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第十章
10-2レジスタンス準備
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10-2レジスタンス準備
「そうするとやはりソードスケルトンは手ごわい相手となるのか?」
ショーゴさんはミグロさんに確認をする。
「ああ、配下のスケルトンどもは烏合の衆だ。しかしソードスケルトンは死霊四天王の一人、剣豪と呼ばれているだけあって並の強さじゃない。しかも腕が四本もあり全ての腕に剣を持っている、四刀使いだ」
今は数日後に蜂起する為の下準備をしているがショーゴさんはミグロさんと話をしている。
「ミグロ、いけるのか?」
「厳しいが何とかするさ」
今回強襲する町は二つ、首なしの騎士のデュラハンが守る町と剣豪ソードスケルトンの守る町だ。
デュラハンは物理攻撃が効きにくいのであたしたち魔法使いと精霊使い、それとコクが中心となって攻め込む。
逆にソードスケルトンは物理攻撃が効くのでミグロさん中心に攻め込む予定だ。
しかしショーゴさんはミグロさんをだいぶ心配しているようだ。
「コク、首なし騎士デュラハンは強敵なのですかですわ?」
「主様、たとえこの身が幼くてもデュラハン如きに後れを取ることはありません」
コクはそうきっぱりと言う。
あたしはそれを聞き決断をする。
「ショーゴさん、今回は別行動をとりますわ。ショーゴさんはミグロさんたちについて行ってくださいですわ」
「主よ、そう言う訳にはいかん、俺は主の剣となり盾となる事を誓ったのだからな」
しかしあたしはそれでもショーゴさんに強く言う。
「駄目ですわ、今回の目的は亡者の王リッチを倒す事ですわ。そしてジマの国を取り戻すのが目的。ならばそのジマの国で王家の正統後継者の血を絶やす事はたとえリッチを倒しても意味がなくなってしまいますわ」
あたしのその言葉にショーゴさんは沈黙してしまう。
それを見ていたシェルはショーゴさんの背中を叩きながらこう言う。
「大丈夫だって、あたしが付いているからね! エルハイミに死なれたらあたしやコクも死んじゃうもん、全力で守るから心配ないって」
「シェル‥‥‥」
「そうです、主様には私がいます。デュラハンなどすぐに仕留めて見せます」
コクもそう言ってあたしに抱き着いてくる。
「主様は絶対に守って見せます!」
あたしたちのその様子を見てショーゴさんは表情を緩める。
「コクが主に抱き着いていると本当の親子のようだな。わかった、俺はミグロの手伝いをする」
そう言ってあたしに一礼する。
「うふふふっ! 主様が私のママみたいだって~」
「うっ、黒龍様、私も黒龍様に抱き着きたいです! 主様、わたしにもおすそ分けしやがれです!!」
「お姉さま最近あたしのこと忘れてませんか? 後で襲っちゃいますよ?」
「ふふっ、リッチめ首を洗って待っているがいい。黒龍様に対しての数々の狼藉、万死に値する!」
コクもクロエさんもイオマもクロさんもいろんな意味でやる気満々だわね。
あたしはため息をついてからミグロさんに聞く。
「それで他のアジトとの連絡はどうですの?」
「ああ、予定通りだ。既に返信も受け取っている。きっとうまくいくさ!」
なんか心配になるけどあたしはふと思い出してミグロさんに聞く。
「ところでミグロさんの方では魔晶石の都合できませんかしらですわ?」
「魔晶石? ああ、それなら何個かは手持ちがあるが」
あたしはそれを一つでいいから譲ってもらえないか聞いた。
ミグロさんはすぐに快諾してくれて全ての魔晶石をあたしに渡してくれる。
「エルハイミ、今更魔晶石なんてどうするの?」
シェルが不思議そうに聞いてくる。
あたしはシェルに頼んで下級精霊、炎のサラマンダーを呼び出してもらってすぐに融合する。
そして更にシェルのポーチにしまってあったミスリルを出してもらいその融合魔晶石も使って魔力付与のミスリルアーマーを作る。
「ミグロさん、この鎧を使ってくださいですわ。ミスリルアーマーで炎の精霊の属性を持つ魔法の鎧ですわ」
「エルハイミさん、良いのかこんなものをもらってしまって?」
「あなたはこの後ジマの国を取り戻すのでしょう? そうそう簡単に死なれては困りますわ。それに目立つ鎧は自軍の士気を高めますわ」
あたしはわざと目立つデザインに仕上げた。
特に胸の所には魔融合魔晶石がきらびやかに輝くようにしたのでちょっと厚みが増えちゃったけどその効果は抜群のはず。
ミグロさんはさっそく鎧を着こんでみる。
馬子にも衣裳じゃないけどそこそこ似合っている。
とりあえずこれで良しっと。
あたしは残りの魔晶石に魔力付加をしてからイオマとあたしのライトプロテクターも改造をする。
「イオマ、これであなたのライトプロテクターも自動防御を全身で行えるようになりましたわ。私たちと同じ全ミスリル製にしたので前よりも軽くなったでしょうですわ?」
迷宮にいた頃にイオマに作ってあげたライトプロテクターはミスリル合金製で純度が低かった。
ミスリルゴーレム狩りでまだまだ純ミスリルは持っているのでここは防御力の底上げをしたいところだ。
もちろんあたしのライトプロテクターも全自動防御機能が回復した。
これである程度は防御は気にしなくて済む。
「ああっ! お姉さまやっぱりあたしの事も気にかけてくれてたんですねぇ!! お姉さまっ!」
「イオマ、主様は私のです! どさくさに紛れて主様のおっぱいに触ろうとしてはいけません!」
あたしに抱き着こうとするイオマをコクは見事にブロックしてくれる。
助かるわね、イオマには悪いけど。
準備も整ったし、後は予定通り数日後に強襲をするだけだ。
あたしは早くリッチを倒してティアナに連絡をしたいと心底思うのだった。
「そうするとやはりソードスケルトンは手ごわい相手となるのか?」
ショーゴさんはミグロさんに確認をする。
「ああ、配下のスケルトンどもは烏合の衆だ。しかしソードスケルトンは死霊四天王の一人、剣豪と呼ばれているだけあって並の強さじゃない。しかも腕が四本もあり全ての腕に剣を持っている、四刀使いだ」
今は数日後に蜂起する為の下準備をしているがショーゴさんはミグロさんと話をしている。
「ミグロ、いけるのか?」
「厳しいが何とかするさ」
今回強襲する町は二つ、首なしの騎士のデュラハンが守る町と剣豪ソードスケルトンの守る町だ。
デュラハンは物理攻撃が効きにくいのであたしたち魔法使いと精霊使い、それとコクが中心となって攻め込む。
逆にソードスケルトンは物理攻撃が効くのでミグロさん中心に攻め込む予定だ。
しかしショーゴさんはミグロさんをだいぶ心配しているようだ。
「コク、首なし騎士デュラハンは強敵なのですかですわ?」
「主様、たとえこの身が幼くてもデュラハン如きに後れを取ることはありません」
コクはそうきっぱりと言う。
あたしはそれを聞き決断をする。
「ショーゴさん、今回は別行動をとりますわ。ショーゴさんはミグロさんたちについて行ってくださいですわ」
「主よ、そう言う訳にはいかん、俺は主の剣となり盾となる事を誓ったのだからな」
しかしあたしはそれでもショーゴさんに強く言う。
「駄目ですわ、今回の目的は亡者の王リッチを倒す事ですわ。そしてジマの国を取り戻すのが目的。ならばそのジマの国で王家の正統後継者の血を絶やす事はたとえリッチを倒しても意味がなくなってしまいますわ」
あたしのその言葉にショーゴさんは沈黙してしまう。
それを見ていたシェルはショーゴさんの背中を叩きながらこう言う。
「大丈夫だって、あたしが付いているからね! エルハイミに死なれたらあたしやコクも死んじゃうもん、全力で守るから心配ないって」
「シェル‥‥‥」
「そうです、主様には私がいます。デュラハンなどすぐに仕留めて見せます」
コクもそう言ってあたしに抱き着いてくる。
「主様は絶対に守って見せます!」
あたしたちのその様子を見てショーゴさんは表情を緩める。
「コクが主に抱き着いていると本当の親子のようだな。わかった、俺はミグロの手伝いをする」
そう言ってあたしに一礼する。
「うふふふっ! 主様が私のママみたいだって~」
「うっ、黒龍様、私も黒龍様に抱き着きたいです! 主様、わたしにもおすそ分けしやがれです!!」
「お姉さま最近あたしのこと忘れてませんか? 後で襲っちゃいますよ?」
「ふふっ、リッチめ首を洗って待っているがいい。黒龍様に対しての数々の狼藉、万死に値する!」
コクもクロエさんもイオマもクロさんもいろんな意味でやる気満々だわね。
あたしはため息をついてからミグロさんに聞く。
「それで他のアジトとの連絡はどうですの?」
「ああ、予定通りだ。既に返信も受け取っている。きっとうまくいくさ!」
なんか心配になるけどあたしはふと思い出してミグロさんに聞く。
「ところでミグロさんの方では魔晶石の都合できませんかしらですわ?」
「魔晶石? ああ、それなら何個かは手持ちがあるが」
あたしはそれを一つでいいから譲ってもらえないか聞いた。
ミグロさんはすぐに快諾してくれて全ての魔晶石をあたしに渡してくれる。
「エルハイミ、今更魔晶石なんてどうするの?」
シェルが不思議そうに聞いてくる。
あたしはシェルに頼んで下級精霊、炎のサラマンダーを呼び出してもらってすぐに融合する。
そして更にシェルのポーチにしまってあったミスリルを出してもらいその融合魔晶石も使って魔力付与のミスリルアーマーを作る。
「ミグロさん、この鎧を使ってくださいですわ。ミスリルアーマーで炎の精霊の属性を持つ魔法の鎧ですわ」
「エルハイミさん、良いのかこんなものをもらってしまって?」
「あなたはこの後ジマの国を取り戻すのでしょう? そうそう簡単に死なれては困りますわ。それに目立つ鎧は自軍の士気を高めますわ」
あたしはわざと目立つデザインに仕上げた。
特に胸の所には魔融合魔晶石がきらびやかに輝くようにしたのでちょっと厚みが増えちゃったけどその効果は抜群のはず。
ミグロさんはさっそく鎧を着こんでみる。
馬子にも衣裳じゃないけどそこそこ似合っている。
とりあえずこれで良しっと。
あたしは残りの魔晶石に魔力付加をしてからイオマとあたしのライトプロテクターも改造をする。
「イオマ、これであなたのライトプロテクターも自動防御を全身で行えるようになりましたわ。私たちと同じ全ミスリル製にしたので前よりも軽くなったでしょうですわ?」
迷宮にいた頃にイオマに作ってあげたライトプロテクターはミスリル合金製で純度が低かった。
ミスリルゴーレム狩りでまだまだ純ミスリルは持っているのでここは防御力の底上げをしたいところだ。
もちろんあたしのライトプロテクターも全自動防御機能が回復した。
これである程度は防御は気にしなくて済む。
「ああっ! お姉さまやっぱりあたしの事も気にかけてくれてたんですねぇ!! お姉さまっ!」
「イオマ、主様は私のです! どさくさに紛れて主様のおっぱいに触ろうとしてはいけません!」
あたしに抱き着こうとするイオマをコクは見事にブロックしてくれる。
助かるわね、イオマには悪いけど。
準備も整ったし、後は予定通り数日後に強襲をするだけだ。
あたしは早くリッチを倒してティアナに連絡をしたいと心底思うのだった。
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