世界を救った魔王と囚われの五人の女神

紅き鮮血に染まりし肛門

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一章「火の女神アナトとオークの叛乱」

5話 「オスロ村」

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 一時間後、村の場所を知っているという二人の後に続いて、少し離れてデュノスとアナトが歩いている。

「よかったの? 一緒に連れてきて」
 デュノスの横を歩くアナトが小声で、心配そうな表情浮かべ、尋ねてくる。
「あぁ、余等が手を下さずに済むならそれがよい。それに……」といいかけて止める。
「それに、なによ?」
 不思議に思ったアナト言う。
「いや、なんでもない」
「なによー気になるわねぇ、ま、いいけどさぁ」
 どうせ、これ以上聞いても喋らないことを察したアナトが話しを切り上げる。
「それよりアンタ、オーラ隠してなかったの?」
 今度は責めるような口調でアナトが言う。
「転移の直後だ。すぐに隠したが、まさか、気づくものがおるとはな」
「危なっかしいわねぇ、もうちょっとでバレるとこだったじゃない」
 その後にデュノスが返さなかったため、会話が途切れる。
 すると――

「着きましたよー! ここがオスロ村です」
 前を歩いていた二人が、村の入り口らしきアーチの前で手を振っている。

「ここが被害のあった村か……」
 けして大きくないその村は、数人の男が力なく村の中を歩いているだけで、他に人は見当たらなかった。
「閑散としてるわね」
 アナトがボソリと呟く。城にいる間は、女神の能力である程度村の状況は把握できていたはずだが、実際に目の当たりにすると、そのショックは相当のものだったようだ。
「昔来た時はもっと活気があったのになぁ」
 ミカエルが村を見渡しながら言う。
「なんだ、ミカエルはこの辺りの出身か?」
 デュノスが尋ねると「え? あー、まぁ、そんな感じです、アハハ」と後頭部をかきながら答えを濁す。デュノスは違和感を覚えながらも、あえてそれ以上は追及しなかった。

「村人はこれだけか?」
「あ、いえ、たぶんもっといると思います。女性以外は攫っていないはずなので」
 デュノスの問に、アーシェが答える。

「あ、すみません、ちょっといいですか?」
 ミカエルが村の入り口付近で、ぼーっと、太陽の昇った青い空を見上げていた中年の男に話しかけた。男はどんよりとした表情でミカエルを見る。
「ここは、オスロ村じゃ。悪いが今は旅人の相手をしている余裕はない。さっさと出て行け」
 男は力ない声でそう言うと、また空を見つめる。

「……うーん、困ったなぁ」
 ミカエルは腕組みをして、眉を〝ハの字〟にしている。
「まるで、精気を失ったみたいですね」
 アーシェは悲しそうな表情をして呟く。
「…………」
 アナトは自分の国の、民の陥っている状況に心を痛めているようだ。

「とりあえず、情報を集めるしかあるまい。俺とアリア、ミカエルとアーシェの二組に分かれて村を回るぞ」
 ディノスが支持を出すと、ミカエルとアーシェは頷いて、村の奥へと走っていった。

「アナト、貴様大丈夫か」
 黙って村を見つめるアナトにデュノスが話しかける。二人きりで話すため、あえて二組に分けたのだ。
「……うん、大丈夫。私が来たからにはすぐに終わらせるわ」
 アナトの顔には、はっきりと怒りが浮かんでいた。
「それはよいが、他の二人にも言ったように情報がないことにはどうにもできん。オークが村の人間を連れ去った場所、分かっているのか?」
「えぇ、知ってる……大体は、ね」
「大体だと? 貴様、城から見ておったのではないのか」
「見てたわよ、でもなんか変なのよ」
「変?」
「そう、この村の南西の山にある一部が、靄がかかったみたいに、全く見ることができなかったのよ」

 デュノスは頭の中に地図を思い浮かべた。
「この村の南西ある山、そこには確かこの地域に派遣しているオークの根城がある。しかし、貴様の言うような魔法や仕掛けは施していないはずだ」
「……うーん、そうなのよねぇ。最初はアンタたちの仕業だと思ったんだけど、どうも、オーラの種類が違うというか……」
 そう言いながら、アナトが頭を抱え込む。
「違うとは、どういうことだ」
「アンタたちと一緒で、禍々しくてドス黒いオーラだったんだけど、なんかこう……嫌らしい?」
「……フム、よくわからんな」

 会話がひと段落した時、丁度村の奥から、ミカエルとアーシェが走ってくる姿がデュノスたちの視界に入った。
「デュアルさーん、アリアさーん」
 二人の名前を呼びながら元気に向ってくるミカエル。その後ろを必死に着いて行こうとしているアーシェ。
 ミカエルの表情を見る限り、何か進展があったようだ。

「どうした、もう何か見つかったのか」
 デュノスたちの下までやってきたミカエルに話しかける。
「えぇ、この村の村長さんを見つけました! ……って、あれ? さっき分かれてから全然移動してないんじゃないですか?」
「丁度今から探そうかって言ってたとこなのよ」
 アナトが答える。
「えー、酷いですよ。僕たちだけに探させてー」
 ミカエルが不満気に唇を尖らせている。
「すまないな、それで、その村長とやらはどこにいるのだ」
「あーはい、この村の一番奥にある家です。見た感じ、この村じゃ一番大きい家みたいですね」
 ミカエルが恐らく、村長の家があるであろう方向を指しながら説明した。

「そうか、わかった。ではさっそく向うか」
「――えぇ!?」
 丁度、ミカエルに遅れてやってきたアーシェが一息つこうとしていたらしく、すぐに出発すると聞かされ絶望している。
「アーシェはホント、体力ないよね」
 息を切らし、膝に手をつくアーシェとは対照的に、より早く走ってきたミカエルは全く問題ないといった様子でアーシェに言った。
「毎日、狂ったように野山を走り回ってたミカエルくんと一緒にしないでよ……」
 アーシェは肺に必死に酸素を取り込みながら、ミカエルに抗議する。
「狂ったようには言いすぎだろ?」
「また走って戻るわけではない、ゆっくり着いて来い」
 デュノスがそういうと「は、はい」と返事をする。
「では、向うか」


「村長さーん、連れてきたよー」
 ミカエルはノックもせず、村の一番奥にある、他の家より一回り大きい家のドアを勢いよく開けた。
 ミカエルに続き、三人も家の中へ入る。
 中は一般的な家に比べて、豪華というわけではなく質素という言葉が一番しっくりくるだろう。
 その家の中にある火のくべられていない暖炉、そのすぐそばに置いてある椅子に老人が一、背もたれに身体を預け座っている。恐らくこの老人が村長であろう。

「よく来たのぅ、ご覧の通り何もない家だが、その辺に適当に座ってくれ」
 村長は村の入り口にいた中年の男同様、あまり元気がない様子だ。
「すまんな、茶も出せんが、普段は婆さんがやってくれてるのでな、ワシは茶がどこにあるのかも知らんのじゃ」
 村長は悲しそうに呟く。

「この村の女は全てオークに連れ去られたと聞いたが」
 デュアルは、老人である村長がこの村に残っていることに疑問を感じ、尋ねた。
「お主らも聞いておろうが、ヤツらは身代金を要求してきておる。その工面や村に残された男共をまとめるために、ワシだけは残したようじゃ」

「村長さん、その身代金っていくらぐらいなの?」
 ミカエルが尋ねる。
「……一人当たり100万フロンじゃ」
「――100万フロン!?」
 ミカエルとアーシェが声を揃えて驚く。
「そうじゃ、四二人攫われておるからな……全員合わせると4200万フロン、到底払える金額じゃないわい」
 村長は力なく呟く。
「リンゴ一つが大体どこの市場でも70フロンだから……」
 ミカエルが指折り計算している。
「リンゴなら60万個だよ、ミカエルくん」
 計算に苦しむミカエルに、アーシェが助け舟を出す。
「60万!? そんな大金、見たことないから全然想像もつかないや……」
 ミカエルが途方に暮れている。
「農作物や、工芸品を街に売ってなんとか生活しているこの村に、そんな大金あるはずもない……」
「……フム……」
 家の中を重たい空気が包み込む。

「でも、大丈夫だよ村長さん! 僕たちがみんな助け出してみせるから!」
 ミカエルが胸の前でガッツポーズをつくり、笑顔で村長に宣言する。しかし村長はミカエルに視線を向けることもなく「無理じゃ」と呟く。
「で、でも、やってみなきゃ……」
 アーシェが食い下がるが「お主らがいくら強かろうと、そういう問題ではない」と村長が言い切る。

「どういうこと?」
 アナトが聞き返す。村長はアナトの方を見ることなく続ける。
「近づけんのじゃ、ヤツらの根城に」
「近づけない? どういうこと?」
 ミカエルがさらに尋ねる。
「一昨日の夜、村の皆が攫われてすぐに、村の男たちを集めて討伐隊を募った。まだ追いつけるだろうと、腕自慢十数人が武器を手に追いかけた。相手が魔物とはいえ、普段からこの辺りの森で生活しているものたちじゃ、なんとかオークたちの背が見えるまでに追いついた」
 村長は続ける。
「もう少しで追いつけると思ったその時じゃ、先頭を行く男が何かにぶつかった」
「何かって?」
 ミカエルが訊くと村長は弱々しく首を振り「わからん」と答えた。
「どういうことですか?」
「村の者達はそれ以上進むことができなかった。何やら、透明の壁に阻まれたと皆が言っておった」

「……透明の壁か」
 デュノスが呟く。
「デュアルさん、知ってるんですか?」
「いや、知らん」
「なんですかー、思わせぶりな反応しないでくださいよ」とミカエルが言う。

 デュノスの頭の中には先ほどのアナトとの会話が思い出されていた。
「おい、アリア」
 デュノスがアリアに話しかける。
「……えぇ、たぶん関係あると思う」
「やはり、か」
 デュノスは顎に手をあて思考をめぐらせる。

「『やはり』って何がですか?」
 アーシェが尋ねてくる。
「いや、こちらの話だ。気にするな」
 デュノスがそう言うと、二人は首を傾げて不思議そうな顔をしている。

 デュノスはそんな二人を横目に村長に尋ねた。
「村長よ、オークの根城まで、ここから歩いてどれぐらい掛かるのだ」
「歩くのなら、山に慣れておれば三時間、慣れておらぬのなら倍はかかるじゃろうな」
「そ、そんなに……」
 アーシェがうな垂れて絶望する。

「今すぐ出れば夕方には着きそうね」
「あぁ、急ごう」
 デュノスのアリアの会話を聞いてミカエルが口を開く。
「二人共、行く気なんですか?」
「なんだ、ミカエルは行かないのか? この村を助けたいと言っていたではないか」
「い、いえ、でも透明の壁を抜ける手段も思い当たりませんし……」
「うん、アタシも聞いたことないよ……」
 二人は悔しさからか、俯いてしまう。

「そうか、その程度の気持ちであれば、ここに残れ。着いてこられても邪魔なだけだ」
 デュノスはあえて冷たく言い放つ。
「…………」
 二人は俯き、黙ったままだ。
「行くぞ、アリア」
 アリアは、少し俯く二人を心配そうな表情で見つめた後、頷いた。

「……ま、待ってください!」
 デュノスが家のドアに手を掛けたその時、ミカエルが呼び止める。
「なんだ、怖気づいたのではなかったのか?」
「……間違ってました。僕は考えて行動する、なんてガラじゃない。やってみなきゃわからない」
「ミカエルくん、いつもそういうけど……今回はさすがにどうしようもないよ……」
「アーシェはネガティブすぎるんだよ、大丈夫、デュアルさんたちもいるんだし、なんとかなるよ」
「……うーん……」
 アーシェは少し考えるように目を瞑り「そうだね、村の人たちをほっとけないもんね」と邪魔な考えを振り切るように強く頷く。
「で、どうするのだ。我々は急いでいる、結局来るのか来ないのか」
 デュノスの問に二人はお互いの視線を合わせ頷くと、「行きます!」と叫んだ。

「村長さん、待ってて! 必ず連れて帰ってくるから!」
 ミカエルは改めて、村長に強く誓う。
「透明の壁は越えられん、無理だと思ったら早々に帰ってくるんじゃぞ。この村の者でもないお前らが命をかけることはない」
 村長は尚も暗い、全てを諦めてしまった表情のまま言った。
 ミカエルはそんな村長に満面の笑みを向けると、一番にドアから出て行った。アーシェも続いて、村長にペコリと頭を下げてミカエルを追った。

「フフフッ、いい子たちね」
 アリアがまるで母のような、慈愛に満ちた表情で彼らを見て微笑む。この姿だけを見れば、女神であると言われても、誰も疑いはしないだろう。
「フッ、そうだな」
 デュノスは口元を歪め笑う。しかし、そこに邪悪さは含まれていなかった。

「ヤツら、先に行ってしまうな、我々も急ごう」
 デュノスとアナトも村長の家から出て、オークの根城に向った。
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