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「そうだな、さっきのユーリ君は炭鉱に行きたくない為にアンジュと婚約し直したいなどと言ってしまったのだろう。それに種無しと言う事はユーリ君が子供に恵まれる事もないし、アカリ嬢と2人で炭鉱で生活するのが良いと思うな?」
お父様はニッコリと笑い言うが、悪魔の微笑みだ。
ジョルダン男爵は『ぐっ・・・』と言葉を飲み込む。
「元息子に配慮頂き、感謝しますよシャーロック伯爵・アンジュ嬢。アカリ嬢、元息子ユーリと共に炭鉱へ行くがよい」
バカルディ伯爵の言葉でアカリ嬢も外に連れて行かれた。
「バカルディ伯爵・ジョルダン男爵、慰謝料の話しは別室で」
お父様が促し、3人は何処かに行ってしまった。ポツンと残されたのはアンジュ1人だ。
「アンジュ!!お疲れっ!!ぎゃふんどころか、『ざまぁ』出来て良かったわね!!」
「温泉で無事にバカと婚約破棄出来たお祝いしましょう!!」
ベスとキャシーがすぐにそばに来てくれた。
「ありがとう、2人共っ!!朝から情報くれたお陰で乗り切れたわっ!!温泉では美味しご飯やお菓子をいっぱい食べましょう!あっ、お肌にいい『フカヒレの姿煮』をご馳走しますわっ!!次の日にはお肌がプルプルになるみたいですよ?」
「「キャーッ楽しみっ」」
3人で温泉旅行に向けての話しをしながら、遅くなってしまったが卒業式の会場を出てパーティ会場へと向かった。パーティ会場内は今しがたの婚約破棄の話しで盛り上がっていた。しかし、アンジュが姿を現わすと男性の目の色が一気に変わり、アンジュ達3人を取り囲むが、気付けば親友2人は男性に押され、アンジュからは離れてしまった。
「アンジュ嬢、私と新しく出来たカフェに行きませんか?」
「美術館に行きましょう」
「オペラは如何でしょう?」
ワラワラと集まっている男性達は、明らかに婚約者がいなくなった『伯爵令嬢』のアンジュに声をかけてくる。今日のこのパーティを逃せば、気安くアンジュに話しかける機会は無くなるので、皆必死だ。
「まずは王宮でアフタヌーンティーは如何だろうか?」
張りのあるバリトンボイスが響く。
その声に皆黙り込み、声がした方に顔を向けると予想通りの顔があり、皆、アンジュまでの通り道を開ける。
「今の時期は薔薇が咲き誇っている頃だ。お友達の2人も招待しよう」
う~わ~。
お断りできない人だよ、第2王子。
そういえば同学年にいたね。
距離が離れていた友人2人は王子のお誘いに喜んでいる。
「「喜んでご一緒させて頂きますっ!!」」
2人は満面の笑みで答えている。
うっ、断れないけどさ。
行きたくない・・・。
お父様はニッコリと笑い言うが、悪魔の微笑みだ。
ジョルダン男爵は『ぐっ・・・』と言葉を飲み込む。
「元息子に配慮頂き、感謝しますよシャーロック伯爵・アンジュ嬢。アカリ嬢、元息子ユーリと共に炭鉱へ行くがよい」
バカルディ伯爵の言葉でアカリ嬢も外に連れて行かれた。
「バカルディ伯爵・ジョルダン男爵、慰謝料の話しは別室で」
お父様が促し、3人は何処かに行ってしまった。ポツンと残されたのはアンジュ1人だ。
「アンジュ!!お疲れっ!!ぎゃふんどころか、『ざまぁ』出来て良かったわね!!」
「温泉で無事にバカと婚約破棄出来たお祝いしましょう!!」
ベスとキャシーがすぐにそばに来てくれた。
「ありがとう、2人共っ!!朝から情報くれたお陰で乗り切れたわっ!!温泉では美味しご飯やお菓子をいっぱい食べましょう!あっ、お肌にいい『フカヒレの姿煮』をご馳走しますわっ!!次の日にはお肌がプルプルになるみたいですよ?」
「「キャーッ楽しみっ」」
3人で温泉旅行に向けての話しをしながら、遅くなってしまったが卒業式の会場を出てパーティ会場へと向かった。パーティ会場内は今しがたの婚約破棄の話しで盛り上がっていた。しかし、アンジュが姿を現わすと男性の目の色が一気に変わり、アンジュ達3人を取り囲むが、気付けば親友2人は男性に押され、アンジュからは離れてしまった。
「アンジュ嬢、私と新しく出来たカフェに行きませんか?」
「美術館に行きましょう」
「オペラは如何でしょう?」
ワラワラと集まっている男性達は、明らかに婚約者がいなくなった『伯爵令嬢』のアンジュに声をかけてくる。今日のこのパーティを逃せば、気安くアンジュに話しかける機会は無くなるので、皆必死だ。
「まずは王宮でアフタヌーンティーは如何だろうか?」
張りのあるバリトンボイスが響く。
その声に皆黙り込み、声がした方に顔を向けると予想通りの顔があり、皆、アンジュまでの通り道を開ける。
「今の時期は薔薇が咲き誇っている頃だ。お友達の2人も招待しよう」
う~わ~。
お断りできない人だよ、第2王子。
そういえば同学年にいたね。
距離が離れていた友人2人は王子のお誘いに喜んでいる。
「「喜んでご一緒させて頂きますっ!!」」
2人は満面の笑みで答えている。
うっ、断れないけどさ。
行きたくない・・・。
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