脛かじり生活(願望)を堪能人生録~ゆるく楽しく生活していけるはずだよね?

ブラウン

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208 この声は何?

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 お祖父様を呼びに行った。なんだか使いっぱ感があるがしょうがないなぁ。今日は新酒がスティングレイ辺境伯領から届く。それに合わせて長老たちが飲みに来るのだ。お祖父様を呼ばないわけにはいかないというわけで、俺はお祖父様を迎えに行く。卵のことも先に魔鳥で知らせたらしい。お迎えはクルさん頼りなのでお伺いを立てた。

「クル、俺達忙しいな。タクシー代貰おうよ。いい稼ぎになると思うんだ」

「全くケビンは良いじゃないの、家族のために奔走するために転移は悪くないわよ」

「クルがそう言うんだったらいいか。クルが大変かなっと思っただけだから」

「ふふ、あら、ケビン、守銭奴意識から言っているのかと思ったわ。私を気遣ってくれたのね、ありがと」

 面と向かって言葉を言われると恥ずかしい。さてお祖父様を迎えに行こう。

「ではお祖父様を迎えに行ってきます」

 ところ変わり王宮でお祖父様が待っていた。後ろに荷物が積まれていた。それはどこに持っていく荷物なんだ。

「ケビン、すまない。これを長老様達にお渡ししたいのだ。一緒に持っていってもらえないだろうか。それに私もケビン達のところに泊まっていいのかな?」

 いいんじゃないかな、たぶん。お祖母様のところに行けばいいのだから。

「朝、送ります。僕が起きられれば?でもルーアンにたたき起こされるから大丈夫です」

「たたき起こされることが多いのか?」

「大体は、目覚まし時計で起きるのですが、二度寝の誘惑に勝てず寝てしまうと、ルーアンが布団を剥ぐのです。ヒドイと思うんだ」

「ククククッ、目に浮かぶようだ。なんだか、布団にくるまって布団を離そうとしないケビンを想像できる。でもケビンは小さいからすぐ負けそうだな。ところでめざましどけい?とはなんだ?」

 ち、小さい。うー、当たっているよ。絶対布団を剥がされないようにミノムシになって抵抗しているんだ。大体力で負けるけど。無駄な抵抗と分かっているが俺の眠りを妨げるものはいついかなる時でも死守すべきなのだぁ。

「時計のことはあっちで説明します。お祖父様これを持っていくのですね。多くないですか?」

 俺は気にせず、マジックバッグではなく収納スキルの方へどんどん入れていった。

「それはケビンの収納か。かなり多く入りそうだな。まさかと思うが時間停止付きなのか?」

「そうです。だから料理などは温かいまま、冷たいまま収納してます。とても便利なのです」

 転移をするときに第二王子ルシアン様と第三王子クリフォード様も一緒に来るようだ。朝、送っていかないといけないのだな。ふたりは卵が見たいようだ。

 転移してわが家に到着。みんな、アルお兄ちゃんが抱えている卵を触っている。これ魔力過多ではないか。みんなの魔力を吸っているように思う。

「これは何の卵かわからないのか?魔眼や心眼でも視えないのか」

「あの、皆さん、卵に触るはいいのですが、魔力を吸われてますよ。こちらが気が付かないのをいいことに魔力を皆から搾取してます」

「さっきから卵が重く、大きくなった感じがしたのだが、みんなの魔力を吸って大きくなったのか。なるほど」

 いやいやいや、アルお兄ちゃん感心している場合ではないと思う。勝手に吸っているんだよ!王族だから魔力が多いのをいいことにこの卵は勝手に魔力をっ吸っているんだよ。

 え?何?魔力量を調整しているから魔力欠乏にならないから安心してだって?よく言うよ。

「ケビン、何しゃべっているのだ?誰としゃべっているのだ」

「ん?僕しゃべってましたか?誰と?」

 皆不思議そうに俺を見るんだ。幽霊としゃべっていたのか?霊感なんてないよ。えー、幽霊とか視えるとか嫌だけど。霊感が強い友達の話を聞くとガクブルなんだよ。なんだよ、トイレに変なおじさんがいたとか、近くで事故があって血だらけの男が目の前に座っているとか、会社のロッカーで開けたら人がいた、なんて俺は耐えられない。慣れるよなんて本人達は言っていたが無理無理。なんか聞こえるなんて怖い、何?

 ”この子はおかしな発想をする子だな”

 ”ええ、そうよ。ポンコツなのよ”

 ”わははは、ポンコツって、お前もな、クル”

 ”はあ?何言ってんの、リル。あんたは最近腑抜けじゃないの。レオンと従魔契約してから食べて寝ての繰り返しじゃないの、私が仕事をしている間に。あんた大きくなったではなく太ったのよ”

 ”お前達、人間と従魔契約したのか。確かに心地よい魔力を持っているな。ついつい魔力を搾取してしまう。この分なら早く出られそうだな”

 “”はあ?ゆっくり出てきなさいよ(出てこいよ)””

「リル、クル、この卵がしゃべっているの?」

 俺の言葉にみんなギョッとしていた。あっ、声が出ていた。

「ケビン、卵がしゃべっているのか」

 アルお兄ちゃんが不思議そうに卵を見ていた。アルお兄ちゃんにも声が聞こえればいいのに。

 ”そうだな、育ててもらっているのに失礼だったな。声が聞こえれば便利だな、よしこれでどうだ。聞こえるか?”

 アルお兄ちゃんが再度卵を見ていた。

「ケビン、声が聞こえるのだが、卵から聞こえるのか」

「アルお兄ちゃん、聞こえるようにしたみたいだよ。でもダメなものはダメと言わないと横暴な性格になるからしつけは大事だよ。最初にしつければ、お手やお座りや待てができるようになるからね。小さい時からのしつけは大事だよ」

 ”お手、お座りって。我は犬猫ではないわい、ケビン、お前失礼な奴だな”

 ”そうよ、ケビンはこういう子よ!失礼な子なのよ”

 ヒドイ言いがかりだよ。俺は常識を言ったまでだよ。でも、アルお兄ちゃんにも声が聞こえてくれたおかげで矛先がアルお兄ちゃんに向かった。あぁよかったぁ。卵を育てているアルお兄ちゃんが目立ってよかったよ。

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