17 / 24
20日間とご主人様とましろ。1
しおりを挟む「あ゛~~~~............し゛ん゛ど゛い゛し゛ん゛ど゛か゛っ゛た゛.........あ゛~~~~~............」
会社員には、逃げられない地獄がある。
そう、繁忙期だ。
俺の勤めている会社にも、例外なく訪れる。....................いや、正確には訪れていた。
休憩?休日?え?何それ美味しいの?状態であった。例年ならば10日あればだいたい落ち着くのだが............よりにもよって職場でインフルエンザが大流行した。............俺の所属する部署もだ。
後は............察してくれ。
例年なんて比較にならないほどの激務に吐きそうになりながら耐え、家にはただ屍になりに来ている状態だったし、外泊(という名の泊まり込み)も片手では収まらないほどだ。
体力的にも、精神的にも................そう。一番精神的にキていた。何故かって?
ましろが足りないからに決まってるだろ!?!?!!?!!?!
ましろには、「いい?ましろ。22時過ぎたらちゃんと布団掛けて寝るんだよ。俺が帰ってくるまで起きてたら『お仕置き』だからな?」と口を酸っぱくして言い聞かせていたから、俺はペットカメラでの映像と、寝顔しかましろを補給する術はなかった(朝もましろが起きるより早く出社しちゃうから............)
ご飯も作る余裕はないから、不本意だけど........ものすっっっっごい不本意だけど(ましろを構成するものは全部俺が関わりたかった........)最初は作り置き、部員の休みで地獄が延長してからは冷凍食品やレトルトを食べてもらっていた。
ましろと話せない代わりに、毎日一言交換日記を机に残す習慣が出来たことだけがこの地獄の救いだった。しかもこの一言交換日記はましろ発案だ。気づいた時は飛び上がるくらい嬉しかった。仕事でメンタルが死んだ時に並べて眺めるくらいには俺の宝物だ。............この地獄が終わってしまったから一言交換日記がこれ以上増えないかと思うと、ちょっとさみしいな。
まぁ、でも本物のましろには敵わない。
とにかく、俺はやりきった............生き残ったんだ............
20日振りの22時前帰宅。
今は........21時過ぎ。
ガチャ........
「ただいまぁ~~............」
20日振りの可愛いパタパタとした足音が聞こえる。
「ご主人様!!!!おかえりなさい!!!!!!!!」
パァアァアァ!!!と満面の笑み。そんなましろの様子が俺の目に映りこんだ。
あ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー俺の天使可愛い尊い浄化される............
ましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろ可愛い尊い大好き愛してる元気かな?体調崩してない?ちゃんと食べてた?ちゃんと寝てた?ましろにご飯作ってあげたい、あげなきゃ、ずっと放置してしまっていたからひたすら構ってあげたい、構ってもらいたい、慰めてあげたい、慰めて欲しい、可愛がりたい、抱きたい、壊したい、ましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろましろ
............と心は叫ぶのだが、いかんせん身体が言う事を聞かない。
『ただいま、ひとりにしてごめんね、いい子にできてた....?何か困ったことはなかった....?ごめんね....また明日....沢山ご主人様にきかせてね....とりあえず流すだけ風呂........ましろと寝れる........』と言ったつもりであるが、半分寝ている状態だったので、口に出ていたかは定かではない。
汗と汚れと菌を流すだけの風呂に入り、ましろの言葉をあまり聞くことなく、ましろをぎゅうぎゅうと抱きしめ、俺は眠りに堕ちた。
57
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる