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第7章 未来への一歩
第373話 兄と隆臣さん
しおりを挟む「隆ちゃんて、俺のこと恋愛対象として、好きだったりする?」
『は??』
唐突にそう聞かれ、隆臣は目を見開いた。
好きか、どうか?
しかも、恋愛対象として?
だが、その言葉に驚いたのは、隆臣だけでなく
「兄貴! 何考えてるんだよ!?」
「まさか、隆臣さんに乗り換える気!?」
まさか、あかりさんに女装姿が見たいと言われて、心が折れたのか!?
そう思った双子は、電話口で喚き出し、その会話を聞いていた、隆臣も『どうなってるんだ?』と眉を顰める。
『飛鳥、お前、正気か? いくら、あかりさんが、振り向いてくれないからって、男に乗り換えるのは』
「誰が、男に乗り換えるって?」
すると、隆臣の発言に、飛鳥がニッコリと黒い笑顔を浮かべた。
「バカ二人(双子)の会話は聞かなくていいよ! とにかく、今、隆ちゃんは、俺のことどう思ってんの? 付き合いたいって思ってたりするの?」
『つ、付き合いたいって……っ』
再度、問い詰められ、隆臣は更に困った。
飛鳥は、今、何を考えているのだろう?
だが、その問いかけに返事をするなら
『悪いが、お前と付き合いたいと思ったことは、一度もない』
「うん。まぁ、そうだよね」
スッパリきっぱり『ない』と返され、飛鳥は、ほっと息をつき、またにっこりと笑う。
「うん、そうだとは思ってた」
『だったら、聞くなよ!?』
「ゴメン、ゴメン。じゃぁさ、ココ最近、あかりの知り合いに『俺と付き合ってる』とか『付き合いたい』みたいた話をした記憶はある?」
『は?』
すると、またしても意味のわからない質問が返ってして、隆臣は困惑する。
『なに言ってんだ? 付き合ってもいないのに、付き合ってるなんて話するわけないだろ!』
「うん。まぁ、そうなんだけど……でも、俺と隆ちゃんが付き合ってるって話を、あかりが、誰がから聞いたらしいんだよね。それで、その誰かは、隆ちゃんから聞いたらしくて」
『はぁ??』
そして、混乱は更に加速し、隆臣の思考は迷宮入りする。
(ん? どういうことだ? つまりは、俺と飛鳥が付き合ってて、その話を俺が誰かに話して、その誰かから、あかりさんが……)
「もう一度聞くけど、俺と付き合ってるつもりだったりしないよね?」
『しねーよ!?』
「じゃぁ、なんで、あかりは、俺達が付き合ってるなんて勘違いしてたの!?」
『しるか!? 大体、あかりさんの知り合いなんて、俺はよく知ら……あ』
だが、その瞬間、ふと思い出した。
あかりの知り合いと言えば、隆臣におもいあたるのは、エレナしかいない。
だが、そのエレナと一緒にミサが訪れた時、ミサに聞かれたのだ。
《飛鳥とは、いつからお付き合いされてるんですか?》
──と。
『………………』
そして、その後、隆臣は蒼白する。
あれ? もしかして、あの『お付き合い』は、そっちの意味のお付き合い???
「隆ちゃん、どうしたの?」
『……っ』
すると、電話先で顔を青くする隆臣に、飛鳥が問いかけた。
隆臣は、手を額に当てると、その後、恐る恐る口にする。
『あの……飛鳥、俺……言ったかも?』
「ん? なにを?」
『だから、お前と付き合ってるって』
「!? はぁ? やっぱりお前かよ!?」
『いや、でも、誤解だ! 俺は、いつから付き合ってるのか聞かれて、友達としてだと思ったんだ! だから、小5からって』
「小5!? ていうか、誰に言ったんだよ!!」
『それは……っ』
瞬間、言葉に詰まった。
もしも、相手がミサだとわかれば、飛鳥は何を思うだろうか?
「なに? 隆ちゃんも、話せないって言うの?」
『え?』
「あかりも、話してくれなかった」
『…………』
そりゃ、話せないだろう。実の親に、男と付き合ってると思われてますよ、なんて……
だが、飛鳥にとっては、切実な問題でもある。特にこのモテまくってる飛鳥だ。噂の出処が分からないのは、不安でしかないだろう。
そう思った隆臣は、仕方なしに話すことにした。
『お……怒るなよ』
「怒らないよ」
『じゃぁ、言うが……相手はミサさんだ』
「え?」
『お前、今ミサさんに、小5から、男と付き合ってる息子だと思われてるぞ』
「!?」
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