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第2話 変化
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いつも通り3人で学園に向かっていた時、俺たちはある看板を見つけ自然と足を止めていた
「ここもなくなっちゃうのね……」
そう寂しそうに言う麗奈と同様、俺もここがなくなるのは寂しい
ここは俺たちの近所にある公園だ。小学生の頃はよくここにきて遊んでいた
だがここの看板には廃止予定と書いてあった
「子供の時は亮君と麗奈ねえによく連れてかれたなあ」
小学生の頃は俺も麗奈も外で遊びたいタイプだったので、その時からインドア派だった乃愛をどうにかして公園に連れて行こうと必死だったのを覚えている
「懐かしいな」
それから、その場で立ち止まったまま3人ともなんとも言えない感じの雰囲気が続いた
すると麗奈が
「ね、まだ時間あるし寄ってかない?」
「ん」
「いいよ」
麗奈が言わなくても俺も多分同じことを言ってたと思う
なくなるって言われたら最後に行っておきたくなるのはなんでなんだろうか
「わあー懐かしい」
乃愛が一番に寄って行ったのは鉄棒だ
するとその様子を見てさっきまで寂しがっていた麗奈もいつも通りの明るい表情に戻り
「そういえば、小学生の時乃愛が逆上がり出来なくて、私たちも練習によく付き合ってたよね」
「乃愛にしては珍しかったよな」
運動を全くしたがらない麗奈があそこまで頑張ってたのを見たのはあれが最初で最後だった
「みんなの前で発表する時に自分だけ出来なかったらいやだったから……」
逆上がりの出来ない乃愛を麗奈と俺で1週間かけて教えてようやく成功させたときは3人でめっちゃ喜んだっけな。結構いい思い出だと俺は思うのだが、乃愛の方は嫌な記憶の方が多かったのかテンションが少し下がったような気がする
「今じゃ俺も逆上がりとかできないかもしれないなー」
小学校の間くらいしか鉄棒もやんないし、今出来なくても不思議ではない
「じゃあ私やってみよっか?」
そう言って麗奈は鉄棒に手をかけようとしている
「おい、スカートなんだからやめろ」
そう言った瞬間、やってしまったと言わんばかりに顔を赤くする麗奈
でもこういうのはすぐに注意しないと後悔するからな。麗奈が
「でも麗奈ねえの気持ちも分かる。ここに来たら子供のころの気持ちになっちゃうもん」
俺達も大人と言ってもまだ完璧な大人ではないし、子供でもあり大人でもある、少し思い出に浸ったら子供っぽくなってしまうのも仕方ないのかもしれない
「あっ!ブランコ!まだあったんだー」
わざとらしい口調で麗奈はブランコに近づきながらそう言う
「これも懐かし!よく誰が一番高いか競ってたよなー」
「競ってたのは亮君と麗奈ねえだけ。乃愛はそういうの苦手だった」
言われてみればそうだ
確か乃愛は俺たちの横でマイペースに漕いでたっけ
「ねえ、せっかくだから漕いでみない?」
「さっきも言ったけどスカートなんだからさ……」
「ブランコだし大丈夫!亮がブランコ漕がないで正面から見てくるなら話は変わるけど」
「うわー亮君変態」
双子そろってからかって来やがる
まあでも今は俺たち以外に人もいないしいいか
「そんなことしないって!じゃあ久しぶりにやるかー」
そう言ってブランコに乗ろうとすると
「あー!亮はここ!真ん中!」
「え?別にいいけどなんで?」
「昔は亮がいつも真ん中だったじゃん」
そう言われるとそんな気がする。まあ麗奈も思い出に浸ってたし昔みたいにしたいのだろう
それから全員がブランコに座った後
「「「せーのっ!」」」
久しぶりのブランコに乗ると自然と懐かしい気持ちになってきた
「ねー見てみて亮よりも高くない?」
懐かしい気持ちになっているのは麗奈も同じみたいではしゃいでいる
そんな麗奈を見ていると俺もテンションが上がってきた
「まだ始まったばっかだろ。すぐに追いつくからな!」
「追いつくだけなんだーへー」
「揚げ足取ってくるな!抜かしてやるよ」
それから少しの間俺たちはどっちが高いか張り合っていたが結局両方疲れて、乃愛と同じ様にゆっくり漕いでいた
「麗奈ねえたち体力落ちた?」
「だなー子供の頃はもっと有り余る元気があったのに!」
「私たちも大人になったってことじゃない?」
おっと、さっきまであんなにはしゃいでたのに疲れてすっかり元通りになってしまった
でも言ってることは分かる
「うん。でも時間が経つと周りの身近なものがどんどんなくなってって。嫌だな……」
乃愛がいつもよりテンションが低いのは楽しくないからだと思ってたけど、もしかしたら公園がなくなることが意外とショックなのかもしれない
「まあ、別に全部が全部なくなったりするわけじゃないし、残ったものとかなくならないでほしいものを大切にしてればいいんじゃないかな」
「亮君の言う通りかも。分った!」
適当に言ったことだけど、乃愛もすっきりしたような表情だったので、良かったと思う
「いいこと言うじゃん」
麗奈はそういいながら俺の脇腹を突いてくる
「いてっ」
子供の頃はよくやられたな
俺もやり返そうと思ったが止めた
ここでやり返したらセクハラ案件だ
俺達はもう子供ではないからな
「てか麗奈ねえそんなに長くブランコに座ってると制服汚れちゃうよ?学園に着く前に確認しなね?」
そこで俺たちにとって大事なことを思い出した
「ん?学園?俺達って学園に行く途中にここに寄ったんじゃなかったっけ?」
俺がそう言うと二人も気づいたらしく
「もうホームルーム始まっちゃってる!急いで行かなきゃ!」
「あ、まって!麗奈ねえ、スカート汚れてる」
「あー最悪っ!」
それから俺たちは急いで学園に向かい、結局1限目には間に合わなかった
「ここもなくなっちゃうのね……」
そう寂しそうに言う麗奈と同様、俺もここがなくなるのは寂しい
ここは俺たちの近所にある公園だ。小学生の頃はよくここにきて遊んでいた
だがここの看板には廃止予定と書いてあった
「子供の時は亮君と麗奈ねえによく連れてかれたなあ」
小学生の頃は俺も麗奈も外で遊びたいタイプだったので、その時からインドア派だった乃愛をどうにかして公園に連れて行こうと必死だったのを覚えている
「懐かしいな」
それから、その場で立ち止まったまま3人ともなんとも言えない感じの雰囲気が続いた
すると麗奈が
「ね、まだ時間あるし寄ってかない?」
「ん」
「いいよ」
麗奈が言わなくても俺も多分同じことを言ってたと思う
なくなるって言われたら最後に行っておきたくなるのはなんでなんだろうか
「わあー懐かしい」
乃愛が一番に寄って行ったのは鉄棒だ
するとその様子を見てさっきまで寂しがっていた麗奈もいつも通りの明るい表情に戻り
「そういえば、小学生の時乃愛が逆上がり出来なくて、私たちも練習によく付き合ってたよね」
「乃愛にしては珍しかったよな」
運動を全くしたがらない麗奈があそこまで頑張ってたのを見たのはあれが最初で最後だった
「みんなの前で発表する時に自分だけ出来なかったらいやだったから……」
逆上がりの出来ない乃愛を麗奈と俺で1週間かけて教えてようやく成功させたときは3人でめっちゃ喜んだっけな。結構いい思い出だと俺は思うのだが、乃愛の方は嫌な記憶の方が多かったのかテンションが少し下がったような気がする
「今じゃ俺も逆上がりとかできないかもしれないなー」
小学校の間くらいしか鉄棒もやんないし、今出来なくても不思議ではない
「じゃあ私やってみよっか?」
そう言って麗奈は鉄棒に手をかけようとしている
「おい、スカートなんだからやめろ」
そう言った瞬間、やってしまったと言わんばかりに顔を赤くする麗奈
でもこういうのはすぐに注意しないと後悔するからな。麗奈が
「でも麗奈ねえの気持ちも分かる。ここに来たら子供のころの気持ちになっちゃうもん」
俺達も大人と言ってもまだ完璧な大人ではないし、子供でもあり大人でもある、少し思い出に浸ったら子供っぽくなってしまうのも仕方ないのかもしれない
「あっ!ブランコ!まだあったんだー」
わざとらしい口調で麗奈はブランコに近づきながらそう言う
「これも懐かし!よく誰が一番高いか競ってたよなー」
「競ってたのは亮君と麗奈ねえだけ。乃愛はそういうの苦手だった」
言われてみればそうだ
確か乃愛は俺たちの横でマイペースに漕いでたっけ
「ねえ、せっかくだから漕いでみない?」
「さっきも言ったけどスカートなんだからさ……」
「ブランコだし大丈夫!亮がブランコ漕がないで正面から見てくるなら話は変わるけど」
「うわー亮君変態」
双子そろってからかって来やがる
まあでも今は俺たち以外に人もいないしいいか
「そんなことしないって!じゃあ久しぶりにやるかー」
そう言ってブランコに乗ろうとすると
「あー!亮はここ!真ん中!」
「え?別にいいけどなんで?」
「昔は亮がいつも真ん中だったじゃん」
そう言われるとそんな気がする。まあ麗奈も思い出に浸ってたし昔みたいにしたいのだろう
それから全員がブランコに座った後
「「「せーのっ!」」」
久しぶりのブランコに乗ると自然と懐かしい気持ちになってきた
「ねー見てみて亮よりも高くない?」
懐かしい気持ちになっているのは麗奈も同じみたいではしゃいでいる
そんな麗奈を見ていると俺もテンションが上がってきた
「まだ始まったばっかだろ。すぐに追いつくからな!」
「追いつくだけなんだーへー」
「揚げ足取ってくるな!抜かしてやるよ」
それから少しの間俺たちはどっちが高いか張り合っていたが結局両方疲れて、乃愛と同じ様にゆっくり漕いでいた
「麗奈ねえたち体力落ちた?」
「だなー子供の頃はもっと有り余る元気があったのに!」
「私たちも大人になったってことじゃない?」
おっと、さっきまであんなにはしゃいでたのに疲れてすっかり元通りになってしまった
でも言ってることは分かる
「うん。でも時間が経つと周りの身近なものがどんどんなくなってって。嫌だな……」
乃愛がいつもよりテンションが低いのは楽しくないからだと思ってたけど、もしかしたら公園がなくなることが意外とショックなのかもしれない
「まあ、別に全部が全部なくなったりするわけじゃないし、残ったものとかなくならないでほしいものを大切にしてればいいんじゃないかな」
「亮君の言う通りかも。分った!」
適当に言ったことだけど、乃愛もすっきりしたような表情だったので、良かったと思う
「いいこと言うじゃん」
麗奈はそういいながら俺の脇腹を突いてくる
「いてっ」
子供の頃はよくやられたな
俺もやり返そうと思ったが止めた
ここでやり返したらセクハラ案件だ
俺達はもう子供ではないからな
「てか麗奈ねえそんなに長くブランコに座ってると制服汚れちゃうよ?学園に着く前に確認しなね?」
そこで俺たちにとって大事なことを思い出した
「ん?学園?俺達って学園に行く途中にここに寄ったんじゃなかったっけ?」
俺がそう言うと二人も気づいたらしく
「もうホームルーム始まっちゃってる!急いで行かなきゃ!」
「あ、まって!麗奈ねえ、スカート汚れてる」
「あー最悪っ!」
それから俺たちは急いで学園に向かい、結局1限目には間に合わなかった
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