転生した俺、弱虫勇者の保護者(えいゆう)になりました

雪鵠夕璃

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第一章:神聖リディシア王国襲撃編

神剣選定試験 開幕

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『待っていたよ、神に選ばれた勇者の子らよ。僕は、勇者に試練を与え、神剣を扱うのに適しているかを見極める存在--審判神エルケイス』

エルケイスは、玉座の間に入ってきた少年少女3人とシエラにそう名乗った。神剣が何なのかも分からない俺にとっては、どういう反応をすればいいのかわからない。ただ、彼らはエルケイスを知っているらしく即座に跪き、

「エルケイス様!お初にお目にかかります。 俺は、アーレンデル皇国第二王子【ユルゲン・アステイラ】です!」

最初に、艶やかなか金色の髪と碧眼をした活気溢れる少年が名乗り、

「審判神様、お会いできて光栄です。 私は、天楼大陸・蓮桜国・【桜武おうぶ】所属【キリカ・如月】です」

続けて、深紅の薔薇のように赤く美しい髪をポニーテールにし、燃え盛る炎のように紅い瞳をした少女が名乗り、

「審判神エルケイス。僕は、トールティンデア帝国第一王子【ミレル・トランバレト】だ」

更に続けて、白雪のように真っ白な髪色と紫紺の瞳をし、全てを見下しているような雰囲気を纏う眼鏡の少年が名乗り、

「し、審判神様!! わ、私は! ジ、ジーナ村出身の【シエラ・プルーティア】です!!」

最後にシエラが名乗った。 全員の名前を聞いたエルケイスは、

『ユルゲン、キリカ、ミレルにシエラよ。其方等には、これより勇者に適しているのか、そして--神剣を託すのに値するのかを僕が出す三つの試練で見せてもらう』

三本の指を立ててそう告げる。

『まず1つ目の試練--【勇気の試練】。その名の通り、勇気を確かめる試練だ。勇者たるもの、勇気は必要不可欠だ』

なんというかそこまで難しそうな内容ではないみたいだ。

『そして2つ目の試練--【心読の試練】。これは己の心に潜む闇と対話する事で己の弱さを知る試練だ。己の弱さを認めぬ者にこの試練はクリア出来ない』

これはなかなか厄介だなぁ。シエラなら何とかなりそうだけど、他の奴らはどうなんだろうなぁ。

『最後に3つ目の試練--【神剣の試練】。この試練は、僕が用意した依代の剣を握ってもらう。そうする事で、各々に適した神剣が姿を現す。ただし--2つの試練をクリアしなくては神剣は姿を現さない。くれぐれも気をつけるといいよ』

エルケイスはそう説明した。

『さて、準備はいいかい?勇者の子らよ。準備できた者から順にこの門の中へと入るがいい』

彼が指さした場所に突如、門が現れた。その門が開かられ、シエラを除く3名は臆することも無く門の中へと消えていった。そしてシエラは一瞬、俺に目を向けた後、『よしっ』と小さな声で自分を鼓舞し、門の中へと消えていった。

『さてさて、この試練を乗り越える勇者は何人現れるか、楽しみだなぁ』

エルケイスはそう無邪気に笑い、門を消した。
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