いいから。
黙って私の仲間に加わればいいのだ。」
「……こんな屈辱、絶対に忘れないわ。
いつか強くなって………そうしたら
きっと……あなたを……守れるくらい強くなるわよ……」
その強気な発言におもわず
あはははっと私は笑ってしまった。
「守れる程……か。
相変わらず素直じゃないお姉ちゃんだぜ。
まっ殺した程度で私が死ぬとは思わないけど
それでも守ってくれるんだ……ありがとう」
モルドレッドは呆気にとられたような顔になった。
「相変わらず、不思議で変な妹だわ……」
はあ、と彼女はため息をつく。
「……いいわ。今のわたしじゃ、あなたに敵いそうもないものね」
そう言い訳をしてから、お姉ちゃんは私の手にちょこんと指先を置いた。
「でも、覚えていてちょうだい。
いつまでもあなたに頼りっぱなしにはならないわ」
「ああ。これからもお互い、姉妹共々よろしくな」
そう笑いかけると、モルドレッドは目を丸くした。
「ねえ。もう一つ聞くわ」
「なに?まだ何かある?」
「わたしを誘ったのは、あの子のため?」
「まあ………そうだな。お節介かもしれなかったが
ジャンヌがお姉ちゃんとも仲良くしたそうにしていたから。」
「そ。ふーん」
興味がなさそうに彼女は私から手を放した。
「ああ、それともう一つ言い忘れてた」
「なによ?」
「お姉ちゃんの最後の魔法と眼が本当にとっても綺麗だったよ!」
途端に、モルドレッドの顔が真っ赤に染まった。
彼女は逃げるようにくるりと身を翻す。
「あっ言っておくが、お世辞じゃなくて本当だよ!
あんな綺麗な眼は見たことがないんだから!」
神話の時代から現在まで様々な眼を見てきたが
あの美しさは神話の時代でも中々目にかかれない。
勇者レガリアとその子孫であるティナの瞳の美しさを除けば
ここまで穢れのない眼の持ち主はいなかった。
彼女は相当な魔力の才能を秘めているだろう。
まあ、今はまだ未熟にもほどがあるがな。
「聞いているの?おーい?もしも~し?」
そっぽを向いたままのお姉ちゃんにそう言うと
彼女はまたこっちを向いた。
「……聞こえないわよ、馬鹿……!」
私に褒められて照れたのか、弱々しく言うばかりだ。
こうして、私達は無事に勝利をおさめたのであった。
2組の生徒たちは、班別対抗試験のため
魔皇魔術科高等専門学園デモンズゲートの
裏側にある森へ来ていた。
薄気味悪さの漂う深い森が広がっており、渓谷や山が見える。
その広大な土地は、魔法の訓練をするのにちょうどいい。
「それじゃ、二班に分かれて、早速班別対抗試験を始めま~す!
最初は、モルドレッド班!」
エクシア先生がそう口にすると、モルドレッドが前に出る。
「皆さんにお手本を見せてあげてください」
「わかったわ」
フッ、とモルドレッドが微笑する。
「じゃ、相手の班は……」
モルドレッドが私をじっと睨んでいる。
そんな顔をしなくとも、逃げるわけがなかろう
「はいはーい!私がやりま~す!」
ジャンヌとアリスとティナと一緒に前に出た。
「では、最初はモルドレッド班とシャルロット班による班別対抗試験を行います。
結果は成績に影響しますから、手を抜かず、しっかりやってくださいね~!」
そう言って、エクシア先生は他の生徒をつれて森から出ていく。
監視は使い魔や大鏡を使って行うのだろう。
班別対抗試験は、言わば模擬戦争だからな。
巻き込まれてはただではすまない。
「覚悟はいいかしら?」
強気にモルドレッドが睨んでくる。
私はそれを堂々と受けとめた。
「ワーハッハッハ!!!そっちこそ」
「相変わらず、偉そうな奴だわ。
ちゃんと約束は覚えてるわよね?」
「ああ、ちゃんと覚えてる覚えてる。」
「勝った方が負けた方の奴隷になるんだろ?」
「全然違うわよ!?」
「それで陣地はどちらがいいかしら?」
「好きに決めればいいよ。どこでも同じだし」
「そ。じゃ、東側をもらうわ」
必然的に、私の陣地は西側となる。
「覚えてなさい。その傲慢な態度、後で後悔させてあげるわ」
ぷいっと振り返りモルドレッドは班員たちを引き連れて
森の東側へ去っていった。
「私たちも行きますか」
「……ん……」
「はい!」
適当に歩き、森の西側に辿り着く。
そこで始まりの合図まで待機
「さて、そろそろかな」
上空を飛ぶフクロウから、開戦の合図が送られてくる。
「それではモルドレッド班、シャルロット班による班別対抗試験を開始します。
始祖の名に恥じないよう、全力で敵を叩きのめしちゃってくださ~いっ!」
始祖の名に恥じぬよう、か。
別に私、好き好んで敵を叩きのめしていたわけではないんだけど。
神話の時代は今のように平和ではなかったし
単にそうしないといけなかったから
向かってくる奴らを全員血祭りにしてきただけなんだけどなあ?
本来の私は皆の幸せを心から願ってる
生粋の平和主義者なのだが
どうもその辺りをこの時代の連中は誤解しているぜ。
そもそも私が好戦的な性格だったら
こんな扱いされて黙っているはずがなかろうに。
まあ、今に始まったことではないが。
「……作戦は……?」
ジャンヌが淡々と尋ねてきた。
「といっても、三人だからな」
モルドレッド班はクラスの半数、ざっと三十人はいる。
「ジャンヌやティナの意見は?」
尋ねると、無表情で彼女は考え込む。
「……わたしは、創造の魔法が得意……。」
「私は城に攻め込んで殲滅させるのが手っ取り早いと思います!」
「…………魔王城は加護により、中に入ってる魔族の力を底上げさせるから
この少人数で攻め込むのは悪手………………
こっちも魔王城を創造魔法で作るのがいいと思う……………。」
妥当な戦術だな。数で劣ってる私達だが
魔王城に籠城して攻め込んできたやつらを確実に撃破する方法が良さそう。
「でも、たぶんあいつはそう来るだろうと読んでるぞ」
「……じゃ、どうする……?」
まあ、正直な話、戦術は考えるだけ無駄だ。
なにをどうやったところで、私が負けるわけがないからね。
とはいえ、どうせならお姉ちゃんの慌てふためく顔が見てみたい。
「向こうが絶対に予想していない戦術で裏をかく」
ジャンヌは無表情でじっと俺を見返す。
「……どんな……?」
「魔王城は囮にして、私が単独で向こうの魔王城に乗り込む。
ティナはジャンヌの護衛してもらって
私とアリスが攻め込んでその間に全滅させる。ほら?簡単でしょう?」
「なるほど!流石師匠です!完璧な作戦ですね!」
「…………!?」
ジャンヌは表情を変えないが、驚いたように黙りこくっていた。
「どうだ?」
「……無謀すぎる……」
あはは、と私は爽やかに笑った。
「向こうもそう思ってるだろう。だからこそ、裏をかける」
「……大丈夫……?」
「大丈夫大丈夫、安心しろ、私は最強だから」
心配しているのか、ジャンヌは無表情のまま固まっている。
「不安?」
尋ねると、ふるふるとジャンヌは首を振る。
「不安は不安……でも…シャルロットは強い……信じる。」
なかなかジャンヌはわかっているようだな。
彼女は、私をその目でしっかりと見つめている。
「護衛と囮は任せたぞ二人とも。」
ジャンヌはこくりとうなずく。
「……気をつけてね…………」
「ああ、手加減はあんまり得意じゃないからな」
すると、ジャンヌが目をぱちぱちさせた。
「……シャルロットが……」
「私に気をつけてって言ってたの?」
思わず訊き返していた。
ジャンヌは小首をかしげる。
「……おかしい……?」
「いや、普通の人にならはおかしくないよ?」
「そうです!師匠は規格外と言いますか………
絶対に負けないんです!仮に負けてもその後最終的に勝ちます!」
ふふ、と腹の底から笑いがこみ上げる。
まさか戦闘で私が心配されるとは思いもしなかった。
今まで、私の強さを知っている者には
信頼こそされど、心配なんて一度もされたことなかったなあ。
これが友達というものなのだろうか?新鮮な感覚。
でも、案外悪くない。
「ジャンヌちゃんも気をつけてね」
「……ん……頑張って………。」
手を振ってジャンヌと別れ
私はまっすぐアリス班の陣地である森へ向かった。
アリスは不死鳥の魔力装甲を纏い
既に戦闘準備は万全のようだ。
しかし、よく見てみたが
私の神様形態とあまり露出度が変わらぬな…
ビキニアーマーよりも布面積が狭くほとんど全裸のようなモノだ。
それに以前に見た時には無かった
浮遊する魔法砲台が四つほど追加されている。
しばらくすると、後方から大きな魔力が流れ出す。
これは……創造魔法だけではないな…?
ジャンヌの魔眼には創造神の紋章が浮かびあがっており
創造神の魔眼を発動させていた。
振り向けば、西の森の三箇所に巨大な城が建っていた。
おそらくジャンヌの創造魔法だろう?
囮のためのハリボテだろうけど
短期間であれだけ巨大な魔王城を三つも建設するとは
彼女の魔力は五十万超えてるだけあり、クラスでも群を抜いている。
まあ私達を除けば、の話だが。
「さてさて。向こうの反応は……?」
創世の力で聴力を超強化させることにより世界中の音を取得可能となり
耳を働かせて、奴らの会話を盗み聞きする。
すぐに声が聞こえてきた。
「モルドレッド様。敵陣に三つの城が建てられました」
「恐らく二つは罠ね。残りの一つに、向こうの奴らが潜んでいるはずよ」
「一つずつ城を破壊しますか?」
「いいえ。この短期間じゃ
いくらあの子でも創造魔法だけでは
完全な魔王城は創れないはずよ。
時間を稼いで、その間に堅牢な魔王城にするつもりでしょう。
その前に叩くわ」
「了解。ご指示をください」
「魔剣士、治療魔術師、魔術師、召喚術師の
部隊編成で、それぞれの魔王城に向かってちょうだい」
「了解しました!」
「ふふふ………アンタとは直接戦わずに
あのゼロ、ローザさん、ネムリンちゃんを送り込んで、時間を稼ぐ。
流石にすぐにやられることはあり得ないはずだから…
その間にジャンヌちゃん達が
城を完成させる前に攻め込んでしまえばそれでお終いよ。」
「私に対していつも大口叩いてるんだから
せいぜい友達ぐらいは守ってみせなさい?
小さな小さな自称魔王の神様?」
なるほど。
こちらの出方は大体分かった。
それに、私のことを知り尽しているあいつらが
参戦してくるなら
少々、時間が稼がれて厄介だな~
未来予知してきてこっちの手の内がバレてる可能性もある。
【星命流転覇星激爆覇】
ルミナにはいつもフィニッシャーとして助けられているが
彼女が敵に回っているこの状況が
二千年生きてきて今までで一番恐怖を感じている
星命流転覇星激爆覇
ルクシアが放った
禍々しい赤黒い闇色の魔法陣から放たれた
超新星爆発のような白銀の輝きにも見える
究極の極大消滅魔法の力は
星の最期の煌きを彷彿とさせる、淡く美しい輝き。
その光の直撃を受けたモノは、何者だろうと
例外なく滅びる正真正銘の即死魔法だ
この魔法は、同じ固有魔法でも
人類にさえ理解して模倣出来てしまう程
理解しやすく美しい魔法術式をしていた
かつては、とある魔王の固有魔法だった
『名も無き魔法』とは違って
星命流転覇星激爆覇は
私でさえ、模倣が不可能な魔法だった。
見様見真似にルミナに魔法陣を見せてもらい
同様にルミナの星のような魔法陣を描いてみたが
同じ術式を描いたのに使えなかった。
ルミナにしか扱えない術式だった。
というより、あのどう見ても魔法が使えるような
魔術として成立していない術式で魔法が使えている
ルミナの方が可笑しいのだ。
異能とは、ありとあらゆる法則から逸脱された力
その異能を元に発展させた物がアレだ。
つまり、同じ術式を描いた所で使える訳がないのである。
私が使っても魔法は発動せず
精々キラキラした星のエフェクトが付いた
『名も無き魔法』にしかならないであろう。
この魔法の恐ろしい所はなんといっても
魔力や魔法を吸収、もしくは、反射させる効果のある
魔法や魔道具、神器、異能の類いが一切効かないのだ。
通常、このような強力な魔法は
なにかしらの手段で反射させて
迂闊に撃たせないように警戒させるのが定石であるのだが
星命流転覇星激爆覇は
ありとあらゆる常識が通じず問答無用で消滅させられる。
たとえ、因果律を弄り、現実を改変し
時を巻き戻したとしても無駄だ。
何をしたとしても、
星命流転覇星激爆覇を受けたという事実は変わらず
受けた箇所が崩壊していき最終的に
時間逆行も現実改変も意味を成さず崩れ去っていく。
アレを食らった時点で詰んでいるのだ。
それが、究極の消滅魔法と呼ばれる所以なのだ。
撃たれたら回避するしか生存する方法は存在しない
もしも直撃してしまったら、待っているのは
死……という結果…のみだ。
如何なる抵抗も許されず、ただ崩壊するのみである。
恐ろしいことに
ルミナは精密過ぎる卓越された魔力操作の技術によって
星命流転覇星激爆覇
この恐ろしい即死魔法がバリエーション豊富なものに化けたのだ。
大爆発させて周囲の全てを消し飛ばす全方位への攻撃。
一つの方向に絞ることで極太レーザーのようになることも可能
そして、その卓越した魔力操作技巧により
軌道を蛇のように左右に蛇行させて
回避後に死角から当てることも不可能ではない。
拡散させたとしても威力は添え置きだから
無数に分裂させて無数の光の矢のように飛ばしたり
天から光の雨のように降り注がせることだって可能
なにより、この魔法の発射速度は
初速から終わりまで速度が変わらない上にとんでもなく速い
そこにルミナの速射技術もあわさって
光より遥かに速く放たれ、光が見えた時には既に当たっているモノなのだ。
しかも、私の魔力探知を掻い潜ってくる事が出来る。
たとえば、遥か宇宙の最果てのような
気配を全く感じられない範囲外から狙い撃ちされる可能性や
ステルス&スナイパーしてくる可能性も考えられる
モルちゃんにも負けず劣らず厄介な相手と言えるだろう。
さて――どうしたものか
「ねえ…シャルロット……なにか話しましょう?」
「ん?まあ、いいぜ?暇だし」
「………アンタ…私のこと覚えてないの?」
「……ん………ごめん。何処かで会ってたの?
よく覚えてないわ。」
「そっか……覚えてないのね………」
アリスは悲しそうな顔をした。
本当に見に覚えがないな。
この世界に来たのは二千年ぶりだ。
知り合いなどいるわけもない。
神話の時代の魔族が転生し
記憶を保持している……ということなら考えられるが
神話の時代でも親しかった人物なんていない。
本当に彼女は何者なのだろうか?
アリスとそうこう話していたら
遠くにだが、向こうの陣地にある巨大な魔王城が見えてきた。
だが、これで――と、私は転移魔法を使おうとした。
「…………やっぱりくるよね~。」
そこには
チェーンソーやら巨盾やら大鎌やらが鉤爪と合わさっている
白銀のチェーンソークローを装備し
銀髪になっていた覚醒魔王状態のローザお姉ちゃん
尊厳な祝福の鐘の音を轟かせて
世界之終焉を発動。
凄まじい魔力をバチバチと迸せている
終焉の魔王が降臨していた。
ネムちゃんも薔薇の盾を四つも構えて
楽しそうにフワフワと飛んでいる。
「おいおい、これは皆さん最初から全力ですか……
そうですか……そうですか……そうなのか……」
完全に想定外だ……!?
こいつらこんなしょーもない遊びに全力過ぎないか!?
「フフフ………シャルロットちゃんの考えてることは読めてましたよ~」
「貴様のことだから、私達がこのような遊戯に
一切全力を出さないであろうという考えの裏をかいたのだ。」
「アハハハ!面白そうだから私も参加しちゃった~」
やりますねえ……完全に裏をかかれたわけだが……
まあ、こいつらが全力出しても
私の足元にも及ばないから関係ないんだけどな!!
【グングニール・カタストロフィー・デストロイ!!】
【ファンタジー・シールドアタック~!】
想起の力で完璧に再現された破壊の神槍と
薔薇の盾を飛ばしてきた姉妹の連撃だろうが関係ない。
彼女達の時の流れを緩やかにしてそのまま止めてしまえばいい。
【ダイナミックバースト・ノヴァ・イグニッション】
純白の機械神、デウス・エクス・マキナを召喚し
私は白い光の柱に包まれて神化する。
凄まじい創世神の魔力を迸せながら
デウス・エクス・マキナを操作して
私の秘められた力を全て解放する。
【アルティメット・アルビオン】
元気99倍!!宇宙最強の神様パワー!!
尊厳な鐘の音を響き渡らせながら
透過能力を一時的に無効化。
超高速移動しながら薔薇の盾を
ネムちゃんにぶつかるように向きを変えたことで直撃し、彼女は気絶した。
ローザお姉ちゃんをローキックで転ばせて気絶させる。
次にゼロを………と思ったが
流石にこのこいつには攻撃を数回弾かれて対応されてしまう。
しかし、即死攻撃や一撃必殺の攻撃も神殺しの力も
当たらなければ意味がないのである。
究極の時の王者の力である未来予知や時間操作さえも
どれだけ未来を先読みしようが攻撃に反応出来なければ意味がない。
己の時を加速させようが時を巻き戻そうが
神様となったことで私には、もはや通用しなくなっていた。
現に、久遠零は徐々に私のスピードには付いてこれなくなっている。
彼女は私が更に超加速したことにより
何をされたかもわからずに
世界最強クラスの魔王でさえ視認出来ない程の
次元が違う速さによる凄まじい連撃を受けて
ゼロはわりとあっけなく気絶させられてしまった。
「やれやれ、こんな遊戯に本気出させやがって………」
「なんて神々しい……純白の魔力装甲なの……綺麗………」
どうやらアリスは今の私の姿を見て見惚れているようだ。
このまま半裸の二人が歩き回るのも絵図の問題がヤバそうなので
私は神化を解除して元の衣装に戻っていった。
ついでにこちらの魔王城に攻め込もうとしていた部隊を見つけたので
超高速移動中に軽く撫でてやって、全滅させておいた。
【ブレイズ・エンド!!!】
アリスの地面に全力で叩きつけた魔大剣により巨大な火柱が発生する。
その他の部隊の殲滅はアリスに任せて
私はそのまま超高速移動しながら飛んでいく。
次の瞬間、目の前にモルドレッド班の建てた魔王城があった。
魔王城内部の会話を傍受していた魔王イヤーが
頭の中にうるさく響いた。
「あっ、モルドレッド様っ!?」
「どうかした?」
「シャルロット・レガリアがいきなりこの城の前に現れましたっ!?」
「はあっ!? いったいどうやって……?」
「わかりません。我々が注意深く自陣の魔力の流れを見ていましたが
本当にいきなり現れましたっ!!
なにか我々の知らない魔法を使ったとしか思えませんっ!!」
モルドレッドがはっと息を飲む音が聞こえた。
「もうここまでやってくるなんて……
まさか……みんなが敗北したと言うの………?」
「まあいいわ。どのみち、単独で乗り込んでくるなんて
殺してくれって言ってるようなものだもの。
裏をかいたつもりかもしれないけど
ただの無謀と戦術をはき違えていることを教えてあげなさいっ!」
魔王城の障壁に二万の砲門が生え
漆黒の太陽の弾幕を撃ち出す。
しかし、何事も無かったかのように
私は爆炎の中をゆるりと歩く。
「し……信じられません………!?」
「こ……こんなことが……ありえるのかっ!?」
そうして私は魔王城に辿り着いたのであるが
この魔王城は随分と脆く軽い
中に色々な罠を仕掛けてあると踏んだ私は
転移の魔法を使って自陣の魔王城に帰ると
ティナの服を掴んで転移魔法で連れていくことにした。
試しに彼女に城をぶん投げさせてみることにした。
「えっと……師匠とりあえずこの城を投げればいいんですね?」
「そうだよ~」
「ずいぶんと軽そうなお城ですね~」
ティナはまっすぐ魔王城へ歩いていき、その壁の下に手を入れる。
「無駄よ。なにをするか知らないけど私達には敵わないわ!」
「何故なら、城には星命流転で施された罠の数々が」
「今に見てろ。凄いモノが見られるぞ」
ぐっと壁に爪を立てる。彼女の指が城にめり込んだ。
ガ、ガガガガガガ、ドオオォォォッと
魔王城が地面から抜けていく。
「な、なにが起きているのっ!?!?」
「し、信じられませんっ。彼女は……
ティナ・レガリアは
この城を持ち上げようとしていますっ!!」
「な……そ、そんなことができるわけが……!!」
魔王城が地面から完全に抜け、
ティナはそれを片手で持ち上げていた。
「……嘘……。あんな細い腕のどこに……こんな力が……
どうして…………どうやって……?」
そして、ティナは城を全力で蹴り飛ばした。
巨大な城はサッカーボールのように凄まじい勢いでぶっ飛ばされた。
「きゃああああああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!」
風を切りぶっ飛んでいく巨大な魔王城は
ズガアアアアアアアァァァァァンッと地面に叩きつけられた。
「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
モルドレッドの悲鳴が聞こえてくる。
思ったよりはまだまだ余裕がありそうだ。
地面に叩きつけてやった魔王城も半壊といったところか。
他の生徒はほとんどが瀕死で戦えるのは
まともに戦えるのはお姉ちゃん一人だけとなった。
ルミナは無傷だが、何かを察して身を引いている。
流石は魔皇、あれで無傷とは頑丈だな。
そういえば、前に魔剣とか石像とかぶつかっても
魔剣とか石像の方が壊れるぐらい
肉体強度がクッソ硬かったな、あいつ。
さて、ここからどうするつもり?
「…………世界破滅魔法を使うわ」
「し、しかし、モルドレッド様!?
あの魔法は我々の魔力を結集させても成功率は一割もありませんっ!」
「それに失敗すれば、モルドレッド様でも
確実に気を失ってしまいしますっ!
そうなれば我々はお終いですっ!」
「怖じ気づいている場合ではないわ!敵の力を認めなさい!
いくら魔力0のただの人間と言えども
あいつらは城を投げるような化け物なのよ!
生半可な覚悟で撃退できると思ってるわけ?」
モルドレッドの指摘に、弱音を吐いていた班員どもが押し黙る。
やはり、なかなかのカリスマだ。
まだまだ未熟ではあるが
お姉ちゃんの成長にワタシ、泣きそう。
「炎属性最上位魔法の終焉焔獄炎滅弾を上回る
炎属性最強の終焉魔法、終焉焔獄炎滅黒陽
でもなければ、あいつらは倒せない。そうでしょ?」
班員どもの声はない。だが、まだ諦めないという
強い意志と光を灯した瞳が彼らの決意を教えてくれる。
「向こうは二人、こっちは二十人もいるのよっ!
これで負けたら、恥もいいところだわ!
死力を尽くして臨みなさいっ!
あなたたちの生涯最高の魔法を
魔族の誇りをあいつらに見せつけてあげなさいっ!」
その叱咤に、班員たちは声をあげた。
「「「了解っ!!モルドレッド様の為に我ら命を燃やしましょう。!!!」」」
十九人全員が
モルドレッドにありったけの魔力を注ぎ込む。
要の大魔法の術式を組んでいるのは
モルドレッド・レガリア
破壊の神と呼ばれるだけのことはあり
その才能は希有なものがある。
ルミナは精密で繊細な魔力操作によって
魔法陣の構築をサポートしている。
破壊神として力を付けて
ルミナや仲間の力を借りたとはいえ
これだけ大がかりな魔法を展開するのは決して簡単なことじゃない。
炎属性最上級魔法の魔法陣が展開されて
班員達の魔力が彼女に集まり
魔法陣の上に更に五重の魔法陣が浮かび上がり
彼女達は漆黒の太陽を顕現させることに成功した。
「覚悟はいい? みんなの力、みんなの心、わたしに預けて」
「はい」
「信じています、モルドレッド様」
「俺達のありったけの魔力を使ってください」
「必ず勝ちましょう……!」
二十人の心が、魔力が一点に集中する。
しん、と空気が張りつめた。
次の瞬間、モルドレッドは声を上げた。
「行くわよぉぉっ!!
【煉獄焚天点火焔収束獄炎滅爆】
【終焉焔獄炎滅黒陽】っっっ!!!」
極限まで高められた魔力が一気に爆発するように
その魔力の塊は禍々しい黒い炎へ変質していき
巨大な漆黒の太陽と化し、隕石のように私達めがけて降り注いだ。
しかし、それが私達に届くことはなかった。
「せえええええい!!!!!」
漆黒の太陽はティナの拳の一振りが巻き起こした
凄まじい風圧により進行方向を変えて
私達にではなくモルドレッドの方向に向けて落ちはじめた。
「あっーーーー!!ヤバいです師匠!?
跳ね返したのはいいですけど
このままだと皆さんが消し炭にっーー!!」
「あははははっ!!!いいぞいいぞ!!!
よくぞ、アレを跳ね返してみせた!
見事だ。あとで褒美をくれてやる!」
モルドレッド達に襲いくる黒い太陽に向かって私は手をかざす。
魔法陣が浮かび上がり、指先に小さな赤黒い炎が現れた。
そういえば、この世界で攻撃魔法らしい攻撃魔法を使うのは初めてだな。
【極小黒滅獄炎弾】
私が放った小さな炎は、漆黒の太陽に衝突する。
次の瞬間、漆黒の太陽に穴が空き
ブラックホールのように漆黒の太陽は
みるみるその小さな炎に飲まれていった。
一瞬の出来事だ。マッチの火のような小さな炎に
巨大な太陽が跡形もなく燃やし尽くされていた。
「……嘘……私の最上位炎魔法が相殺された……」
私の放った炎は漆黒の太陽を食しても尚、止まることなく
そのまま魔王城へ突っ込んでいき、そして弾けた。
魔王城が炎に包まれ、焼け落ちる。
壁や天井が崩れ、ガラガラとけたたましい音を立てながら、瞬く間に崩壊していった。
モルドレッドと、その他大勢のクラスメイトは
先程の一撃でもう魔力が底をついたか満身創痍でふらふらだ。
「……流石ね、たった一人で最上位炎魔法を使えるなんてね……」
私が使ったのは最下級の初級魔法なのだが
それを言うのは流石に可哀想なので
そういうことにしておくか。
「だけど………まだ…わたしは負けてないんだからっ!」
モルドレッドは破壊の神眼を暴走しないギリギリまで強める。
私は咄嗟に防ぐが赤黒い光を浴びた腕が灰となる。
回復魔法で腕を生やしながら後退する。
魔法陣を展開し獄炎が魔剣の形を象る。
それを掴んだモルドレッドは獄炎の刃を飛ばす。
「………」
私は迫りくる獄炎の刃を指で軽く弾く。
二発目を弾こうとした瞬間、破壊神の力に触れて指が灰になる。
体を反らして二発目を避ける。
「おっと……」
反撃とばかりに繰り出した打撃は
突っ込んできたモルドレッドの腹に直撃し
ミチミチと内蔵に拳がめりこんだ音がした。
「ガハッ……!?ウッ……オエエエエエ!!」
「……そろそろ諦めたら?」
「まだまだ……こんなものじゃ……ないんだからっ!」
お姉ちゃんは破壊の神眼を全開にしながら
私を睨みつけてくる。
暴走しないギリギリまで力を使ったせいか
モルドレッドの上着が灰塵となり上半身裸になる。
わたしもお姉ちゃんの瞳をじっと見つめ返す。
破壊神の力が私の魔力を滅ぼしていき
一秒間に400回のペースで私の肉体は灰となっているが
それと同じ速度で魔法を行使し続ける。
即座に蘇生魔術で全身の肉体を再構築させていき
私の魔力が凄まじい勢いで消耗されていく。
見つめ合って19秒しか経っていないが
わたしの総魔力量の4割が削られてしまっていた。
どちらが先に力尽きるか我慢比べをしようとしたが
しかし姉の方が先に魔力が底を尽きたのか途中で
破壊の神眼が途切れた。
【REWRITE】
シャルロットは時を司る魔術を使い
局所的に時を戻し、モルドレッドの魔力を全快にさせる。
そして、局所的に時を未来の時間軸に照準を合わせて
混沌から這い出た闇のような破壊神の最も強力な権能を宿した
黒い粒子がモルドレッドの手に集まり、闇色の魔王の剣が顕現する。
魔剣の柄を握り破壊神の魔力を解き放ち
魔界の大気が震える。
「シャルロット………なんのつもり?」
「ハンデだよハンデ」
「なっ……!?」
「だってまだまだ遊び足りないんだもーん…」
「シャルロット…アナタ………」
REWRITEを使ったから残りの魔力は半分しかないが余裕だろう。
「さあ、お姉ちゃん、わからせの時間だよ?」
「……いいえ?生意気な妹を躾ける時間よ?」
モルドレッドは破壊の神眼の光を放ちながら
闇色の破壊神の魔剣を振るい赤黒い斬撃を飛ばす。
私は一応、破壊神の力を宿したその斬撃を避ける。
しかし避けた所で無駄だ。
この闇色の魔剣の斬撃は守ることも避けることも不可能だ。
たとえ、世界から断絶され不可侵の領域にいようと
遥か遠くの土地に逃げようと必ず命中するのがこの魔剣の力だ。
避けた所で足を斬り飛ばされ転倒しそうになるが
即座に回復魔術で足を生やす。
人差し指と中指を合わせて指鉄砲を作りながら
スライディングしながら
モルドレッドに照準を合わせるように指を弾く
「バーーーンッ!!!」
複数のブラックホールのような弾丸が発生し
モルドレッドの腹部と肩を抉り取るように空間ごと滅ぼす
モルドレッドは破壊神の権能を使い
滅ぼされたという事実を滅ぼして、現実を改竄し
何事もなかったかのように無傷だ。
「フフンっ!どうかしら?シャルロット」
「ハハ…遊びがいがあるお姉ちゃんで嬉しいわ」
「破壊神の権能は全部私にあるんだから
流石のアナタも敵わないんじゃない?」
「そうかな?やってみないと分からないんじゃない?」
二人は睨みあいながら同時に駆け出した。
モルドレッドが振るった破壊神の権能を宿した魔王剣を
シャルロットは素手で掴むが
体の内部から無数の魔王剣が飛び出し串刺しにされる。
「ガフッ!?」
シャルロットの体中から鮮血が噴き出すが
創世の力で滅ぼされた箇所を修復していく。
モルドレッドは虚無から発生する不可視の斬撃を放ち
シャルロットの胴体を世界ごと空間断裂で真っ二つにし
上半身がポトリと地に落ちる。
シャルロットは腰から下の感覚が無くなり
視界には青空が映り込む。
「オイオイ可愛い妹に酷い事するね~」
「アンタにはこのぐらいやっても平気でしょ?」
「まあ、そうだけども…」
下半身から滲み出た混沌の暗闇が上半身を繋ぎあわせて再生させる。
シャルロットの肉体を再生不能にするまで
何度も切り刻むがそれより速く再生するシャルロット。
モルドレッドはシャルロットの額に魔剣を突き刺して
脳を滅ぼして肉体の再生と止めようとするが止まらない。
シャルロットも反撃で星を消す威力の攻撃を繰り出し
モルドレッドを滅ぼし続けるが
破壊神の権能の全てを手にした彼女は無傷のままだ。
現状唯一モルドレッドに傷を付けられるのは
彼女が持っている魔王剣のみ。
しかし、シャルロットにはハンデとして自ら与えた
ソレを使う選択肢は最初からなかった。
考えている間にも百の肉片に切断されるが即座に蘇生する。
シャルロットは破壊神に対抗する為に
REWRITEで未来の自分の力を自身に顕現させる。
アウターゴッドの魔王、虚空之神の力を解禁し
宇宙の力を解き放つ。
シャルロットの瞳が透き通った青白い神の瞳に変わる。
「それじゃあ…そろそろ決着付けようか……?」
シャルロットの周囲の空間が崩壊し宇宙空間となり
モルドレッドに宇宙的恐怖と狂気を与え
普通ならこの空間に引きずり込んだ瞬間
モルドレッドの脳が宇宙的恐怖にヤラレ狂気に狂い
廃人になるはずだが
破壊の神眼が領域外の神々の理屈を滅ぼす。
本来、シャルロット以外停止しているはずの世界で
モルドレッドは歩みを止めない。
そして、魔王剣を振るい、宇宙空間を破壊した。
「……やれるねえ……お姉ちゃん」
「シャルロットこそ……やるじゃないっ!」
しかし、神を滅ぼす禁忌の神である
破壊神の権能を宿しているモルドレッドでも
その全てを完全に制御出来る訳ではない。
破壊に理性を徐々に破壊されていき
気が触れていることに彼女は気がつかない。
破壊神の狂気の瞳が愛しい妹を壊そうとしていた。
その瞬間、破壊神の神格が解放され
破壊は覚醒し世界の均衡が壊れた。
モルドレッド・レガリアの破壊の力は神化し
シャルロット・レガリアと同じ力
しかし反転した力
創世の神の力とは真逆とも言える終焉の神の力に目覚めた。
【神格覚醒:真紅の破壊】
モルドレッド・レガリアの瞳が
真祖の吸血鬼の証である真紅に染まる。
モルドレッド・レガリアの目の前に
鍵穴のようなモノが描かれている
金色の神魔文字が描かれた黒金の禍々しい魔法陣が出現し
モルドレッドは魔法陣の鍵穴に手を突っ込み
180度捻り、壊すように封印を解除し
背後にその魔法陣を乱雑に放り投げる。
そして金と黒の魔法陣は
黒、金、プラチナが混ざった色味をし
禍々しい赤黒い光を放っている
デウス・エクス・マキナ・ドゥームズ
機械仕掛けの終焉神へと変化する。
モルドレッドの背後に降臨した
世界の裁定者にして世界を滅亡に導く
滅亡主神デウス・エクス・マキナ・ドゥームズは
何かが封印されている重々しい扉が中心部にあり
巨大な歯車のような、リングのような姿形をしており
デウス・エクス・マキナに赤黒い炎が灯り、
彼女が指を鳴らす音を合図に九つの光輪に
黒炎が点火されると
左右に三本ずつ、頭上に三本設置されている
強化されて金色の輝きを放つようになった
漆黒の光輪から九本の金色の炎の柱が爆音を響き渡らせながら
炎が悪魔の翼のように見えるように左右に三本ずつ設置された六本の火柱と
頭上の光輪からの三本の火柱が天を貫かんとする勢いで噴き荒れ狂っている。
デウス・エクス・マキナのリングがグルンと
180度回転し、中心部となる扉の封印が解かれる。
扉から黒金の神竜バハムートと九尾の金狐のような装甲が現れ
二つに分割されるとそれぞれ
デウス・エクス・マキナの上下と左右に配置される。
【滅亡神覚醒・デストロイアー・END・ジャッジメント】
モルドレッドは九本の光の柱を自身を囲うように展開し
モルドレッドの体を一瞬の合間に
金色と漆黒の神竜の生体装甲が
モルドレッドを上下から挟み込むように漆黒の鎧で 包み込み
更にその装甲の上から九尾の金狐の生体装甲が重なるように装着される。
光の柱が生物の尻尾、もしくは触手のようにユラユラと蠢き
デウス・エクス・マキナとモルドレッドを包み込むと
光の柱は大爆発を引き起こしモルドレッドは
人間でありながら神の姿へと神化していく。
破壊神の力を解放した大爆発によって
黒と金の生体装甲は微粒子レベルにまで分解されて
鎧から人間へと姿を変えながら
全裸となっているモルドレッドに取り込まれる。
恐ろしい金色の輝きと禍々しい暗闇を放ちながら
世界の裁定者が……
絶対的な力を振るう最凶の滅亡と破壊の神が降臨する。
次元が歪み空間に金色と黒いノイズが走ると
モルドレッドの手に
シャルロットの神銃神剣と同型だが金色に染まって
剣先からは加速する電磁砲弾を射出する魔術が組み込まれてあり
神剣の柄となっている銃部分には長剣を倒し
銃部分と接続させることで電磁砲射出式魔術を行使する魔力回路が組み込まれている
銃口接続型電磁砲発射機構が備えつけられている
滅亡終焉神の神銃神剣ジャッジメント・ドゥームズが創造される。
そして、破壊神の魔王剣を同時に顕現させる。
その力は世界之創造主の姿に神化したシャルロットを超えているかもしれない。
ほとんど能力も姿も力も同等
唯一の力はその身に宿る力が創世か滅亡かだけ。
白と金の瓜二つの姿をしている二人の少女が対峙する。
シャルロットも世界之創造主の姿に神化し
漆黒の剣と純白の剣がぶつかり合う。
「アハハハハハハハハハハッッッ!!」
「ねえ~シャルロット…もっと遊びましょう?」
赤黒い無限の刃がシャルロットに迫り
シャルロットの肉体はズタズタにされ
更に破壊神の禍々しい闇色の鉤爪で引き裂かれ
鮮血が飛び散るがそれでも妹は歩みを止めない。
シャルロットの瞳が青白い神眼が金色に輝く瞳に変化し
創世の神の力を行使し彼女に近づき
彼女の瞳を見つめ破壊神の力を制御させながら徐々に元に戻す。
彼女を正気に戻す方法はこれしか思いつかなかった
モルドレッドは自身の絶大な力を制御出来ない。
このままでは世界諸々滅亡するしかなくなる。
金色の銃撃と漆黒の斬撃を避けながら
モルドレッドに接近すると
未来予知してもどれだけ世界の時を緩やかにしても
防御が間に合わないモルドレッドの異常な速度から繰り出された
赤黒い破壊神の魔力を纏った蹴りを食らいぶっ飛ばされる。
【終焉焔獄炎滅弾】
二人は同時に漆黒の太陽を召喚しぶつけ合い
空が終末世界のように赤黒く染まる。
【霹靂千聖天神槍】
【焉沈没獄滅凪亡瀑布水】
私は神々を滅ぼす混沌の海から瀑布を召喚する。
千本の聖なる神槍は混沌に飲まれ消滅し
闇色の混沌がモルドレッドを覆い尽くすが
破壊神の前では足止めも出来ず切り裂かれ消滅する。
【終焔焉滅焔焚焼焚極獄炎】
モルドレッドの指先に黒い魔力の粒子が収束し黒炎が放たれる。
黒い火種のような魔力粒子が着弾地点から炸裂させて
宇宙全土を灼き尽くし世界を焦土に変えて滅ぼす灰塵滅亡魔法だ。
わたしはそれを受け止めながら
創世の力で灰塵に変えられたこの世界を修復する。
「へえ………なかなかやるねえお姉ちゃ」
破壊神の魔王剣の無から発生した不可視の刃に貫かれ
一瞬隙が生まれた。
赤黒い刃に一秒で一万は切り裂かれたが
それでもシャルロットは顔色一つ変えずに
魔王剣と終焉神銃神剣の攻撃を捌く。
創世の力を使い檻を生成し閉じ込めるが
終焉の神の力を創世の力で止めること等不可能。
すぐさま塵と化した。
創世の鐘の音を鳴らしモルドレッドの動きを止めて
暴走を止めようとするが
滅亡をもたらす終焉の鐘の音が鳴り響き創世の力を滅ぼしていく。
「なるほど…あの力は終焉の神の力…
つまり私の創世と同質でありながら真逆の力。
仕方ないなぁ…アレを使うしかないか。」
シャルロットは神銃神剣の強化魔術機構を機動させ
全能力と魔力を数十倍に増大させ制限を解除し九十九倍、倍化させる。
青白い斬撃と砲撃を放つが
滅亡の神の力により彼女の周辺の空間諸共破壊され
彼女に触れる前に塵と成ってしまう。
「はあ…はあ…」
「キャハハハッッ!もうおしまいなの~?
それなら……これで終わり。」
【ジエンド・ワールド・ドゥームズ】
全てを滅ぼす滅亡の黒陽を放ち
背中に九つの金色の翼を顕現させ
ブースターから赤黒い炎を噴出しながら
滅亡の力を極限まで高めたモルドレッドは
禍々しい金色と漆黒の炎を纏いながら浮遊していく。
シャルロットもデウスエクスマキナを顕現させ
全てのブースターから青白い炎を噴出しながら飛翔し
創世の力を増大させ青白い炎が全身を包み
虹色の神々しい光が右脚に収束し最強の一撃を繰り出す。
シャルロットの一撃は滅亡の神の権能を突破し
モルドレッドの破壊神の力で削られようとも止まらず
モルドレッドの最強の一撃に打ち勝つ。
飛ばされた後も双つの剣で防いだ
モルドレッドを押し込みながら剣を弾き飛ばす。
魔王剣はたとえ手元を離れても離れたと同じ瞬間に手元に顕現する。
ありとあらゆる事象を破壊し
創世の神の力のように世界を己の思いのままにする
破壊神の権能だ。
モルドレッドが振るった魔王剣を素手で受け止める。
「キャハハハハハハ!!このまま壊してあげるわっ!」
「………やっとここまで…近づけた。私の勝ちだよ」
「えっ?」
シャルロットはモルドレッドを抱き寄せる。
シャルロットはモルドレッドの唇にキスをしながら胸を揉んだ。
「にゃわああああああッッッ!!!?」
「なななななにすんのよっ!?」
感情を昂ぶせたことで破壊の神眼が暴発し、地面が消失する。
モルドレッドは底が見えない奈落の底に落下し始める。
「ギャアアーーーッッッッ!!!!」
モルドレッドの手をシャルロットが掴んだ。
「やれやれ……お姉ちゃん大丈夫…?」
「あ…ありがとう……シャルロット……」
「それで…勝負は私の勝ちってことで良いよね?」
「もう……それでいいわよ……」
「正気に戻って安心したよ。
その姿になっても力ももう暴走してないみたいだし」
「うぅ…まさかまたこの姿になるなんて…
もう二度とないと思ってたのに…」
「なっちゃったものは仕方ないよ。
これからはまた暴走しないように制御するの助けるからさ。」
「シャルロット……うん…その…ありがとう。」
「……桁違いだ……化け物め……」
背中から、そんな呟きが聞こえた気がするが無視して
モルドレッドの元に歩みを進める。
「約束は覚えているよね?」
そうモルドレッドに話しかける。
「…………」
ぐっと唇を噛み、モルドレッドは屈辱に染まった表情を浮かべた。
「どうして……黒服のみんなを殺さなかったの?」
そう言われてもな。なにも本当に戦争しているわけではないのに
ムカつく言動をされたとはいえ、それで殺すほど短気ではないし
そもそも寝ていて内容を碌に聞いてない。
たかだか授業で殺す必要もないのだし
殺したらその後生き返らせるのが面倒ではないか。
とはいえ、そんなことを言っても締まらないしなあ。
「みんなが幸せになれる世界を目指してるからね。
そんな些細なことで殺すのは無しと思った。それだけ。」
そう言って、モルドレッドに手を差し出す。
「改めて、我の配下に加わりなさい
モルドレッド・レガリア」
モルドレッドはしばらく考えた後
怖ず怖ずと私の手を取ろうとし、寸前でキッと睨んだ。
彼女はまだ勝利を諦めてなく
完全に油断してたタイミングで
その破壊神の神眼を全力で叩きつけてきた。
「これでも食らって死になさいっ!!」
「だが、断るっ!」
お姉ちゃんの破壊神の神眼を私は真っ向から見返す。
魔力が大きく削がれ2割程減少したが
それでも私は彼女の瞳を見つめ続ける。
「私は……アンタに勝てなかった。
いつも守るどころか守られるし
力もまともに制御出来ないし
それどころか私はアナタの仲間よりずっと弱いわ
このままだといつか足手まといになるわよ……。
だったら、いまここで殺しなさいよっ!」
「それも無しだから断るわ。
わたしが守ればそれで解決するんだから
私以外の仲間が雑魚でも一向に構わないよ。」
モルドレッドに差し出した手を更に突き出して
無理矢理手を握らせる。
「強情な姉さんだな。いいから。
黙って私の仲間に加わればいいのだ。」
「……こんな屈辱、絶対に忘れないわ。
いつか強くなって………そうしたら
きっと……あなたを……守れるくらい強くなるわよ……」
その強気な発言におもわず
あはははっと私は笑ってしまった。
「守れる程……か。
相変わらず素直じゃないお姉ちゃんだぜ。
まっ殺した程度で私が死ぬとは思わないけど
それでも守ってくれるんだ……ありがとう」
モルドレッドは呆気にとられたような顔になった。
「相変わらず、不思議で変な妹だわ……」
はあ、と彼女はため息をつく。
「……いいわ。今のわたしじゃ、あなたに敵いそうもないものね」
そう言い訳をしてから、お姉ちゃんは私の手にちょこんと指先を置いた。
「でも、覚えていてちょうだい。
いつまでもあなたに頼りっぱなしにはならないわ」
「ああ。これからもお互い、姉妹共々よろしくな」
そう笑いかけると、モルドレッドは目を丸くした。
「ねえ。もう一つ聞くわ」
「なに?まだ何かある?」
「わたしを誘ったのは、あの子のため?」
「まあ………そうだな。お節介かもしれなかったが
ジャンヌがお姉ちゃんとも仲良くしたそうにしていたから。」
「そ。ふーん」
興味がなさそうに彼女は私から手を放した。
「ああ、それともう一つ言い忘れてた」
「なによ?」
「お姉ちゃんの最後の魔法と眼が本当にとっても綺麗だったよ!」
途端に、モルドレッドの顔が真っ赤に染まった。
彼女は逃げるようにくるりと身を翻す。
「あっ言っておくが、お世辞じゃなくて本当だよ!
あんな綺麗な眼は見たことがないんだから!」
神話の時代から現在まで様々な眼を見てきたが
あの美しさは神話の時代でも中々目にかかれない。
勇者レガリアとその子孫であるティナの瞳の美しさを除けば
ここまで穢れのない眼の持ち主はいなかった。
彼女は相当な魔力の才能を秘めているだろう。
まあ、今はまだ未熟にもほどがあるがな。
「聞いているの?おーい?もしも~し?」
そっぽを向いたままのお姉ちゃんにそう言うと
彼女はまたこっちを向いた。
「……聞こえないわよ、馬鹿……!」
私に褒められて照れたのか、弱々しく言うばかりだ。
こうして、私達は無事に勝利をおさめたのであった。
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気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
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