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無理なものは無理!
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金曜日の六限目授業ともなれば今日は何が食べれるのかなってことばかり考えてしまう。
とは言え、今回は答えが比較的分かりやすい気がする。恐らくだけど焼き魚か何かかな?
第二校舎の屋上からモクモクと煙。時折り視界に入る人影は帆並ちゃんで間違いない。モクモク煙から逃げようと立ち位置を何度も変えながら一生懸命に焼いている。逃げる方向に煙って追いかけてくるよね。
でも本当に焼き魚だったら嬉しいな、今日のお昼に米野さんと丁度魚のことが話題になったから。
お昼ご飯を食べている時に、米野さんからシシャモをもらった。お弁当にシシャモってとても珍しかった。
米野さんは器用に頭や骨、尻尾を残してお行儀よく食べてました。
「・・・・・・て、シシャモは頭も骨も尻尾も全部食べきろうよー」
「いやいや、無理ですよ」
「どれだけ、ガラスの顎? それとも衰弱しきって飲みこむ筋力なくなった人ですか」
「え? ひょっとして墨名ちゃんは全部食べれるの?」
「当たり前だよ」
本当に食べれるのと言わんばかりの表情で私がシシャモを食べる姿を凝視してくる米野さん。
私は当然のようにシシャモを頭、骨、尻尾を残さず食べきりました。
「怖し」
人を恐ろしい人みたいな感じで言ってますが、私は逆に米野さんが怖し。
そんな感じでもありましたので、何か不完全燃焼な気分だったので魚が食べたくなっていたのです。
六限目、そしてホームルームを終えると米野さんと一緒に食べ部へと向かいました。
「こんにちは、帆並ちゃん」
「こんにちは~二人とも今日もお元気かしら?」
「当然です」
「今日は焼き魚よ。二人とも焼き魚好きかしら?」
「問題ないです」
「好きだよ」
部室内が少しばかり煙臭いのは帆並ちゃんが一生懸命にお魚を焼いたからかな。部室の片隅に置かれたあの七輪で焼いていたんだね。
焼き魚の正体はサンマのようです。
お皿では無く、新聞紙に乗せられているのが少しだけ珍しかった。
「お皿だと洗うのが面倒だし、食べ終わった後に新聞紙をくるっと丸めて捨てるだけで済むのが助かるのよね」
「ほえー」
「ほらほら、せっかくこの帆並ちゃんが一生懸命焼いたサンマが冷める前に食べて」
「いただきま~す」
醤油、大根おろし、ポン酢まで用意してくれていました。
焼きたてのサンマの身を丁寧に骨から外し、お口に運べば私に幸せを運んできてくれる。
九月下旬から十一月頃の旬な時期ならもっと脂がのっていて美味いんだろうけどね。
皮面がちょっと焦がし過ぎ感が私には丁度よく、身もしっとり柔らかく、大根おろしと醤油と一緒に食べるとご飯が止まらなくなりそうだよ。
帆並ちゃんは大根おろしとポン酢で焼きサンマを堪能している。どうしても気になるのが米野さんだったけど。
珍しくというのは変だけど、普通に焼きサンマを食べている。まあ、毎回変な食べ方をされても困るしね。
「ごちそうさま~」
「え?」
焼きサンマを食べ終えた私に対して、米野さんは不思議そうな顔で見つめてきました。
「何? どうかしたの米野さん」
「魚は全部食べるんじゃないの?」
「いやいや、サンマは無理だよ」
「シシャモは頭、骨、尻尾、内臓まで残さず食べてたのに、なんでサンマは無理なの?」
「いやいや、えーっとサイズが大きくてかたいからかな」
「内臓はかたくないよね?」
「ちょっと苦みが強いからかな」
「へえ、なんか変な人~」
なんだろう、米野さんとだけは今後一緒にお魚を食べるのが嫌になったような気がする。
とは言え、今回は答えが比較的分かりやすい気がする。恐らくだけど焼き魚か何かかな?
第二校舎の屋上からモクモクと煙。時折り視界に入る人影は帆並ちゃんで間違いない。モクモク煙から逃げようと立ち位置を何度も変えながら一生懸命に焼いている。逃げる方向に煙って追いかけてくるよね。
でも本当に焼き魚だったら嬉しいな、今日のお昼に米野さんと丁度魚のことが話題になったから。
お昼ご飯を食べている時に、米野さんからシシャモをもらった。お弁当にシシャモってとても珍しかった。
米野さんは器用に頭や骨、尻尾を残してお行儀よく食べてました。
「・・・・・・て、シシャモは頭も骨も尻尾も全部食べきろうよー」
「いやいや、無理ですよ」
「どれだけ、ガラスの顎? それとも衰弱しきって飲みこむ筋力なくなった人ですか」
「え? ひょっとして墨名ちゃんは全部食べれるの?」
「当たり前だよ」
本当に食べれるのと言わんばかりの表情で私がシシャモを食べる姿を凝視してくる米野さん。
私は当然のようにシシャモを頭、骨、尻尾を残さず食べきりました。
「怖し」
人を恐ろしい人みたいな感じで言ってますが、私は逆に米野さんが怖し。
そんな感じでもありましたので、何か不完全燃焼な気分だったので魚が食べたくなっていたのです。
六限目、そしてホームルームを終えると米野さんと一緒に食べ部へと向かいました。
「こんにちは、帆並ちゃん」
「こんにちは~二人とも今日もお元気かしら?」
「当然です」
「今日は焼き魚よ。二人とも焼き魚好きかしら?」
「問題ないです」
「好きだよ」
部室内が少しばかり煙臭いのは帆並ちゃんが一生懸命にお魚を焼いたからかな。部室の片隅に置かれたあの七輪で焼いていたんだね。
焼き魚の正体はサンマのようです。
お皿では無く、新聞紙に乗せられているのが少しだけ珍しかった。
「お皿だと洗うのが面倒だし、食べ終わった後に新聞紙をくるっと丸めて捨てるだけで済むのが助かるのよね」
「ほえー」
「ほらほら、せっかくこの帆並ちゃんが一生懸命焼いたサンマが冷める前に食べて」
「いただきま~す」
醤油、大根おろし、ポン酢まで用意してくれていました。
焼きたてのサンマの身を丁寧に骨から外し、お口に運べば私に幸せを運んできてくれる。
九月下旬から十一月頃の旬な時期ならもっと脂がのっていて美味いんだろうけどね。
皮面がちょっと焦がし過ぎ感が私には丁度よく、身もしっとり柔らかく、大根おろしと醤油と一緒に食べるとご飯が止まらなくなりそうだよ。
帆並ちゃんは大根おろしとポン酢で焼きサンマを堪能している。どうしても気になるのが米野さんだったけど。
珍しくというのは変だけど、普通に焼きサンマを食べている。まあ、毎回変な食べ方をされても困るしね。
「ごちそうさま~」
「え?」
焼きサンマを食べ終えた私に対して、米野さんは不思議そうな顔で見つめてきました。
「何? どうかしたの米野さん」
「魚は全部食べるんじゃないの?」
「いやいや、サンマは無理だよ」
「シシャモは頭、骨、尻尾、内臓まで残さず食べてたのに、なんでサンマは無理なの?」
「いやいや、えーっとサイズが大きくてかたいからかな」
「内臓はかたくないよね?」
「ちょっと苦みが強いからかな」
「へえ、なんか変な人~」
なんだろう、米野さんとだけは今後一緒にお魚を食べるのが嫌になったような気がする。
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