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邸の庭は、一大宴会場となっていた。
演習場側に宿泊用のテントが5つ立てられ、森側では盛大にかがり火が炊かれ、あれだけあった魔物の山は姿が見えない。
邸側では両脇を埋めるほどの騎士達が、座り込んで飲食を楽しんでいる。
「こんなに騎士団の方がいらっしゃったんですね。」
「非番の奴らも来てるんだろうな。」
「案内しますよ。エディル様もご一緒にどうぞ。」
待ってました。とカルテットが顔を出した。
騎士達の間を抜け、篝火の暖かさを感じるほど近づくと、せっせと串焼きを皿に盛るギルデガンドの姿が見えてきた。
「おお、ソウンディック様。そちらがエディル殿かな。」
「この度はご助力頂き、誠にありがとうございました。」
「なに、頑張ったのはお嬢さんだし、堅苦しいのはアルトリアには似合わない。気楽に付き合ってくれ。」
ほれ。と焼けた串焼きを渡してくれる。
ありがとうございます。とエディルが受け取ると、ギルデガンドは次から次へと渡していく。
香辛料をたっぷりと振るった肉の香ばしい香りが、食欲をそそる。
カルストリアでは香辛料を生成していないため、属国からの輸入に頼っているのが現状だ。
アルトリアのような辺境では、中々手が出ない。
「あのマウンティベアの肉だ。毒気はしっかり抜いてあるから、安心してくれ。」
「頂きます。」
エディルががぶりとかぶり付くと、美味しいですよ。と皆も食べ始めた。
マリアも串のまま食べてるし、はしたなくはないよね。
エディルからにわかに淑女教育を受けた身としては、保護者の目がある前で失敗しては…という気持ちになってしまう。
「レティ。はい、あーん。」
「はい。あーん?」
流されるままに口を開けた所に、串焼きを突っ込まれた。
淑女教育ー!どこいったの。
これ、一番したらダメなやつ!
美味しい?とソウンディックの青い瞳が細められる。
大きな塊を口一杯に咀嚼しながら、こくこくと頷く。
「良かった。私にも一つちょうだい。」
身を屈め、レティが持っていた串から直接口にする。
「うん。美味しいね。」
さらりと乱れた黒髪を掻きあげながら、満足そうに微笑まれる。
色白な端正な顔が、篝火の灯りを受けて一層彫り深く際立つ。
もう顔の火照りが限界で、作法がどうとか頭の中も一杯で、エディルを見るのが怖い。
殿下の誘いを断るのも失礼だったし、良かったのかもしれない。いや、やっぱりダメかもしれない。
香ばしい香りと噛めば噛むほど甘みが増す旨味に舌鼓を打つと、ダメな子でも良いかもと思ってしまった。
演習場側に宿泊用のテントが5つ立てられ、森側では盛大にかがり火が炊かれ、あれだけあった魔物の山は姿が見えない。
邸側では両脇を埋めるほどの騎士達が、座り込んで飲食を楽しんでいる。
「こんなに騎士団の方がいらっしゃったんですね。」
「非番の奴らも来てるんだろうな。」
「案内しますよ。エディル様もご一緒にどうぞ。」
待ってました。とカルテットが顔を出した。
騎士達の間を抜け、篝火の暖かさを感じるほど近づくと、せっせと串焼きを皿に盛るギルデガンドの姿が見えてきた。
「おお、ソウンディック様。そちらがエディル殿かな。」
「この度はご助力頂き、誠にありがとうございました。」
「なに、頑張ったのはお嬢さんだし、堅苦しいのはアルトリアには似合わない。気楽に付き合ってくれ。」
ほれ。と焼けた串焼きを渡してくれる。
ありがとうございます。とエディルが受け取ると、ギルデガンドは次から次へと渡していく。
香辛料をたっぷりと振るった肉の香ばしい香りが、食欲をそそる。
カルストリアでは香辛料を生成していないため、属国からの輸入に頼っているのが現状だ。
アルトリアのような辺境では、中々手が出ない。
「あのマウンティベアの肉だ。毒気はしっかり抜いてあるから、安心してくれ。」
「頂きます。」
エディルががぶりとかぶり付くと、美味しいですよ。と皆も食べ始めた。
マリアも串のまま食べてるし、はしたなくはないよね。
エディルからにわかに淑女教育を受けた身としては、保護者の目がある前で失敗しては…という気持ちになってしまう。
「レティ。はい、あーん。」
「はい。あーん?」
流されるままに口を開けた所に、串焼きを突っ込まれた。
淑女教育ー!どこいったの。
これ、一番したらダメなやつ!
美味しい?とソウンディックの青い瞳が細められる。
大きな塊を口一杯に咀嚼しながら、こくこくと頷く。
「良かった。私にも一つちょうだい。」
身を屈め、レティが持っていた串から直接口にする。
「うん。美味しいね。」
さらりと乱れた黒髪を掻きあげながら、満足そうに微笑まれる。
色白な端正な顔が、篝火の灯りを受けて一層彫り深く際立つ。
もう顔の火照りが限界で、作法がどうとか頭の中も一杯で、エディルを見るのが怖い。
殿下の誘いを断るのも失礼だったし、良かったのかもしれない。いや、やっぱりダメかもしれない。
香ばしい香りと噛めば噛むほど甘みが増す旨味に舌鼓を打つと、ダメな子でも良いかもと思ってしまった。
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