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しおりを挟むベッドにぽすんっとカリーを座らせる。俺もベッドにあがるが、緊張で足は正座になった。
「カリー。難しいかもしれないけれど、よく聞いて。」
「うん........?」
「.................この国ではどんな人とも結婚出来る。そしてこの家は、国の端っこの、守りを主な仕事とする家だ。............さっきの兄さん、脳筋........馬鹿だったろ?だから兄さんに騎士団を任せて、俺が辺境伯........領で1番偉い人になってる。が、次代の辺境伯は兄さんの子供(※次男。長男はお兄様の血を引いて脳筋なので騎士団の団長。)になることが決まっていて.............だから、俺は子供を持たなくてもいいんだ。だ、だから.........お前と結婚だってできるんだぞ。あ、あんなこと言われたら手出しちゃうぞ!!?わかってんのか!?!!!」
支離滅裂になってしまった。だって、今までずっと我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して................ずっと食べてしまいたくて仕方なかった相手から『交尾してもいい』って.....................。
最近ベッタリくっついていたのは発情の名残ではなかったのか....?
カリーの反応を、緊張しながら待つ。
「........? よくわかんないけど、俺とご主人、番になれる....?」
「あ、あぁ................。カリーがよかったら、なれるよ....................」
「そっか............ご主人も、カリーが好きってことだよな?だから番になれるんだよな??」
ご主人、もってことは、期待して............いいんだな?
「あぁ........俺はカリーが好きだよ。」
「へ、へへ....!そ、そっかぁ!う、うれしいっ!!カリーもご主人だいすき!」
カリーの本当に嬉しそうな少し照れた笑顔に胸がぎゅっとなる。
「................俺も。」
すごく、嬉しい。
「あっ、でもそうだったんならなんで最近離れちゃってたの?」
.............出来れば思い出さないで欲しかった。
「ぐっ.........さ、最近カリーがくっついてくれて嬉しかったけど、えっち............交尾をしたくなりそうで................我慢してたから逃げてたんだ。........さみしく、させたな....?」
恥を忍んで質問に答える。
「............ご主人、カリーと交尾したかったの............?」
「そ、そう........だ」
恥ずかしさに耳が熱くなるのがわかる。
あぁ、でも、それ以上に嬉しくて堪らない....!
これから両思いを確かめあい、カリーを強く抱きしめて............あわよくば............あわよくばカリーの可愛い唇にキスが出来れば.................
「なんだ!!言ってよ!!!!カリーもしたい!!!ご主人と交尾!!!!!!」
ぱあぁあ!と、嬉しそうに俺に飛びつき、ゴロゴロと喉を鳴らしながら擦り寄って、俺の首やら頬やらにちゅっちゅとキスをしてくる可愛いカリー。
あわよくば、キスが、出来れば................?
キス.........................だけ....................?
いや、無理だろ。
ガシャンッッ!!!
俺の理性と欲望の天秤が、一気に欲望に傾いた瞬間だった。
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