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04 貴族のパパ様
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一方的に婚約破棄をしてからはや三日。
何をするのでもなく、家にいる。
起きる、朝食を食べる、部屋で読書をする、昼食を食べる、部屋で読書をする、夕食を食べる、睡眠。
いくら『ナナの錬金術師』をクリアしたからといっても、知っている未来はナナとその周辺の事だけ。
後は簡単なレシピやイベントで重要なレシピを少し。
ライバル以下である、悪役の私の情報は極めて少ない。
「本当どうしよう」
いや、理由があるのよ!? ナナにも、リュートにも会いたくないじゃない。
関わるとろくな事が無い、無いなら会わなければいいだけ。
賢い人間は戦ったりしないのだ。
決して、姫みたいな生活が楽で楽で……、はい楽です。
コンコンコンコン。
と、連打される扉。
直ぐにノエの声が聞こえてきた。
先ほど昼食を食べたので、今度はおやつだろう。
「――様……。おじょうさまっ!!」
「はいはい、今開けますよーっ」
私は扉を開けて、もう一度閉めた。
見間違い出なければ、ノエの背後にもう一人良く知った人物が居たからだ。
野太い声が、扉の外から聞こえてくる。
「エルン、私だ。お前の父マイト・カミュラーヌだ」
「し、知ってます、そのあの、パパ。着替え前の姿は男性に見せなくてよ」
「小さい頃から見ていたではないか」
「それはそれ、これはこれです!」
扉の向こうで、『メイドよ、そうなのか?』 とパパの声が聞こえると、『ノエはわかりません、ごめんなさい、ごめんさない』と返事をしているのが聞こえる。
「着替えたら直ぐに行きますので、ノエ応接室へ通して頂戴」
「なんと、父である私を男性扱いとは、エルンも大きくなったなぁ。
天国のカミーラ見ているかっ、娘は……」
声が小さくなるという事は、ノエが引っ張っているのだろう。
性格が変わった事に不信感を得られるんではないかと思っていた矢先だ。
思わず窓の外を見ると、若い門兵が欠伸をしながら立っている。
そう、この小さな屋敷。
風呂トイレ別で、日本でいう所、庭付き二階建ての六LDKだ。
もちろん私の部屋は日当たりのいい二階にある。
「連絡の一つも欲しいもんよね、まったく……」
私は大きく溜め息を吐いていた。
部屋からでて応接室へと入ると父はソファーの上で目を閉じていた。頭を小さく揺らしている。
私に気づき直ぐに目を開ける。
「っとと、すまんすまん寝てしまったようだ最近忙しくてな」
「それは、お疲れ様です」
「何、エルンに会うとすればこれぐらいヘでもないわ」
私がソファーへ座ると、ノアが紅茶を置いて部屋から出て行く。
二人っきりだ。
「で、何の御用で」
「うむ、次の謁見の予定が立ったら王にランバード家の貴族剥奪を進言しようとおもってな。
まれに見る好青年と思ったが、やはりお前の好みではなかったか。
一方的にお前を悲しませるとは、全力を持ってお前を守るからな」
「はい?」
思わず変な声が出る。
ランバード家って、リュートの家よね。
貴族剥奪? なんで?
「あの、パパ?」
「何、安心しなさい。お前の美貌なら他にもいい男が見つかる。
パパは国王と親しいわけではないが、一生懸命頼むつもりだ。
それに見つからなければ、一生独身でもいいんだぞ」
「いやいやいや、なんでリュートが貴族剥奪なの!?」
「なぜって、それはお前を振ったからだろ」
振った? 誰が?
いや、振ったのは私だし。
「なななななんて事を!」
気づいたらテーブルに手を着いていた。
「何を驚いている。パパは良かれと思ってだな。
アイツも所詮は過去にお前を振った男と――――」
パパの言葉を聞いていると、思い当たる節がある。
こう見えても私はモテた。
顔は整っており、家は金持ちだモテ無いはずがない、問題はその性格だけであって過去に何人か婚約者候補が居た。
候補といっても、お友達からというので十歳ぐらいの時の話。
どの男の子も、私の我侭についてこれず、知らない間に家に来なくなっていた。
アレが欲しいこれがほしい、あれ取ってきてなど、採って来た物を目の前で捨てるなど、その姿はまるでかぐや姫だっただろう。
で、最後まで残り、なおかつ家に来たのがリュートだった。
彼なら顔はイケメンだし、命令も付き合ってくれるし将来の旦那と思っていた、いたんだけどなー……。
「聞いているのか? だからお前は何も気にし――――」
「気にするに決まってるでしょうがっ!」
「うおっ」
パパが思わず背後にのけぞった。
そう、このパパは私の事を溺愛しており、かなりの親馬鹿だ。
以前の私であれば『きゃーパパありがとう! 大好き』ぐらいは言ったかもしれないが、その先に待つのは破滅である。
いくら娘のためでも王に進言はない。
それも、国の事ではなく完全に私がらみの私怨。
「今すぐその考えを撤回して! それにリュートを振ったのは私であって、リュートに非はない!」
「そ、そうなのか。しかし、アレは『どんな処罰も受けますと、結果はどうあれ受けた恩はわすれません』って言ってたぞ」
なっ。
あの男、人を殺そうとしてるくせに、変な所に義理硬い。
「と・に・か・く、進言を無し、あれは私が悪いおーけー?」
「わ、わかった……」
「しかし、お前少し変わったか? 以前のような鋭さが消えたというか」
するどい。
私の記憶が確かならば、前にパパに会ったのは二週間前だ。
「パパ、私も一人暮らしが出来るようになった大人よ。
お、大人になれば考えも変わりまーすー!」
「そうなのか……?」
「そういうもんです」
嘘は言っていない、ちゃんと前の記憶もあるし……。
でも、突然前世の記憶が~っても誰も信じないでしょう。
疲れた……。
もう部屋に引きこもりたい。
「お前がそういうのなら……では、父は帰るぞ」
「ええっと、暫くは王内に?」
「そうだな十日ほどは居る。発掘場で大型の魔物が出たとか出ないとかでな、今日は討伐要請もかねて城に来ただけだ」
「そう……魔物、それって一大事なんじゃ?」
「何、心配するな、被害はまだ出ていない」
パパはそういうと、私に心配かけまいと笑顔で帰っていった。
何をするのでもなく、家にいる。
起きる、朝食を食べる、部屋で読書をする、昼食を食べる、部屋で読書をする、夕食を食べる、睡眠。
いくら『ナナの錬金術師』をクリアしたからといっても、知っている未来はナナとその周辺の事だけ。
後は簡単なレシピやイベントで重要なレシピを少し。
ライバル以下である、悪役の私の情報は極めて少ない。
「本当どうしよう」
いや、理由があるのよ!? ナナにも、リュートにも会いたくないじゃない。
関わるとろくな事が無い、無いなら会わなければいいだけ。
賢い人間は戦ったりしないのだ。
決して、姫みたいな生活が楽で楽で……、はい楽です。
コンコンコンコン。
と、連打される扉。
直ぐにノエの声が聞こえてきた。
先ほど昼食を食べたので、今度はおやつだろう。
「――様……。おじょうさまっ!!」
「はいはい、今開けますよーっ」
私は扉を開けて、もう一度閉めた。
見間違い出なければ、ノエの背後にもう一人良く知った人物が居たからだ。
野太い声が、扉の外から聞こえてくる。
「エルン、私だ。お前の父マイト・カミュラーヌだ」
「し、知ってます、そのあの、パパ。着替え前の姿は男性に見せなくてよ」
「小さい頃から見ていたではないか」
「それはそれ、これはこれです!」
扉の向こうで、『メイドよ、そうなのか?』 とパパの声が聞こえると、『ノエはわかりません、ごめんなさい、ごめんさない』と返事をしているのが聞こえる。
「着替えたら直ぐに行きますので、ノエ応接室へ通して頂戴」
「なんと、父である私を男性扱いとは、エルンも大きくなったなぁ。
天国のカミーラ見ているかっ、娘は……」
声が小さくなるという事は、ノエが引っ張っているのだろう。
性格が変わった事に不信感を得られるんではないかと思っていた矢先だ。
思わず窓の外を見ると、若い門兵が欠伸をしながら立っている。
そう、この小さな屋敷。
風呂トイレ別で、日本でいう所、庭付き二階建ての六LDKだ。
もちろん私の部屋は日当たりのいい二階にある。
「連絡の一つも欲しいもんよね、まったく……」
私は大きく溜め息を吐いていた。
部屋からでて応接室へと入ると父はソファーの上で目を閉じていた。頭を小さく揺らしている。
私に気づき直ぐに目を開ける。
「っとと、すまんすまん寝てしまったようだ最近忙しくてな」
「それは、お疲れ様です」
「何、エルンに会うとすればこれぐらいヘでもないわ」
私がソファーへ座ると、ノアが紅茶を置いて部屋から出て行く。
二人っきりだ。
「で、何の御用で」
「うむ、次の謁見の予定が立ったら王にランバード家の貴族剥奪を進言しようとおもってな。
まれに見る好青年と思ったが、やはりお前の好みではなかったか。
一方的にお前を悲しませるとは、全力を持ってお前を守るからな」
「はい?」
思わず変な声が出る。
ランバード家って、リュートの家よね。
貴族剥奪? なんで?
「あの、パパ?」
「何、安心しなさい。お前の美貌なら他にもいい男が見つかる。
パパは国王と親しいわけではないが、一生懸命頼むつもりだ。
それに見つからなければ、一生独身でもいいんだぞ」
「いやいやいや、なんでリュートが貴族剥奪なの!?」
「なぜって、それはお前を振ったからだろ」
振った? 誰が?
いや、振ったのは私だし。
「なななななんて事を!」
気づいたらテーブルに手を着いていた。
「何を驚いている。パパは良かれと思ってだな。
アイツも所詮は過去にお前を振った男と――――」
パパの言葉を聞いていると、思い当たる節がある。
こう見えても私はモテた。
顔は整っており、家は金持ちだモテ無いはずがない、問題はその性格だけであって過去に何人か婚約者候補が居た。
候補といっても、お友達からというので十歳ぐらいの時の話。
どの男の子も、私の我侭についてこれず、知らない間に家に来なくなっていた。
アレが欲しいこれがほしい、あれ取ってきてなど、採って来た物を目の前で捨てるなど、その姿はまるでかぐや姫だっただろう。
で、最後まで残り、なおかつ家に来たのがリュートだった。
彼なら顔はイケメンだし、命令も付き合ってくれるし将来の旦那と思っていた、いたんだけどなー……。
「聞いているのか? だからお前は何も気にし――――」
「気にするに決まってるでしょうがっ!」
「うおっ」
パパが思わず背後にのけぞった。
そう、このパパは私の事を溺愛しており、かなりの親馬鹿だ。
以前の私であれば『きゃーパパありがとう! 大好き』ぐらいは言ったかもしれないが、その先に待つのは破滅である。
いくら娘のためでも王に進言はない。
それも、国の事ではなく完全に私がらみの私怨。
「今すぐその考えを撤回して! それにリュートを振ったのは私であって、リュートに非はない!」
「そ、そうなのか。しかし、アレは『どんな処罰も受けますと、結果はどうあれ受けた恩はわすれません』って言ってたぞ」
なっ。
あの男、人を殺そうとしてるくせに、変な所に義理硬い。
「と・に・か・く、進言を無し、あれは私が悪いおーけー?」
「わ、わかった……」
「しかし、お前少し変わったか? 以前のような鋭さが消えたというか」
するどい。
私の記憶が確かならば、前にパパに会ったのは二週間前だ。
「パパ、私も一人暮らしが出来るようになった大人よ。
お、大人になれば考えも変わりまーすー!」
「そうなのか……?」
「そういうもんです」
嘘は言っていない、ちゃんと前の記憶もあるし……。
でも、突然前世の記憶が~っても誰も信じないでしょう。
疲れた……。
もう部屋に引きこもりたい。
「お前がそういうのなら……では、父は帰るぞ」
「ええっと、暫くは王内に?」
「そうだな十日ほどは居る。発掘場で大型の魔物が出たとか出ないとかでな、今日は討伐要請もかねて城に来ただけだ」
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