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第20話
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ダメンタール男爵親子が来訪する連絡が来た。私がこちらに来ていることを聞きつけいつもより早めに来ることになったらしい。牽制に来たのか。
さて、噂に聞くダメンタール男爵親子か。腹黒狸おやじ。
父とスレイドタス公爵様たち公安部もそれに合わせて駆けつけて待機することになった。物資も押収し、この領地に隠れ住んでいた連絡係もとらえている。
私はどうすればいいのかしら。一緒にロイド様とお話を聞いた方がよろしいかしら。うーん、立場は離縁した元妻だし、今はこの領地を復興支援しているただの人という立場。
呼ばれることがあったら行きましょう。その前に公安部が乗り込むと思うけど。
私はのんびり、侍女長のライナとメイドたちとお茶をしている。
「ケイトリン様、あのダメンタール男爵親子がのうのうと、この侯爵領を我が物顔でいつも過ごしてたことに嫌気がさしていたのですよ。こういう言い方は失礼ですが、あのクララという女の家族と同等な胡散臭い人たちです」
メイドのリズが嫌そうな顔で教えてくれた。
「そうなのですね。ロイド様も罪深い方ですわね。あのお顔だから女性が寄ってくるのですよね。その1人が私よ」
「ケイトリン様、何を仰っているのですか!ケイトリン様は先代の侯爵夫人と一緒にこの領地や領民のために頑張っていたことをみんなわかっております。旦那様もケイトリン様の復旧や対策のことは深く感謝していますし、それに反省もしています。この前は私たちや領民に対し謝罪をしていたのですよ。びっくりしてしまいました。ケイトリン様、旦那様は成長しましたよ」
侍女長のダイナはやっとロイド様が領地と領民に向き合ったことに対して喜んでいた。
「そうですか、ロイド様がみんなに謝罪したのですね。これで領民と一丸となってこれから領地を盛り立てていければいいですね」
そこに私はいない。そのうち誰かと再婚するだろう。あのダメンタール男爵令嬢はありえないけど、愛する人と過ごしていってほしいものだ。
「あの、ケイトリン様は旦那様と再婚は全く考えられないのでしょうか?私たち、領民もみんなケイトリン様に帰ってきてほしいのです。それに、赤ちゃんを育てたいです」
メイドのメグがロイド様との再婚を願っているようだけどこればかりは相手の気持ちの問題だから、難しいわね。
「これ、メグ、ダメよ。ケイトリン様の気持ちがあるのだから、私たち領民を盾にしてはダメよ」
「そうねぇ、どうなのかしら。ロイド様が私を好きになることはないと思うのよ。クララさんのような人が好きなのだから、全く私とはかけ離れているでしょ。はじめは愛されたいと思っていたのに、結局は私は嫌われて、別の人を好きになり、その人と一生過ごしたいと言われた時にあの人への感情は無くなったと思うのよ。だからムリかな」
みんな悔しそうな、残念そうな顔をした。 あの馬鹿旦那がいけない、と呟く人もいた。
「さぁさぁ、それよりみんなの近況を教えてほしいの。何か変わったことがある?」
それからは楽しい話をした。
その頃、応接室ではダメンタール親子を相手にしていた。娘のターニャのドレスはピンクのフリルがふんだんに使ったドレスだった。一層体が大きく見える、と執事のルーデンスとメイドのテリアは顔には出さず、心の中で思った。
「ロイド殿、元奥様がいらっしゃっているようですが、何をしにきているのか?」
「ああ、ケイトリンは領民思いの素晴らしい女性だったので、心配で支援に来てくれているのです」
「なんですと!支援に来ているのですか?前の奥様は今は心配で一時凌ぎかもしれませんが我々はずっと支援していくのですよ!そこのところ間違ってもらっては困る。我々はずっと支援していくことができるのですよ!」
「そうですわ、ロイド様。私はこれから妻となりロイド様を支えていこうとしているのですよ。元奥様はここを去った人ですよ。そんな人がこの領地のことを思ってあるわけないです。私の方がロイド様を幸せにできますわ」
「ケイトリンがここの領地を去る原因を作ったのは私です。あの方は全く悪くはないです。むしろこの領地のために尽くしてくれた人です!それをダメンタール男爵や令嬢に追われる筋合いはございません!」
ロイド様がケイトリン様を庇った言い方をしている、執事のルーデンスは嬉しく思った。
さて、噂に聞くダメンタール男爵親子か。腹黒狸おやじ。
父とスレイドタス公爵様たち公安部もそれに合わせて駆けつけて待機することになった。物資も押収し、この領地に隠れ住んでいた連絡係もとらえている。
私はどうすればいいのかしら。一緒にロイド様とお話を聞いた方がよろしいかしら。うーん、立場は離縁した元妻だし、今はこの領地を復興支援しているただの人という立場。
呼ばれることがあったら行きましょう。その前に公安部が乗り込むと思うけど。
私はのんびり、侍女長のライナとメイドたちとお茶をしている。
「ケイトリン様、あのダメンタール男爵親子がのうのうと、この侯爵領を我が物顔でいつも過ごしてたことに嫌気がさしていたのですよ。こういう言い方は失礼ですが、あのクララという女の家族と同等な胡散臭い人たちです」
メイドのリズが嫌そうな顔で教えてくれた。
「そうなのですね。ロイド様も罪深い方ですわね。あのお顔だから女性が寄ってくるのですよね。その1人が私よ」
「ケイトリン様、何を仰っているのですか!ケイトリン様は先代の侯爵夫人と一緒にこの領地や領民のために頑張っていたことをみんなわかっております。旦那様もケイトリン様の復旧や対策のことは深く感謝していますし、それに反省もしています。この前は私たちや領民に対し謝罪をしていたのですよ。びっくりしてしまいました。ケイトリン様、旦那様は成長しましたよ」
侍女長のダイナはやっとロイド様が領地と領民に向き合ったことに対して喜んでいた。
「そうですか、ロイド様がみんなに謝罪したのですね。これで領民と一丸となってこれから領地を盛り立てていければいいですね」
そこに私はいない。そのうち誰かと再婚するだろう。あのダメンタール男爵令嬢はありえないけど、愛する人と過ごしていってほしいものだ。
「あの、ケイトリン様は旦那様と再婚は全く考えられないのでしょうか?私たち、領民もみんなケイトリン様に帰ってきてほしいのです。それに、赤ちゃんを育てたいです」
メイドのメグがロイド様との再婚を願っているようだけどこればかりは相手の気持ちの問題だから、難しいわね。
「これ、メグ、ダメよ。ケイトリン様の気持ちがあるのだから、私たち領民を盾にしてはダメよ」
「そうねぇ、どうなのかしら。ロイド様が私を好きになることはないと思うのよ。クララさんのような人が好きなのだから、全く私とはかけ離れているでしょ。はじめは愛されたいと思っていたのに、結局は私は嫌われて、別の人を好きになり、その人と一生過ごしたいと言われた時にあの人への感情は無くなったと思うのよ。だからムリかな」
みんな悔しそうな、残念そうな顔をした。 あの馬鹿旦那がいけない、と呟く人もいた。
「さぁさぁ、それよりみんなの近況を教えてほしいの。何か変わったことがある?」
それからは楽しい話をした。
その頃、応接室ではダメンタール親子を相手にしていた。娘のターニャのドレスはピンクのフリルがふんだんに使ったドレスだった。一層体が大きく見える、と執事のルーデンスとメイドのテリアは顔には出さず、心の中で思った。
「ロイド殿、元奥様がいらっしゃっているようですが、何をしにきているのか?」
「ああ、ケイトリンは領民思いの素晴らしい女性だったので、心配で支援に来てくれているのです」
「なんですと!支援に来ているのですか?前の奥様は今は心配で一時凌ぎかもしれませんが我々はずっと支援していくのですよ!そこのところ間違ってもらっては困る。我々はずっと支援していくことができるのですよ!」
「そうですわ、ロイド様。私はこれから妻となりロイド様を支えていこうとしているのですよ。元奥様はここを去った人ですよ。そんな人がこの領地のことを思ってあるわけないです。私の方がロイド様を幸せにできますわ」
「ケイトリンがここの領地を去る原因を作ったのは私です。あの方は全く悪くはないです。むしろこの領地のために尽くしてくれた人です!それをダメンタール男爵や令嬢に追われる筋合いはございません!」
ロイド様がケイトリン様を庇った言い方をしている、執事のルーデンスは嬉しく思った。
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