天使な双子姉妹に懐かれている件

ういうい

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第6話 クラスメートと友達

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「亮君おはよー」
「亮おはよっ!」
今日も朝から二人が眩しい
麗奈と仲直りしてから5日が経った。あれからは何事ともなく平和な毎日を過ごしている

「なんか亮、顔色悪くない?」
学園へ向かっている最中、ふと麗奈がそんなことを言ってきた
「あー最近あんま寝てないんだよな」
ここ数日寝る前になると最近あったことなどを思い出して色々考えてしまうせいか中々寝付けないことが多くなっていた
「亮君。あんまりえっちな動画の見過ぎはよくないと思うよ」
「寝付けないだけだわ!」
乃愛に言われると冗談でも結構えぐられるからやめてほしいものだ
でも実際そう言う日もあったりなかったり……
「じゃあ寝かしつけてあげよっか?」
「……逆に寝れなくなりそうだな」
麗奈まで……というかこれは冗談?この前の事があったせいか本気で聞こえてくる
「でも本当に、ちゃんと寝ないと体に悪いんだからね?これからも続くようなら病院に行くこと。分かった?」
「おう」
麗奈に関しては仲直りしてからというもの何かと心配してきたり、一緒にいるときの距離が近くなったりなど嬉しいけど、男としてはちょっと困るような仕草や行動を取るようになったと思う
「乃愛も寝付き悪いこと多くて、寝つき良くするグッズとかよく使ってるの。だから今度亮君家に持ってってあげるね!」
乃愛もちゃんとやさしくて安心する
「まじか!ありがと。その時は俺もなんかあげるわ」

それから公園の前を通った時
「もう壊されちゃうのね」
そう悲しそうに言う麗奈の視線の先でちょうど取り壊しの工事が始まっていた
俺も公園がなくなることは悲しいけど、いつまでも引きずっているのも良くないなと思い
「てか跡地ってなにができるだろうな」
「うーん。この広さだと駐車場とか?」
なんとも夢がないことを言う乃愛
「私は、カフェとかできてほしい!」
麗奈の方がどっちかというと夢があるが……
「住宅街にカフェか……」
「うっ、確かに……」
それから俺たちはどんなものができたらいいか話したりしながら学園に向かった

その日の放課後、俺は陽介と共にショッピングモールの中にある本屋に来ていた
陽介は漫画の最新巻がほしいらしく、帰り際俺を誘ってきた
俺も適当に気分転換したい気分だったのでちょうどよかった
「欲しいやつあったか?」
「ああ。ほかにも面白そうなやつあるか見たいから、亮も好きなとこ見てていいぞ」
せっかく来たし俺もなんか面白そうなやつあったら買うか
そう思い、本を眺めながら歩いていると
あ、うちの生徒じゃん
俺と同じ学園の制服を着た女子が一人本棚の前に立ってた
というかあれって――
「佐々木さん!」
俺がそう話しかけると佐々木さんはぴくっと跳ねて
「盛岡君!?」
そんなびっくりされるとは思わなかった
「いきなりびっくりさせてごめん、佐々木さんがいたからつい」
「私の方こそごめんね!こんなところに盛岡君がいるとは思ってなくて」
まあ確かにこんな場所でいきなりクラスメートに話しかけられたらびっくりするか
「俺は友達の買い物についてきてたんだけど、佐々木さんは?」
「えっと、私は本を買いに来てたんだ」
「あ、そうなんだ。邪魔しちゃった?」
「ううん全然。話しかけてきてくれて嬉しいよ」
「よかった」
「盛岡君は麗奈ちゃんとかと来てるの?」
「いや、陽介と。吉田陽介!」
ん?佐藤さんって麗奈の事知ってるんだ
でも麗奈って友達多いし、佐々木さんとも仲がいいのかもしれない
「吉田君は今何してるの?」
「あいつは色々本見てくるって言ってたな」
「そうなんだ……えっと、盛岡君にお願いがあります」
「どうしたんだ?」
「実はあそこの本が届かなくて困ってたんだけど、盛岡君なら届くよね?」
あー確かに佐々木さんの身長だとぎり届かないところにあるな
俺は手を伸ばして言われた通りの本を取って
「ほい」
「ありがとう!盛岡君がいてくれて良かった」
そう言って渡された本を抱える佐々木さん
そんなに読みたかったのだろうか
みた感じラブコメっぽい感じだったけど
「それ面白い?」
「うん!絵も綺麗だし、展開も好きなんだー。もしよかったら読んでみる?」
「貸してくれるのか?」
「うん!取ってくれたお礼に」
「まじか!ありがとう!」
クラスでは明るいタイプの佐々木さんだったのでこんなとこで会うとは思ってなかったが、意外なところで得をしてしまった
「じゃあ、そろそろ俺も陽介のところ戻るわ!あ、俺に貸すのは読み終わってからでいいからね」
「うんっ!また学校でー」
佐々木さんとは学校ではあんまり話したことはなかったけどこれから仲良くなれたらいいな

帰り道
陽介はうな垂れていた
「今月の小遣い終わった……」
俺が佐々木さんと話してるうちに陽介は買い物を済ませていて、その時からこうだ
「なんでそんな買ったんだ?」
「新作コーナーみてたら面白そうなのばっかで気づいたらこうなってた」
あれ?俺が付いていればこんなことにはならなかったのでは
次来た時には俺がついていよう
そう思ったのだった
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