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05 侯爵令嬢は見た!
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いつ見ても思う。アダルベルト公爵家の庭園は本当に素晴らしい、と。
季節ごとに楽しめるよう趣向が凝らしてあって、見る者を飽きさせない様々な工夫が施されている。
美しい色とりどりの花を見ていると、乱れていたわたしの心も落ち着きを取り戻してきた。
もう少し庭を楽しみたいと思うものの、授業の開始時間も近いことだし、そろそろお屋敷の中に戻るべきかと考える。
それに実を言うと、今わたしは誰にも許可を取らずに公爵邸の庭を歩き回っている。後で知られても怒られるとは思わないけれど、嫌味くらいは言われるかもしれないし、本来なら家令にくらいは承諾を得るのが礼儀だとわたしにも分かっている。
「今日はここまでね。庭園の散策は、いずれまた改めて承諾をいただいてからにしましょうか」
残念そうにそう言うと、アンが笑顔で頷いた。
「それがよろしいかと思います。次はティルマン様にエスコートしていただいては?」
「そうね、それがいいわね……ん?」
その時、どこかからか囁くような小さな声が聞こえた。
足を止め、声のした茂みの方に視線を向ける。
どうしてあんなところから人の声が?
誰がなにをしているのだろう。
他家の庭だし、未承諾だし、早く引き返すべきだと分かっているけれど、好奇心が抑えられずに足を一歩踏み出した。アンは良い顔をしなかったけれど、それを無視して茂みの方へと足を忍ばせる。
近付くにつれて、声がはっきり聞こえだす。
「お、お嬢様、もう戻りましょう」
アンが硬い声でわたしを引き留めた。
きっとアンも気付いたのだろう、声の主がわたしの婚約者であるティルマン様のものだと。そしてティルマン様が一人ではなく、どうやら若い女性と一緒にいることにも、気付いたに違いない。
しかも、どうやら二人が性交しているということにも、アンは気付いているはずだ。わたしが気付いたくらいなのだから、わたしより十才年上で既婚者でもあるアンが気付かないはずがない。
覗いてみると、茂みの向こうの大木の根元にはティルマン様が腰を下ろして座っていた。その上にメイド服の女性が跨り、夢中になって腰を振っている。
そのストロベリーブロンドのメイドはブラウスのボタンをすべて外していて、豊かな胸を剥きだしにしていた。ティルマン様が腰を突き上げるたび、彼女の胸がたわわに揺れる。
「あっ……ああっ、ティルマン様、深い!」
「まったく、真っ昼間のこんな庭先で欲しがるなんて、リリカは本当に淫乱だね」
「だって、ティルマン様のがすごく……熱くて硬くて気持ちいいからぁ……ああんっ!」
「気持ちいいから、なに?」
「すぐにまた入れて欲しくなっちゃうのぉ!」
スカートに隠れているおかげで、こちらから結合部分はまったく見えない。けれど、二人が体を揺らすたび、ぐちゅぐちゅと淫らな水音が響いてわたしとアンの耳に届く。
「気持ちぃっ! もっと奥に、奥を激しく突いてぇ! ああっ、すごいぃ!!」
「そう強く締め付けるなよ。すぐに出ちゃいそうだ……ほらっ、ここか?」
「いやぁっ、奥ゴンゴンしちゃだめぇ……いいっ、もうイくっ……もうイっちゃうのぉ!」
「はぁ、リリカ、気持ちいね。僕もイきそうだ」
ティルマン様が腰を動かしながらリリカの乳首に吸い付いた。
「ああんっ、先っぽダメぇ……はあん」
気持ち悪い。吐き気がする。
もうこれ以上は見ていられない。
快楽に溺れている二人に気付かれないよう、わたしとアンは静かにその場から立ち去った。
季節ごとに楽しめるよう趣向が凝らしてあって、見る者を飽きさせない様々な工夫が施されている。
美しい色とりどりの花を見ていると、乱れていたわたしの心も落ち着きを取り戻してきた。
もう少し庭を楽しみたいと思うものの、授業の開始時間も近いことだし、そろそろお屋敷の中に戻るべきかと考える。
それに実を言うと、今わたしは誰にも許可を取らずに公爵邸の庭を歩き回っている。後で知られても怒られるとは思わないけれど、嫌味くらいは言われるかもしれないし、本来なら家令にくらいは承諾を得るのが礼儀だとわたしにも分かっている。
「今日はここまでね。庭園の散策は、いずれまた改めて承諾をいただいてからにしましょうか」
残念そうにそう言うと、アンが笑顔で頷いた。
「それがよろしいかと思います。次はティルマン様にエスコートしていただいては?」
「そうね、それがいいわね……ん?」
その時、どこかからか囁くような小さな声が聞こえた。
足を止め、声のした茂みの方に視線を向ける。
どうしてあんなところから人の声が?
誰がなにをしているのだろう。
他家の庭だし、未承諾だし、早く引き返すべきだと分かっているけれど、好奇心が抑えられずに足を一歩踏み出した。アンは良い顔をしなかったけれど、それを無視して茂みの方へと足を忍ばせる。
近付くにつれて、声がはっきり聞こえだす。
「お、お嬢様、もう戻りましょう」
アンが硬い声でわたしを引き留めた。
きっとアンも気付いたのだろう、声の主がわたしの婚約者であるティルマン様のものだと。そしてティルマン様が一人ではなく、どうやら若い女性と一緒にいることにも、気付いたに違いない。
しかも、どうやら二人が性交しているということにも、アンは気付いているはずだ。わたしが気付いたくらいなのだから、わたしより十才年上で既婚者でもあるアンが気付かないはずがない。
覗いてみると、茂みの向こうの大木の根元にはティルマン様が腰を下ろして座っていた。その上にメイド服の女性が跨り、夢中になって腰を振っている。
そのストロベリーブロンドのメイドはブラウスのボタンをすべて外していて、豊かな胸を剥きだしにしていた。ティルマン様が腰を突き上げるたび、彼女の胸がたわわに揺れる。
「あっ……ああっ、ティルマン様、深い!」
「まったく、真っ昼間のこんな庭先で欲しがるなんて、リリカは本当に淫乱だね」
「だって、ティルマン様のがすごく……熱くて硬くて気持ちいいからぁ……ああんっ!」
「気持ちいいから、なに?」
「すぐにまた入れて欲しくなっちゃうのぉ!」
スカートに隠れているおかげで、こちらから結合部分はまったく見えない。けれど、二人が体を揺らすたび、ぐちゅぐちゅと淫らな水音が響いてわたしとアンの耳に届く。
「気持ちぃっ! もっと奥に、奥を激しく突いてぇ! ああっ、すごいぃ!!」
「そう強く締め付けるなよ。すぐに出ちゃいそうだ……ほらっ、ここか?」
「いやぁっ、奥ゴンゴンしちゃだめぇ……いいっ、もうイくっ……もうイっちゃうのぉ!」
「はぁ、リリカ、気持ちいね。僕もイきそうだ」
ティルマン様が腰を動かしながらリリカの乳首に吸い付いた。
「ああんっ、先っぽダメぇ……はあん」
気持ち悪い。吐き気がする。
もうこれ以上は見ていられない。
快楽に溺れている二人に気付かれないよう、わたしとアンは静かにその場から立ち去った。
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