出張!異世界研究所!〜異世界犯罪解決します〜

中村幸男

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助手見習い 5

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「では、情報を纏めましょう。」
 自分達は今、一度家に帰って来て情報を纏めていた。
 坑道の地図については村に帰ってくる頃には日が変わっていたので聞き込みはまだしていない。
 クレアさんも、もはや死にかけだったので少し仮眠を挟んでから情報をまとめることになった。
 なので、今は早朝だ。
 つまりクレアさんは……。
「Zzz……。」
 イビキをかいてテーブルに突っ伏して寝ていた。
 仮眠から起きてこないので無理矢理起こしてここまで連れてきたのだが、また寝ている。
 もはや朝が弱いとか言うレベルでは無いが仕方がないだろう。
「クレアさん。起きてください。」
「ん……。」
 気合いの入っていない返事が帰ってくる。
 というかこれは返事なのだろうか。
 先程と体勢は全く変わっていない。
「いい加減にしないと朝御飯は抜きですよ。」
「はっ!それだけは!」
 どうやらクレアさんは自分の作る料理が気に入ったようだった。
 この前も軽く料理を作ってあげたら大喜びしていた。
 クレアさんはなにやら首都で流行っているカップラーメンとか言う物で食事は簡単に済ましていたらしい。
「じゃあ、情報を纏めたら朝御飯にしましょう。」
「よし!やる気出てきた!」
 なんだかこの人の扱い方がわかってきた気がする。
「まず、奴等は幸運が訪れると言う緑のお守りを渡し、お守りを持っている人に対して幸運が訪れる事を演じることで転生者であることを信じ込ませ、たくさんの商品を買わせている。ここまではいいですね?」
「あぁ、しかも奴等はお守りを拡散させるためにお守りを持っている人には割引で商品を売っている。まぁ、そもそもお守りを持っていない人には売っていないようだがね。ここまでの早さで広まったのはお守りを渡した人に複数のお守りを渡し、他の人に石を渡してくれたらさらに割引するとか、景品をプレゼントするとか言ってねずみ算的に増やしていったわけだ。」
 ここまでが村の現状だ。
「ですが、いずれ商品が売れにくくなってきたらここでの商売はやめ、別のところへ移動する。結果的に村は救われるということですね。」
「あぁ。しかし、この村の人の財政を圧迫することに変わりは無い。だが、奴等のもたらした道具を解析し、自らの手で作ることが出来るようになるならばこの村の生活はさらに豊かになるだろうさ。」
 しかし、これほどの技術を理解できるものがいるのか不安ではある。
 そこが唯一の懸念である。
「あの風車の人は奴等の商品に興味を持ちそうじゃないかい?」
「あぁ、確かにあの人なら食いつきそうですね。」
 クレアさんは早く朝御飯がほしいからかすぐに答えを教えてくれる。
 まぁ、ありがたい。
 確かにあの人は風車の整備とかもしているし、村の道具とかも修理していたりする。
 適任かも知れない。
「では、今度話してみましょう。じゃあ、次に自分の両親についてとあの坑道についてです。」
「うん、あの坑道の奥に連れていかれたのは君の両親で間違い無いんだね?」
 頷き、肯定を示した。
「はい、あれは間違いなく自分の両親でした。」
「あそこで我を忘れなかったのは良かったよ。」
 昔の自分ならばあそこで突っ込んでいたかもしれない。
 隣にクレアさんがいたから抑えられた。
「そう言えばかなりの人数があそこに集まってましたよね?何かあるんでしょうか。」
「うん、そこについては話しておきたくてね。拠点開発や坑道拡張のための人員も勿論あるだろうけど中には手強そうなのもいた。テントの中にもそれなりに強いのがいるのかもしれない。もしかすると私達を襲うための部隊が呼び寄せられたのかも知れない。」
 確かに近くの洞窟で倒した奴等は警察に引き渡したが、報復するにしては早すぎる気がする。
「勿論、明日明後日の話では無いと思うけど警察の応援が来る前には仕掛けてくるだろうさ。まぁ、主な狙いは私だと思うけどね。」
 この人はどうやら奴等とそれなりに因縁があるらしい。
 その辺りもいつかは聞いてみたい物だ。
「で、どうするんですか?」
「さっきも言った通り、奴等の狙いは私に対する報復だ。だが、私達は君の両親を救うことが目的だ。幸いにも奴等が襲ってくるまでまだ時間はある。これから先は不確定要素を減らしたいから私が進めるね。策はあるからさ。」
 このまま自分が進めて経験を積んでいきたかったが、彼女がこういうのならばそれが最善策なのだろう。
 ここは彼女に任せてみよう。
「さて、話も終わった事だし……。」
 その索については話してくれないらしい。
 クレアさんはこちらを見つめてくる。
「あぁ、朝御飯ですね。分かりました。すぐに作りますよ。」
「よし!」
 もう少し時間をかけて話を纏めると思っていたが、朝御飯欲しさに巻きで進めたようだ。
 まぁ、美味しいといってもらえるのならばこちらとしても嬉しいので良いのだが。
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