国外追放された先で出会ったのは、素敵な魔法使いでした。

冬吹せいら

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心残り

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綺麗な赤い髪。
青色の瞳……。

そんなアルベールのおでこに……。
もう一つ、目があった。

人間の目じゃない。
まるで、モンスターの目のようだ……。

「これがあるおかげでね。僕は色々な魔法を使うことができるんだ。さっき、リンダの心を除いたのも、この目なんだよ」

アルベールがそう言うと、目玉がぎょろりと動いた。

「だけど、僕の村の人たちは、これを嫌って……。悪魔の子供だとか、適当なこと言って、こんなところに、僕を捨てたんだ」
「そんな……」
「だからかな。リンダとは……。何か、近いものを感じるんだ」
「うん……。私もだよ」

もう一度、アルベールを抱きしめる。
今度はアルベールも、すぐに抱きしめ返してくれた。

「こんな僕でよかったら、しばらく一緒にいてほしい」
「もちろん。アルベールこそ、こんな私でいいの?」
「当たり前さ……。リンダ、すごく可愛いし……」
「か、可愛いってそんな……」
「ううん。可愛いよ。とっても」
「もう……」

しばらく抱きしめ合った後、これからのことについて、話し合うことになった。

「僕は普段。ここでボーっとして、日々時間が過ぎるのを待つだけ。そこにリンダが加わってくれるだけで、とっても楽しいし、嬉しいけど……。リンダはきっと、心残りなことがあるだろう?」
「そうだね……」

隠したって、あの目で見つめられれば、きっとバレてしまう。
私は正直に、話すことにした。

「あのね? 私、ソリッド様のことが、どうしても嫌いになれないの。リーシャンのせいで、あんな言い方をしてきただけで……。本当はもっと、優しい人のはずなのね?」
「うん」
「だから、もう一度会って、確かめたい。それで、本当に私に対しての好意が無いのだとすれば、それでもう……。お別れでもいいかなって」
「なるほどね……」

馬鹿な話だと思う。
だけど……。少しでも可能性があるなら、信じたくて。

「わかったよ」

アルベールが、微笑んでくれた。

「僕が、そのソリッドとやらを、この目で見ればいいんだ。そしたら全て、明らかになるさ」
「ありがとう……」
「じゃあ、明日にでもここを出発しよう」
「そうだね」

……今頃、私の祈りが消えて、国はどうなっているだろう。

たった一日でも、そのダメージは計り知れないはず。
心配しても仕方ないけど、気になってしまう。

「リンダ。思いつめていても、気が滅入ってしまう。せっかくだから、庭の花の手入れをしないかい?」
「うん。そうしよう」

私はアルベールと手を繋いで、庭に向かった。
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