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『ご主人様』・1
しおりを挟むこんにちは。ましろです。
ご主人様はお仕事です。
だから、今日もましろは1人でおるすばん。
なんだか..........。
いつもよりとってもさみしいから、ご主人様とはじめて会った時のことを思い出しながらお昼寝しようと思うよ。
——————————
「今日も客が来るからな。お前ら、しっかり可愛こぶれよ。」
お店の店員さん。優しいけど、荒くてきらい。
撫でる手が強くて...........。僕は先輩の後ろによく隠れてた。
「..........後輩くん。そろそろ君のご主人様が決まるかもしれない。........いい?『お仕置き』は出来るだけ避けなさい。あと、可愛がってくれるご主人様ならいい。だけど、痛めつけてくるご主人様なら.............逃げなさい。安全ピンを尻尾に隠しておくこと。もし、鎖とかで監禁されても開けられるようにね。いい?死んではダメよ。出来る限り可愛こぶって、愛されなさい。」
繰り返し教えてもらったこと。僕、『ご主人様』って怖いものなんだ、って.......。店員さんは好きじゃないけど、ずっとお店にいたいって、そう思ってた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「いらっしゃいませ~!今日はどの様な子をお探しですか?」
お店が開店した。次々に入ってくる『ご主人様』達。僕達をニヤニヤした顔で見てくるの。
怖い、怖い、怖い、怖い.................。
奥の方のすみっこで、うさぎのぬいぐるみを潰れるくらい抱きしめてた僕。
そんな僕を、まっすぐ見つめてくる人がいた。
「.................随分怯えてる子がいるな。」
優しい、声。
サラサラな黒の髪。若い.....よね?かっこいい、男の人。ラフな格好だけど、質の良さそうな服。ニヤニヤじゃなくて、デレ~....って顔?『かわいい~♡』って思ってくれてるのがはっきり顔にかいてあった。
「おいで?」
開かれた胸の中。普段の僕なら絶対行かない。なのに........
(この人は、大丈夫。)
よくわからない自信。気づいたらその人の胸に飛び込んでた。
「ぅおっ!♡.......俺にぎゅーを許してくれるの?頭なでなでしてもいい?」
コクンッ
「ありがとう。」
撫でてもいいか聞いてくれる優しさが好き。実際撫でてくれたその手はテクニシャンだった。強くワシワシなんてしない。大きな動きで優しくゆっくり.........。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「...........お客様、随分懐かれましたね。そいつ、私すら避けるくらい人嫌いなんですけど.......。」
店員さんの声でハッとなった。僕は無意識にその男の人の首に抱きついて、すりすりと匂いつけをしていたようだった。
バッ!
「ごっ....!ごめんなしゃ....っ!」
慌てて少し離れると、
「もう離れちゃうの?もっとしてくれててよかったのに.........。」
寂しそうな顔をして、ゆっくり撫でてくれるその人。
すき、すき、すき。
この人が、好き。
この人が、僕の、ご主人様なら。
..........なんてね。
期待すると、ダメだったとき裏切られた気持ちになる。今だけ。今の時間だけ。この時間だけは、僕のだ。
これが最後かもしれない。他の子の所に行っちゃうかもしれない。
後悔しないように。そっとその人の胸に寄りかかり、出来る限り気づかれないように、小さく匂いつけを再開した。
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