73 / 295
73 朝稽古の後の昼食用意
しおりを挟む
今日は、ゼーファン義兄様とジュリと一緒に剣の稽古をするために並んでいる。ジュリはわくわくした表情だ。俺とは対照的だな。
「ケビン、顔の表情が死んでいるぞ。剣の稽古は好きではないのか?」
「ゼーファン義兄様、あまり生き物を斬ることが苦手です。でも、誰かを守らなければいけないときのためには必要なことなので頑張ります」
「そうだな、もしものためには剣術や護身術など大事だ。まだケビンは守られる側だ。徐々にで良いと思うよ、コツコツやっていけば身につく。そうだ、ケビンのは、波動拳だったかな?それを教えてもらおうかな?」
笑いながらお願いされた。みんなそれはもういいよ、話に出さないで欲しいよ。
「ゼーファン義兄様、あれは教えるほどでもないですよ。でも魔力操作をしっかりしていないとできないと思うので、魔力操作を鍛錬してください」
「魔力操作か、苦手なんだよな。何とか克服する方法を教えてほしい」
「魔力操作ならロナウド兄様の方が教えるのがうまいと思います。ロナウド兄様に聞いてください」
ジュリが剣稽古をしたくてうずうずしている。
「ゼーファン義兄様、稽古をしましょう。ジュリが早く始めたくてそわそわしています」
「にいさま、はやくはじめましょう」
剣をぶんぶん振り回しているが、可愛いな。可愛いけど、剣を振るスピードが速い。
「さすがにジュリアンは剣使いがすごいな。ジュリアンのスキルは知らないが多分剣術のスキルなんだろうな」
ええ、それは剣聖ですから、すごいですよねぇ。言えないけど。このまま剣術を極めれていくと何歳で剣聖の域になるのだ?あれ?ジュリ、ここの領主してくれるかな?
朝の走り込みをしてから剣を振り続けた。しばらくすると父様、お祖父様、レオン様、ガルトレイン騎士団長、ヴァイス魔導騎士団長が来た。そうヴァイスは腕が治ったので魔導騎士として活躍している。
「ゼーファン様、レオン様我々と手合わせをお願いしたい」
ガルトレイン騎士団長とヴァイス魔導騎士団長が対戦を願い出た。ヴァイス魔導士改め魔道騎士団長。温泉効果により腕が治ったことにより魔道騎士となったのだ。
結局俺はいつもの父様に指導を受けた。ゼーファン義兄様がよかったのに。父様厳しいんだよ。
「ぼくもたいせんしたい!」
おお、ジュリはやる気があってえらいな。子供の成長は早い物だな、と声に出して言っていたみたいだ。
「お前も子供だよ」
みんなに笑われてしまった。
「でも、ジュリは俺をあっという間に抜かすような気がする。ちっちゃいお兄ちゃんって言われそう」
「にいちゃ、にげるときはぼくがかかえてあげるね」
みんな大爆笑だよ。目に浮かぶと言われて、俺も目に浮かぶようだと思った。それほどジュリは大きくなり強くなりそうだ。
って、俺はどうなんだ?ちっちゃいままなのか?そこそこの上背は欲しいが、今のところ少しずつ緩やかに伸びているかんじだ。前世もそうだが、周りが成長痛がひどいと言っていたがそんな経験がなかったよ。小学校時代の背の順は後ろの方だった。中、高校でほぼ前になった。今世、父様や兄様達を見ると背が高く、細マッチョだから俺もと期待はしている。しているのだが見込みがなさそうな気もする。
成長痛来い!
ジュリはゼーファン兄様と剣術。俺はひっそりとその場を離れ、昼ごはんを作りに行った。もう剣術終わり。
スタコラ厨房に行く。パスタが食べたくなったのだ。
「あれケビン坊っちゃま、剣術の稽古は終わったのですか?」
「うん、僕がやれることはほとんど終わったからいいの」
「あー、さようですねぇ。それでは今日は何を作りますか?」
多分俺の剣術を思い浮かべているのだろう。この料理人達も戦える料理人達だ。食糧難の時は父様達と一緒に食材を探しに出掛けていた。だから強いのだ。
「今日はパスタを作ろうと思ったの。スパゲッティが食べたくなった」
みんなが頭をかしげている。
「す、すぱ?なんですか?」
「スパゲッティと言って小麦で作るの。小麦生産量が増えてきたのでパン以外のものを作りたくなったのだ。パスタの他にあとはカナッペとスープとサラダぐらいかな。味はバジル、ミートソース、カルボナーラ、ペペロンチーノぐらいならすぐできそう」
「ケビン坊っちゃま、我々にもちろん教えていただけるのですよね」
圧を感じる、圧を。
「みんなに手伝ってもらわないと僕できないのでよろしくね」
みんな頷き指示を待っている。
強力粉とオイルと卵、塩を用意してもらい、混ぜてこねる。今回は平打ち麺にする。ドルトンにパスタカッターを作ってもらおう。これもメモメモ。
ソースはミートソース、バジルソース、カルボナーラ、ペペロンチーノ、チキンとキノコと野菜のクリームパスタにする。みんな、何が好きかな?そうだ、ラザニアも作ってしまおう。ミートソースを作っているから簡単だ。
味見はうまし!魚介類が欲しいなぁ。イーサン兄様が漁村を持っているお友達がいると前言っていたなぁ。魚介類を買えないから聞いてもらおう。自分で見てみたいな。
ミートソースをたくさん作ったからミートパイも作ろう。ミートばっかりだな、うーん。そうだ、ピザまんだ。肉まんもいいな。よし、今度は薄力粉で作ろう。
「ケビン坊っちゃま、今度は何を作っているのですか?先ほどのパスタと同じですか?」
「今度はピザまんと肉まんを作ろうとしたの!薄力粉にふくらし粉、砂糖を入れてこねる、ねかせて膨らませるんだ。そして、等分にして生地を広げ中に具を入れて蒸すんだ。やってみよう」
「「「はい」」」
「蒸すという料理方法いいですね」
「そうだね、野菜とお肉を蒸す料理もいいね。油を使わないからダイエットにもいいかもね」
「女性の方々が喜びそうですね。味付けをどうするか考えないといけませんね」
料理長、すでに料理の構想が頭に入っているのか。さすがだ。
午後からの執務前の息抜きをした。本当は刺繍をしたかったけど、没頭すると執務を忘れる懸念があるので、今日は厨房へ来たんだよ。あー、早くチョコレートを作りたい。今度の休みの時こそチョコレートを作るぞ。頼むから別の予定が入らないことを祈る。
「ケビン、顔の表情が死んでいるぞ。剣の稽古は好きではないのか?」
「ゼーファン義兄様、あまり生き物を斬ることが苦手です。でも、誰かを守らなければいけないときのためには必要なことなので頑張ります」
「そうだな、もしものためには剣術や護身術など大事だ。まだケビンは守られる側だ。徐々にで良いと思うよ、コツコツやっていけば身につく。そうだ、ケビンのは、波動拳だったかな?それを教えてもらおうかな?」
笑いながらお願いされた。みんなそれはもういいよ、話に出さないで欲しいよ。
「ゼーファン義兄様、あれは教えるほどでもないですよ。でも魔力操作をしっかりしていないとできないと思うので、魔力操作を鍛錬してください」
「魔力操作か、苦手なんだよな。何とか克服する方法を教えてほしい」
「魔力操作ならロナウド兄様の方が教えるのがうまいと思います。ロナウド兄様に聞いてください」
ジュリが剣稽古をしたくてうずうずしている。
「ゼーファン義兄様、稽古をしましょう。ジュリが早く始めたくてそわそわしています」
「にいさま、はやくはじめましょう」
剣をぶんぶん振り回しているが、可愛いな。可愛いけど、剣を振るスピードが速い。
「さすがにジュリアンは剣使いがすごいな。ジュリアンのスキルは知らないが多分剣術のスキルなんだろうな」
ええ、それは剣聖ですから、すごいですよねぇ。言えないけど。このまま剣術を極めれていくと何歳で剣聖の域になるのだ?あれ?ジュリ、ここの領主してくれるかな?
朝の走り込みをしてから剣を振り続けた。しばらくすると父様、お祖父様、レオン様、ガルトレイン騎士団長、ヴァイス魔導騎士団長が来た。そうヴァイスは腕が治ったので魔導騎士として活躍している。
「ゼーファン様、レオン様我々と手合わせをお願いしたい」
ガルトレイン騎士団長とヴァイス魔導騎士団長が対戦を願い出た。ヴァイス魔導士改め魔道騎士団長。温泉効果により腕が治ったことにより魔道騎士となったのだ。
結局俺はいつもの父様に指導を受けた。ゼーファン義兄様がよかったのに。父様厳しいんだよ。
「ぼくもたいせんしたい!」
おお、ジュリはやる気があってえらいな。子供の成長は早い物だな、と声に出して言っていたみたいだ。
「お前も子供だよ」
みんなに笑われてしまった。
「でも、ジュリは俺をあっという間に抜かすような気がする。ちっちゃいお兄ちゃんって言われそう」
「にいちゃ、にげるときはぼくがかかえてあげるね」
みんな大爆笑だよ。目に浮かぶと言われて、俺も目に浮かぶようだと思った。それほどジュリは大きくなり強くなりそうだ。
って、俺はどうなんだ?ちっちゃいままなのか?そこそこの上背は欲しいが、今のところ少しずつ緩やかに伸びているかんじだ。前世もそうだが、周りが成長痛がひどいと言っていたがそんな経験がなかったよ。小学校時代の背の順は後ろの方だった。中、高校でほぼ前になった。今世、父様や兄様達を見ると背が高く、細マッチョだから俺もと期待はしている。しているのだが見込みがなさそうな気もする。
成長痛来い!
ジュリはゼーファン兄様と剣術。俺はひっそりとその場を離れ、昼ごはんを作りに行った。もう剣術終わり。
スタコラ厨房に行く。パスタが食べたくなったのだ。
「あれケビン坊っちゃま、剣術の稽古は終わったのですか?」
「うん、僕がやれることはほとんど終わったからいいの」
「あー、さようですねぇ。それでは今日は何を作りますか?」
多分俺の剣術を思い浮かべているのだろう。この料理人達も戦える料理人達だ。食糧難の時は父様達と一緒に食材を探しに出掛けていた。だから強いのだ。
「今日はパスタを作ろうと思ったの。スパゲッティが食べたくなった」
みんなが頭をかしげている。
「す、すぱ?なんですか?」
「スパゲッティと言って小麦で作るの。小麦生産量が増えてきたのでパン以外のものを作りたくなったのだ。パスタの他にあとはカナッペとスープとサラダぐらいかな。味はバジル、ミートソース、カルボナーラ、ペペロンチーノぐらいならすぐできそう」
「ケビン坊っちゃま、我々にもちろん教えていただけるのですよね」
圧を感じる、圧を。
「みんなに手伝ってもらわないと僕できないのでよろしくね」
みんな頷き指示を待っている。
強力粉とオイルと卵、塩を用意してもらい、混ぜてこねる。今回は平打ち麺にする。ドルトンにパスタカッターを作ってもらおう。これもメモメモ。
ソースはミートソース、バジルソース、カルボナーラ、ペペロンチーノ、チキンとキノコと野菜のクリームパスタにする。みんな、何が好きかな?そうだ、ラザニアも作ってしまおう。ミートソースを作っているから簡単だ。
味見はうまし!魚介類が欲しいなぁ。イーサン兄様が漁村を持っているお友達がいると前言っていたなぁ。魚介類を買えないから聞いてもらおう。自分で見てみたいな。
ミートソースをたくさん作ったからミートパイも作ろう。ミートばっかりだな、うーん。そうだ、ピザまんだ。肉まんもいいな。よし、今度は薄力粉で作ろう。
「ケビン坊っちゃま、今度は何を作っているのですか?先ほどのパスタと同じですか?」
「今度はピザまんと肉まんを作ろうとしたの!薄力粉にふくらし粉、砂糖を入れてこねる、ねかせて膨らませるんだ。そして、等分にして生地を広げ中に具を入れて蒸すんだ。やってみよう」
「「「はい」」」
「蒸すという料理方法いいですね」
「そうだね、野菜とお肉を蒸す料理もいいね。油を使わないからダイエットにもいいかもね」
「女性の方々が喜びそうですね。味付けをどうするか考えないといけませんね」
料理長、すでに料理の構想が頭に入っているのか。さすがだ。
午後からの執務前の息抜きをした。本当は刺繍をしたかったけど、没頭すると執務を忘れる懸念があるので、今日は厨房へ来たんだよ。あー、早くチョコレートを作りたい。今度の休みの時こそチョコレートを作るぞ。頼むから別の予定が入らないことを祈る。
640
あなたにおすすめの小説
貧乏奨学生の子爵令嬢は、特許で稼ぐ夢を見る 〜レイシアは、今日も我が道つき進む!~
みちのあかり
ファンタジー
同じゼミに通う王子から、ありえないプロポーズを受ける貧乏奨学生のレイシア。
何でこんなことに? レイシアは今までの生き方を振り返り始めた。
第一部(領地でスローライフ)
5歳の誕生日。お父様とお母様にお祝いされ、教会で祝福を受ける。教会で孤児と一緒に勉強をはじめるレイシアは、その才能が開花し非常に優秀に育っていく。お母様が里帰り出産。生まれてくる弟のために、料理やメイド仕事を覚えようと必死に頑張るレイシア。
お母様も戻り、家族で幸せな生活を送るレイシア。
しかし、未曽有の災害が起こり、領地は借金を負うことに。
貧乏でも明るく生きるレイシアの、ハートフルコメディ。
第二部(学園無双)
貧乏なため、奨学生として貴族が通う学園に入学したレイシア。
貴族としての進学は奨学生では無理? 平民に落ちても生きていけるコースを選ぶ。
だが、様々な思惑により貴族のコースも受けなければいけないレイシア。お金持ちの貴族の女子には嫌われ相手にされない。
そんなことは気にもせず、お金儲け、特許取得を目指すレイシア。
ところが、いきなり王子からプロポーズを受け・・・
学園無双の痛快コメディ
カクヨムで240万PV頂いています。
この悪役令嬢には悪さは無理です!みんなで保護しましょう!
naturalsoft
恋愛
フレイムハート公爵家令嬢、シオン・クロス・フレイムハートは父に似て目付きが鋭くつり目で、金髪のサラサラヘアーのその見た目は、いかにもプライドの高そうな高飛車な令嬢だが、本当は気が弱く、すぐ涙目でアワアワする令嬢。
そのギャップ萌えでみんなを悶えさせるお話。
シオンの受難は続く。
ちょっと暇潰しに書いたのでサラッと読んで頂ければと思います。
あんまり悪役令嬢は関係ないです。見た目のみ想像して頂けたらと思います。
昭和生まれお局様は、異世界転生いたしましたとさ
蒼あかり
ファンタジー
局田舞子(つぼたまいこ)43歳、独身。
とある事故をきっかけに、彼女は異世界へと転生することになった。
どうしてこんなことになったのか、訳もわからぬままに彼女は異世界に一人放り込まれ、辛い日々を過ごしながら苦悩する毎日......。
など送ることもなく、なんとなく順応しながら、それなりの日々を送って行くのでありました。
そんな彼女の異世界生活と、ほんの少しのラブロマンスっぽい何かを織り交ぜながらすすむ、そんな彼女の生活を覗いてみませんか?
毎日投稿はできないと思います。気長に更新をお待ちください。
英雄の孫は今日も最強
まーびん
ファンタジー
前世では社会人だったが、死んで異世界に転生し、貧乏貴族ターセル男爵家の3男となった主人公ロイ。
前世のギスギスした家庭と違い、家族の皆から愛され、ロイはすくすくと3歳まで育った。
中でも、毎日一緒に遊んでくれるじいじは爺馬鹿全開で、ロイもそんなじいじが大好き。
元将軍で「英雄」と呼ばれる最強のじいじの血を引いたロイは、じいじ達に見守られながら、今日も楽しく最強な日々を過ごす。
ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する
ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。
皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。
ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。
なんとか成敗してみたい。
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる