26 / 198
第8話『私はー! ダンコとしてー、自由の為に戦います!』②
しおりを挟む
私はガッカリしながら、限られた範囲の中で動く事にした。
一応ロープにはそれなりに余裕があるし、普通に旅をする分にはそこまで困らない。
ただ、心配なのは途中で困っている人を見つけた時なのだが……。
なんと、なんと! 早速私は見つけてしまっていた。
歩いた先にある小さな茂みの中からこちらを伺っている人が居たのだ。
しかも私と目が合うと、こちらへ来る様に手で合図をしている。
これは! きっと怪我か何かで動けないに違いない!
助けなくては!!
「あ、あのー」
「なんだ。助けなきゃいけない奴なんかいないぞ。まぁ居たとしても無視しろと言うが」
「えぇ!?」
「当たり前だろう。一人、一人手を差し伸べていたら、闇を封印するのに、どれだけ時間が掛かるか分からん」
「そ、そんなぁ」
「甘えた声を出すな。キビキビ歩け!」
私は怒られながら、それとなく草むらの方へ視線を向ける。
草むらの中に居る人は、真剣な眼差しで私を見ていた。
助けを求めている!!
こんなにも強く!!
頑張らないと!
「あ、あの!」
「なんだ。人助けなら駄目だぞ」
「お手洗いに行きたいです!」
「……」
「あれ? あのー!! お手洗いに!!」
「分かったから、そうデカい声を出すな。ったく。羞恥心ってモンはねぇのか。ほれ。隠れてやれ。少し離れた所に居るからな」
「はい!」
私は限界まで伸ばされたロープに喜びつつ、草むらの中へと向かった。
そして、地面に座り、驚いた様に私を見ている男の子へコッソリと話しかける。
「あ、あのー。何か困っているんですよね?」
「……いや、困っているのはそっちだろ?」
「え?」
「奴隷商人か。悪い奴だ。今助けてやる」
「え!? えぇ!?」
「どうした!! アメリア!!」
その男の子は私の腰に巻き付いていたロープを小さな刃物で斬り落とすと、小さな体だというのに、容易く私を抱き上げて、木の上に跳んだ。
「な、なんだぁ!?」
「何者だ! 貴様!!」
私を抱えたまま木の枝に立つ男の子に、木の下からリアムさんとフィンさんが叫ぶ。
しかし、男の子は何も動じた様子は見せず、堂々とした姿で二人に応えるのだった。
一応ロープにはそれなりに余裕があるし、普通に旅をする分にはそこまで困らない。
ただ、心配なのは途中で困っている人を見つけた時なのだが……。
なんと、なんと! 早速私は見つけてしまっていた。
歩いた先にある小さな茂みの中からこちらを伺っている人が居たのだ。
しかも私と目が合うと、こちらへ来る様に手で合図をしている。
これは! きっと怪我か何かで動けないに違いない!
助けなくては!!
「あ、あのー」
「なんだ。助けなきゃいけない奴なんかいないぞ。まぁ居たとしても無視しろと言うが」
「えぇ!?」
「当たり前だろう。一人、一人手を差し伸べていたら、闇を封印するのに、どれだけ時間が掛かるか分からん」
「そ、そんなぁ」
「甘えた声を出すな。キビキビ歩け!」
私は怒られながら、それとなく草むらの方へ視線を向ける。
草むらの中に居る人は、真剣な眼差しで私を見ていた。
助けを求めている!!
こんなにも強く!!
頑張らないと!
「あ、あの!」
「なんだ。人助けなら駄目だぞ」
「お手洗いに行きたいです!」
「……」
「あれ? あのー!! お手洗いに!!」
「分かったから、そうデカい声を出すな。ったく。羞恥心ってモンはねぇのか。ほれ。隠れてやれ。少し離れた所に居るからな」
「はい!」
私は限界まで伸ばされたロープに喜びつつ、草むらの中へと向かった。
そして、地面に座り、驚いた様に私を見ている男の子へコッソリと話しかける。
「あ、あのー。何か困っているんですよね?」
「……いや、困っているのはそっちだろ?」
「え?」
「奴隷商人か。悪い奴だ。今助けてやる」
「え!? えぇ!?」
「どうした!! アメリア!!」
その男の子は私の腰に巻き付いていたロープを小さな刃物で斬り落とすと、小さな体だというのに、容易く私を抱き上げて、木の上に跳んだ。
「な、なんだぁ!?」
「何者だ! 貴様!!」
私を抱えたまま木の枝に立つ男の子に、木の下からリアムさんとフィンさんが叫ぶ。
しかし、男の子は何も動じた様子は見せず、堂々とした姿で二人に応えるのだった。
1
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
追放された聖女は旅をする
織人文
ファンタジー
聖女によって国の豊かさが守られる西方世界。
その中の一国、エーリカの聖女が「役立たず」として追放された。
国を出た聖女は、出身地である東方世界の国イーリスに向けて旅を始める――。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
【完結】海外在住だったので、異世界転移なんてなんともありません
ソニエッタ
ファンタジー
言葉が通じない? それ、日常でした。
文化が違う? 慣れてます。
命の危機? まあ、それはちょっと驚きましたけど。
NGO調整員として、砂漠の難民キャンプから、宗教対立がくすぶる交渉の現場まで――。
いろんな修羅場をくぐってきた私が、今度は魔族の村に“神託の者”として召喚されました。
スーツケース一つで、どこにでも行ける体質なんです。
今回の目的地が、たまたま魔王のいる世界だっただけ。
「聖剣? 魔法? それよりまず、水と食糧と、宗教的禁忌の確認ですね」
ちょっとズレてて、でもやたらと現場慣れしてる。
そんな“救世主”、エミリの異世界ロジカル生活、はじまります。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
没落領地の転生令嬢ですが、領地を立て直していたら序列一位の騎士に婿入りされました
藤原遊
ファンタジー
魔力不足、財政難、人手不足。
逃げ場のない没落領地を託された転生令嬢は、
“立て直す”以外の選択肢を持たなかった。
領地経営、改革、そして予想外の縁。
没落から始まる再建の先で、彼女が選ぶ未来とは──。
※完結まで予約投稿しました。安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる