『スキル』と『ステータス』と『ダンジョン』と

tui

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一章 始動編

《8話》Eランクダンジョン 周回編

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ホワイトウルフの粒子が形を成す。
これは...

「指輪?なのかな?」

指輪だった。綺羅びやかではないが、どこか神秘さを感じる。
宝石類がはめ込まれる部分には藍色に光る宝石が。

「綺麗だな~。これ。」

《レベルが15に上がりました。『鑑定』が取得可能になりました。150SPを獲得しました》

「おわっ?!」

びっくりした!心臓に悪い。
それに自分以外に声が聞こえないから、もし周りに人がいたらただの変質者な分、更にたちが悪い。

鑑定?って確か物を調べれるやつだよな?
ということは、この指輪に何の能力があるかも分かるってことか。

―――有能すぎんか?

(鑑定を取得)

《SP50を使用します。取得しました》

あれ、ちょっと変わった?
前までは、いちいちスキル取得の確認が必要だったのに。

《解:固有スキルも一応成長するのですよ?》

―――馬鹿にしてないか?

まぁいいや。いいのか?いいや。

さてさて、〈鑑定〉っと。

〈俊敏の指輪 以上〉

―――舐めてんのか?

え、これ〈鑑定〉のレベルが低いからなのか?
にしても、「以上」のところだけ異様に腹が立つ。

なんか、色々おかしいな。
はぁ~、地上に戻ろ。

《ダンジョンを攻略しました。300SP獲得しました》

よしよし、SPゲット。
ん?300SP?なんか貰えるSPの量増えてない?

前までは150SPだったよな。
ということは―――ダンジョンの難易度によって、貰えるSPは増減する?

そうと決まれば、もう一度攻略――っと、その前に、

「俊敏の指輪を装備してーっと。これでよし。」

これで準備万端。

周回、開始!!

――1周目――

やっぱり、手応えは殆ど無い。
『子鬼剣』で+1000に加え、〈剣術〉で50%上昇。
つまり、1500がATKに追加されてるってこと。

うん。異常だね。

でも、あるものは使っていこう。
もう、何もない俺では無いのだから。

1時間ぐらい走り続けただろうか。
やっとボス部屋。

「ふぅ~。よしっ!」

ボス部屋に入った瞬間、一気に走り出す。
先程と何も変わらぬ作戦。
先程と変わらぬ状況。

―――の、はずなのだが。

何かがおかしい。
何かが先程と違う。

「...あ!速度か!」

そうだよ。忘れていた。
今の俺には、『俊敏の指輪』があるじゃないか。

この指輪の影響か。
しかし、この指輪。かなりのスグレモノだ。

これなら、もっと早く狩れる!
先程より早いタイミングで地を蹴り、先程より早いタイミングで。

「斬りかかる!」

一瞬の間、静かな余韻が残る。

暫くして、ホワイトウルフは光の粒子になり散っていく――と思いきや再結合。

あれ、デジャヴかな?

「また指輪か~。ルーナさんは持ってるのかな?」

指輪が確定ドロップなのか、はたまた〈豪運〉のスキルか。
わからないことだらけだ。

ま、これから周回していくことで分かるだろう。

とりあえず、一回出まして。

《ダンジョンを攻略しました。300SP獲得しました》

よし、もう一周。

――二周目――

《ダンジョンを攻略しました。300SP獲得しました》

順調順調~♪っと、900SPがこれで溜まった。
900SPまでためた理由。それは――

(鑑定をレベル10まで一括強化)

これ、初めてやってみたけど出来るのだろうか。
ってか、この間は何なんだ?

《SP900を使用します。取得しました。LvがMAXになりました。》

良かった。ちゃんと出来た。
あの確認作業。正直めんどくさかったんだよね。

なぜ、〈鑑定〉を上げったかって?
さっきのを引きずってたからだ。

今回はどうなるかなーっと。
『俊敏の指輪』に対して、

(鑑定)

〈俊敏の指輪:俊敏を――〉

(やっぱ、解除!)

危ねぇー。今見たって意味ないじゃん。
てか、これステータス欄で見れるから意味ないじゃん。

MPがごっそり削られた感覚があったから吃驚して止めたけど、何かやばかったな。
とりあえず、今後はMPに極振りかな。

よし、周回行くか。

―――そして、3周目の周回から帰ってきた時

「お疲れ様ユリス君。もう御飯の時間だよ。」

「え、もうそんな時間ですか?」

「うんうん。早く昼御飯食べに行こ。今夜は焼肉だよ。」

「あ、ちょっと待って下さい。近場の探索者ギルドに寄ってくれませんかね。」

「いいけどー、どうしたの?......あ!もしかしてドロップ品?」

「そうなんですよ。〈豪運〉で確定ドロップになっちゃって。売れたらな~と。」

「じゃ、ご飯食べてから行こうか。ご飯はボクの奢りだよ。」

「え、あ、はい。ありがとうございます?」

「何故に疑問形?」

いやだって。しょうがないじゃん。奢ってもらえるのは嬉しいけど、女子に奢られるってのはね。
男としてどうよって話になって来るんですよね。

はぁ~~。頑張ろっ!

―――因みに焼肉は凄く美味しかった。

誰かの金で食べる焼肉は旨いと聞いたことがあるけど、ルーナさんに奢ってもらった焼肉は別格だった。
結局は気持ちの問題なのかな?

「よし!ではでは行きますか。ボクが所属している探索者ギルド――『羅針盤』へ!」



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