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その状態のままでトレーに昼食を載せていく。ああっ、周りの視線が痛い・・・。
また嫌がらせの張り紙をされてしまいそうだ。勘弁して欲しい。
机に着く際も2人は揉めていた。いや、どっちがとなりでもこの際構いませんから。2人を放っておき先に食べ始める。
おおっ、シチュー美味しい!
柔らかく煮込んだお肉最高っ!!
お肉だけもっと食べたいっ!!
シチューを堪能している間に席は決まったようだ。隣はラルク様、向かいなジオン様。
「あっ、ジオン様。この髪かざりのアルファベット間違えてたみたいですよ?」
「間違いじゃない、ちゃんと俺の『Z』を選んだぞ?俺からのプレゼントだからな」
「は?はぁ。ありがとうございます?」
「じゃあ、ジュリアちゃん。俺からも近々プレゼントしようかな?」
「いえ、ラルク様にはすでにマグカップを頂いているので充分です」
昼食後、ジュリアは自分の部屋に帰りのんびりする事にした。
夕方、部屋の扉がノックされた。珍しく事もあるものだ、ジュリアの部屋を訪れる人はいないはずなのに?
ジュリアが扉を開けても誰もいなかった。不審に思うが、封筒が落ちているのに気がついた。部屋に入りながら開けてみる。
『ラルク様にもジオン様にも近づくんじゃないわよ。貧乏令嬢の癖にっ!』
ははっ、暇人だね。
しばらくはまた張り紙とかされるのかな?
イヤだな。
一応、ユーバには報告しといた方がいいのかな?
手紙をポケットにしまい、ユーバの部署に向かう。しかし、階段に差し掛かった所で誰かに後ろから突き飛ばされてしまい、階段を転がり落ちる。残念ながら階段を見上げた時には誰もいなかった。ジュリアはそのまま意識を手放した。
身体のあちこちが痛み意識が浮上する。
あれ?私の部屋じゃない?
ソレに何だか消毒臭い・・・。
ボンヤリとした頭で周りを見渡す。
「ジュリアちゃん、大丈夫っ?君、階段から落ちたんだ、覚えてる?」
起き上がろうとし、身体の色々な場所から悲鳴が上がる。
「うっ!!」
「かなり上から転がり落ちたみたいで、アチコチ打撲してるんだ。あっ、身体を診てくれたのは女医さんだからね?湿布貼ってくれたのも」
ユーバが身体を支えてくれて、何とかベッドの上に起き上がる事が出来た。
「ありがと、ユーバ。コレ・・・」
さっきの手紙をユーバに渡す。
「相談に行こうとしたら、階段から突き落とされて」
「何だって!?突き落とされた!?」
「ええ、階段の上から」
「タチが悪いなっ!打撲と擦り傷だけですんだのが奇跡だぞっ!?」
座っていた椅子から立ち上がり、ユーバは怒る。
また嫌がらせの張り紙をされてしまいそうだ。勘弁して欲しい。
机に着く際も2人は揉めていた。いや、どっちがとなりでもこの際構いませんから。2人を放っておき先に食べ始める。
おおっ、シチュー美味しい!
柔らかく煮込んだお肉最高っ!!
お肉だけもっと食べたいっ!!
シチューを堪能している間に席は決まったようだ。隣はラルク様、向かいなジオン様。
「あっ、ジオン様。この髪かざりのアルファベット間違えてたみたいですよ?」
「間違いじゃない、ちゃんと俺の『Z』を選んだぞ?俺からのプレゼントだからな」
「は?はぁ。ありがとうございます?」
「じゃあ、ジュリアちゃん。俺からも近々プレゼントしようかな?」
「いえ、ラルク様にはすでにマグカップを頂いているので充分です」
昼食後、ジュリアは自分の部屋に帰りのんびりする事にした。
夕方、部屋の扉がノックされた。珍しく事もあるものだ、ジュリアの部屋を訪れる人はいないはずなのに?
ジュリアが扉を開けても誰もいなかった。不審に思うが、封筒が落ちているのに気がついた。部屋に入りながら開けてみる。
『ラルク様にもジオン様にも近づくんじゃないわよ。貧乏令嬢の癖にっ!』
ははっ、暇人だね。
しばらくはまた張り紙とかされるのかな?
イヤだな。
一応、ユーバには報告しといた方がいいのかな?
手紙をポケットにしまい、ユーバの部署に向かう。しかし、階段に差し掛かった所で誰かに後ろから突き飛ばされてしまい、階段を転がり落ちる。残念ながら階段を見上げた時には誰もいなかった。ジュリアはそのまま意識を手放した。
身体のあちこちが痛み意識が浮上する。
あれ?私の部屋じゃない?
ソレに何だか消毒臭い・・・。
ボンヤリとした頭で周りを見渡す。
「ジュリアちゃん、大丈夫っ?君、階段から落ちたんだ、覚えてる?」
起き上がろうとし、身体の色々な場所から悲鳴が上がる。
「うっ!!」
「かなり上から転がり落ちたみたいで、アチコチ打撲してるんだ。あっ、身体を診てくれたのは女医さんだからね?湿布貼ってくれたのも」
ユーバが身体を支えてくれて、何とかベッドの上に起き上がる事が出来た。
「ありがと、ユーバ。コレ・・・」
さっきの手紙をユーバに渡す。
「相談に行こうとしたら、階段から突き落とされて」
「何だって!?突き落とされた!?」
「ええ、階段の上から」
「タチが悪いなっ!打撲と擦り傷だけですんだのが奇跡だぞっ!?」
座っていた椅子から立ち上がり、ユーバは怒る。
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