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第九章お兄ちゃんは妹の為に看病しなきゃいけないよ?
9-5緊急事態だよ
しおりを挟む朝目が覚めると私は喉に異変を感じていた。
「ん゛ん゛ん‥‥‥ あ゛、あ゛れ゛?」
喉に違和感を感じ更に全身がやたらとだるい。
ベッドから起き上がろうとすると足元がふらつく。
まさか!?
私は慌てて自分で額を触る。
自分でもわかるほど熱っぽい。
あたしは慌ててお母さんにこの事を告げに行った。
* * * * *
「うーん、インフルエンザの反応がないですね? となると風邪ですね」
慌てて行ったお医者さんに診てもらいインフルエンザではないとの事。
なので薬を処方されて大人しく家で寝ている。
* * *
「由紀恵、俺の風邪がうつったか? ごめん!!」
部屋で寝ていたらお兄ちゃんがやって来た。
もう学校にも行き出していたのが午後一番に帰って来たので授業が終わってすぐに帰って来たのだろう。
うれしいのだけど今はどうにも熱が下がらなくて厳しい。
お兄ちゃんはあたしの様子を見るとおでこに手をあて驚く。
「すごい熱だな。ちゃんと薬飲んだのか?」
私は話すのがつらいので頷く。
するとおでこの冷えるシートを剥がし新しいのを張り付けてくれる。
「水分の補給もちゃんとして汗を流すんだぞ。体の悪いもの汗で流し出すと早く良くなるって話だからな」
医学的根拠とちょっと違うけど新陳代謝も促せるし何より高熱で早い所体内の菌を退治したい。
私は頷いてお兄ちゃんが買って来た水分補給ドリンクを飲ませてもらう。
流石にお兄ちゃん、体力を消費するので水分補給ドリンクのほんのり甘さと塩分補給も非常に助かる。
熱のせいで食欲なんて全くないからね。
「とにかく後は寝る事だな。汗かいたら母さん呼んで着替え手伝ってもらおう」
「お゛、お゛兄゛ぢゃ゛ん゛がじでぇ‥‥‥」
熱のせいで本音がこぼれる。
どうせもう裸は見られているのだ、今更見られても平気だぁ‥‥‥
後で考えるととんでもない事だったけどその時の私は熱でまっとうな思考がされていなかった。
「だいぶ重症だな。母さん呼んでくるか」
そう言ってお兄ちゃんは部屋を出て行ってしまった。
「あ゛あ゛あ゛ぁ゛、お゛、お゛兄゛ぢゃ゛ん゛~!」
情けない声を出して私は心の中で「お兄ちゃんは妹の為に看病しなきゃいけないよ?」と叫ぶのだった。
これが本当の地獄の始まりとも知らずに‥‥‥
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