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・第三十話「蛮姫対筆頭剣闘士対決の事(前編)」
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互いに一言交わした直後からアルキリーレとアントニクスの戦いは始まっていた。
「チェストォオオッ!」
北摩戦士の戦いは初手から全力を込めて、神速にして激烈。即ち即座に激烈な速度で鉄棍を振り上げアントニクスは突撃した。
この戦い、アントニクスには幾つかの有利がある。その一つがまず彼我の得物の違いだ。北摩古来の斧と鉈より、アントニクス専用に誂えられた鉄棍は威力でも間合いでも頑丈さでも勝っている。即ち、先んじてアントニクスは振り下ろす事が出来るし、アントニクスの打撃は正面から当てればアルキリーレの武器を砕きうるし、加えて逆にアルキリーレの斬撃でも流石にアントニクスの鉄棍を斬り折る事は出来ぬ。
故にアルキリーレは、あえて北摩戦士の戦いの鉄則からずれた。
「チェストッ!!」
即ち、アントニクスの突撃より己の攻撃を極僅か敢えて遅らせたのだ。ほんの極僅かだが、全力で絶叫し突貫し刹那の間に攻撃が炸裂するこの戦いに於いて敢えて先手を譲るのは凄まじい胆力を要する。
加えてアルキリーレの初手は斧の投擲だ。疾走により攻撃の速度と威力を得る事を放棄していると言えた。
加えてアントニクスは即座に己へ飛ぶ斧に対し鉄棍を振り下ろした。回転する斧は柄を砕かれ石床に叩き落とされる。これでアルキリーレは武器を一つ失った。
では何故アルキリーレはそうしたか。それは直後に下から上へと切り上げれるアルキリーレの鉈が答えだった。
「……!?」
攻めかかり、敵の武器を一つ潰した側のアントニクスが驚愕に目を見開く。
アルキリーレの動きは流れるようだった。身を捻るように斧を投じると同時にその捻る動きが即座に次の手の動きと踏み出す一歩に繋がっていた。踏みだしながら鉈の鞘を手に取り鉈柄の細工に組み合わせ鉈の柄を長くした。これによりアントニクスの鉄棍程ではないが間合いが伸び、加えてより複雑精妙に使えるようになる。そして最初から片手で持たれた状態の鉈は一歩走り出す状態から既に振られ始めていた。下から上へ、闘技場観客席の石床を踏みつける足の力を乗せて。既に振り下ろされ、再び振り上げようとする鉄棍の上を抑えるように長柄鉈が奔る。
「うおおおっ!?」
アントニクスは叫び、鉄棍の振り上げを中止し床に突き宙返りしながら跳躍した。
アルキリーレの頭上を飛び越える。彼我の速度差・体勢的に飛び越えている最中にはアントニクスは反撃出来ぬが、回避が成立しただけでも十分と言うべき際どさだった。大鷲の象徴の神秘があればこその跳躍、その跳躍があればこその辛うじての回避。跳躍で上に逃れていなければ彼我の速度的に忽ち手指を失い胸まで裂かれていただろうし、宙返りせず馬鹿正直に跳躍していたら折れないとはいえ鉄棍を手から叩き落とされていただろう。
(何だ、あの技!?)
空中で身を捻りながらアントニクスは驚愕し感嘆する。己の方が速く強かった。それなのに逆にやられそうになった。初めての体験。
(これはかわすか、あの図体の大鷲の神秘使いは始末が悪いな!)
かわされた切り上げの勢いを使って体を隙無く反転させながらアルキリーレはアントニクスを評価する。アントニクスの第二の優位が身体能力だ。アルキリーレの獅子の神秘はアントニクスの大鷲の奇跡より身体能力の強化力が高い。だがアントニクスの素の身体能力はアルキリーレを上回る。故に素の身体能力と神秘の合算ではアントニクスとアルキリーレは互角で、その上でアントニクスには大鷲の神秘による優れた体格と重厚な鉄棍を宙に舞わせる跳躍力がある。
だがアルキリーレは全く恐れず即座にアントニクスの着地点目がけ疾走開始!
「ッチェストッ!!」
このままでは着地の隙を斬られると思ったアントニクスは、空中から落下する勢いに乗せて再び鉄棍を振るった。
しかしアントニクスが見たのは、鉄棍の間合いのギリギリの外で、己の鼻先をかすめ再び観客席の石床を叩く鉄棍の先端をニヤリと牙剥く如く豪胆に笑って見送るアルキリーレの顔だった。
(やばい!)
また攻撃を空振らされた。突撃は偽り。アルキリーレは誰よりも北摩戦士であるのに、あるいはだからこそ北摩戦士の定石に縛られぬ。
このまま踏み込まれたら今度こそ構え直す前に長柄鉈を叩き込まれる……!
「おおおおっ!」
アントニクスは吼えた。落下しながら振るった鉄棍は石の床を砕いていた。全力で鉄棍を跳ね上げながら、大鷲の神秘で風を起こす。鉄棍で弾き飛ばした石床の破片が、多数の石礫と化してアルキリーレを襲う!
「っ……!」
アルキリーレは退かず避けず腕と刃で最低限視覚を失わない為に顔を庇いながら、あえて避けずにそれを受けた。
(ここで退く訳にはいかん!)
巧みな戦運びと獅子の威風でアントニクスを威圧しているアルキリーレだが、その立ち回りは緻密な計算で成り立っている。そもそも他の剣闘士達や兵士達は既に主だった者がアルキリーレに叩きのめされた上に凄まじい速度で振り回されるアルキリーレとアントニクスの武器や飛び交う斧や石礫に迂闊に近寄れず二人の戦いに圧倒されているとはいえ、カエストゥス達を守る関係上バリケードの簡易城塞から余り離れる訳にいかないのだ。ここまでの跳んだり跳ねたりのチャンバラも、戦いの主導権をアルキリーレが握って離していないように常にそれを計算して立ち回りしていた。
(一手時間を稼がれた、中々やる!)
故に石礫が己の身を叩き、ドレスの一部を裂き補強の鎖で覆われた肌が露となり、その肌に痣や傷が刻まれるのをアルキリーレは堪えた。勝つ為に。即ち、守る為にだ。守りきれなければ勝ったとは言えぬ。
「……!」
アルキリーレが石礫を避けなかった事で、アントニクスもそれに気づかされた。
驚きに目を見開く。その視界に、アルキリーレの姿は一際輝いて見えた。
アルキリーレが踏み込む。石礫を堪える一瞬で、アントニクスは鉄棍を構え直した。だがアルキリーレも己の長柄鉈が届く範囲に。
簡易城塞の前。二人の対決はここに決定的な局面に至る!
「チェストォオオッ!」
北摩戦士の戦いは初手から全力を込めて、神速にして激烈。即ち即座に激烈な速度で鉄棍を振り上げアントニクスは突撃した。
この戦い、アントニクスには幾つかの有利がある。その一つがまず彼我の得物の違いだ。北摩古来の斧と鉈より、アントニクス専用に誂えられた鉄棍は威力でも間合いでも頑丈さでも勝っている。即ち、先んじてアントニクスは振り下ろす事が出来るし、アントニクスの打撃は正面から当てればアルキリーレの武器を砕きうるし、加えて逆にアルキリーレの斬撃でも流石にアントニクスの鉄棍を斬り折る事は出来ぬ。
故にアルキリーレは、あえて北摩戦士の戦いの鉄則からずれた。
「チェストッ!!」
即ち、アントニクスの突撃より己の攻撃を極僅か敢えて遅らせたのだ。ほんの極僅かだが、全力で絶叫し突貫し刹那の間に攻撃が炸裂するこの戦いに於いて敢えて先手を譲るのは凄まじい胆力を要する。
加えてアルキリーレの初手は斧の投擲だ。疾走により攻撃の速度と威力を得る事を放棄していると言えた。
加えてアントニクスは即座に己へ飛ぶ斧に対し鉄棍を振り下ろした。回転する斧は柄を砕かれ石床に叩き落とされる。これでアルキリーレは武器を一つ失った。
では何故アルキリーレはそうしたか。それは直後に下から上へと切り上げれるアルキリーレの鉈が答えだった。
「……!?」
攻めかかり、敵の武器を一つ潰した側のアントニクスが驚愕に目を見開く。
アルキリーレの動きは流れるようだった。身を捻るように斧を投じると同時にその捻る動きが即座に次の手の動きと踏み出す一歩に繋がっていた。踏みだしながら鉈の鞘を手に取り鉈柄の細工に組み合わせ鉈の柄を長くした。これによりアントニクスの鉄棍程ではないが間合いが伸び、加えてより複雑精妙に使えるようになる。そして最初から片手で持たれた状態の鉈は一歩走り出す状態から既に振られ始めていた。下から上へ、闘技場観客席の石床を踏みつける足の力を乗せて。既に振り下ろされ、再び振り上げようとする鉄棍の上を抑えるように長柄鉈が奔る。
「うおおおっ!?」
アントニクスは叫び、鉄棍の振り上げを中止し床に突き宙返りしながら跳躍した。
アルキリーレの頭上を飛び越える。彼我の速度差・体勢的に飛び越えている最中にはアントニクスは反撃出来ぬが、回避が成立しただけでも十分と言うべき際どさだった。大鷲の象徴の神秘があればこその跳躍、その跳躍があればこその辛うじての回避。跳躍で上に逃れていなければ彼我の速度的に忽ち手指を失い胸まで裂かれていただろうし、宙返りせず馬鹿正直に跳躍していたら折れないとはいえ鉄棍を手から叩き落とされていただろう。
(何だ、あの技!?)
空中で身を捻りながらアントニクスは驚愕し感嘆する。己の方が速く強かった。それなのに逆にやられそうになった。初めての体験。
(これはかわすか、あの図体の大鷲の神秘使いは始末が悪いな!)
かわされた切り上げの勢いを使って体を隙無く反転させながらアルキリーレはアントニクスを評価する。アントニクスの第二の優位が身体能力だ。アルキリーレの獅子の神秘はアントニクスの大鷲の奇跡より身体能力の強化力が高い。だがアントニクスの素の身体能力はアルキリーレを上回る。故に素の身体能力と神秘の合算ではアントニクスとアルキリーレは互角で、その上でアントニクスには大鷲の神秘による優れた体格と重厚な鉄棍を宙に舞わせる跳躍力がある。
だがアルキリーレは全く恐れず即座にアントニクスの着地点目がけ疾走開始!
「ッチェストッ!!」
このままでは着地の隙を斬られると思ったアントニクスは、空中から落下する勢いに乗せて再び鉄棍を振るった。
しかしアントニクスが見たのは、鉄棍の間合いのギリギリの外で、己の鼻先をかすめ再び観客席の石床を叩く鉄棍の先端をニヤリと牙剥く如く豪胆に笑って見送るアルキリーレの顔だった。
(やばい!)
また攻撃を空振らされた。突撃は偽り。アルキリーレは誰よりも北摩戦士であるのに、あるいはだからこそ北摩戦士の定石に縛られぬ。
このまま踏み込まれたら今度こそ構え直す前に長柄鉈を叩き込まれる……!
「おおおおっ!」
アントニクスは吼えた。落下しながら振るった鉄棍は石の床を砕いていた。全力で鉄棍を跳ね上げながら、大鷲の神秘で風を起こす。鉄棍で弾き飛ばした石床の破片が、多数の石礫と化してアルキリーレを襲う!
「っ……!」
アルキリーレは退かず避けず腕と刃で最低限視覚を失わない為に顔を庇いながら、あえて避けずにそれを受けた。
(ここで退く訳にはいかん!)
巧みな戦運びと獅子の威風でアントニクスを威圧しているアルキリーレだが、その立ち回りは緻密な計算で成り立っている。そもそも他の剣闘士達や兵士達は既に主だった者がアルキリーレに叩きのめされた上に凄まじい速度で振り回されるアルキリーレとアントニクスの武器や飛び交う斧や石礫に迂闊に近寄れず二人の戦いに圧倒されているとはいえ、カエストゥス達を守る関係上バリケードの簡易城塞から余り離れる訳にいかないのだ。ここまでの跳んだり跳ねたりのチャンバラも、戦いの主導権をアルキリーレが握って離していないように常にそれを計算して立ち回りしていた。
(一手時間を稼がれた、中々やる!)
故に石礫が己の身を叩き、ドレスの一部を裂き補強の鎖で覆われた肌が露となり、その肌に痣や傷が刻まれるのをアルキリーレは堪えた。勝つ為に。即ち、守る為にだ。守りきれなければ勝ったとは言えぬ。
「……!」
アルキリーレが石礫を避けなかった事で、アントニクスもそれに気づかされた。
驚きに目を見開く。その視界に、アルキリーレの姿は一際輝いて見えた。
アルキリーレが踏み込む。石礫を堪える一瞬で、アントニクスは鉄棍を構え直した。だがアルキリーレも己の長柄鉈が届く範囲に。
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