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復活編

らしくもないぜ

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干支乱勢~えとらんぜ!~

            -完-





















 と言いたいところだが、まだまだ終わりじゃあない。
 改めて自己紹介しとこう。俺っちの名はヤンセ・ライマン。これを書いてる奴が公開している物語の殆どに登場している。というか、全ての物語は俺っちの視点で展開されてるんだ。このエピソードの最後の方に出てきた200年後の厄災ってのは、「機鋼救星ムスメサイア(https://kakuyomu.jp/works/16816700429577434741)」でストーリーの主軸になってるから、気になる奴と俺っちがどんなキャラクターが知りたい奴は読んでくれ。ついでにブックマークと評価もよろしくな!
 話の腰を折ってすまなかった。元の世界に復活した後の星野達がどうなったかは、次のエピソードからだ。あともう少しだけ、干支乱勢達の話に付き合ってくれよ?じゃあな!





干支乱勢、復活編
第50話  REAK OUT

─201X年1月4日 東京都文京区 東京ドーム

 真日本プロレスリング新春ビッグマッチ興業 「レッスルエンパイア」。そのメインイベン トたるTJPW世界ヘビー級選手権試合の決着が着いた後だった。

『何という事でしょう!10年ぶりに帰ってきた男が、“ミスターTJPW”こと永西青義を破り日本プロレス界の至宝TJPW世界ヘビーのベルトを戴冠してしまいました!!』

 リング上に立ち、奪取したばかりのチャンピオンベルトを腰に巻く男の名は星野輝臣。リングネームをアトラス星野。かつて真日本プロレスリングに所属していたプロレスラーだ。
 だが、彼は今フリーランスで活動している。星野の側には鍛え上げられた肉体を持つ男が3人。1人は覆面姿のメキシコ人。名をリカルド・ムチョス・ゴンザレス。リングネームをスペル・リンピオ。メキシコ最大の団体 GMLLで活躍していたルチャドールだ。そして、もう1人。アフロヘアーと黒い肌、黄色地に黒いラインの入ったジャージズボンを穿いている。名をマイケル・リー。映画俳優にしてプロレスラーも務める中国系アメリカ人だ。最後の1人は体中傷痕と刺青だらけの大柄な白人。名をピエール・ド・ゴール。元は総合格闘家だったが、今はデスマッチを専門とするプロレスラーだ。
 マイケルとピエールの腰には同じデザインのチャンピオンベルトが巻かれていた。TJPWタッグ王座のベルトである。リンピオの腰にはTJPWジュニアヘビー級のチャンピオンベルト、そして星野の腰には先程奪取したTJPW世界ヘビー級のベルトが巻かれている。
 星野はリンピオから手渡されたTシャツに太い首と腕を通した。元から着ていた3人とお揃いの黒いTシャツには、白い字でこう書いてある。

 TEAM ÉTRANZE!

─エトランゼ。フランス語で異邦人を意味するチーム名を名乗るこの男達が、どういった経緯でこのリングに立ち、真日本プロレスのチャンピオンベルトを総ナメするまでに至ったのかを、追っていこうではないか。
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