失恋中なのに隣の幼馴染が僕をかまってきてウザいんですけど?

さいとう みさき

文字の大きさ
9 / 11

第9話:苦悩

しおりを挟む

 僕は自室でぼぉ~ッとしていた。


「リンやフラン、シアの誰かを選べと言われても……」


 つぶやきながら昔のことを思い出す。

 初めて会ったのは幼稚園だった。
 外国人の子供は当時の幼稚園でも珍しくはなく、目の色や髪の毛の色が違うんだ位にしか思ってなかった。
 テレビのアニメでは普通に黒髪黒目以外のキャラクターがいたから、そういうものだと思っていた。
 そして三人は親が日本に長いこともあって普通に日本語をしゃべる。
 多少は外国語も出てきていたけど、基本は日本語で日本の文化に慣れていたから普通の幼馴染として小学校も中学校も一緒にいた。

 僕のような存在は今の日本では普通だったから、周りでも外国人の幼馴染がいる友人もいたのでそれが当たり前だと思っていた。


「もし、誰かを選んだら僕はその人とつき合って、最後には結婚までするのかな……」


 部屋の壁に小学生のころから貼ってある世界地図を見る。

 そこにはリンやフランソワーズ、エンデルシアの国にマークが入れられている。
 大人になったらみんなでそれぞれの国に旅行に行こうとか言っていた。


「はははは、もしそうだったらアジア、ヨーロッパ、アメリカと世界中の旅になっちゃうな……」


 言いながら三人を思い出す。

 
 リンは中国に国籍を持つ。
 親の出身は香港だと言っていた。
 今は近所で中華料理の店を切り盛りして、看板娘でもある。
 小柄だけど物事をはっきりと言う、美少女に分類されると思う。


 フランソワーズはフランス出身だけど、やはり親が貿易商で早くから日本に移住している。
 金髪碧眼の美少女で、フランス人形という形容詞がぴったりとあてはまる。
 ただ、その外見に対してあまりにもマイペースで周囲を驚かさせることが多々ある。
 お気に入りのクロワッサンじゃなきゃ嫌だと言って、駅三つも離れたところにまで必ず買いに行くとか、たまにその行動力にも驚かされる。


 エンデルシアは母親がアメリカ人のハーフ。
 ほとんどアメリカに行ったことはないと言ってったけど、確かカルフォルニアが母親の故郷だったはず。
 地図の位置もカルフォルニアになっているけど、三人の中で一番体格も何も良いナイスバディ―の健康優良児。
 気さくな性格は母親譲りらしいけど、一番大人っぽくて美人だと思う。
 ただ、スキンシップが強すぎて僕でさえたまにドキッとさせられる。

 三人とも女性として改めてみれば確かに魅力的だった。


「でもなぁ……」


 彼女としてつき合うってできるの?

 
 僕はまた壁の地図を眺めながらため息を吐くのだった。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

幼馴染に告白したら、交際契約書にサインを求められた件。クーリングオフは可能らしいけど、そんなつもりはない。

久野真一
青春
 羽多野幸久(はたのゆきひさ)は成績そこそこだけど、運動などそれ以外全般が優秀な高校二年生。  そんな彼が最近考えるのは想い人の、湯川雅(ゆかわみやび)。異常な頭の良さで「博士」のあだ名で呼ばれる才媛。  彼はある日、勇気を出して雅に告白したのだが―  「交際してくれるなら、この契約書にサインして欲しいの」とずれた返事がかえってきたのだった。  幸久は呆れつつも契約書を読むのだが、そこに書かれていたのは予想と少し違った、想いの籠もった、  ある意味ラブレターのような代物で―  彼女を想い続けた男の子と頭がいいけどどこかずれた思考を持つ彼女の、ちょっと変な、でもほっとする恋模様をお届けします。  全三話構成です。

かつて僕を振った幼馴染に、お月見をしながら「月が綺麗ですね」と言われた件。それって告白?

久野真一
青春
 2021年5月26日。「スーパームーン」と呼ばれる、満月としては1年で最も地球に近づく日。  同時に皆既月食が重なった稀有な日でもある。  社会人一年目の僕、荒木遊真(あらきゆうま)は、  実家のマンションの屋上で物思いにふけっていた。  それもそのはず。かつて、僕を振った、一生の親友を、お月見に誘ってみたのだ。  「せっかくの夜だし、マンションの屋上で、思い出話でもしない?」って。  僕を振った一生の親友の名前は、矢崎久遠(やざきくおん)。  亡くなった彼女のお母さんが、つけた大切な名前。  あの時の告白は応えてもらえなかったけど、今なら、あるいは。  そんな思いを抱えつつ、久遠と共に、かつての僕らについて語りあうことに。  そして、皆既月食の中で、僕は彼女から言われた。「月が綺麗だね」と。  夏目漱石が、I love youの和訳として「月が綺麗ですね」と言ったという逸話は有名だ。  とにかく、月が見えないその中で彼女は僕にそう言ったのだった。  これは、家族愛が強すぎて、恋愛を諦めざるを得なかった、「一生の親友」な久遠。  そして、彼女と一緒に生きてきた僕の一夜の物語。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

処理中です...