私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!?

さいとう みさき

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第四章文化祭でもお兄ちゃんは勝手にしちゃいけないよ!!

4-4明日はちゃんと来なきゃだめだよ、お兄ちゃん?

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 「お兄ちゃん、今いい?」

 「ん? 別に構わないけど?」


 私はお兄ちゃんの部屋にやって来た。


 文化祭は校内催しも大体終わりいよいよ明日は一般参加となる。
 文化祭最終日だけどむしろメインは明日の一般参加。

 それまでのはどちらかと言うと明日の為のお試しというか、準備のようなものだった。


 私はベッドに座っているお兄ちゃんの横に行ってみる。

 見ればスマホでゲームをやっている?
 なんか鉄砲撃って走り回っている感じのやつ。


 「もうちょいで終わるから‥‥‥ あ、こん畜生!」


 真剣にゲームをするお兄ちゃん。
 なんか可愛い。


 でもせっかくお風呂上がりで良い匂いさせている妹がすぐ横にいるってのに。


 そ、それに私は今日はちょっと大胆なんだよ?
 なんとブラがきつくなってきたんだよ!!

 うれしい! 
 私もちゃんと成長しているんだ!

 そ、そしてなんとこのTシャツの下はノーブラ!!

 きゃーっ!
 私って超大胆!!

 少しドキドキしながらお兄ちゃんを見るけど全く私に気付いていない。



 ‥‥‥
 うーん、どうしよう?


 唯ちゃんと無料電話してた時に「男の子はお風呂上がりの女の子の香りにドキッとするんだよ~」とか言われて思わず実践しちゃったけど、何も反応しないじゃない!?


 「お、お兄ちゃぁ~ん」


 仕方なく私はお兄ちゃんの後ろに回り込み大胆にも後ろから抱き着く。
 

 「おっと、由紀恵ごめんっもうちょっとだから!」


 なおも真剣にゲームしているお兄ちゃん。
 
 恵姉の話だと男の子は後ろからおっぱい押し付けられると喜ぶって言ってたのに!
 お兄ちゃんは全く反応しないでゲームを続けている。


 「うわー、二位かぁ。流石に課金組には勝てないなぁ。っと、どうした由紀恵? ちょっと暑苦しんだけど??」


 思い切り胸を押し当てている私に全くと言っていいほど反応しないでいつも通りのお兄ちゃん。
 私は少し膨れて言う。


 「なによ、お兄ちゃん! 可愛い妹がお風呂上りに好い香りさせて甘えているのにその反応?」

 「はいはい可愛い、可愛いよ。だからその首絞めるのやめてくれない?」


 私は後ろからお兄ちゃんの首に腕を巻き付かせている。
 なのに首絞めと!?


 私は大きくため息をついて離れる。
 そしてお兄ちゃんお横に座り直して話し始める。

 「ねえ、明日の『澄流際』ちゃんと来てくれるよね?」

 「ん? 学園祭だろ? 行くよ、剛志たちと一緒にね」

 私は唇を尖らせ続ける。

 「ん~、あ、あのね、お兄ちゃん、私ね昨日吉野君に告白されたんだよ?」


 思い切ってその事を言ってみる。
 しかしお兄ちゃんは‥‥‥


 「吉野君って、ああ、由紀恵の後輩の? へぇ、由紀恵の事好きだったんだ? 由紀恵って年下でも良いの?」

 「お兄ちゃん、そこ違う!! ここは驚いてもっと取り乱してもらわないと!! 何その落ち着いて分析したような質問は!?」

 思わずお兄ちゃんに抱き着き文句を言う私。

 「可愛い妹に彼氏が出来たりするかもしれないんだよ? もっと驚いたり慌てたり取り乱してよぉっ!!」

 「いや、取り乱せって言われてもなぁ。もし本当に彼氏が出来たらちょっと寂しいかな位かな?」


 それを聞いた私は思わず固まってしまった。
 そしてしばらくしてからわなわなと震えて言う。


 「‥‥‥お兄ちゃん、何それ?」

 「え? 俺なんか間違った事言ったか?」


 私は涙目でお兄ちゃんから離れびしっと指さし言う。


 「そこは『どこの馬の骨かもしれん奴に大切な可愛い妹を渡すわけにはいかない! 妹が欲しかったらこの俺を倒してからにしろ!!』でしょ!」


 「いや、倒せって、熱血マンガじゃないんだから‥‥‥」

 「だめっ! もう、お兄ちゃんのばかぁっ! 罰として今日は一緒に寝てもらうからね!! 早くお風呂行ってきて! そしてよく洗ってきて!!」

 フーフーと肩で息する私にお兄ちゃんは困り顔で頬をポリポリと掻く。

 「まあ、一緒に寝るのは良いけどその前に由紀恵、それ乾かせよ?」

 そう言って私を指さす。


 何を乾かせって言うのよ?

 
 そう思いながら自分のTシャツを見ると‥‥‥
 胸が濡れた髪の水分で透けて見えている!?


 「なっ! お、お兄ちゃんのえっちぃ!! /////」


 思わず胸を両手で隠ししゃがんでしまう私。
 しまった、今に限ってノーブラだったんだ!

 
 み、見られた。
 完全に色まで分かるくらいはっきりと見られた!!


 「んじゃ、俺風呂入ってくるな~」

 「お兄ちゃん! もう責任とって私をお嫁さんにしなさいよ!!」

 お兄ちゃんは心底変な顔して私を見る。

 「なんだそりゃぁ?」

 「お、おっぱい見たでしょ!!!? お兄ちゃんのえっちぃ! スケベ! 変態ぃ!!」

 真っ赤になっている私にそこまで言われてお兄ちゃんはやっと理解したようだ。
 思わず平手に拳をポンと叩いて頷く。

 「そうか、ごめん。あまりにも昔一緒に風呂入った時と変わっていないので失念していたよ。そうかぁ、由紀恵ももう中三だもんな。ごめんごめん!」


 「お兄ちゃんっ!!」


 私の投げつける枕をさっと避けてお兄ちゃんはお風呂へと向かって行った。


 「悪かった、悪かったって、明日は由紀恵の言う事聞いてやるから怒るなよ~」

 「へっ?」


 階段を下りながらお兄ちゃんはそう言う。
 明日は私の言う事聞いてくれる?

 マジっ!?


 思わず私は自室に戻って文化祭のパンフレットを引っ張り出し明日のお兄ちゃんとのデートプランを組み立てるのだった。
 
  
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