グラン王国の錬金術師 if 悪役錬金術師に転生してました!

えん水無月

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205 外伝・エルンさんの秘密の日記・あれから十年後

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 あれからの十年後

 ずいぶんと大人になった私は日記帳に、知り合いの名前を書いていく。
 節目の十年って所だし、たまに報告書っぽ日記もいいだろう。


 カイン・グラン。王弟殿下にして口数と表情が少ない事から仮面の王弟と呼ばれる。最近は、あるメイドの前だけ外れると噂になっているとか。
 冒険者ギルドの最高責任者でもあり、忙しいとの事。


 ヘルン・グラン。グラン王国の王にして微笑みの王と呼ばれる。
 その横では、いつもシンシア女王が寄り添っている。


 リュート・ランバート。未だに独身。騎士団の若きエースになりバリバリのモテモテ。
 なお本人は恋愛はしないもよう。勿体無い、一度聞いたら相手が居ないからねって笑って返された。


 コタロウ・コンタル。いつの間にかサミダレと出来てた。
 報告を受けた時はあまりの事で陣痛が起きた。


 天災錬金術師ミーナ。あれから何度かミーナと二人っきりで話すと、ミーナはこの世界の可能性を探していたとかなんとか、そして自身の知っている歴史と変わってきたので、ちょくちょく様子を見に来ていて、悪役である私の行動がおかしい事から、ピンと来てたとか、だったら先に言え! 今は相変わらずの行方不明中。
 先日東方から乾麺の蕎麦が大量に届いたので、たぶん東方にでもいるのかも。


 天才錬金術師ナナ。卒業後もグラン王国に残り錬金術の店を継続中。
 出資金などは、元王様やランバード家が関わってるとかなんとか。
 弟子でこちらも学園を卒業した錬金術師マギカとともにお店を経営中。


 ノエ。何年経っても身長も胸も成長しなかった。あれは合法ロリという奴ね。
 そのせいなのか、縁談と引き抜きがひっきりなしに来る。
 本人の自由にさせているけど、まだ私の所で勤めてくれるらしい。


 ガルド。何度もガーランドから帰るように最速されていたけど全部断っていた。
 今は騎士団の顧問も辞めて冒険者ギルドで若手の育成をしている。
 もちろん私の執事は八年前に辞めた。



 リオ&ノイン。魔族である二人は数ヶ月に一回は地上に遊びに来る、会うたびに年取ったなってからかってくるけど、その顔はちょっと寂しそう。
 今だからわかるけど、寿命が違うぶん仲のいい人間が先に逝くのは悲しいんだろう。
 あと、毎回なにかしらトラブルを持ってくるし、私に魔族になればいい。と真顔で言ってくる。私は人間でいたい。


 どこかの賢者の石を求めていたお爺さん。
 あの時、私に口止め料として白金貨百枚で簡便してくれと土下座されたので許した。
 今は王国管理の秘密の秘所で、若い女性と仲良く暮らしている。
 どこかの魔族の人にそんな手間隙かけずに、ゾンビや吸血鬼の下僕にでもなれば永遠に一緒だぞ。と、言われていたけど、それは何か違うような?
 まぁ寿命などは私には解らないけど……夏になるとヘルンとカインもこっそりと会いに行っている。


 ガール元補佐官。九年前に死んだ。いやー心労らしいけど私関係ないわよね。
 あの年は、ちょっと学園の半分吹き飛んだ報告しただけだし……。


 ディーオ・カミュラーヌ。
 学園の校長になった、仕事量の割りに薄給である。
 今は二児のパパ。
 どこかの美人の奥様を養うと言っていたけど、その美人で可憐な奥様曰く毎月のやりくりは正直ギリギリだ。


 そしてエルン・カミュラーヌ。
 錬金科から普通科へ転入し卒業。
 夫であるディーオ・カミュラーヌとともに子育てに奮闘中。
 美人で完璧な私は――――。


「美人はともかく、完璧ではないだろう…………」
「なっ! ちょっと人の日記読まないでよ!」
「さっきから口に出していた。それと薄給でもないし、君の消費癖も昔ほど無い。人並み以上とは思うが?」
「い、いつのまに。いいのよ日記なんだから多少大げさに書いたって。それよりチビ達は?」
「一階にいるノエ君が寝かしつけたよ、そもそも君は昔から――」
「そ。じゃぁ後は夫婦の時間って訳ね」


 私はディーオの腕を引っ張るとベッドへと倒れ、彼の口を強引にふさぎこんのであった。
 文句いわれたくないし。
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