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第2章
呼んでいる声がする第2章(その21)夢のつづき
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目が覚めた時、奇妙な感覚に捕らわれた
「君はこんな時まで君だね」と言ったセリフが心の中に残っている。いったいあの男は誰なのだろうかと瑠子は思った。
どうしても、行って欲しくなかった、悲しい気持ちが残っている。
そのセリフが突き放された様で辛いという気持ちも。
それから戦争にあの夢の中の男の人が行くのを止めたかった。
どうしても、戦争に行って欲しく無いという気持ちだった。
その時、鳥が鳴いた。あの鳥は夜鳴いてた鳥。その時更に
夢では無く嫌な事が他に有る気がした。そうしてじっとその事を考えると
猫男が、イエローハウスを出て行く事を思い出したのだ。
気持ちが暗くなった。
しかし、感傷に浸っている場合では無いのだ。マーマレードに行かなくてはならないのだから。
雑念よ消え去れと少し頭を左右に振った。
また、鳥が外で鳴いている。
慌てて体を起こして支度を始めた。
イエローハウスの階段は、雪の時以来苦手になった。この階段が
急階段に感じて来たのだ。
あの時滑って階段から落ちていたらあたしはこの世にいなかった、そう考えると
あの日以来今までとは同じ気持ちでは降りれなくなったのだ。こわごわとようやく階段下に降りると
駅に行くまで、何度もため息をついた。
なんだ、この暗い気持ちは。猫男のせいでこんな気持ちのわけが無いのに
と思い何度も振り払った
お店の掃除をすますと、商品の品出しをした。
お昼には、1か月前に入った高校生のアルバイトのテンちゃんに店番を任せて少し足を伸ばして佐季店長とでお昼を食べる事になった。
ランチセットはAランチのドリアにした。
佐季店長も同じものを頼んだ。
「猫男さんは、いつ行くの?」
佐紀店長は、唐突に聞いて来た。
「知りません。」
昼間のカフェドールズは、活気に満ちているが
瑠子の心は沈んでいた。
運ばれて来たドリアをを口にしながら佐季は言ったのだ
「ついていっちゃえば?」
この人は何を言っているのだろうかと瑠子は思った。
「佐季店長、正気ですか?」
意味深に佐季は、瑠子を見つめている。
「言いましたよね?猫男とはただの同じアパードの住人です
って。」
「まあね。」
「まあねってなんですか?」
「ふふふ、知ってるわよ。言ってみただけ。」
「言わないで下さい。」
「だって、なんか。」
「なんかって何ですか?」
「猫男さんて何歳だったっけ?」
「26歳です。」
「大学、留年したんだ。」
「あんな人の事どうでもいいです。」
そう言って瑠子はアイスコーヒーを飲みほした。
自分の心の空虚感に瑠子は戸惑っていた。
佐季店長は瑠子の瞳をじっと見つめている
その視線に耐えられなくなった瑠子は外を見た
丁度窓の外には、仲のよさそうなカップルが歩いていた
それを見ながらぼそっと瑠子は呟く様に言葉を発した
「あたし、男なんて信じていない。」
その言葉に佐季は何も言わずに
「そう。」
とだけ小さな声で言った。
その後、佐季は声を上げた。
「いけない、1時55分だ、お昼の時間が。」
そう佐季は言うと席を立った。
「あ、いけない。」
瑠子も焦った表情で立ち上がった。
支払いを済ますと駅ビルカシカルまで二人は小走りで駆け出した
時間に間に合います様にと思いながらビルの彼方の
空を見つめた。
走りながら思った。
間に合わなければいけないのは他に有るのではないか。
「あるわけない。」
瑠子は自分だけに聞こえる様に言った。 つづく
度々の遅れすみません、いつも読んでいただいてありがとうございます
「君はこんな時まで君だね」と言ったセリフが心の中に残っている。いったいあの男は誰なのだろうかと瑠子は思った。
どうしても、行って欲しくなかった、悲しい気持ちが残っている。
そのセリフが突き放された様で辛いという気持ちも。
それから戦争にあの夢の中の男の人が行くのを止めたかった。
どうしても、戦争に行って欲しく無いという気持ちだった。
その時、鳥が鳴いた。あの鳥は夜鳴いてた鳥。その時更に
夢では無く嫌な事が他に有る気がした。そうしてじっとその事を考えると
猫男が、イエローハウスを出て行く事を思い出したのだ。
気持ちが暗くなった。
しかし、感傷に浸っている場合では無いのだ。マーマレードに行かなくてはならないのだから。
雑念よ消え去れと少し頭を左右に振った。
また、鳥が外で鳴いている。
慌てて体を起こして支度を始めた。
イエローハウスの階段は、雪の時以来苦手になった。この階段が
急階段に感じて来たのだ。
あの時滑って階段から落ちていたらあたしはこの世にいなかった、そう考えると
あの日以来今までとは同じ気持ちでは降りれなくなったのだ。こわごわとようやく階段下に降りると
駅に行くまで、何度もため息をついた。
なんだ、この暗い気持ちは。猫男のせいでこんな気持ちのわけが無いのに
と思い何度も振り払った
お店の掃除をすますと、商品の品出しをした。
お昼には、1か月前に入った高校生のアルバイトのテンちゃんに店番を任せて少し足を伸ばして佐季店長とでお昼を食べる事になった。
ランチセットはAランチのドリアにした。
佐季店長も同じものを頼んだ。
「猫男さんは、いつ行くの?」
佐紀店長は、唐突に聞いて来た。
「知りません。」
昼間のカフェドールズは、活気に満ちているが
瑠子の心は沈んでいた。
運ばれて来たドリアをを口にしながら佐季は言ったのだ
「ついていっちゃえば?」
この人は何を言っているのだろうかと瑠子は思った。
「佐季店長、正気ですか?」
意味深に佐季は、瑠子を見つめている。
「言いましたよね?猫男とはただの同じアパードの住人です
って。」
「まあね。」
「まあねってなんですか?」
「ふふふ、知ってるわよ。言ってみただけ。」
「言わないで下さい。」
「だって、なんか。」
「なんかって何ですか?」
「猫男さんて何歳だったっけ?」
「26歳です。」
「大学、留年したんだ。」
「あんな人の事どうでもいいです。」
そう言って瑠子はアイスコーヒーを飲みほした。
自分の心の空虚感に瑠子は戸惑っていた。
佐季店長は瑠子の瞳をじっと見つめている
その視線に耐えられなくなった瑠子は外を見た
丁度窓の外には、仲のよさそうなカップルが歩いていた
それを見ながらぼそっと瑠子は呟く様に言葉を発した
「あたし、男なんて信じていない。」
その言葉に佐季は何も言わずに
「そう。」
とだけ小さな声で言った。
その後、佐季は声を上げた。
「いけない、1時55分だ、お昼の時間が。」
そう佐季は言うと席を立った。
「あ、いけない。」
瑠子も焦った表情で立ち上がった。
支払いを済ますと駅ビルカシカルまで二人は小走りで駆け出した
時間に間に合います様にと思いながらビルの彼方の
空を見つめた。
走りながら思った。
間に合わなければいけないのは他に有るのではないか。
「あるわけない。」
瑠子は自分だけに聞こえる様に言った。 つづく
度々の遅れすみません、いつも読んでいただいてありがとうございます
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