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エピローグ③
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「ちょっと! いつまで寝てるのルクレオ!」
マリッカが、ルクレオの部屋のドアを叩いている。
「おはようマリッカ。……ルクレオは、また寝坊?」
「そうなの……。全く、聖女としての自覚が足りない」
「まぁまぁそう言わないで……。まだあの子は、八歳なんだから。睡眠も必要だと思うよ?」
「ロベリアがそうやって甘やかすから! まだ八歳なのに、個室まで与えて……」
マリッカは相当ご立腹の様子だ。
だって、ルクレオが可愛いから……。
聖女を引退し、普段の業務が限られてきた私の趣味は、娘を愛でることだ。
もちろん、マリッカにも平等に愛を与えようとしているのだけど……。
彼女の方が、それを拒否する。
そういう年頃なのかもしれない……。それはそれで、可愛いけど。
「ううぅ……。おあぁよう」
「おはようルクレオ。今日もお仕事頑張ってね?」
「うん。がんばり……」
「……ちょっとルクレオ? なんで歩きながら寝ようとしてるの?」
「あううう」
マリッカが、ルクレオの頬を優しく摘まんだ。
その表情すら可愛くて、私は思わず、二人に抱き着いてしまった。
ありったけの愛を注ぐように、腕に力を込めると、二人が苦しそうな顔をした。
「ロベリア……。やめて」
「お母様。潰れちゃうよ~」
「だって……。二人が愛しいから」
言葉でこそ嫌がってるマリッカだけど、その頬は赤い。
彼女はきっと、認知によって、私の大きすぎる愛を理解して、照れているのだろう。
「……バレットとイチャついてきたら?」
マリッカが、ルクレオを引きずりながら、行ってしまった。
私は二人を見送った後、バレット様の部屋へ向かった。
「あぁロベリア。おはよう」
「……」
私は無言で、両手を広げた。
バレット様が、首を傾げている。
私は頬を膨らませた。
「ど、どうしたんだい?」
「マリッカの許可を得たので、イチャイチャしに来たんです」
「え……」
「ダメですか?」
「いや、構わないけど……」
待ちきれなくて、私からバレット様を抱きしめた。
日を追うごとに、彼への気持ちは強くなっていく。
聖女を引退して、肩の荷が下りたのだろうか。
「ロ、ロベリア……。苦しいよ」
「もう。二人も同じことを言っていました。私は愛に飢えているみたいです」
「ごめんごめん……」
バレット様が、優しく私の頭を撫でてくれた。
まるで、針を刺した風船のように、私の体から力が抜けていく。
「……好きです」
「……うん」
「バレット様も、私のこと、好きですか?」
「もちろん」
「言ってください。好きって」
「好きだよ」
「もっと」
「好きだ」
「……私の方が、絶対好きですけどね」
「……」
きっと、ここにマリッカがいたら、文句を言われただろう。
だけど同時に、笑ってもくれたはずだ。
こんな幸せな日々が、ずっと続くように。
私は……、そんな祈りを、天に捧げた。
きっと、先祖様に、届くと信じて。
マリッカが、ルクレオの部屋のドアを叩いている。
「おはようマリッカ。……ルクレオは、また寝坊?」
「そうなの……。全く、聖女としての自覚が足りない」
「まぁまぁそう言わないで……。まだあの子は、八歳なんだから。睡眠も必要だと思うよ?」
「ロベリアがそうやって甘やかすから! まだ八歳なのに、個室まで与えて……」
マリッカは相当ご立腹の様子だ。
だって、ルクレオが可愛いから……。
聖女を引退し、普段の業務が限られてきた私の趣味は、娘を愛でることだ。
もちろん、マリッカにも平等に愛を与えようとしているのだけど……。
彼女の方が、それを拒否する。
そういう年頃なのかもしれない……。それはそれで、可愛いけど。
「ううぅ……。おあぁよう」
「おはようルクレオ。今日もお仕事頑張ってね?」
「うん。がんばり……」
「……ちょっとルクレオ? なんで歩きながら寝ようとしてるの?」
「あううう」
マリッカが、ルクレオの頬を優しく摘まんだ。
その表情すら可愛くて、私は思わず、二人に抱き着いてしまった。
ありったけの愛を注ぐように、腕に力を込めると、二人が苦しそうな顔をした。
「ロベリア……。やめて」
「お母様。潰れちゃうよ~」
「だって……。二人が愛しいから」
言葉でこそ嫌がってるマリッカだけど、その頬は赤い。
彼女はきっと、認知によって、私の大きすぎる愛を理解して、照れているのだろう。
「……バレットとイチャついてきたら?」
マリッカが、ルクレオを引きずりながら、行ってしまった。
私は二人を見送った後、バレット様の部屋へ向かった。
「あぁロベリア。おはよう」
「……」
私は無言で、両手を広げた。
バレット様が、首を傾げている。
私は頬を膨らませた。
「ど、どうしたんだい?」
「マリッカの許可を得たので、イチャイチャしに来たんです」
「え……」
「ダメですか?」
「いや、構わないけど……」
待ちきれなくて、私からバレット様を抱きしめた。
日を追うごとに、彼への気持ちは強くなっていく。
聖女を引退して、肩の荷が下りたのだろうか。
「ロ、ロベリア……。苦しいよ」
「もう。二人も同じことを言っていました。私は愛に飢えているみたいです」
「ごめんごめん……」
バレット様が、優しく私の頭を撫でてくれた。
まるで、針を刺した風船のように、私の体から力が抜けていく。
「……好きです」
「……うん」
「バレット様も、私のこと、好きですか?」
「もちろん」
「言ってください。好きって」
「好きだよ」
「もっと」
「好きだ」
「……私の方が、絶対好きですけどね」
「……」
きっと、ここにマリッカがいたら、文句を言われただろう。
だけど同時に、笑ってもくれたはずだ。
こんな幸せな日々が、ずっと続くように。
私は……、そんな祈りを、天に捧げた。
きっと、先祖様に、届くと信じて。
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