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第78話『恋の終わりと新しい始まり』(ナルシス視点)③
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シーラ様は、大変珍しい怒りの姿でエルフ達にそう言い放つと、転移して学園に戻ろうとしていたのだが……どうやらそれが上手くいかないらしい。
「むー。まだ邪魔するんですか?」
「当たり前だろう!」
「この分では歩いて出て行くのも難しそうですね。さぁ、どうしましょうか」
シーラ様が腕を組みながら悩み、私たちも同じ様に悩む。
そして、一番最初にその答えを出したのはレナであった。
いや、その答えが正解かどうかは難しい所だったが。
「あ。良い事思いついた」
「良い事ですか?」
「私、とんでもなく嫌な予感がするんだけど」
「シーラちゃん! 私とここで結婚式をしよう! それでエルフの人たちに認めて貰えば良いんだよ!」
「ふぇ!?」
「……あんたって子は」
ヤスミン嬢の呆れた様な声を聞きつつ、私は自分のやりたい事を貫いているレナを見て、目を細める。
そこには憧れた景色があった。
そして、やはりレナやシーラ様に相応しいのは自分では無かったかと改めて再認識するのだった。
「……良いんじゃないか?」
「ちょっ、ナルシス!? 何言ってるのさ! シーラサマは!」
「ふっ、そうだな。俺も賛成だ。まぁ、無論シーラ様が良いのなら。という話になるが」
「私、私は……」
「シーラ様。流されなくて良いのですよ。貴女の傍で貴女を支え続けていた者も」
「エミリー。状況を考えろ。状況を」
「あら。貴方だってチャンスがあるのなら、飛び込みたいんじゃないの? シーラ様はレナとの関係を考え直すと言っていたのだから」
「えぇ!? その話ってまだ有効だったんですか!?」
「当たり前でしょ。レナ。貴女は一度付き合ったけど、今は考え中。つまり今全員にチャンスがあるという訳よ」
「だ、だだだだ駄目ですよ! そんなの! 絶対!」
レナが焦った様に慌てているが、シーラ様は先ほどからずっとレナばかり見ているし、それはレナ以外の全員が気づいている。
だから、チャンスなど無いのだが、エミリー殿がわざわざそう言ったのは、二人を焚きつける為か。
「ねぇ! シーラちゃん! シーラちゃんは私の事好きだもんね!? 私しか好きじゃ無いもんね!?」
「それは……でも、レナちゃん、この前、止めて下さいって言ったのに」
「わかった! 今度からは絶対に無理言わないから! お願い~!」
レナは必死にシーラ様にしがみつきながら願うのであった。
そして、シーラ様はそんなレナの手を取りながら、口を開くのだった。
「むー。まだ邪魔するんですか?」
「当たり前だろう!」
「この分では歩いて出て行くのも難しそうですね。さぁ、どうしましょうか」
シーラ様が腕を組みながら悩み、私たちも同じ様に悩む。
そして、一番最初にその答えを出したのはレナであった。
いや、その答えが正解かどうかは難しい所だったが。
「あ。良い事思いついた」
「良い事ですか?」
「私、とんでもなく嫌な予感がするんだけど」
「シーラちゃん! 私とここで結婚式をしよう! それでエルフの人たちに認めて貰えば良いんだよ!」
「ふぇ!?」
「……あんたって子は」
ヤスミン嬢の呆れた様な声を聞きつつ、私は自分のやりたい事を貫いているレナを見て、目を細める。
そこには憧れた景色があった。
そして、やはりレナやシーラ様に相応しいのは自分では無かったかと改めて再認識するのだった。
「……良いんじゃないか?」
「ちょっ、ナルシス!? 何言ってるのさ! シーラサマは!」
「ふっ、そうだな。俺も賛成だ。まぁ、無論シーラ様が良いのなら。という話になるが」
「私、私は……」
「シーラ様。流されなくて良いのですよ。貴女の傍で貴女を支え続けていた者も」
「エミリー。状況を考えろ。状況を」
「あら。貴方だってチャンスがあるのなら、飛び込みたいんじゃないの? シーラ様はレナとの関係を考え直すと言っていたのだから」
「えぇ!? その話ってまだ有効だったんですか!?」
「当たり前でしょ。レナ。貴女は一度付き合ったけど、今は考え中。つまり今全員にチャンスがあるという訳よ」
「だ、だだだだ駄目ですよ! そんなの! 絶対!」
レナが焦った様に慌てているが、シーラ様は先ほどからずっとレナばかり見ているし、それはレナ以外の全員が気づいている。
だから、チャンスなど無いのだが、エミリー殿がわざわざそう言ったのは、二人を焚きつける為か。
「ねぇ! シーラちゃん! シーラちゃんは私の事好きだもんね!? 私しか好きじゃ無いもんね!?」
「それは……でも、レナちゃん、この前、止めて下さいって言ったのに」
「わかった! 今度からは絶対に無理言わないから! お願い~!」
レナは必死にシーラ様にしがみつきながら願うのであった。
そして、シーラ様はそんなレナの手を取りながら、口を開くのだった。
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