みんな大好き、中華料理

佐山ぴよ吉

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 私はソファーベッドに座り、高蔵君が床に跪いて私の手をぎゅっと握っている。全裸で。

「先輩、俺、告白しましたよね」
「うん……された」
「それで、先輩はいいよって言いましたよね」
「うん……言った」
「どうして逃げるんですか?俺、先輩が怖がることは絶対にしませんから」

 嘘だ。
 高蔵君は私の顔が変形するまで殴り付けて陵辱する様子の一部始終を動画に収めてそのデータを佳奈に献上する為にやってきているはずだ。

「やっぱり……怖いから……」
「先輩、大丈夫です。俺、優しくしますから。すみません、俺、先輩にOKされて、一人で舞い上がって……でもいつでもいいんです。先輩がいいよって言ってくれるの待ちますから」

 そんな日は多分ずっと来ない。
 そういうプレイはしたことは無いけれども、きっと私はそこまでMじゃない。

 早く卒業してこんなドS系肉食獣とは縁を切りたい。
 早く平穏な日常が来て欲しい。
 高蔵君と目を合わせないままでいると、高蔵君が立ち上がって無理やり視界に入ってきた。

「でも先輩、今日は……添い寝だけしてもいいですか?」

高蔵君がベッドで寝る時、私はいつも床に薄い布団と毛布を敷いて寝ていた。だからこの一週間、高蔵君はうちに泊まっていたけれども一緒の布団に入ったことは無い。
 そんな事全裸で言われても説得力が無かったけれども、私に拒否権は無い。

「うん……いいよ」

 高蔵君はやった!と歓喜の声を出してようやく手を離してくれた。鬱血寸前まで握り締められていた手は白くなっていた。

 シャワーを浴びて色気もへったくれもない寝間着のスエットを着て脱衣所を出ると、高蔵君はまだバスタオル一丁だった。

「先輩、あの……俺やっぱり我慢できなそうです。今もトイレで……してきたのに、収まりそうになくて……先輩が嫌だったらちゃんとやめるんで。試してみるだけでも良いですか」

 良くない良くない。
 試してみるって何。殴り試すって事?
 トイレで一体何を練習してきたんだ。スパーリング?
 絶対にお試しでも痛いに決まってる。
 でも『セックス』にシフトチェンジされるよりまだマシか。

「うん……いいよ」
「……!先輩、ちゃんと優しくしますから……」

 どんなにソフトにやったって絶対ハードな感じだろう。
 ぎゅっと目を瞑って歯を食いしばると、むにゅっと唇に柔らかいものが当たった。
 目を開けると高蔵君にキスされているのが分かった。
 今までいろんな男に弄ばれて来たけれどもキスしてくる男は初めてだった。
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