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入院中体調が安定し退院が決まると、祐から吏都に報告のメッセージを送った。『明日退院する。色々世話かけたな。』と不器用なりに感謝の文面を送った。先日泣かせてしまってから吏都は病院を訪れておらず、その件についてどう謝ろうかとスマホとにらめっこしていると間も無くして祐のスマートフォンが震えた。画面を見ると吏都から返信が来ていた。『退院決まって良かったね。おめでとう。』と当たり障りのない内容が書かれていた。すると続けて『お世話してあげたんだから、美味しい物食べに行きたい!』とメッセージが届き『分かった。何食べたいか決めといて。』と送った。いつもの吏都の調子に胸を撫で下ろしながらも、会う時にはどんな顔で吏都と会えばいいかと悩みながら退院に向けて荷物の整理を始めた。
翌朝、自宅で目覚ざめ学校に行く身支度を済ませる。リビングへ向かうと、すでに家族は朝食を食べている。
「祐、ご飯かパンどっちにする?」
「パン。」
「じゃあ今焼くからスープとサラダ先に食べててね。」
「うん。」
「兄ちゃん!昨日の夜ね、兄ちゃんの友達の波多野君とゲームしたよ!」
「知ってる。渉が強すぎるってメッセージ入ったわ。」
「そうかな?今夜は兄ちゃんも一緒にやろう!あと佐々原君と木戸君も一緒に出来るかな?」
「どんだけ、俺の連れらと仲良くなってんだよ?」
「兄ちゃんが入院中に家にゲームソフト取りににきた時にゲームやろうって誘ってくれたんだ。それから毎日一緒に遊んでくれるよ。」
「そっか。ゲームやれるか学校で佐々原達に聞いとく。」
「やった!ありがとう。」
「祐、退院したばかりだし車で送っていこうか?まだ本調子じゃないだろう?」
「平気。調子いいし途中で吏都と一緒になるから。それより、また徹夜明けなんだろ?人の心配よりさっさと寝ろよ。」
「ああ、ありがとな。」
祐は、家族との間にあった嫌悪感は消え日常会話もさらりと交わせるようになっていた。朝食を済ませて家を出る。バス停には先に吏都が並んでいた。
「おはよう。退院おめでとう。」
「ありがと。」
「早速なんだけどね、今日の放課後空いてる?行ってみたいお店があるの。珈琲とケーキが美味しいんだって。」
「分かった。」
「帰りのバスの中で待ち合わせでいいかな?」
「うん。」
「じゃあ16時の1番早い時間に乗るから。」
「うん。」
「ふふ。何食べようかな、楽しみ。」
「食い過ぎて太っても知らねぇからな。」
「もう!せっかくいい気分だったのに。」
「はいはい。」
2人で小競り合っているとバスが到着して乗り込んだ。他愛のない話をしていると、祐の学校の最寄りのバス停に着いた。祐が「後でな。」と吏都に声を掛けてバスを降りて行く。吏都は「うん。」と頷くと祐に笑みを向けて手を振った。祐か教室に入ると佐々原、波多野、木戸が出迎えた。
「祐だっ!お帰りー!」
「もういいのか?」
「調子悪くなったら言えよ!」
「ああ、ありがと。」
「なぁ渉に今夜もゲームやろって言っといてよ!」
「渉もやりたいって言ってたな。佐々原と木戸も一緒にやろうって言ってたぞ。」
「おっ!やるやるー!」
「しょうがないな!お兄さんが相手してやろう!」
「渉を侮るな!なめてると痛い目見るぞ!」
「マジかよー!?」
「腕が鳴るぜ!」
「祐、おはよう。」
「‥蜂谷。おはよ。」
蜂谷がいつの間にか祐の後ろに立っていた。
「体もういいの?」
「ああ。見舞いに来てくれた時は悪かったな。入院中にストレスたまって苛ついてたのかも。」
「規制される中での生活はストレスたまるもんね。てっきり吏都ちゃんを誘ったから機嫌を損ねたのかと思った。」
「はは。蜂谷くらいのスペックならアイツじゃ物足りないだろ。」
「そうかな?可愛い顔して芯が強い女の子ってなかなか魅力的だと思うよ。祐は近くに居すぎて気付かないのかもしれないね。」
「はあ?頑固だし考えてる事顔に出るしガキ臭いだろ。買い被りすぎ。」
「はは。随分な言われようだな。でも僕好みなんだよね、吏都ちゃん。」
「遊びなら他当たれよ。」
「遊びななんて言ってないけど。」
祐と蜂谷が凄んでいると佐々原が「どうした?」と2人の間に割って入る。蜂谷が「別に。」と佐々原をかわして自分の席へと去って行った。「勉強疲れしてんだろう。」と祐が蜂谷を義理立てた。「アイツ頑張り過ぎだろう。」と佐々原は蜂谷を気に掛けていた。
「なぁ放課後ゲームしようぜ!」
「いいね!」
「渉対策しないとな!」
「俺はパス。夜ならいいけど。」
「えー!祐ノリ悪くない?」
「やろうぜ!」
「用事があんだよ。」
「え?何々?デート!?」
「まさか看護師さん!?やっぱり仲を深めてのか!?」
「はあ?看護師は仕事中そんな暇ねぇよ。」
「じゃあ吏都ちゃんか!」
「まあ。野暮用頼まれてんの。」
「いいなー!俺だって祐のお見舞いで看護師さんとの出会い期待したのに。」
「全然相手にされなかったもんな。」
「見舞いの時、看護師さんに話し掛けたら凄い形相で睨まれたもん。」
「何て言ったんだよ?」
「制服姿が素敵ですね。連絡先教えてくださいって。」
「唐突。」
「蜂谷と祐の顔面偏差値あればなー!絶対成功してたのに!」
「業務がハードだからな。茶化されたと思ったんだろう。」
「えぇー!」
4人の会話を背中越しに聞いていた蜂谷は祐が吏都と会う約束をしていると知るとぎゅっと拳を握りしめた。
翌朝、自宅で目覚ざめ学校に行く身支度を済ませる。リビングへ向かうと、すでに家族は朝食を食べている。
「祐、ご飯かパンどっちにする?」
「パン。」
「じゃあ今焼くからスープとサラダ先に食べててね。」
「うん。」
「兄ちゃん!昨日の夜ね、兄ちゃんの友達の波多野君とゲームしたよ!」
「知ってる。渉が強すぎるってメッセージ入ったわ。」
「そうかな?今夜は兄ちゃんも一緒にやろう!あと佐々原君と木戸君も一緒に出来るかな?」
「どんだけ、俺の連れらと仲良くなってんだよ?」
「兄ちゃんが入院中に家にゲームソフト取りににきた時にゲームやろうって誘ってくれたんだ。それから毎日一緒に遊んでくれるよ。」
「そっか。ゲームやれるか学校で佐々原達に聞いとく。」
「やった!ありがとう。」
「祐、退院したばかりだし車で送っていこうか?まだ本調子じゃないだろう?」
「平気。調子いいし途中で吏都と一緒になるから。それより、また徹夜明けなんだろ?人の心配よりさっさと寝ろよ。」
「ああ、ありがとな。」
祐は、家族との間にあった嫌悪感は消え日常会話もさらりと交わせるようになっていた。朝食を済ませて家を出る。バス停には先に吏都が並んでいた。
「おはよう。退院おめでとう。」
「ありがと。」
「早速なんだけどね、今日の放課後空いてる?行ってみたいお店があるの。珈琲とケーキが美味しいんだって。」
「分かった。」
「帰りのバスの中で待ち合わせでいいかな?」
「うん。」
「じゃあ16時の1番早い時間に乗るから。」
「うん。」
「ふふ。何食べようかな、楽しみ。」
「食い過ぎて太っても知らねぇからな。」
「もう!せっかくいい気分だったのに。」
「はいはい。」
2人で小競り合っているとバスが到着して乗り込んだ。他愛のない話をしていると、祐の学校の最寄りのバス停に着いた。祐が「後でな。」と吏都に声を掛けてバスを降りて行く。吏都は「うん。」と頷くと祐に笑みを向けて手を振った。祐か教室に入ると佐々原、波多野、木戸が出迎えた。
「祐だっ!お帰りー!」
「もういいのか?」
「調子悪くなったら言えよ!」
「ああ、ありがと。」
「なぁ渉に今夜もゲームやろって言っといてよ!」
「渉もやりたいって言ってたな。佐々原と木戸も一緒にやろうって言ってたぞ。」
「おっ!やるやるー!」
「しょうがないな!お兄さんが相手してやろう!」
「渉を侮るな!なめてると痛い目見るぞ!」
「マジかよー!?」
「腕が鳴るぜ!」
「祐、おはよう。」
「‥蜂谷。おはよ。」
蜂谷がいつの間にか祐の後ろに立っていた。
「体もういいの?」
「ああ。見舞いに来てくれた時は悪かったな。入院中にストレスたまって苛ついてたのかも。」
「規制される中での生活はストレスたまるもんね。てっきり吏都ちゃんを誘ったから機嫌を損ねたのかと思った。」
「はは。蜂谷くらいのスペックならアイツじゃ物足りないだろ。」
「そうかな?可愛い顔して芯が強い女の子ってなかなか魅力的だと思うよ。祐は近くに居すぎて気付かないのかもしれないね。」
「はあ?頑固だし考えてる事顔に出るしガキ臭いだろ。買い被りすぎ。」
「はは。随分な言われようだな。でも僕好みなんだよね、吏都ちゃん。」
「遊びなら他当たれよ。」
「遊びななんて言ってないけど。」
祐と蜂谷が凄んでいると佐々原が「どうした?」と2人の間に割って入る。蜂谷が「別に。」と佐々原をかわして自分の席へと去って行った。「勉強疲れしてんだろう。」と祐が蜂谷を義理立てた。「アイツ頑張り過ぎだろう。」と佐々原は蜂谷を気に掛けていた。
「なぁ放課後ゲームしようぜ!」
「いいね!」
「渉対策しないとな!」
「俺はパス。夜ならいいけど。」
「えー!祐ノリ悪くない?」
「やろうぜ!」
「用事があんだよ。」
「え?何々?デート!?」
「まさか看護師さん!?やっぱり仲を深めてのか!?」
「はあ?看護師は仕事中そんな暇ねぇよ。」
「じゃあ吏都ちゃんか!」
「まあ。野暮用頼まれてんの。」
「いいなー!俺だって祐のお見舞いで看護師さんとの出会い期待したのに。」
「全然相手にされなかったもんな。」
「見舞いの時、看護師さんに話し掛けたら凄い形相で睨まれたもん。」
「何て言ったんだよ?」
「制服姿が素敵ですね。連絡先教えてくださいって。」
「唐突。」
「蜂谷と祐の顔面偏差値あればなー!絶対成功してたのに!」
「業務がハードだからな。茶化されたと思ったんだろう。」
「えぇー!」
4人の会話を背中越しに聞いていた蜂谷は祐が吏都と会う約束をしていると知るとぎゅっと拳を握りしめた。
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