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断罪イベント?
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「出てこい!ミランダ!逃げる気か!王子である私が呼んでるんだぞ!出てこないなら不敬罪で処刑してやる!」
学園の卒業パーティー会場に大きく声が響く。
叫んでいる人物はこの国の第四王子だ。王子にしがみついていて儚げに見えるヒロイン、騎士小隊長の三男の子息、魔法師の二男の子息。
いずれも高位貴族だが、評判は正直良くはない。
王子は王位継承権があるが...それでも上位ではないし、他の取り巻きは跡継ぎでもないし、親が重要な役職でもない。
特に近寄っても旨味はないし、何より甘やかされて育ったせいか馬鹿で傲慢な騒動をよく起こしている。
「出てこい!ミランダ!貴様の悪事を暴いてやる!」
騒ぎに気が付いた近衛が陛下を呼びに行き、陛下が慌てて到着した途端に会場の扉が大きく開く。
扉が大きく開いた先にいたのは明らかに旅装束した3人の人間。
気品のある男性、騎士か護衛っぽい男性、疲れているが笑顔が可愛い女性の3人だ。
その中の気品のある男性が周りを見渡して尋ねる。
「まだパーティーは終わってないよな?」
視線を向けられた側にいた人達は慌てて頷くが、誰だかわからない旅装束の者達を疑わしく見ている。
パーティー会場に入れると言うことは卒業生や関係者である貴族しか入れないので、誰だろうと周りは興味津々だ。
「フェイ!クリス!間に合ったぞ!やったな!」
「ミーロ、まずは陛下に挨拶しに向かわなくっては!」
「そうだぞ、ミーロ。口調も直さないとな。」
はしゃいでいた集団は、陛下に向かって進んでいく。
「ミランダ!貴様は姑息なやつだな!さっさと出てこい!」
まだ王子が叫んでいたらしい。陛下が慌てて近衛に命じて、騒ぎを起こした者達を押さえ付ける。
「貴様!私は王子だぞ!不敬罪で処刑してやる!」
「私ども近衛は陛下の指示で動いております。いくら王子でも罪に問えません。」
そんな光景を尻目に、旅装束の3人が陛下のもとに赴いてカーテシーをする。
「陛下、ただいまミランダ・レメ・シメリアフェルトが帰還致しました。」
会場中がざわっと騒がしくなる。
押さえつけられている王子も驚愕していたが、その後ミランダを鋭く睨み付けていた。
学園の卒業パーティー会場に大きく声が響く。
叫んでいる人物はこの国の第四王子だ。王子にしがみついていて儚げに見えるヒロイン、騎士小隊長の三男の子息、魔法師の二男の子息。
いずれも高位貴族だが、評判は正直良くはない。
王子は王位継承権があるが...それでも上位ではないし、他の取り巻きは跡継ぎでもないし、親が重要な役職でもない。
特に近寄っても旨味はないし、何より甘やかされて育ったせいか馬鹿で傲慢な騒動をよく起こしている。
「出てこい!ミランダ!貴様の悪事を暴いてやる!」
騒ぎに気が付いた近衛が陛下を呼びに行き、陛下が慌てて到着した途端に会場の扉が大きく開く。
扉が大きく開いた先にいたのは明らかに旅装束した3人の人間。
気品のある男性、騎士か護衛っぽい男性、疲れているが笑顔が可愛い女性の3人だ。
その中の気品のある男性が周りを見渡して尋ねる。
「まだパーティーは終わってないよな?」
視線を向けられた側にいた人達は慌てて頷くが、誰だかわからない旅装束の者達を疑わしく見ている。
パーティー会場に入れると言うことは卒業生や関係者である貴族しか入れないので、誰だろうと周りは興味津々だ。
「フェイ!クリス!間に合ったぞ!やったな!」
「ミーロ、まずは陛下に挨拶しに向かわなくっては!」
「そうだぞ、ミーロ。口調も直さないとな。」
はしゃいでいた集団は、陛下に向かって進んでいく。
「ミランダ!貴様は姑息なやつだな!さっさと出てこい!」
まだ王子が叫んでいたらしい。陛下が慌てて近衛に命じて、騒ぎを起こした者達を押さえ付ける。
「貴様!私は王子だぞ!不敬罪で処刑してやる!」
「私ども近衛は陛下の指示で動いております。いくら王子でも罪に問えません。」
そんな光景を尻目に、旅装束の3人が陛下のもとに赴いてカーテシーをする。
「陛下、ただいまミランダ・レメ・シメリアフェルトが帰還致しました。」
会場中がざわっと騒がしくなる。
押さえつけられている王子も驚愕していたが、その後ミランダを鋭く睨み付けていた。
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