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12話.事件
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「お前、探したぞ」
「はい?」
澪さんとの勉強会に遅刻しそうで走っていると、突然、声をかけられた。
振り向くと、以前買い物に行った際、澪さんに返り討ちにされ、そのまま道端に放置されたチャラ男さんがいた。
チャラ男さんの後ろには中学生ぐらいの不良っぽい子たちが十人程いる。
なんだろう、すごくまずい気がする。
「えっと……、僕に何か?」
「お前、あの女のこと知ってるだろ?」
あの女……? 澪さんのことか?
とりあえず分からないフリだ。
「……誰のことか分からないんですが……」
「お前が一緒にいた金髪短髪の女だよ!」
チャラ男さんは激昂する。
「誰かがよ……、俺が倒れてる写真をSNSに上げちまってよ。それが知り合いに見つかって、スゲー恥かいたんだよ。あの女をシメないと気が済まないんだわ。それで女を探してたら、あの時一緒にいたお前を見つけたってわけ……。お前、あの女どこにいるか知ってる?」
あれはチャラ男さんの自業自得と言いたいところだが、多数の不良を前にそんな勇気は出てこない。
「どこにいるか知らないです……」
「じゃあスマホ出せよ」
「ど、どうしてですか……?」
「あの女とあんなに仲良さそうにしてたんなら、連絡先ぐらい知ってるだろ? 今、ここに呼び出せよ」
「携帯、今持ってないんですよね……」
勿論、嘘だ。
「確認させろ。見ろ、おい」
チャラ男の言葉に後ろに控えてた不良の一人がボディーチェックしようとしてくる。
あ、ダメだ。
これじゃあ、スマホを持ってることがすぐにバレる。
「嘘です! 本当は持ってます!」
ボディーチェックされる前に正直に答えた。
「テメー、嘘ついてんじゃねぇよ! さっさと出せよ!」
チャラ男さんが吼えて、僕を威圧しようとする。
ポケットの中からスマホを取り出しながら、必死に考える。
「ほら、さっさと貸せよ!」
どうすればいい?
どうすればいいんだ?
僕はスマホを思いっきり地面に叩きつけた。
「……お前、何やってんの?」
チャラ男さんは地面で画面がバキバキに割れたスマホを見つめながら聞いてきた。
「手が滑りました」
「殺す」
親友を売るぐらいなら、自分が犠牲にと思いたった行動でした。
その行動の結果、多数にボコボコにされ、数時間は動けなくなりました。
特訓する前の肉体だったら、死んでたかもしれません。
チャラ男さんは僕を見下しながら、別れ際に言った。
「お前が言わなくても、俺は絶対にあの女を見つける」
何とか動けるようになった頃にはもう夕暮れ時で、澪さんはもう帰ってしまっただろう。
節々から悲鳴を上げる体を引きずりながら、家に帰った。
家族には怪我を見られないようにと部屋に入る。
澪さんに謝罪のLINEを送ろうとするが、スマホが壊れたことを思い出す。
ゲーム内で謝るかとゴーグルを取ろうとするが、体が急激に重くなり、連絡が取れないまま、僕は眠りについた。
「はい?」
澪さんとの勉強会に遅刻しそうで走っていると、突然、声をかけられた。
振り向くと、以前買い物に行った際、澪さんに返り討ちにされ、そのまま道端に放置されたチャラ男さんがいた。
チャラ男さんの後ろには中学生ぐらいの不良っぽい子たちが十人程いる。
なんだろう、すごくまずい気がする。
「えっと……、僕に何か?」
「お前、あの女のこと知ってるだろ?」
あの女……? 澪さんのことか?
とりあえず分からないフリだ。
「……誰のことか分からないんですが……」
「お前が一緒にいた金髪短髪の女だよ!」
チャラ男さんは激昂する。
「誰かがよ……、俺が倒れてる写真をSNSに上げちまってよ。それが知り合いに見つかって、スゲー恥かいたんだよ。あの女をシメないと気が済まないんだわ。それで女を探してたら、あの時一緒にいたお前を見つけたってわけ……。お前、あの女どこにいるか知ってる?」
あれはチャラ男さんの自業自得と言いたいところだが、多数の不良を前にそんな勇気は出てこない。
「どこにいるか知らないです……」
「じゃあスマホ出せよ」
「ど、どうしてですか……?」
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「携帯、今持ってないんですよね……」
勿論、嘘だ。
「確認させろ。見ろ、おい」
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あ、ダメだ。
これじゃあ、スマホを持ってることがすぐにバレる。
「嘘です! 本当は持ってます!」
ボディーチェックされる前に正直に答えた。
「テメー、嘘ついてんじゃねぇよ! さっさと出せよ!」
チャラ男さんが吼えて、僕を威圧しようとする。
ポケットの中からスマホを取り出しながら、必死に考える。
「ほら、さっさと貸せよ!」
どうすればいい?
どうすればいいんだ?
僕はスマホを思いっきり地面に叩きつけた。
「……お前、何やってんの?」
チャラ男さんは地面で画面がバキバキに割れたスマホを見つめながら聞いてきた。
「手が滑りました」
「殺す」
親友を売るぐらいなら、自分が犠牲にと思いたった行動でした。
その行動の結果、多数にボコボコにされ、数時間は動けなくなりました。
特訓する前の肉体だったら、死んでたかもしれません。
チャラ男さんは僕を見下しながら、別れ際に言った。
「お前が言わなくても、俺は絶対にあの女を見つける」
何とか動けるようになった頃にはもう夕暮れ時で、澪さんはもう帰ってしまっただろう。
節々から悲鳴を上げる体を引きずりながら、家に帰った。
家族には怪我を見られないようにと部屋に入る。
澪さんに謝罪のLINEを送ろうとするが、スマホが壊れたことを思い出す。
ゲーム内で謝るかとゴーグルを取ろうとするが、体が急激に重くなり、連絡が取れないまま、僕は眠りについた。
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