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呼んでいる声がする(その34)ミステリーロード
しおりを挟む何処に行くのかわからないが蓮花について行く事に瑠子はした。
「寒いね。」
震えながら蓮花と浜風駅の改札を通り抜けた。
列車の反対方面は、実家に行く時しか使った事が無い。
行く所もわからずこうして電車に乗っているなんて、しかも雪が振っている。
瑠子はそんな自分がおかしく感じたながら
走行して行く電車の雪で染まって行く車窓の外を見ていた。
蓮花は表情が暗いのが心配だった。
じっと蓮花を見つめた。蓮花はただ映り替わる車窓の窓を見ている。
彼女だけが知っているこの先行く場所を。
これってバスツアーのミステリーツアーみたいだなと思った。
そういうツアーには入った事はないが行ってみたいと思っていた。
30分くらい走っただろうか。
野々山駅が近づくと蓮花は瑠子に次で降りますと言った。
この駅は初めて降りるなと思った。
改札を抜けると野々山駅の周りは薄暗くコンビニがぽつんとあるだけで有る。
「ごめんなさい。ここからまた30分くらい歩くのです。」
「あ、じゃあ、このコンビニでパンでも買わない?」
カフェで飲んだきりで夕食も食べていず空腹だった。
蓮花も同じだろうと思った。
蓮花は、薄く微笑んで頷いた。
腕時計を見るともう8時で有った。
この駅には来た事無いのでこのコンビニは初めてだ。
店内はいたって普通のコンビニであった。
「いらっしゃいませ。」
事務的な眼鏡を掛けた、少しふっくらした若そうな男が一人レジにいた。
パンの置いて有る場所で二人で吟味した。
「このレモンパンおいしそう、ほら、ふっくらしていて。」
「あ、うん。」
「これにしようかな。」
「あたしも。」
「え、蓮花ちゃんいいの?他にも色々有るよ。」
「いい、一緒で。」
「そう?」
蓮花の顔がますます生気を無くしているのを感じた。
メロンパンを購入していっそう寒く感じられる雪降る外に出た。
白い街を歩いていると
蓮花がふいに言葉を発した。
「ねえ、急に淋しく感じる事って無い?」
「えっ。」
突然の言葉に寒々しい風景と重なって辺りは
よりいっそう凍りついて感じた
この答にどう答えるべきか、瑠子は戸惑った
けれど、素直に答えた。
「有るよ。」
そう答えると蓮花は安心した様な表情をした。
そして蓮花は気持ち、先導して歩き出した
と、急に国道に出て道幅が広くなり視界が開け遠くまで見渡せる。
しかも辺りは何処までも真っ白だった。
「わあ、真っ白。」
瑠子は思わず声をあげた。
何処へ行くかわからないが、蓮花と一緒ならこんな雪の街も、そして
世界も怖く無いような気がした。
つづく
いつも読んでいただいてありがとうございます
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