天使な双子姉妹に懐かれている件

ういうい

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第1話 悩み

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俺は学園一幸せな男だと思う
天子様2人と仲が良くて、なろうと思えば友達より上の関係にだってなれるかもしれない
でもだからこそ思う
天子様が1人だけだったらって

学園のある朝、いつもの時間にチャイムが鳴りドアを開けると天使な2人が俺を出迎えてくれる
りょう君おはよう!」
「亮おはよっ!」
俺を呼んでいる天使①と天使②は双子だ。そして二人とも抜群に可愛い。双子ということで顔もそっくりだ。
二人は海外と日本のハーフで、生まれながら金髪であったり、肌も白く綺麗で顔立ちも整っていて、俺に天使と呼ばれている。
顔がそっくりであっても二人にも個性がある。

俺を亮君と呼んでるのは佐藤乃愛さとうのあだ。髪型はボブで俺を兄のように慕ってくれている。学園では小動物みたいなかわいさも相まって男子からはめちゃくちゃモテている

俺を呼び捨てで呼んでいるのは佐藤麗奈さとうれなで、髪型はセミロング。麗奈は明るく誰とでも仲良くなれるタイプで友達も多い、学園では男女ともに人気ものだ
そんな二人と朝から会えるなんて俺は幸せ者で
というか二人とも朝からビジュが良い。萌えたわ
「おはよー。てか二人とも可愛すぎん?とうとう天使が俺を迎えに来たのかと思ったわ!」
「えー亮君、今どき天使って言われて嬉しい女の子って居ないよ?」
「嘘だろ!?昨日見たアニメだったらヒロインもう恋に落ちてるけど」
「亮君はアニメの見過ぎ!……でも麗奈姉れなねえにだったら効果もあるかもなんてね……」
そう言われて隣りを見ると麗奈の方は顔を火照らせていた
すると麗奈は俺の方を恥ずかしそうに見ながら
「ち、違うからねっ!ただ亮が私たちの事褒めるのも久しぶりだったから……!」
「そうだっけか?じゃあもっと言った方が良かったり?」
冗談めかして言ってみた。すると乃愛が
「うん。でもそれは二人きりの時に言ってくれた方が嬉しい」
「それは乃愛も思った」
やめて……二人が可愛すぎて朝から俺の心臓が破裂しそう
というかこんなこと言われたら俺だって男だから色々考えちゃうし
正直最近めっちゃ悩んでるし……
「てか時間やば!早く学園行こうぜ!」
そんな気持ちを吹き飛ばすかのようにそう言って俺は二人から逃げた

学園に着いて彼女たちと別れた後、俺は自分の教室へ向かう
麗奈と乃愛とはクラスが別だ。入学したばかりの頃は同じクラスに知り合いがいなく二人を羨ましがっていた時期もあったが、入学して2カ月経った今では、それなりに周りとも上手くやれていて、クラスの方では人間関係など充実している
教室に着いて席に向かう
陽介ようすけおはよ」
いつも通り俺の後ろ席の友達、吉田陽介に挨拶を済ませる
「亮!おはよう」
陽介は学園に入学して初めてできた友達だ。趣味も近しいこともあり仲良くなってからは学園では気軽に話したり休みの日は一緒に遊んだりしている仲だ
「亮、今日も双子ちゃんたちと一緒に登校してただろ?」
からかうような口調でそう言い陽介はにやにやしながらこっちを見てくる
「おう。……って見かけたんなら声かけろっていつも言ってんじゃん!」
「えーでも亮はともかくあの双子ちゃんたちがいるとこにいくのは難易度高いんだよなあ」
確かに気持ちは分かる。でも毎朝、あの二人と登校していると周りからの視線が痛いのだ。主に学園近辺。だから陽介が俺を見かけたときは話しかけてほしいと言っている。たまにはあの視線なしに登校したいからな
「それに俺なんかが混じったら外見とか含めて全部、場違いになるからな!……自分で言ってて悲しくなってきた。なあ、亮俺を励ましてくれよ!」
泣きつくようにそう言ってる陽介だが、実際は普通にイケメンで身長も俺より高くもちろん女子からもモテている。もしこいつのこの発言をクラスの男子に聞かれていたらさぞかし心の中でキレていることだろう。でも、実際陽介がここまで言うことはやっぱり麗奈と乃愛は周りから見てもとてつもない美人なんだろうなとは思う
「陽介が場違いになるなら、俺なんかとっくになってるし大丈夫だ!」
「は?」
俺が励ましの言葉を贈るとなぜか陽介は不機嫌な顔になった
「亮、お前もしかしてさ――」
そう言いかけたところでチャイムが鳴り、先生が入ってきて陽介の言葉の続きは結局聞けなかった

昼休み、昼食はいつも陽介含む複数人で食べていてまだ話したことないクラスメートたちと話したりして親睦を深めている
今日もその予定だったが昼休みが始まって少しすると
盛岡もりおか君!」
「ん?」
陽介と話していると後ろから肩をつんつんと突かれながら名前を呼ばれた
振り返ってみると、ボブが良く似合ってる女の子がそこにはいた
えっとたしか――
「佐々木さんだよね。どうした?」
佐々木美麗ささきみれいさん。よく女子たちと楽しそうに話してる姿を見てたので、名前がすぐに浮かんできた
「あのえっと、呼ばれてるよ」
そう言って向けられた視線の先には毛先をいじりながらこっちをみている乃愛がいた
「佐々木さんありがとね!」
そう言って俺は乃愛の方に向かう
「あ!亮君いきなり来ちゃってごめんね?」
上目遣いでそう言ってくる姿が可愛すぎてやばい
「乃愛可愛い」
つい口に出してしまうと一気に顔を赤くする乃愛
「なんでいきなりそんなこと言うの!亮君のばか!」
普通に怒られた、てか乃愛に罵られるのって何年ぶりだ?というか初?
「ごめん。反射的に、朝二人きりの時に言ってほしいって言ってたから」
「全然二人きりじゃない!周りにひとだっているもん……」
そう言いながら目をうるうるし始めた乃愛を見てやばいと気づく、ついつい調子乗ってこんなこと言っちゃったけど、そんな大きな声で言ってないから周りには聞こえてないにしろ乃愛にとっては人がいるとこでこんなこと言われるのは嫌なはずだ。乃愛の性格を考えられてなかった、幼馴染失格だ!これで乃愛を泣かしたら麗奈に何て言われるか……
「乃愛ほんとにごめん!それと俺に用とはなんでしょう……?」
「一緒にお昼食べたくて……」
今にも泣きだしそうな乃愛様。そう言われたら断ることなんてできない
「はい!行きましょう!すぐにお弁当持ってくるので待っててください!」
急いで自分の机に戻り、陽介に今日一緒に食べれないことを伝えた後弁当を持って教室を出た

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」
「ねえ!亮君もういいから!ずっと謝るのもうやめてよ……」
俺達は教室を出た後。校庭の端のちょっとした木陰にあるベンチに座っていた
「……はい」
「敬語もやめて。」
「……うん」
今ではもう元通りになった乃愛だが俺が彼女に負わせてしまった心の傷はとてつもなく深いものかもしれない。乃愛がこれで病んだり、しまいにはリスカなんてしだしたら俺はどうしたらいいんだ……
そんなことを思っていると
「亮君ってやさしいよね。こんなことで乃愛に謝ったり、今も乃愛の事心配してくれてるんでしょ?」
「なんで分かった!?」
そう言うと乃愛は笑いながら
「分かるよ。幼馴染だし、ずっと亮君のことみてきたから」
「かわ――」
いきなりドキッとするようなことを言ってくるからさっきみたいなことを言いかけたが自制することに成功した
「でもほんとこれからは気を付けるよ。乃愛を泣かせたくないしな!」
すると乃愛は、ぼそっと
「私も変わらないと……」
「ん?なんか言った?」
「なんでもないよ、というか早く食べなきゃ!昼休み終わっちゃう!」
「ああ、そうだな」
それからは乃愛と他愛のない話をしながら昼飯を食べ、昼休みの終わるギリギリまで一緒にいた

放課後、部活もなく学園に残る理由もない俺たちは行きと同様、下校も3人で帰っている
「ねえー亮!今日乃愛とお昼食べた時なんで私も誘ってくれなかったの!」
「いや、俺に言われても困るんだけど」
乃愛が一人できたので麗奈には声をかけてきたのかと思っていたがどうやらちがうらしい
乃愛も困った様子で
「誘いに行こうと思ったけど麗奈ねえもう友達とご飯食べ始めちゃってたから……」
乃愛にそう言われて麗奈まで困った顔になった
「た、確かにそれは誘いにくいかも……」
双子そろって同じように困った顔をしているのをみると何とも言えない可愛さを感じる
「まあ次そういう事があったら麗奈も誘いに行くわ!それでいいだろ?」
そう言うと麗奈は嬉しそうに笑いながら
「うん!約束ね!」
え?何その表情、世界一笑顔が似合う女かもしれない


家に帰ってやることを終わらせて、時刻は23時
俺は引き出しの中にしまっていたノートパソコンを取り出すとあるページを開いた
そのページ内で俺は
「 金髪 ハーフ 」
と検索する 
もう見慣れた動画ばっかだがまだ見てないものも多数ある。だからまだいい作品が眠っているかもしれない。俺は時間の許す限り見た後、寝た。ティッシュはゴミ箱にちゃんと捨てた

そう、俺は恋している。しかも幼馴染の双子両方に!
でも両方に告白することはできないのが現実だ
正直、どんどん可愛くなってく幼馴染を見ていると我慢できなくなってく自分がいる
ほんとはもっといちゃいちゃしたいんだ!俺は!
でもそんなことを思っているだけで答えは見つからない現状で
どうしたらいいのか悩み場ばかり増えていく一方
俺はいつかこの答えに気づくことができるのだろうか

これはそんな悩みを抱えた一人の男の物語だ
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