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井上桃子

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リセットケース1 尾方 俊介④

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転勤まではあっという間に過ぎていった



彼女との別れの辛さを感じる余裕などなかった



新規開拓まったく馴染みのない地域に転勤、俊介は、ただただブルーになっていた。



部長からの壮絶な送別会

叱咤激励とは、このことだろう、期待と不安で今にも逃げ出しそうだった

俊介は、今まで期待をされたことがない

人生をどう楽に生きるかを目標に来たので評価もいつもそこそこであった

今回の辞令は本当に、自分の人生ではなかった展開だった



はじめての期待、失敗してもいいから思いっきりやってこいと言われた



うそつけ!失敗してもいいなんて、失敗したら結局責任問われるじゃねーか!

あぁ嫌だ、彼女にはフラれるわ、優秀な先輩が部下になるは、

新人の教育に、同期への気遣いとかマジやってらんねー

給料割に合わないんですけどー!

俊介は、酔っぱらっていた送別会では期待に応え飲み、自宅に帰って飲み直していた



そこそこ肝臓も強いため、飲み会で飲みつぶれることはなかったが

今日は、ストレスが溜まっていたので、かなり深酒をしていた



ビールを飲みほし、冷蔵庫からまた新しい缶を出し

プシュッとあけ、グビッと飲みため息をついた



ピコンっ

スマホから音がなった



「おめでとうございます!あなたは、1000万人の中から選ばれました!
10分以内に承認ボタンを押されますと、人生を3回リセットすることが出来ます」



承認するor承認しない



「なんだこれ?新手のスパムか?人生リセットね~できるもんならしたいかもね、、、」
俊介は、眠りに落ちていった











承認されました

【あなたの人生の選択が幸多からんことを】

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