9 / 30
卒業式までに
しおりを挟む
あれから卒業式までの短い間に色々あった。
私の両親から返ってきた手紙の返信では、ベールスードの両親と話し合って婚約を解消したこと。
ユーグアルトからの婚約打診は確かに来ていたが、私の両親はこれまで嫡男であるベールスードを支えるために領地経営等を学んでいた私のことを考えて、私が頷かない限り婚約はしないと相手側を突っぱねたらしい。
私の両親、よく頑張った!
権力とかに弱い両親は、よっぽどじゃない限り頷いてしまう。
もちろん、こちらが損になるようなことや領民達の為にならないようなことは絶対に頷かない。
そんな両親だからこそ心配になったが、私のことを考えてくれたことに感謝している。
ありがたい。
そして卒業式までの毎日は、ベールスードの婚約者になったヒロインであるシーナリアと一緒にお勉強会をしていた。
なんせ、嫡男であり跡継ぎであるベールスードは脳筋なので領地経営等は向いていない。
それに、ベールスードは将来近衛騎士にと推薦が届いているぐらい騎士としては優秀なので、なおさら...という理由もある。
だからといって、ベールスードには他の家に嫁いでいった妹しかいないので...ベールスードを支える婚約者や妻が必要なのだ。
妹もまだ学生の身だが、婚約者に溺愛されていて離してくれない為に嫁いでいった経緯がある。
そんな婚約者のことを許している妹さんも器がでかいなーと感じる出来事があったり...。
まぁ、その他色々な理由で私はシーナリアに卒業までの短い期間で詰め込み教育をしている。
教育は多岐に渡るが、アドバイスや実践問題を加えて分かりやすく簡潔に教えたから、シーナリアの理解が早かった。
シーナリアもヒロインなだけあって頭が良いから、お陰で早く詰め込み教育が終わった。
詰め込み教育が終わった後も、過去に他の家であった出来事や何か起こった等に備えて、二人で意見を交わしあって理解を深めている。
卒業後はベールスードと共に領地を視察したり、隣の領地を見て回ったりすることをオススメした。
教育としては教えたけれども、実際見て回ったりやってみたりしないとわからない部分は多いからね。
もちろん、新婚旅行と視察は別にするようにアドバイスするのは忘れたらいけない。
シーナリアはちょっと責任感が強い傾向にある。
無いよりもましだけど、ありすぎるのも困るのよね。
不満そうにしていたから、仕事とプライベートは別だとしつこく説明してあげた。
そして、理解しないならベールスードとの時間を徹底的に邪魔すると脅したら理解してくれたようだ。
まぁ、シーナリアにはベールスードの両親も、シーナリアを助けてくれる部下もつく予定だからみんなで協力して領地を盛り上げていってほしい。
卒業後すぐに家を継がないといけないって訳ではないから、ベールスードの両親から色々と教わっていけばいいし、サポートしてもらえばいい。
これからの二人が楽しみだ。
私の両親から返ってきた手紙の返信では、ベールスードの両親と話し合って婚約を解消したこと。
ユーグアルトからの婚約打診は確かに来ていたが、私の両親はこれまで嫡男であるベールスードを支えるために領地経営等を学んでいた私のことを考えて、私が頷かない限り婚約はしないと相手側を突っぱねたらしい。
私の両親、よく頑張った!
権力とかに弱い両親は、よっぽどじゃない限り頷いてしまう。
もちろん、こちらが損になるようなことや領民達の為にならないようなことは絶対に頷かない。
そんな両親だからこそ心配になったが、私のことを考えてくれたことに感謝している。
ありがたい。
そして卒業式までの毎日は、ベールスードの婚約者になったヒロインであるシーナリアと一緒にお勉強会をしていた。
なんせ、嫡男であり跡継ぎであるベールスードは脳筋なので領地経営等は向いていない。
それに、ベールスードは将来近衛騎士にと推薦が届いているぐらい騎士としては優秀なので、なおさら...という理由もある。
だからといって、ベールスードには他の家に嫁いでいった妹しかいないので...ベールスードを支える婚約者や妻が必要なのだ。
妹もまだ学生の身だが、婚約者に溺愛されていて離してくれない為に嫁いでいった経緯がある。
そんな婚約者のことを許している妹さんも器がでかいなーと感じる出来事があったり...。
まぁ、その他色々な理由で私はシーナリアに卒業までの短い期間で詰め込み教育をしている。
教育は多岐に渡るが、アドバイスや実践問題を加えて分かりやすく簡潔に教えたから、シーナリアの理解が早かった。
シーナリアもヒロインなだけあって頭が良いから、お陰で早く詰め込み教育が終わった。
詰め込み教育が終わった後も、過去に他の家であった出来事や何か起こった等に備えて、二人で意見を交わしあって理解を深めている。
卒業後はベールスードと共に領地を視察したり、隣の領地を見て回ったりすることをオススメした。
教育としては教えたけれども、実際見て回ったりやってみたりしないとわからない部分は多いからね。
もちろん、新婚旅行と視察は別にするようにアドバイスするのは忘れたらいけない。
シーナリアはちょっと責任感が強い傾向にある。
無いよりもましだけど、ありすぎるのも困るのよね。
不満そうにしていたから、仕事とプライベートは別だとしつこく説明してあげた。
そして、理解しないならベールスードとの時間を徹底的に邪魔すると脅したら理解してくれたようだ。
まぁ、シーナリアにはベールスードの両親も、シーナリアを助けてくれる部下もつく予定だからみんなで協力して領地を盛り上げていってほしい。
卒業後すぐに家を継がないといけないって訳ではないから、ベールスードの両親から色々と教わっていけばいいし、サポートしてもらえばいい。
これからの二人が楽しみだ。
0
あなたにおすすめの小説
真実の愛の祝福
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
皇太子フェルナンドは自らの恋人を苛める婚約者ティアラリーゼに辟易していた。
だが彼と彼女は、女神より『真実の愛の祝福』を賜っていた。
それでも強硬に婚約解消を願った彼は……。
カクヨム、小説家になろうにも掲載。
筆者は体調不良なことも多く、コメントなどを受け取らない設定にしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
愛される日は来ないので
豆狸
恋愛
だけど体調を崩して寝込んだ途端、女主人の部屋から物置部屋へ移され、満足に食事ももらえずに死んでいったとき、私は悟ったのです。
──なにをどんなに頑張ろうと、私がラミレス様に愛される日は来ないのだと。
皇太女の暇つぶし
Ruhuna
恋愛
ウスタリ王国の学園に留学しているルミリア・ターセンは1年間の留学が終わる卒園パーティーの場で見に覚えのない罪でウスタリ王国第2王子のマルク・ウスタリに婚約破棄を言いつけられた。
「貴方とは婚約した覚えはありませんが?」
*よくある婚約破棄ものです
*初投稿なので寛容な気持ちで見ていただけると嬉しいです
冤罪から逃れるために全てを捨てた。
四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)
婚約破棄したら食べられました(物理)
かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。
婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。
そんな日々が日常と化していたある日
リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる
グロは無し
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる