【本編完結】転生令嬢、目指すはスローライフ〜イベント企画担当者ではないのよ!

ブラウン

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本編

第80話 会議:ドレススーツ出張レンタルサービスについて

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 みんなに集まってもらい、今回のコンセプトを説明する。執事、侍女、メイドたちもいます。

「集まっていただきありがとうございます。今回の議題は、ドレススーツ出張レンタルサービスです。高位貴族はドレスやスーツなど自由に買うことができるが、下位貴族や平民は買いたくても買えない、買っても見劣りしてしまう、制服を着るという人たちをメインに考えていこうと思います。やっぱり、誰でもパーティを楽しみたいと思う心は同じ。でも、洋服一つで楽しめないのも事実。憂や不安を取り除いてみんなでパーティ楽しんでほしいのです。あと、自分のお祖母さまやお母さまが作った思い出のドレスのリメイクも請け負おうかと思いました。そちらも希望制です。当日、うちのモンテスキュー家のメイド総動員して、前もって意見集約したドレスの着付けと髪型をその場で行って、会場で楽しみ、終わったら元の場所に戻り、ドレスやアクセサリーを着脱という一連の流れになるの。忙しいけどどうかなぁ?レンタルドレスはかなり今集まっているでしょ。それを少しずつ変えていけば同じドレスはないと思うのよ」

「楽しそうね。当日どのくらいの希望者が出るかよね。そこの応援人数はなんとかするわ。色々つてがあるので大丈夫よ」

 頼り甲斐のあるテッシー。
 1部屋を男性、2部屋を女性用として、寒色と暖色に部屋を分け、追加するレース、刺繍を施したオーガンジーなど色々取り揃えた。試着した時その場でデザインを決めていく。髪型もそれに合わせて試して見る。
 希望票とポスターを先に作った。人数により日にちを決める。

 これを学園長と生徒会に説明する。説明はお兄さまに任せちゃおうかなぁと思ったら、お前も説明するんだよと怒られてしまった。これは丸投げできなかった。残念。レンタルドレスとドレスに装飾するパーツを持っていき、プレゼンをした。

 レティが目を輝かせて、私もこれがいいと言ったが、経済を回してほしいので却下した。高位貴族はダメです。

 男性用が少ないことを相談し、エルフ学園長は長生きしているので、もしいらないスーツと騎士服があったら買い取りますと伝えたら、いっぱいあるので寄付すると言われてしまった。買い取る、寄付するの押し問答。これからも続けてほしいので寄付ということになった。ありがたい。ペコリ。

 それから、ドレスの寄付や買取も進んでいく。なんとジェイシス様のお母さまのマーガレット様と、娘であり、ジェイシス様の姉であり、ロベルト様のお母さまのメレディス様がモンテスキュー家を訪問された。息子のジェイシスの番という間柄なので、協力したいと言ってドレスを持ってきてくださった。パーティ当日、ドレスや化粧のお手伝いをするメイド達も協力すると約束してくれた。本当にありがたいです。それから、お茶をして楽しい時間を過ごした。今度はうちにいらっしゃいとマーガレット様にお誘いを受けた。私もたくさんの食べ物を持って伺いますと答え、にこやかにお茶会が終わった。

 学園で希望者を募ったところ、3学年、下位貴族、平民
 37人と母親が着用した思い出のドレスのリフォームが7人。自分で買ったドレスをどうすればよく見せることができるかとの相談が5人だった。

 基本となるドレスの形~装飾類様々なものを作り、同じようなドレスがないように考えた。

 同じクラスのチェルシーとミーガンにどんなドレスが着たいかもしくはどんなドレスが夢だったかを聞いた。お姫様のようなふんわりしたドレスか。なるほど。青系が似合いそうなチェルシー、ピンク系が似合いそうなミーガン。2人とも楽しそうにドレス選びをしていた。

 学年ごとに日程を決め、はじめに私とテッシーがカウンセリングして絵を描き、それを元に1人1人にコーディネーターをつけ相談しながら決めていく方式にした。最終的に私とテッシーが確認する。
 思い思いの満足のいくドレスや髪型になっていったと思う。ネックレスはガラスで作ったいわゆるイミテーション。チョーカーも作った。チョーカーを選ぶ子達もいて嬉しいな。みんな目をキラキラさせ、色々なドレスを試着し、決めて行った。

 男性のスーツ、騎士服の方はエルフ学園長のほか、母と姉から聞いたと言って、なんとジェイシス様が協力してくれた。学生時代のもの提供してくれた。

 学生時代の時の服が役立つかどうか見にきてほしいとの連絡を受けて、初めてジェイシス様のお宅訪問。

 馬車でお迎えに来ていただき、玄関前に執事、侍女、メイドが勢揃いでお出迎えしてくれていた。ズラッと並び、一糸乱れぬ45度のお辞儀。その間をエスコートされ通り抜ける私。玄関前にはジェイシス様のご両親がいらっしゃった。ジェイシス様の母マーガレット様は2週間前にお会いしたが、父親のイーサン・フォーダム・スタンフォート前公爵様には、あのデビュタント以来である。

「ようこそ、アイリ嬢、いや堅苦しいな。アイリちゃんでいいかな?デビュタントの時以来だな。私のことは、ごほん、お義父様でいいからね。それにしても今日までジェイシスがソワソワしていたから、見ていて楽しかったのだが、今日はゆっくりして欲しい」

「アイリちゃん、ようこそ。この間のいきなりの訪問してごめんなさいね。やっとここにあなたを迎え入れられて嬉しいわ。私のこともお義母様ともう呼んでも大丈夫よ。本当に、今日までのジェイシスの姿は面白かったわね。あれからどのようになったのかお話聞かせてね」

「父上、母上、何を言っているのですか?まったく、まだ結婚もしていないのに早すぎます。いや、婚約もしていないな?そういえば」

 そうですね、婚約もしておりませんよね。番とわかっただけですね。うーん、ビミョーな空気になったわね。気を取り直して挨拶をする。

「お招きいただきましてありがとうございます。アイリ グランデ モンテスキューです。ジェイシス様のご厚意でこちらに伺うことができ大変嬉しく存じます。マーガレット様には、ドレスを提供していただきありがとうございます。ただ、あまりにも高価でしたので、少しデザインを変えて作ってみたのですが、一緒に見ていただけますか?」

「まぁ、ドレスのデザインを変えたの?楽しみだわ。さっそく見たいわ」

「母上、あとにしてください」

「今見た方が、あなたがずっとアイリちゃんを独占できるわよ?どうする?」

「わ、わかりました。先に母上のドレスを見ます。アイリ嬢案内します」
 お二人がこそこそと話をしていたが何を話しているかはわからなかった。
 私はエスコートされ中へ入って行った。
 チラリと横目でマーガレット様を見るとニヤリとしていた。何?
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