【祝!完結!】第六天魔王、織田信長、再臨す 〜関ヶ原から始める織田家再興物語〜 

中村幸男

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後日譚 織田木瓜の絆

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 十五年後。
 幕府は平和を謳歌していた。
 産業革命により技術は向上し、小寺勘助の活躍により死亡率が激減した。
 それにより、秀信は新たな政策を打ち立てる。
 北海道屯田兵計画。
 はるか未来、明治時代に行われた北海道開拓をこの時代にやってのけようというのだ。
 それは、勘助の進言であった。
 
「先の戦、大坂の陣で捕えた浪人や、戦がなくなり職を失った武士を経験豊富な将に指揮させ、蝦夷地を開拓させましょう。さすれば、国内の反乱も抑えられます」

 その勘助の進言に従い、秀信は屯田兵計画を実施した。
 当初、開拓は順調にすすんだ。
 黒田如水や真田昌幸など、史実ならば寿命で死んでいた者や、福島正則、加藤清正等の武に優れた者等が担当し、反乱もなく開拓は順調に進んでいた。
 しかし。
 織田政権に反旗を翻す者がいた。
 その名は毛利秀就。
 大坂の陣で戦死した父、毛利輝元は関ヶ原からずっと織田とともに戦っていたのに所領の加増どころか、金を差し出さなければならないという事に不満があるとして織田幕府に難癖をつけてきた。
 十五年前の事に対して未だに恨みを抱えている当時の家臣らが秀就をそそのかし、蜂起させた。
 数多くの手練れの兵が蝦夷地の開拓に携わり、手薄になった今こそ蜂起の時だと、家臣らが秀就をそそのかしたのだった。
 しかし毛利に味方する者は居らず、毛利のみの蜂起となった。
 幕府軍は大軍を投じて鎮圧に当たる。
 しかし多くの歴戦の兵が参加した蝦夷地開拓のせいか、将兵が戦を経験したことの無い者達ばかりだったのが災いしてか、幕府軍は毛利軍の策に陥る事となる。
 荷駄隊を襲われたり、道中の罠に嵌ったりなど、ゲリラ戦を繰り広げられ、散々であった。
 それに対して、秀信は対策を講じることとなる。
 あまり戦を長引かせたくない秀信が毛利の内情を探っていた所、ある知らせが入る。
 
「将軍様! 大変にございます!」
「何だ。騒々しい」
 
 清須城の自らの居室にいる秀信の下にとある男が駆け込む。
 
「正勝。少しは落ち着け」
「は! も、申し訳ありませぬ!」
「お主が斎藤福殿の子だからここまで重宝していることを忘れるなよ」
 
 成長した秀信は正勝に強く当たる。
 その光景を、勘助は静かに見守っていた。
 
(……三郎達が日本を去ってから、三郎の跡継ぎとしたのが斎藤福殿のご子息、稲葉正勝……その過度な期待に応えようと、必死だ……お辛い立場だな。まぁ、推薦したのは俺だが)
 
 稲葉正勝は斎藤福の元の夫である稲葉正成との間の子供である。
 関ヶ原の当時はわずか三歳で父が他界し、母である福が三郎に嫁いだ後は稲葉の家で引き取られ、育てられた。
 秀信は茶を飲みながら聞く。
 
「で、どうしたのだ?」
「は、毛利が支配している港に織田木瓜の紋が描かれた船が接近しているとのことにございまする! 毛利家も船を出し、接触しようとしておりましたが、それは阻止いたしました!」
 
 すると、秀信は湯呑みを落としてしまう。
 その報告は、毛利が外国に後ろ盾を得ている可能性を示す物だったが、秀信はその事には目もくれていなかった。
 
「……何だと?」
「正勝殿! それは本当か!?」
 
 すると、勘助までもが食い気味に聞く。
 
「は、確かな情報にございまする! お味方、毛利水軍を蹴散らし、既に……」
 
 正勝は説明を続ける。
 産業革命が進み、鎖国によってその技術を自分たちだけのものとした織田政権は、船に織田木瓜の紋を描くのは禁じていた。
 それは、三郎が帰ってきた時、すぐに分かるようにする為であった。
 そして、織田木瓜の船がやってきたのだ。
 
「勘助! 秀則にも知らせを出せ! すぐに行くぞ!」
「は!」
 
 二人は大慌てでその場を後にする。。
 一人、その場に正勝が取り残される。
 正勝はまだ報告の途中であった。
 
「……えぇ……」
 
 
 
「……確かに、織田木瓜だな……」
「兄上、どうしますか? あれが三郎だと言う保証は……」
 
 秀信は港に立ち、双眼鏡を覗きながら喋る。
 
「……鎖国したとは言え、完全に外交を絶ったわけでは無い。つまり、この国の情報が全く外に漏れ出てないわけでは無い。我らの油断を誘う敵の罠の可能性もあるからな……」
「これまでも異国の船が立ち入ろうとしましたが、全て追い返してきましたからね……」
 
 秀則の言葉に秀信は暫く考えた後、指示を飛ばす。
 
「あの船を囲め! その後、確認した後、俺自ら乗船する!」
「自らは……危険では?」
 
 勘助の言葉に秀信は頷く。
 
「分かっている。だが、行かない訳には行かん。奴に最初に会うのは、俺でなければな」
「だが万が一の事があっては……」
 
 秀信は首を横に振る。
 
「……大丈夫だ。俺には分かる。大丈夫だ」
 
 
 
 織田幕府の蒸気船が謎の織田木瓜の描かれた船を取り囲む。
 最先端の蒸気船は瞬く間に包囲し、謎の船は殆ど何もせずに拿捕された。
 
「おい! 乗組員は今すぐ姿を現せ!」
 
 秀信が大声でそう叫ぶ。
 全ての船が最先端の銃と最先端の大砲を謎の船に向け、いつでも撃てるように構えていた。
 すると、謎の船は帆を畳み、錨を下ろした。
 
「……どうやら、こちらへ来いと言っているようですね」
「うむ。行こう」
 
 勘助がそう言うと、秀信は相手の船への乗船を決意する。
 秀信がそう言うと小舟が用意される。
 
「勘助、ついてきてくれ」
「勿論」
 
 小舟で船に近づくと、難なく乗船出来た。
 しかし、船の中には日本人の姿は無く、外国人ばかりであった。
 
「……船長は何処だ。言葉は分かるか?」
 
 すると、奥から大柄な男が現れる。
 
「私が船長です。言葉も分かります」
 
 船長は流暢に日本語を話す。
 
「ほう。喋れるのか」
「はい。前の船長に教わりましたので」
「前の船長?」
 
 船長は頷く。
 
「ここにつく二週間ほど前に亡くなりましたが、多くのことを教えていただきました」
「……何だと?」
「前船長は日本人で、尾張の国の出身だと……岐阜? とも言っていたような……」
「まさか……」
 
 秀信は船長の肩を掴み、問い詰める。
 
「その者の名は!?」
「そ、それは……」
「まさか、織田三郎か!?」
 
 船長は頷く。
 その答えを聞いた秀信は膝をつく。
 
「な……何故その名を……」
「死んだというのか……三郎……」
「……少し良いか」
 
 すると、勘助が口を開く。
 
「何故ここに来たのだ? そして、三郎の亡骸はどうした?」
「我らは祖国から追われており、三郎様に何かあれば日の本へ行けと。織田秀信を頼れと言われておりました。そして、三郎様の亡骸は腐敗が激しく、水葬しました……まさか、このお方が秀信様ですか?」
 
 勘助は頷く。
 
「このお方はその三郎の兄弟だ。今から十五年前に、故有って離れ離れとなり、再会を約束していたのだ」
「そうでしたか……」
 
 勘助は秀信の元に近寄り、秀信を立たせる。
 
「お主等、陸まで案内しよう。休める場所も用意する。話を聞かせてくれ」
「は。ありがとうございます」
 
 秀信の代わりに勘助が差配をする。
 船長は頭を下げた。
 船員達から視線を浴び、勘助は思う。
 
(やはり……いや、まだ良いか)
 
 
 
「……このまま毛利を攻め滅ぼすぞ」
「秀信様。少し急ぎすぎでは?」
 
 秀信は陸に戻るとすぐさま兵を集め、毛利攻めの指揮を直接執ることとした。
 総攻撃の為に備えていた真田兄弟率いる赤備えや島津、長宗我部の兵らが集められていたが、全ては集まっておらず、予定を繰り上げての総攻撃であった。
 
「良い。あの南蛮の者等に織田秀信の実力を見せつけねば……三郎の兄弟が、情けないところを見せる訳にはいかん」
「……分かりました。ならば、勝つ策を献上せねばなりませんな」
 
 すると、陣に真田信繁と真田信之が入って来る。
 
「将軍様、我等は到着しましたが、島津殿、長宗我部殿はまだ到着しておりませぬ。攻めるのは時期尚早かと」
「兄上の申す通りにございます! もう暫し待てばかならずや……」
「うるさい! これは決定事項だ。反論は認めぬ!」
 
 秀信の怒鳴り声が響く。
 その場には例の船長とそのお付の人間が数名いる。
 秀信は威厳を示そうと必死であった。
 しかし、無謀な攻撃をさせようとしている秀信の従えば、敗北は必須であった。
 その様子を見た勘助が口を開く。
 
「……もう良いのでは無いか?」
「……仕方が無い。もう少し楽しみたかったのだがな」
「……え?」
 
 すると、船長の側に控えていた男が前へ歩み出る。
 そして、帽子をとり、素顔を露わにする。
 その顔は明らかに日本人であった。
 
「真田殿。お二人には兵を率いて毛利勢を海岸まで誘き寄せてもらいたい。戦を知らぬのは敵の雑兵も同じ事。歴戦の武者であるお二人ならば、容易でしょう」
「……な、何故あなたが……死んだ筈では……」
「……信繁。詳しいことは分からぬが、このお方の言う事ならば間違い無い。指示通りに動くぞ。……追々、話を聞かせてもらいますぞ」
 
 二人は頭を下げるとすぐさまその場を後にする。
 
「……お、おい……まさか……」
「全く……俺が死んだくらいで取り乱すな。俺が死ぬのは初めてじゃないだろ?」
 
 その男は振り返る。
 すると、その顔は織田三郎その者であった。
 
「久し振りだな。ひでの……」
「ふざけるな!」
 
 すかさず、三郎の顔面に秀信の右ストレートが轟く。
 
「ぐはっ!」
「あ」
 
 思わず、勘助が口を開く。
 そして、三郎は倒れる。
 ついには、三郎は動かなくなった。
 
「秀信様が殺しかけてますな」
「な……虎助か!?」
 
 秀信に話しかける男。
 船長に付き従った側近の一人が虎助であった。
 
「ええ。本当。死んだらどうするんですか?」
「ふ……福殿まで……」
 
 気が付けば、側近の女に扮していた福が三郎を介抱する。
 
「か、勘助! いつから気づいていたのだ!?」
「船に乗った時から、鋭い視線と懐かしい気配を感じたので、もしかしたら、と気を配っていた所、分かりました」
 
 秀信はその答えを聞き、溜息をつく。
 
「……まぁ良い。おい三郎。策の続きを話せ。そもそも気絶したフリはやめろ」
「……お? 流石に気付くか。まぁ良いか」
 
 三郎は立ち上がり、盤上の駒を動かし、説明をする。
 
「まず、敵に勝ちを繰り返し勢いに乗って油断している毛利軍を海岸まで誘い出す」
「……待て。何故こちらの状況をしっている?」
「そりゃ、本能寺衆のおかげだな」
 
 三郎は説明を続ける。
 
「そして、蒸気船からの砲撃で敵を狙い撃ち、潰走させ、そこを本隊で強襲する。そのついでにガラ空きになった敵の本拠を少数精鋭で攻め落とす」
「少数精鋭? そんな奴らは居ないぞ」
 
 すると、三郎は笑う。
 
「俺が海外で集めた、数多の戦を乗り越えた精鋭達。つまり、俺の船の乗組員が毛利秀就を捕らえる。とうだ? 奴等にとって俺達は予想外の戦力だ。まぁ、接触しようともしてきたが……意表を突くには十分だろ?」
 
 勘助は頷く。
 
「良き策かと。それならば、容易に攻め滅ぼせましょう」
「……良し。三郎。戦が終われば、話をさせてもらうぞ。今度は逃さんぞ」
「逃げないさ。何のために帰ってきたと思ってる?」
 
 
 
 戦は三郎の策のおかげ大勝を遂げた。
 大きな損害も無く勝った幕府軍はその威光を大いに知らしめ、以降反乱を起こす大名は居なくなったという。
 そして、清須城。
 
「改めて、久し振りだな。秀信、秀則」
「……急だな。だが、会えて嬉しいぞ。三郎」
「全く……もう少し感動の再会をだな……」
 
 三人は久々の対面を果たす。
 虎助と福も共に秀信と対面する。
 
「あぁ。話すことは山ほどあるが……さっそく本題だ」
「本題?」
「……秀信、秀則」
 
 三郎は真面目な顔で話し始める。
 
「いくつか、刀とか鎧とか、美術品でもいいや。可愛い弟である俺に頂戴?」
「……は?」
「何だと?」
 
 真面目な話かと思えば、よくわからない話をし始めた三郎に秀信と秀則は呆気にとられる。
 
「いや、今は海外で商売を繰り広げてるんだが、持ち込んだ高値で売れる日本の品が無くなってな……まぁ無くても商売はしてきたんだが、更に儲けるためにな。あ、あとその為に俺の商会の船はこの国を通してくれ」
「……お前というやつは……」
 
 秀信は笑う。
 
「それくらい、好きなだけ持って行け。何が可愛い弟だ。ふざけるな」
「おお! 感謝するぞ! 兄上!」
「兄上……再会したとはいえ、少しはちゃんと怒っても良いと思いますぞ?」
 
 そして、三郎は軽く咳払いし、真面目な話に戻る。
 
「さて、真面目な話、俺は日本にずっといることとする。織田商会の名は世界各国で広まり、知らぬ者は居ない程にまでなった。今後、数百年先か知らんが、鎖国を解いたとしても日の本が侮られることは無いだろう」
「そこまで考えて……流石だな」
 
 三郎は頷き、答える。
 
「ま、商会は各支部の奴等に任せれば問題は無い。後は、日の本でゆっくり過ごすとするさ」
「……そうか。また一緒に過ごせるのだな」
 
 そこで、秀信は思い出す。
 
「……そうだ。お前も会っておくべきだろう」
「ん?」
「入れ」
 
 すると、戸が開けられ、男が入ってくる。
 
「……稲葉正勝にございます。始めて、お目にかかりまする。義父上……お久しゅうございます。母上」
「……福」
「……ええ」
 
 三郎が福へ声をかける。
 福は正勝に近寄り、抱き会う。
 
「久し振りですね……正勝」
「母上……」
「……おい三郎」

 すると、その後に続いて勘助が入ってくる。

「全く……もう少し残された家族の事も考えておけよ三郎。俺が秀信殿に進言して、取り立てて貰ったんだからな」
「勘助……そうだったのか。それは悪かったな」

 勘助と三郎は笑い合う。
 そして、三郎は秀信へ向き直り、話す。

「俺が戻ってきたからには、もう心配は無いぞ。家族……そして友と共に天下を安泰なものとしていこうぞ!」
「あぁ……頼りにしているぞ」
 
 家族と友との再会。
 十五年ぶりに再会を果たした家族は今後、離れる事なく最期の時までともに過ごす事となる。
 虎助は三郎を支え、秀信を支え、影から支えていく。
 福は三郎と正勝を良く支えた。
 三郎はその手腕を生かして、織田幕府を支えていく事となる。
 その後の日の本は倒幕運動は起こらず、自ら鎖国を解き大政奉還を行い、その後の二度の大戦も勝利し、日の本は世界に名を轟かせることとなる。
 全ての世界史の教科書に、織田秀信と織田三郎の名が乗っていないことは無かったという。
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