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16 〜ベン視点〜
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私は旦那様とソフィア様が早く普通の新婚夫婦として仲良くして頂き、世継ぎも産まれて来て欲しいと願っております。なので、今朝ソフィア様とした話を旦那様に伝える事にしました
「お帰りなさいませ、旦那様。お疲れだと思いますが、夕食をとりながら私の話を聞いて頂けますか?」
「どうした、ベン。珍しいな?」
私がこういった形で旦那様にお話しをするのは初めてです。
「実は私とソフィア様は、朝旦那様をお送りした後にローズガーデンと温室の散歩をご一緒します。その際、ソフィア様が旦那様のお話しをされる事があるのですが、私、もう我慢出来ませんっ!旦那様っ、言わせて頂いてよろしいでしょうかっ!?」
「あ、ああ。話してくれ」
力を込めて話し過ぎたようで、旦那様が少し引く。
「今朝の話ですが・・・。私が、
『ソフィア様も旦那様の事はお嫌いではありませんよね?』
とたずねた所、
『ええ、もちろん。グレイン様はカレンと結婚したかっかのかもしれないけど、その、いなくなっしまったから同じ顔の私でもいいからとそばに置いてくれたのでしょうけど』
と仰いました。そして、
『でも、私はカレンよりも好きになってもらいたくて。少しは好きになってもらえてるのよね?唇にキスはまだ貰えてないけど、頬にはキス貰えたし。あ、結婚式の時も頬だった。グレイン様的にはあの時から変わっていないのかも・・・』
と悲しそうに仰いましので、
『ソフィア様っ!大丈夫ですっ!私が保証します、旦那様はソフィア様の事をカレン様以上に好意を持っておられますよ!ええ!』
と伝えましたよ。そしたら何と仰ったと思います!?
『ありがとう、ベン。慰めてくれて。私がグレイン様の妻になったんですものね。もっと好きになって貰える様に頑張るわ』
ですよ!?完全に旦那様がカレン様をお好きだったと勘違いしておられます。きちんとソフィア様が好きだと伝えて下さい。口で伝えなければ伝わりませんよ?」
「そんな風にソフィアは思っていたのか」
旦那様は少し凹んでしまわれたが、事実を伝えなければ先に進まないでしょう。
「それと旦那様、報告が遅れましたが、カレン様が駆け落ちしたのは私が手配した者ではありません。レッキとした駆け落ちです」
「それは、なんと返事をすればいいのだ?花嫁に逃げられた俺、よくやった!か?」
「いえ、裏から手を回した者との駆け落ちではありませんので、その件で後ろめたくなる事は無いですよ?」
「ああ、そうか。すっかり忘れていたな。ソフィアには言葉でキチンと伝えることにするよ。ベン、ありがとう」
「いいえ。ソフィア様の悲しい顔は見たくございませんので」
「ベン、1つ頼みがある。明日は騎士の仕事が1日休みだ。朝、ソフィアとゆっくりしたいから、俺が起き出すまで誰も起こしに来ないようにしてくれ。まあ、普通に起きるかもしれないがな」
「かしこまりました」
少しでも仲良くお過ごし下さいませ。
「お帰りなさいませ、旦那様。お疲れだと思いますが、夕食をとりながら私の話を聞いて頂けますか?」
「どうした、ベン。珍しいな?」
私がこういった形で旦那様にお話しをするのは初めてです。
「実は私とソフィア様は、朝旦那様をお送りした後にローズガーデンと温室の散歩をご一緒します。その際、ソフィア様が旦那様のお話しをされる事があるのですが、私、もう我慢出来ませんっ!旦那様っ、言わせて頂いてよろしいでしょうかっ!?」
「あ、ああ。話してくれ」
力を込めて話し過ぎたようで、旦那様が少し引く。
「今朝の話ですが・・・。私が、
『ソフィア様も旦那様の事はお嫌いではありませんよね?』
とたずねた所、
『ええ、もちろん。グレイン様はカレンと結婚したかっかのかもしれないけど、その、いなくなっしまったから同じ顔の私でもいいからとそばに置いてくれたのでしょうけど』
と仰いました。そして、
『でも、私はカレンよりも好きになってもらいたくて。少しは好きになってもらえてるのよね?唇にキスはまだ貰えてないけど、頬にはキス貰えたし。あ、結婚式の時も頬だった。グレイン様的にはあの時から変わっていないのかも・・・』
と悲しそうに仰いましので、
『ソフィア様っ!大丈夫ですっ!私が保証します、旦那様はソフィア様の事をカレン様以上に好意を持っておられますよ!ええ!』
と伝えましたよ。そしたら何と仰ったと思います!?
『ありがとう、ベン。慰めてくれて。私がグレイン様の妻になったんですものね。もっと好きになって貰える様に頑張るわ』
ですよ!?完全に旦那様がカレン様をお好きだったと勘違いしておられます。きちんとソフィア様が好きだと伝えて下さい。口で伝えなければ伝わりませんよ?」
「そんな風にソフィアは思っていたのか」
旦那様は少し凹んでしまわれたが、事実を伝えなければ先に進まないでしょう。
「それと旦那様、報告が遅れましたが、カレン様が駆け落ちしたのは私が手配した者ではありません。レッキとした駆け落ちです」
「それは、なんと返事をすればいいのだ?花嫁に逃げられた俺、よくやった!か?」
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「いいえ。ソフィア様の悲しい顔は見たくございませんので」
「ベン、1つ頼みがある。明日は騎士の仕事が1日休みだ。朝、ソフィアとゆっくりしたいから、俺が起き出すまで誰も起こしに来ないようにしてくれ。まあ、普通に起きるかもしれないがな」
「かしこまりました」
少しでも仲良くお過ごし下さいませ。
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