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第三章お兄ちゃんの面倒は私が見てます、私を通さないといけないよ!
3-11 いとこたち
しおりを挟むおじちゃんの家は農家なのでやたらと広い。
なのでお盆と正月はちょくちょく遊びに来るのだけど今年は啓一伯父さんたちも来ていた。
「久しぶりだな友也、由紀恵。元気にしていたか?」
「はい、啓一おじさん」
「元気にしてたよ! それより恵姉たちが変わったんでびっくりしました」
私はお父さんの兄にあたる啓一伯父さんに挨拶しながら恵姉と唯ちゃんを見る、主に胸を。
「由紀恵ちゃんだって背がぐっと延びて美人になったじゃない? 学校でもモテモテでしょ?」
おばあちゃんに怒られた恵姉はたわわな胸をTシャツに着替えていた。
それでもTシャツを押し上げる胸は高橋静恵にも劣らない。
「由紀恵ちゃんだもんね~。もう彼氏とかできた?」
同じ年の唯ちゃんもここぞとばかり聞いてくる。
ぽよん
前のめりになると羨ましい事に胸が揺れている。
「そんなの出来るはず無いわよ。私は受験生ですからね」
内心のため息に気付かれないようにそう言う。
すると同じ受験生の唯ちゃんも大きくため息をつく。
「そうだよねぇ~。私もとうとう受験かぁ~。由紀恵ちゃんってどこ志望?」
「え? 桜川東高だよ」
「え? 由紀恵ちゃん頭良かったよね? てっきり県央高校目指してると思ったんだけど!?」
「県央はお兄ちゃんいないもん。桜川東高校一択だよ?」
「相変わらず由紀恵ちゃんは友ちゃん大好きだね? 愛されてるねぇ、友ちゃん」
にへらぁ~と笑いながら恵姉はお兄ちゃんのほっぺをつつく。
うっ!
それ私もしたい!!
「やめろって。最近は由紀恵しつこいぐらいで大変なんだぞ? 受験勉強だからって俺の部屋で勉強会やっても逆に俺が教わっている始末だしな」
お兄ちゃんは恵姉の手を払い除け口を尖らす。
そんな仕草も可愛い♡
「友兄ぃ、ねーちゃんたちばっかかまって無いで俺と遊ぼうよ! またザリガニ釣り行こうよ!」
我慢できなくなった裕君はお兄ちゃんの手を引っ張る。
「はははっ、だが先ずはお墓参りが先だよ。ちゃんとご先祖様を迎えないとな」
おじいちゃんはそう言ってお茶をすする。
「はい、準備出来ましたよ」
おばあちゃんがそう言って居間にやって来た。
「それじゃ、お墓に行くか」
おじいちゃんのその言葉を合図に私たちはお墓参りに行くのだった。
* * * * *
「うーん、やっぱりここは夕方になると涼しいね?」
「だよね。家もここから車で十五分くらいしか離れていないけどやっぱりおじいちゃんの家は涼しいよね」
縁側で唯ちゃんとスイカを食べながら話をしている。
お兄ちゃんと裕君は近くの小川にザリガニ釣りに行っている。
もうそろそろ帰ってくる頃だ。
「あれ? 二人ともこんな所にいたんだ。よいしょっと」
恵姉もやってきてスイカの切れ端に手を伸ばす。
「ところで由紀恵ちゃん、友ちゃんって彼女出来た?」
「ぶっ!!!!」
私は思わずかじっていたスイカを吹き出してしまった。
「な、何? 恵姉!?」
「うーん、久しぶりに会って友ちゃんかっこよくなったなぁって思ってね。なんかさわやかになったと言うか」
「ああ、それ分かる! 友ちゃんかっこよくなったよね!!」
お兄ちゃんが褒められるのは素直にうれしいけど、恵姉もいきなりだわね。
唯ちゃんも両手を合わせてうんうんと頷いている。
「お兄ちゃんには変な虫付けさせません! 勿論彼女なんてもっての外!! お兄ちゃんの貞操は私が守ります!!」
「相変わらずねぇ、由紀恵ちゃんは」
恵姉はスイカの種を庭先に吹き飛ばしながらおもむろに言う。
「でもさ、私が由紀恵ちゃんのお義姉さんになるのは良いよね?」
「はぁいっ!?」
「ほら、いとこなら結婚出来るし」
「あっ! お姉ちゃんずるい! 友ちゃんは私も好きなのに!!」
いやいやいや!
なにそれ!?
恵姉と唯ちゃんがお兄ちゃんの事好きって、なにそれっ!?
私はアワアワしていると恵姉はにっこりと笑って私に言う。
「とりあえず友ちゃんに彼女がいないってのは朗報ね♪ ありがとう由紀恵ちゃん」
「お姉ちゃん、抜け駆けは許さないからね! こうなったら私も友ちゃんにアピールする!!」
唯ちゃんまで何積極的になってるのよ!!
「だ、駄目だよ! お兄ちゃんは私の何だから!!」
「ん~、でもほら、由紀恵ちゃんじゃ結婚とかできないでしょ? 大丈夫だよ、結婚しても友ちゃんはずっと由紀恵ちゃんのお兄ちゃんだから」
いや、そうだけどそうじゃ無い!!
私はゆらりと立ち上がり恵姉を指さし言い放つ!
「恵姉は今から私の敵です! 唯ちゃんとも同盟は破棄されました!! お兄ちゃんは絶対に渡さないからね!!」
「ありゃ? 由紀恵ちゃんなら応援してくれると思ったのに?」
「由紀恵ちゃん、同盟破棄って何っ!?」
意外そうな顔をする姉妹たち。
しかしお兄ちゃんに近づく者は何人たりとも許さない!
私が逆毛でフーフー怒っていると恵姉はすっと私の頭を抱いてあのたわわな胸に顔を押し付ける。
「ん~! 由紀恵ちゃんのそう言う所も可愛いいっ! 唯じゃこの反応ないもんなぁ!」
「あ、お姉ちゃん友ちゃんだけでなく由紀恵ちゃんまで!?」
恵姉に抱かれ必死に逃げようとする私だけど、この胸やわらかくて気持ちいいかも‥‥‥
「はっ!?」
それでも私は我に返り慌てて恵姉の胸から抜け出す。
そんな私に恵姉は残念そうに言う。
「まあ、友ちゃんが私を選んでくれないとこの話は始まらないからね。それまではちゃんとフェアで行くから安心してね、由紀恵ちゃん♪」
軽くウィンクしてくる恵姉。
「本当にフェアだよね? 友ちゃんおっぱい好きだからお姉ちゃん、それ使うの禁止だよ!?」
唯ちゃんは恵姉の胸を指さしながら自分の胸も寄せてあげてみる。
胸かっ!?
やっぱり胸なのかぁッ!?
「えー? 私のとりえってこれくらいだから最大限に活用しようと思ったのに、友ちゃんなら触るくらい許すのに~」
「なっ!?」
「お姉ちゃんずるい! じゃあ私も友ちゃんに触ってもらう!」
こらこら!
何破廉恥な事言ってるのよこの姉妹は!!
「お、女の価値は胸だけじゃないわよ!!」
「でも友ちゃんおっぱい大好きだし~」
「私だってこれからもっと大きくなってお姉ちゃんにだって負けないからね!」
思わず胸元の服をつかんでしまう私だったけどこの二人は既に私が眼中にいない。
「だ、駄目ったら駄目だからね!! もう、お兄ちゃんおバカぁ! なんでそんなにおっぱい好きなのよ! 私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!?」
私の叫びが静かな夕刻に響くのだった。
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