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黄金の修復と、初めての命令
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「いい度胸だ、女」
波旬様の手が、私の手首をギリギリと締め上げる。 至近距離で睨み合う形になった。彼の黄金の瞳には、獲物を甚振(いたぶ)るような加虐的な色が浮かんでいる。 けれど、その奥に隠しきれない「苦悶」の揺らぎがあるのを、私は見逃さなかった。
「ぐ……っ、ぅ、あ……!」
不意に、波旬様の表情が歪んだ。 ドクン! と、彼の心臓が大きく跳ねる音が、私の掌を通して伝わってくる。
限界が来たのだ。 彼の胸元を走る黒い亀裂が、まるで生きた蛇のように脈打ち、ピキピキと音を立てて広がり始めた。
「波旬様!?」
「離れろッ!」
波旬様が私の身体を乱暴に突き飛ばした。 私はしりもちをつく。彼は胸を押さえ、苦しげに膝をついた。
「……クソ、またかよ。……おい! 誰か薬を持ってこい! 早くしねえと、ここら一帯吹き飛ぶぞ!」
波旬様が怒号を上げる。しかし、周囲の鬼たちは「ひぃぃ!」と悲鳴を上げて逃げ惑うばかりだ。 彼の身体から溢れ出した赤黒い瘴気が、紫電となってバチバチと周囲の空間を焦がしていく。
(……ああ、やっぱり)
私はその光景を、妙に冷静に見つめていた。 彼は暴れているのではない。壊れそうな自分を繋ぎ止めるのに必死なのだ。 器が悲鳴を上げている。 焼き上がりの温度管理を間違えた壺のように、内圧に耐えきれず、今にも弾け飛びそうだ。
「……触るな、人間」
私が立ち上がり、再び近づこうとすると、波旬様が鋭く牽制した。 その額には玉のような脂汗が浮かんでいる。 「俺に触れれば、お前ごとき一瞬で灰になるぞ。……失せろ!」 それは拒絶ではなく、不器用な警告だった。
この人は、本当は――。
私は彼の警告を無視した。 職人として、目の前で「名品」が砕けるのを指をくわえて見ているなど、死ぬより辛い。
「うるさいですね。少し黙ってください」
「あ?」
「灰にはなりません。私は、直しに来たんですから」
私は瘴気の嵐の中に踏み込み、跪いている彼の首に腕を回した。 そして、最も亀裂が酷い左胸――心臓の上あたりに、そっと右手を重ねる。
(繋がれ。――私の金(きん)で)
意識を集中させる。 その瞬間、ドクンッ! と私の心臓も大きく跳ねた。 掌から、熱い奔流が溢れ出す。それは私の意思を超えて、まるで懐かしい誰かに導かれるような感覚だった。
『――いい、巴。よおくお聞き』
ふいに、脳裏にセピア色の記憶が蘇る。 優しかった母の声。私がまだ幼い頃、父に見つからないように、蔵の中で壊れた手鏡を直していた時の記憶だ。
『お父様は形を作る人だけど、私たちは違うの。私たちは「声」を聞くのよ』
『こえ?』
『そう。壊れたものたちが泣いている声。痛いよ、離れたくないよって泣く声を、貴女の「愛」で繋いであげるの。……漆や金は、そのための糊にすぎないわ』
母は私の小さな手を握り、壊れた鏡に触れさせてくれた。 その時、指先から温かい光が溢れたのを覚えている。 あれは幻じゃなかったんだ。 父はあの力を「気味が悪い」「呪いだ」と罵って母を遠ざけたけれど。
(お母様。……この力は、呪いなんかじゃないですよね?)
私は、目の前の波旬様を見つめた。 彼は痛みと孤独に震えている。あの頃の手鏡と同じだ。 なら、直せる。私が母から受け継いだ、このあふれるほどの「愛着」があれば。
「……っ!」
私の指先から、金色の漆(うるし)となって魔力が溢れ出した。 それは波旬様のどす黒い亀裂に吸い込まれ、優しく、けれど強固に傷を塞いでいく。
ジジ、ジジ……と、傷が癒える音がした。 痛みという名の亀裂が、私の魔力によって埋められ、新たな「景色」となって定着する。
「な……!?」 波旬様が息を呑む。
私の指先から流れる光の奔流が、彼のどす黒い亀裂に吸い込まれていく。 ジジ、ジジ……と、傷が塞がる音がした。 痛みという名の亀裂が、私の魔力によって埋められ、癒着し、新たな強固な層となって定着する。 やがて、光が収まった時。 そこには、息を呑むほど妖艶な光景があった。
褐色の逞しい胸板。その心臓の上に、稲妻のような、あるいは木の根のような複雑な文様が描かれている。 それは傷跡ではない。 純金で縁取られた、美しい「景色」だった。
「……痛みが、消えた?」
波旬様が呆然と自分の胸を見下ろす。 荒かった呼吸が整い、彼を苛んでいた瘴気の嵐が嘘のように霧散していた。 彼は恐る恐る、自分の胸の金の線に触れた。
「熱くねえ。……それに、なんだこの感覚は。身体が、軽い」
まるで赤子のような、無防備な顔だった。 先程までの魔王のような威圧感は消え、そこにはただ、長年の苦痛から解放された一人の青年がいた。 その顔を見た瞬間、私は胸の奥がキュンと鳴るのを感じた。
ああ、やっぱり。 直してよかった。この器は、直るとこんなにも良い顔をするのだ。
「……おい」
不意に、波旬様が顔を上げ、私を凝視した。 金色の瞳が、獲物を狙う獣の色に戻る。けれど、さっきまでの殺気はない。代わりに宿っているのは、強烈な執着と興味だ。
「お前、何をした? ただの人間じゃねえな」
「……実家で覚えた、ただの『金継ぎ』です」
私は正直に答えた。
「金継ぎ? 茶碗を直すあれか? 俺は茶碗じゃねえぞ」
「似たようなものです。ヒビが入れば、人間も神様も同じです」
「ハッ……!」
波旬様は短く笑うと、乱暴に私の肩を抱き寄せた。
「傑作だ。俺を茶碗扱いした女は初めてだぞ」
彼は楽しげに目を細め、私の耳元で低く囁いた。
「気に入った。お前、名は?」
「……巴です」
「そうか、巴。お前を俺の『専属』にしてやる。この離宮で、好きなだけ贅沢をさせてやるぞ。光栄に思え」
それは一方的な宣言だった。 周囲の鬼たちが「おおお……!」とどよめく。生贄が、正式な側室、あるいはそれ以上の待遇を得た瞬間だ。普通なら泣いて喜ぶところだろう。
しかし、私は眉をひそめた。 私は波旬様の腕の中から抜け出すと、パンパンと膝の土を払い、ぐるりと周囲を見回した。 荒れ果てた庭。煤けた柱。蜘蛛の巣が張った欄干。 そして何より、そこら中に散乱している酒瓶や、壊れたまま放置された武具の山。
「お断りします」
「……あ?」
波旬様の笑顔が凍りついた。
「今、なんと?」
「専属になるのは構いませんが、今のままではお断りです。……環境が悪すぎます」
私は腰に手を当て、閻魔王子を指差した。
「波旬様。貴方ほどの『名品』を管理するには、この場所はあまりに不衛生で雑然としています。湿気も埃も多すぎる。これでは直したそばからまた痛みますよ」
「はあ? ここは地獄だぞ? 汚いのが当たり前だろ」
「いいえ! 道具と主は鏡です。部屋の乱れは心の乱れ、心の乱れは身体のヒビに直結します!」
私は一歩踏み出した。職人のスイッチが入ると、相手が誰だろうと止まらないのが私の悪い癖だ。
「私がここに残る条件は一つです。この離宮の『掃除』と『修繕』の全権を、私にください」
「……掃除だと?」
「はい。まずあの酒瓶を片付けます。それから埃を払い、風を通し、壊れた建具をすべて私が直します。……それが嫌なら、私は実家に帰ります」
再び、シン、と静まり返った。 鬼たちがガタガタと震えている。波旬様に条件をつけるなど、死罪に等しい。 波旬様は目を丸くして私を見ていたが、やがて肩を震わせ――。
「ク、ククク……ハハハハ!」
腹を抱えて爆笑した。
「帰るだと!? 地獄に来てから『帰る』と脅した奴も初めてだ! 面白い、面白すぎるぞ巴!」
彼は笑い涙を拭うと、ニヤリと好戦的な笑みを浮かべた。
「いいだろう。好きにしろ。ただし、俺のヒビがまた痛んだら、その時は夜中だろうが叩き起こして直してもらうからな。……覚悟しておけよ?」
そう言って、彼は私の頭をクシャクシャと乱暴に撫でた。 その手つきは無骨だったけれど、先程突き飛ばそうとした時のような拒絶は、もう感じられなかった。
こうして。 壊れかけの閻魔王子と、出戻り修復師の奇妙な共同生活が幕を開けたのだった。
波旬様の手が、私の手首をギリギリと締め上げる。 至近距離で睨み合う形になった。彼の黄金の瞳には、獲物を甚振(いたぶ)るような加虐的な色が浮かんでいる。 けれど、その奥に隠しきれない「苦悶」の揺らぎがあるのを、私は見逃さなかった。
「ぐ……っ、ぅ、あ……!」
不意に、波旬様の表情が歪んだ。 ドクン! と、彼の心臓が大きく跳ねる音が、私の掌を通して伝わってくる。
限界が来たのだ。 彼の胸元を走る黒い亀裂が、まるで生きた蛇のように脈打ち、ピキピキと音を立てて広がり始めた。
「波旬様!?」
「離れろッ!」
波旬様が私の身体を乱暴に突き飛ばした。 私はしりもちをつく。彼は胸を押さえ、苦しげに膝をついた。
「……クソ、またかよ。……おい! 誰か薬を持ってこい! 早くしねえと、ここら一帯吹き飛ぶぞ!」
波旬様が怒号を上げる。しかし、周囲の鬼たちは「ひぃぃ!」と悲鳴を上げて逃げ惑うばかりだ。 彼の身体から溢れ出した赤黒い瘴気が、紫電となってバチバチと周囲の空間を焦がしていく。
(……ああ、やっぱり)
私はその光景を、妙に冷静に見つめていた。 彼は暴れているのではない。壊れそうな自分を繋ぎ止めるのに必死なのだ。 器が悲鳴を上げている。 焼き上がりの温度管理を間違えた壺のように、内圧に耐えきれず、今にも弾け飛びそうだ。
「……触るな、人間」
私が立ち上がり、再び近づこうとすると、波旬様が鋭く牽制した。 その額には玉のような脂汗が浮かんでいる。 「俺に触れれば、お前ごとき一瞬で灰になるぞ。……失せろ!」 それは拒絶ではなく、不器用な警告だった。
この人は、本当は――。
私は彼の警告を無視した。 職人として、目の前で「名品」が砕けるのを指をくわえて見ているなど、死ぬより辛い。
「うるさいですね。少し黙ってください」
「あ?」
「灰にはなりません。私は、直しに来たんですから」
私は瘴気の嵐の中に踏み込み、跪いている彼の首に腕を回した。 そして、最も亀裂が酷い左胸――心臓の上あたりに、そっと右手を重ねる。
(繋がれ。――私の金(きん)で)
意識を集中させる。 その瞬間、ドクンッ! と私の心臓も大きく跳ねた。 掌から、熱い奔流が溢れ出す。それは私の意思を超えて、まるで懐かしい誰かに導かれるような感覚だった。
『――いい、巴。よおくお聞き』
ふいに、脳裏にセピア色の記憶が蘇る。 優しかった母の声。私がまだ幼い頃、父に見つからないように、蔵の中で壊れた手鏡を直していた時の記憶だ。
『お父様は形を作る人だけど、私たちは違うの。私たちは「声」を聞くのよ』
『こえ?』
『そう。壊れたものたちが泣いている声。痛いよ、離れたくないよって泣く声を、貴女の「愛」で繋いであげるの。……漆や金は、そのための糊にすぎないわ』
母は私の小さな手を握り、壊れた鏡に触れさせてくれた。 その時、指先から温かい光が溢れたのを覚えている。 あれは幻じゃなかったんだ。 父はあの力を「気味が悪い」「呪いだ」と罵って母を遠ざけたけれど。
(お母様。……この力は、呪いなんかじゃないですよね?)
私は、目の前の波旬様を見つめた。 彼は痛みと孤独に震えている。あの頃の手鏡と同じだ。 なら、直せる。私が母から受け継いだ、このあふれるほどの「愛着」があれば。
「……っ!」
私の指先から、金色の漆(うるし)となって魔力が溢れ出した。 それは波旬様のどす黒い亀裂に吸い込まれ、優しく、けれど強固に傷を塞いでいく。
ジジ、ジジ……と、傷が癒える音がした。 痛みという名の亀裂が、私の魔力によって埋められ、新たな「景色」となって定着する。
「な……!?」 波旬様が息を呑む。
私の指先から流れる光の奔流が、彼のどす黒い亀裂に吸い込まれていく。 ジジ、ジジ……と、傷が塞がる音がした。 痛みという名の亀裂が、私の魔力によって埋められ、癒着し、新たな強固な層となって定着する。 やがて、光が収まった時。 そこには、息を呑むほど妖艶な光景があった。
褐色の逞しい胸板。その心臓の上に、稲妻のような、あるいは木の根のような複雑な文様が描かれている。 それは傷跡ではない。 純金で縁取られた、美しい「景色」だった。
「……痛みが、消えた?」
波旬様が呆然と自分の胸を見下ろす。 荒かった呼吸が整い、彼を苛んでいた瘴気の嵐が嘘のように霧散していた。 彼は恐る恐る、自分の胸の金の線に触れた。
「熱くねえ。……それに、なんだこの感覚は。身体が、軽い」
まるで赤子のような、無防備な顔だった。 先程までの魔王のような威圧感は消え、そこにはただ、長年の苦痛から解放された一人の青年がいた。 その顔を見た瞬間、私は胸の奥がキュンと鳴るのを感じた。
ああ、やっぱり。 直してよかった。この器は、直るとこんなにも良い顔をするのだ。
「……おい」
不意に、波旬様が顔を上げ、私を凝視した。 金色の瞳が、獲物を狙う獣の色に戻る。けれど、さっきまでの殺気はない。代わりに宿っているのは、強烈な執着と興味だ。
「お前、何をした? ただの人間じゃねえな」
「……実家で覚えた、ただの『金継ぎ』です」
私は正直に答えた。
「金継ぎ? 茶碗を直すあれか? 俺は茶碗じゃねえぞ」
「似たようなものです。ヒビが入れば、人間も神様も同じです」
「ハッ……!」
波旬様は短く笑うと、乱暴に私の肩を抱き寄せた。
「傑作だ。俺を茶碗扱いした女は初めてだぞ」
彼は楽しげに目を細め、私の耳元で低く囁いた。
「気に入った。お前、名は?」
「……巴です」
「そうか、巴。お前を俺の『専属』にしてやる。この離宮で、好きなだけ贅沢をさせてやるぞ。光栄に思え」
それは一方的な宣言だった。 周囲の鬼たちが「おおお……!」とどよめく。生贄が、正式な側室、あるいはそれ以上の待遇を得た瞬間だ。普通なら泣いて喜ぶところだろう。
しかし、私は眉をひそめた。 私は波旬様の腕の中から抜け出すと、パンパンと膝の土を払い、ぐるりと周囲を見回した。 荒れ果てた庭。煤けた柱。蜘蛛の巣が張った欄干。 そして何より、そこら中に散乱している酒瓶や、壊れたまま放置された武具の山。
「お断りします」
「……あ?」
波旬様の笑顔が凍りついた。
「今、なんと?」
「専属になるのは構いませんが、今のままではお断りです。……環境が悪すぎます」
私は腰に手を当て、閻魔王子を指差した。
「波旬様。貴方ほどの『名品』を管理するには、この場所はあまりに不衛生で雑然としています。湿気も埃も多すぎる。これでは直したそばからまた痛みますよ」
「はあ? ここは地獄だぞ? 汚いのが当たり前だろ」
「いいえ! 道具と主は鏡です。部屋の乱れは心の乱れ、心の乱れは身体のヒビに直結します!」
私は一歩踏み出した。職人のスイッチが入ると、相手が誰だろうと止まらないのが私の悪い癖だ。
「私がここに残る条件は一つです。この離宮の『掃除』と『修繕』の全権を、私にください」
「……掃除だと?」
「はい。まずあの酒瓶を片付けます。それから埃を払い、風を通し、壊れた建具をすべて私が直します。……それが嫌なら、私は実家に帰ります」
再び、シン、と静まり返った。 鬼たちがガタガタと震えている。波旬様に条件をつけるなど、死罪に等しい。 波旬様は目を丸くして私を見ていたが、やがて肩を震わせ――。
「ク、ククク……ハハハハ!」
腹を抱えて爆笑した。
「帰るだと!? 地獄に来てから『帰る』と脅した奴も初めてだ! 面白い、面白すぎるぞ巴!」
彼は笑い涙を拭うと、ニヤリと好戦的な笑みを浮かべた。
「いいだろう。好きにしろ。ただし、俺のヒビがまた痛んだら、その時は夜中だろうが叩き起こして直してもらうからな。……覚悟しておけよ?」
そう言って、彼は私の頭をクシャクシャと乱暴に撫でた。 その手つきは無骨だったけれど、先程突き飛ばそうとした時のような拒絶は、もう感じられなかった。
こうして。 壊れかけの閻魔王子と、出戻り修復師の奇妙な共同生活が幕を開けたのだった。
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