43 / 51
第43話 縛り
しおりを挟む
ゴロウが水のボールで自分を洗濯している姿をみて
オレは少し申し訳ない気持ちで彼に声をかけた。
「ゴロウ、ありがとう。君の力があったから勝てたんだよ。でも、泥まみれになっちゃってごめんね。」
ゴロウは泥を落としながらも、少ししょんぼりした表情で頷いた。
「うん、大丈夫だよ。僕、すぐにきれいになるから!でも、次は泥じゃなくて普通の水の中で戦いたいなぁ…。」
その言葉に、オレは少し笑ってしまった。
ゴロウは戦闘を楽しんでいたようだけど、肩に乗る事を止められたことがよほどショックだったようだ。
レオンナンドがゴロウの戦闘を見てまだ驚いていたようで、オレに近づいてきた。
「ダイ様、ゴロウ殿の戦い方は本当に驚異的でした。
それにダイ様のサポートも素晴らしかったです。
よくゴロウ殿のやりたいことがわかりましたね。」
ヤバい、ワニの習性を知っていたからなんて答えられない・・・
オレは咄嗟に思いついたことを言った。
「いや、なんかゴロウは飛べるから足元のトラップは邪魔にならないかなって思って・・・」
「確かに、普通の戦闘であれば味方の動きを制限してしまうかもしれませんね・・・なるほど・・・
ゴロウ殿の事をよく考えているダイ様だからできたサポートという事ですね!さすがです!」キラン
おっ、納得してくれたか?
ゴロウの汚れも吹き飛ばすイケメンスマイル。
なんか嘘をついたことに申し訳なくなった。
バルシュも驚きを隠せなかったようで
「ゴロウは・・・魔力での強化はしていたが魔法を一切使わず戦っていたな・・・
それであれだけの戦闘ができるとは・・・」
そう、ゴロウはオレに魔法でのサポートを指示したが、
魔法での攻撃は行っていなかったのだ。
「はい、それに関しては私もなぜだ知らされていません。何かゴロウに意図があったのか聞いてみます。」
「うむ・・・」
体を洗濯し終わったゴロウに聞いてみる。
「ゴロウ、なんで魔法は使わなかったの?」
「え?魔法使ったら馬車から降りないで戦い終わっちゃうもん
せっかく戦えるのに!つまんないじゃん!」
あぁ戦闘狂でした・・・
「そっか。次は魔法を見てみたいな!」
「わかったーいろいろやってみようね!」
動物園で戦闘とは縁のなかったゴロウが、まさかこんな好戦的だったとは知らず
これが本来のワニの心理なのかと思い、怒らせないように気を付けようと心に誓った。
オレはバルシュに素直に伝えた。
「ゴロウは戦闘を楽しむために自ら縛りをつけて戦ったようです・・・」
「縛り・・・だと?」
「はい、魔法を使っていたら馬車から降りる必要が無かったと・・・」
「シャドウビーストは危険度Bランクの魔物だぞ・・・」
魔物のランクとはAからGに分かれており魔物の危険度でランク分けがされている
そのランクによって冒険者への仕事の依頼や報奨金の内容が変わるらしい。
また、内容は魔物と同ランクの冒険者が4人パーティの場合に倒せるかが
危険度が表す指標となりBランクの魔物だとしてもAランク冒険者が1人で倒せるとは限らないのだ。
ゴロウは単騎でBランクの魔物を瞬殺できる実力があり
しかも、その力もまだ発展途上という事だ。
バルシュは苦笑いをしながら
「さすが、エンシェントドラゴンといったところか・・・」
全ての常識はエンシェントドラゴンを前にしては通用しないのだ。
そう開き直っているようだった。
オレは少し申し訳ない気持ちで彼に声をかけた。
「ゴロウ、ありがとう。君の力があったから勝てたんだよ。でも、泥まみれになっちゃってごめんね。」
ゴロウは泥を落としながらも、少ししょんぼりした表情で頷いた。
「うん、大丈夫だよ。僕、すぐにきれいになるから!でも、次は泥じゃなくて普通の水の中で戦いたいなぁ…。」
その言葉に、オレは少し笑ってしまった。
ゴロウは戦闘を楽しんでいたようだけど、肩に乗る事を止められたことがよほどショックだったようだ。
レオンナンドがゴロウの戦闘を見てまだ驚いていたようで、オレに近づいてきた。
「ダイ様、ゴロウ殿の戦い方は本当に驚異的でした。
それにダイ様のサポートも素晴らしかったです。
よくゴロウ殿のやりたいことがわかりましたね。」
ヤバい、ワニの習性を知っていたからなんて答えられない・・・
オレは咄嗟に思いついたことを言った。
「いや、なんかゴロウは飛べるから足元のトラップは邪魔にならないかなって思って・・・」
「確かに、普通の戦闘であれば味方の動きを制限してしまうかもしれませんね・・・なるほど・・・
ゴロウ殿の事をよく考えているダイ様だからできたサポートという事ですね!さすがです!」キラン
おっ、納得してくれたか?
ゴロウの汚れも吹き飛ばすイケメンスマイル。
なんか嘘をついたことに申し訳なくなった。
バルシュも驚きを隠せなかったようで
「ゴロウは・・・魔力での強化はしていたが魔法を一切使わず戦っていたな・・・
それであれだけの戦闘ができるとは・・・」
そう、ゴロウはオレに魔法でのサポートを指示したが、
魔法での攻撃は行っていなかったのだ。
「はい、それに関しては私もなぜだ知らされていません。何かゴロウに意図があったのか聞いてみます。」
「うむ・・・」
体を洗濯し終わったゴロウに聞いてみる。
「ゴロウ、なんで魔法は使わなかったの?」
「え?魔法使ったら馬車から降りないで戦い終わっちゃうもん
せっかく戦えるのに!つまんないじゃん!」
あぁ戦闘狂でした・・・
「そっか。次は魔法を見てみたいな!」
「わかったーいろいろやってみようね!」
動物園で戦闘とは縁のなかったゴロウが、まさかこんな好戦的だったとは知らず
これが本来のワニの心理なのかと思い、怒らせないように気を付けようと心に誓った。
オレはバルシュに素直に伝えた。
「ゴロウは戦闘を楽しむために自ら縛りをつけて戦ったようです・・・」
「縛り・・・だと?」
「はい、魔法を使っていたら馬車から降りる必要が無かったと・・・」
「シャドウビーストは危険度Bランクの魔物だぞ・・・」
魔物のランクとはAからGに分かれており魔物の危険度でランク分けがされている
そのランクによって冒険者への仕事の依頼や報奨金の内容が変わるらしい。
また、内容は魔物と同ランクの冒険者が4人パーティの場合に倒せるかが
危険度が表す指標となりBランクの魔物だとしてもAランク冒険者が1人で倒せるとは限らないのだ。
ゴロウは単騎でBランクの魔物を瞬殺できる実力があり
しかも、その力もまだ発展途上という事だ。
バルシュは苦笑いをしながら
「さすが、エンシェントドラゴンといったところか・・・」
全ての常識はエンシェントドラゴンを前にしては通用しないのだ。
そう開き直っているようだった。
236
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる