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第2章
呼んでいる声がする第2章(その9) 未来
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呼んでいる声がする(第2章)その9
イエローハウスのそんな事を考えていると
猫男は言った
「今日は前世の話聞かせてくれてありがとう。」
「いえいえ。」
それだけ言うのが精一杯だった
自分の中の猫男の好感度が上がった気がしたからなのかもしれない。
それはまずいと無言でイエローハウスの前まで来た
「じゃあ。」
猫男は、そう言うと自分の部屋のドアをしめた。
その途端に瑠子は安堵のため息をつき
「こうして、前世トークの会は終了したのでした。」
と、呟いた。
けれど、あたしに構うのは、もう辞めて欲しいと瑠子は思った。
イエローハウスの前で彼が一緒にいた女の子を思いだしながら瑠子は思った。
蓮花ちゃんの彼氏もあんな感じなのかな、いや、いかにも性格の悪そうな蓮花の彼氏と一緒にするのはちょっと違うかなと思った。
そのとき、瑠子の頭の中に
「瑠子ちゃんは、大学のみんなとは違うんだよね」
と、猫男が言っていたと声が聞こえて来た。
それを振り払う様に手を洗った。
「冷たい。」
思わず呟いた。
次の日、佐季店長は休みだったので内心ほっとした。また佐季店長の猫男に関する独自の意見を聞くのは、今は耐え難かったからだ。
昼休み、蓮花の務める1階の鞄売場ネリネに出かけた。
以前見た事の有る表情で蓮花は、店の前に立っていた。
「蓮花ちゃん、何時終わり?」
「八時半。」
「あ、じゃあ一緒に帰ろうよ。」
蓮花は頷きながら表情が笑顔になった。
駅ビル前で待っていると黄色いコートを着た蓮花が現れた。
「そのコート蓮花ちゃんに合うね。」
「ありがとう。」
はにかんだ様子で彼女は言った。
「あの彼とはどう?」
恐る恐る聞いた。
「相変らず。」
暗い表情でそう言う蓮花に瑠子ももやもやした。しかしあえて
表情を変えずに返した。
「そうなんだ、で、今日は連絡する日なの?」
蓮花は首を振った
「良かった。じゃあ、うちに来ない?」
とイエローハウスに誘った。
「行く。」
蓮花の、顔はぱっと輝いた。
「あたし、夕食作るよ。パスタで良ければ。」
「え、ありがとう。」
こうして瑠子は蓮花と羽根駅前のスーパー小波に寄った。
パスタは家にあるので、ベーコンと市販のレトルトのカルボナーラソースを買った
それから、樹海線に乗ってイエローハウスに続く道を二人で海風吹く道路を歩いた。
相変わらず蓮花も毎晩火の海になった街の夢を見るとの事だった。
瑠子も見ているので、その不思議に改めて驚きあった。
それから話しはこれから通るまりもの店主の話になった。
「店の人が、『若いって良いね』って言ったけれどそうかな?」
と、瑠子が蓮花に問いかけた。
「わからないけど、あたしは、あんまり。」
その言葉をしんみりと瑠子は聞き、そして
「あたしも、本音言えば辛うじて生きている。」
と、続けた。
それを聞いて蓮花は、くすっと笑って真剣な面持ちで言った。
「いつも思う、いつかこの世界から抜け出したいって、誰かが。」
「なになに?」
「笑わない?」
瑠子は頷いた。
「あたしを心底好きになってくれる人が助け出してくれるの。」
それを聞いて驚いた。
蓮花の心の本音を、初めて聞いた様な気がしたからだ。
つづく
読んでいただいてありがとうございました。
(猛暑のおりご自愛くださ))
イエローハウスのそんな事を考えていると
猫男は言った
「今日は前世の話聞かせてくれてありがとう。」
「いえいえ。」
それだけ言うのが精一杯だった
自分の中の猫男の好感度が上がった気がしたからなのかもしれない。
それはまずいと無言でイエローハウスの前まで来た
「じゃあ。」
猫男は、そう言うと自分の部屋のドアをしめた。
その途端に瑠子は安堵のため息をつき
「こうして、前世トークの会は終了したのでした。」
と、呟いた。
けれど、あたしに構うのは、もう辞めて欲しいと瑠子は思った。
イエローハウスの前で彼が一緒にいた女の子を思いだしながら瑠子は思った。
蓮花ちゃんの彼氏もあんな感じなのかな、いや、いかにも性格の悪そうな蓮花の彼氏と一緒にするのはちょっと違うかなと思った。
そのとき、瑠子の頭の中に
「瑠子ちゃんは、大学のみんなとは違うんだよね」
と、猫男が言っていたと声が聞こえて来た。
それを振り払う様に手を洗った。
「冷たい。」
思わず呟いた。
次の日、佐季店長は休みだったので内心ほっとした。また佐季店長の猫男に関する独自の意見を聞くのは、今は耐え難かったからだ。
昼休み、蓮花の務める1階の鞄売場ネリネに出かけた。
以前見た事の有る表情で蓮花は、店の前に立っていた。
「蓮花ちゃん、何時終わり?」
「八時半。」
「あ、じゃあ一緒に帰ろうよ。」
蓮花は頷きながら表情が笑顔になった。
駅ビル前で待っていると黄色いコートを着た蓮花が現れた。
「そのコート蓮花ちゃんに合うね。」
「ありがとう。」
はにかんだ様子で彼女は言った。
「あの彼とはどう?」
恐る恐る聞いた。
「相変らず。」
暗い表情でそう言う蓮花に瑠子ももやもやした。しかしあえて
表情を変えずに返した。
「そうなんだ、で、今日は連絡する日なの?」
蓮花は首を振った
「良かった。じゃあ、うちに来ない?」
とイエローハウスに誘った。
「行く。」
蓮花の、顔はぱっと輝いた。
「あたし、夕食作るよ。パスタで良ければ。」
「え、ありがとう。」
こうして瑠子は蓮花と羽根駅前のスーパー小波に寄った。
パスタは家にあるので、ベーコンと市販のレトルトのカルボナーラソースを買った
それから、樹海線に乗ってイエローハウスに続く道を二人で海風吹く道路を歩いた。
相変わらず蓮花も毎晩火の海になった街の夢を見るとの事だった。
瑠子も見ているので、その不思議に改めて驚きあった。
それから話しはこれから通るまりもの店主の話になった。
「店の人が、『若いって良いね』って言ったけれどそうかな?」
と、瑠子が蓮花に問いかけた。
「わからないけど、あたしは、あんまり。」
その言葉をしんみりと瑠子は聞き、そして
「あたしも、本音言えば辛うじて生きている。」
と、続けた。
それを聞いて蓮花は、くすっと笑って真剣な面持ちで言った。
「いつも思う、いつかこの世界から抜け出したいって、誰かが。」
「なになに?」
「笑わない?」
瑠子は頷いた。
「あたしを心底好きになってくれる人が助け出してくれるの。」
それを聞いて驚いた。
蓮花の心の本音を、初めて聞いた様な気がしたからだ。
つづく
読んでいただいてありがとうございました。
(猛暑のおりご自愛くださ))
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