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魔法騎士団試験
旅、そして新たな暮らし
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今まで生まれ育った故郷を離れて今、旅をしている。
セクアナが近くの街を知っているようで、そこに行こうとしている。いくら近くても徒歩だと一日でいけるはずもなく、何日か野宿をしないといけない。
夜になった。
僕達はモンスターに襲われない安全な場所を見つけてそこで今日は野宿しようと決めた。
大きな木の下に穴があったのでそこに僕達は入った。
二人で入っても十分な大きさでとても助かった。虫もいなくて意外に汚くなかった。
セクアナが初めての野宿で少しうきうきしている。
結構しんどいんだけどな。
少し休憩した後、焚き火をしながらここに来るまでに見つけた木の実を出しあった。でも量が少ない。
この食事をこれからすると考えると、お互いにため息をついた。
「これだけの食事はちょっと・・・ 少ないね・・・」
「うっ、うん・・・ なんか米とかパンっていう主食があったらいいけど木の実はあまりお腹いっぱいにならないからな」
またお互いにため息をついた。
体力を使わないためにもほとんどセクアナとは喋らなかった。
ちょっと気まずかったな。
僕達は小さな木の実をよく噛んで味わって食べた。
食事を終えてから明日の予定をセクアナが説明してくれた。
「たぶん、明日の夕方くらいに街に着くと思う。この空腹を解決するためにも絶対何か仕事を見つけないと。だから頑張ろうね!」
「でも僕がいても大丈夫かな・・・」
「うーん・・・ まぁ、さすがに他の街までは雷魔法の事知られてないでしょ」
「それだといいけど・・・・」
不安もあるが、今日は早く寝て明日に備えた。
次の日は朝から雲ひとつないくらいに晴れてとてもいい天気だった。
それのせいなのかセクアナは全然起きず、とても気持ちよさそうに寝ている。
ああ、そうだった。忘れていたが、朝に弱い人だったな。
早く出発するためにも力強く肩を揺らして起こした。
セクアナを起こすとすぐに出発し、空が真っ赤に染まる頃に街へ着いた。
たくさん歩いて疲労が溜まっていたが、何よりもお金が欲しかったので着くと街に入った。
すぐに仕事を見つけようとした。
しかし街に入るとなぜか冷たい視線が僕達を包んだ。そして避けられているような気がする・・・・
重い空気ではあるがすぐに近くの商売の人たちに仕事はないかと、聞きにいった。
「あの・・・ すいません。何かここでもできる仕事はありませんか・・・?」
近づいて話そうとしたが、持っている食べ物を投げつけられた。
「ちっ・・ 近くんじゃねえ!」
「お前なんかにやらせれる仕事はねえよ!」
「さっさと出て行け、悪魔!」
何もしていないが、怒声を浴びせられた。
いきなり怒鳴られてびっくりしたが、不思議に思うことがあった。
僕の故郷とここは結構距離があって、僕の雷魔法のことは知らないはずなんだけど・・・
そんなことを考えていたが、答えはすぐに分かった。
断られたので他をあたってみても、逃げられたり、すぐにドアを閉められたり扱いは酷いものだった。
どこに行っても仕事は見つからず、疲れてベンチに二人で座った。
そして正面には掲示板があった。その中心には僕の顔が描かれていた。
「雷魔法 危険!」
まるで犯罪を犯した手配書のように貼られている。
そして横にはあの貴族の名前が・・・
この光景には唖然としていた。あの地獄のような思い出したくない記憶が蘇る。
くそっ! あいつら・・・・
あの時のように憎しみがこみ上げてきた。
すると何かが僕の手を覆う。
何かと思うと、セクアナが僕の手を握り締めてくれていた。
小さな手で柔らかい。
そしてとても温かい。
「さぁ、次の街に行こう!」
ぎこちない笑顔を向けている。そして僕を引っ張って移動した。
僕の心もいつの間にか落ち着き、また次の街へ行こうとしていた。
って言っても日が暮れて辺りは暗くなっていたのでこの街のどこかで野宿かな・・・・
たくさんの人に物を投げられたりしたが、セクアナに害が及ばないように守りながら移動した。今はひとけのない静かな場所を見つけて休憩している。
仕事を見つけるだけでこれだけ大変なのか・・・・
二人、静かに体操座りして休んだ。
あたりは石造りの建物で、人気がないということもあり瓦礫がここら辺は散らかっていた。
そして目の前には美味しそうにご飯を食べる店があった。
ああ、お腹すいた・・・
その気持ちを表すようにセクアナのお腹が鳴った。
「・・・・・・・」
一応、女の子ということもあり、自分のお腹が鳴って顔が赤くなっている。
「うぅぅ・・・ じっ、自分じゃないからね・・・!」
「あぁ、はいはい・・・」
「はぁー」
たまたま二人の吐くため息のタイミングが合った。
それもそうだろう。今日は必死で歩いてきたから木の実を取る時間もなかったから晩ご飯がなくて何も食べていない。
お互い、お腹が空いて暗い気持ちになっていた。
そんな時、レストランから誰か出てきた。そして余り物の料理なのかとても豪華な食べ物をゴミ箱に捨てた。
またレストランの中に入った途端、僕達はウサギを見つけた狼のように全力でゴミ箱に行った。
そしてカラスのようにゴミを荒らす・・・・
自分達でも少し化け物見たいとは思いながらも食事ができることをとても喜び必死にあさった。
たくさんの美味しい食事がゴミ箱に捨ててあり、食べれそうな物を取って休んでいたところまで戻った。
「わぁーー!」
僕達は目を光らして、目の前の食事を見ている。
肉、ご飯、魚、サラダ。食べ残しでもたくさんの美味しい食べ物があった。
「ああぁぁ! なんて幸運なの」
セクアナがボロボロと涙を落としている。
僕もその言葉にうんうんと大きく頷いて反応する。
本当に運がいい。こんなにちゃんとした肉や魚、久しぶりに食べる。
しばらく目で料理を楽しんでから静かに正座をした。
「それじゃあ、食べよう!」
「全ての食材に感謝しないとね! では、手を合わせて」
二人で手を合わせて大きな声で言った。
「いただきます!!」
「んー、美味しい!」
肉や魚が疲労した筋肉を再生してくれる。
なによりも美味しい!
勢いよく食べすぎて喉につまらせたり、セクアナが肉の骨まで食べたことに驚いたり、久しぶりの食事はとても楽しく終わった。
そして食事が終わると猛烈な眠気が襲ってきて、倒れるように寝てしまった。
気づくと朝になっており、朝の弱いセクアナは隣で寝ている。
こうして寝顔を見ているとやっぱり綺麗だと思う。
まぁこんなゆっくりしている暇もなく、あまり人がいないうちにこの街を出るために起こした。
夜ご飯の残りを軽く持ってこの街を出た。
それから約三週間。
旅の途中モンスターと遭遇したり、僕が森で迷子になったりいろいろ問題がありながらも旅を続けている。
5、6個くらい、街を巡って仕事を探した。でも雇ってくれるところはなく、どの街へ行ってもすぐに追い出された。
この現状には流石に気持ちが沈んで旅をしていてもほとんどセクアナと話すことはなくなった。
まるで僕達の気持ちのように空は曇りポツポツと雨が降ってきた。
始めは弱かったが、だんだん雨が強くなってきた。
今は森にいて、木の下で雨宿りをしているがこの強い雨だとびしょ濡れになる。もしかしたら風邪をひいてしまうかもしれない。
そんなことにならないためにもどこか雨宿りできる場所を探そうと周りを見渡した。
強い雨が降ってぼやけているが少し先にぽつんと小さな小屋があるのを見つけた。
「セクアナ、あれ見て!」
肩を叩いてセクアナに伝えた。
「あれなら雨宿りできそうだね!」
そう言って僕達はその小屋に向かって走った。
木でできていて、古いかった。
鍵のようなものはなくて、すぐ中に入れた。
「ふぅぅぅ。よかったちょうど建物があって」
「ラッキーだったな」
中はわらや農業に使う道具が立てかけられていた。二人くらいなら寝転べるくらいの広さもあり、ちょうどいい空間だった。
しかも外と比べると暖かいので、冷えた体が少し温まった。僕は濡れた服を壁にかけて、ちくちくするがわらに寝っ転がって疲れを癒した。
さすがにセクアナは服を脱ぐとあれだからそのままで床に座った。
それにしてもこんなところに小屋があってよかった! 服もあんまり濡れてないから風邪も引かないと思うけど
「うぅ・・・ 疲れた。仕事を見つけるのってこんな大変なんだな。もう見つからないんじゃないかな・・・・」
「ダメだよ、そんな落ち込んでいたら。私がついてるよ! ・・・ていうことを言いたいけど、しんどいよね・・・」
積極的に僕を引っ張ってくれていたけど、セクアナも弱音を吐いた。
今日は久しぶりに屋根の下で寝た。
そんなことを考えていると三人で暮らしていた家が恋しくなった。
まぁ燃えているからどうにもできないんだけどね・・・
「・・・・・~~~~ーーーーーーー」
「ーーーーーーーー~~~~~~・・・・・」
「うぅ・・・」
なんだか外野がうるさい・・・
「はっ!」
目を開けるとそこにはおじいちゃんとおばあちゃんが立っていた。
どちらも腰が曲がっている。なによりも顔がとても優しそうだ。白髪になってシワもたくさんある。まるで昔話に出てくるような人たちだ。
「わっ、婆さんや。目を覚まされたぞ!
まあ、そうですか。やっと目を覚ましましたか」
ゆっくりとした口調でなんだか癒される・・・・
そのことは置いといて。
「あの、すいません。勝手にここの小屋に入って、あげく眠ってしまって」
「いえいえ、いいんですよ。まぁ、扉を開いた時は驚きましたがとても気持ちよさそうに眠っておられて!」
「とっても気持ちよそそうじゃったぞ」
なんか寝顔をしばらく見られていたと思うと恥ずかしくなった。
ん? それにしてもおかしいな。おばあさん達がこんなところに来るなんて近くに家でもあるのかな?
「どっ、どうしてこんな山奥に?」
僕の質問に二人は首を傾けた。
「どうしてってほらこのこやのすぐ横に・・・・・」
おじいちゃんが外を指を刺した。
僕も外に出てみるとすぐ横にはちゃんとした家があった。
木造建築で日がとても当たるところには縁側があった。
あれ? しばらく考えて思い出した。
あの時は強い雨が降っていたし、雨宿りするところを探すのに必死だったもんな。たぶんそのせいで気づかなかったんだろう。
「うぅん、ふにゃふにゃ。ふうーーー」
セクアナが髪をぐちゃぐちゃになりながら背伸びをして起きた。
眠そうに目を半開きにしている。
「おはよ~~~う、トモヤ。そしてその近くにいる皆様・・・・・」
目を擦って目を覚そうとしている。
「うーーーん・・・・・」
「えっ!」
急に目を大きく開けて驚いた。
「あの・・・・ これはどういうことで・・・?」
ようやく目が覚めたのか今の光景に僕と同じように驚いた。
「フフフ」
おばあちゃん達は軽く笑って、いつも間にか僕達は家に上がって食事を出されている。
あれ? いつの間に・・・
気づかないうちに時間は進んでいた。まだ寝起きで頭がおいついていないのかな・・・
コトンっと茶碗を置く音がすると、みそ汁にしろご飯が湯気をだして並べられた。
あぁ、和食。懐かしくて少し感動する!
「それでは食べましょうか。いただきます」
「いただきます!」
みそ汁がとても美味しい。心が安心するというか、落ち着くというか・・・
ご飯が食べ終わると、目の覚めた礼儀が正しいセクアナが話し始めた。
「わざわざ朝ごはんを作っていただきありがとうございました」
「いえ、いいんですよ。ご飯はみんなで食べる方が美味しいですから。そうですよね、おじいさん」
「その通りじゃ。どうじゃ、温かいお茶はいらんか」
そう言って、緑のお茶を出された。
これこれ!
少し懐かしい気分を味わえて興奮している。
場が和んだところで僕は心配していることを言った。
「あの・・・・ 僕の正体って知っていますか?」
どうせこの人達もすぐに追い出すと思って自分から言い出した。
しばらくの沈黙があった。
始めにおばあちゃんが口を開いた。
「そりゃ、知っているわよ。あなた、雷魔法を操る人でしょ。街とかでよく言っているもの」
「じゃあ、なんでこんなことしてくれたんですか?」
「それはなぁ、昔の話だが、わしらは雷魔法を操る騎士様に助けられたからじゃ」
騎士・・・・もしかして昔、母が話していた人のことかな?
話によるとこうらしい。
ここのおばあちゃん達は昔、魔人に殺されそうになったところ、母が話してくれたサンダー・ブラウンが助けてくれたらしい。
それにしても僕のことを怖がらない人もいるんだな。
「だから、雷魔術師が危険っていう噂をどうにか無くそうとしたんじゃが難しいようじゃのう」
少し落ち込んだ表情をしていた。
こんなことを言う人もいて嬉しかった。
僕とセクアナは顔を見合わせた。
こんなチャンスはない。怖がらずに優しく接してくれる。
正座をしていたのでそのまま僕達は頭を下げて頼んだ。
「どんなことでも手伝いますのでお願いします。どうかこの家に居候させてください!」
「あら・・」
「おおお・・・・」
しばらく二人は考えていたが、許可してくれた。
この答えに僕とセクアナは腕を取り合って喜んだ。この数週間、何度も断られて
精神も疲れていたが、その疲れが一気に吹き飛んだ。
このようにして僕達はおばあちゃんとおじいちゃんとの四人であと一年暮らすことになった。
セクアナが近くの街を知っているようで、そこに行こうとしている。いくら近くても徒歩だと一日でいけるはずもなく、何日か野宿をしないといけない。
夜になった。
僕達はモンスターに襲われない安全な場所を見つけてそこで今日は野宿しようと決めた。
大きな木の下に穴があったのでそこに僕達は入った。
二人で入っても十分な大きさでとても助かった。虫もいなくて意外に汚くなかった。
セクアナが初めての野宿で少しうきうきしている。
結構しんどいんだけどな。
少し休憩した後、焚き火をしながらここに来るまでに見つけた木の実を出しあった。でも量が少ない。
この食事をこれからすると考えると、お互いにため息をついた。
「これだけの食事はちょっと・・・ 少ないね・・・」
「うっ、うん・・・ なんか米とかパンっていう主食があったらいいけど木の実はあまりお腹いっぱいにならないからな」
またお互いにため息をついた。
体力を使わないためにもほとんどセクアナとは喋らなかった。
ちょっと気まずかったな。
僕達は小さな木の実をよく噛んで味わって食べた。
食事を終えてから明日の予定をセクアナが説明してくれた。
「たぶん、明日の夕方くらいに街に着くと思う。この空腹を解決するためにも絶対何か仕事を見つけないと。だから頑張ろうね!」
「でも僕がいても大丈夫かな・・・」
「うーん・・・ まぁ、さすがに他の街までは雷魔法の事知られてないでしょ」
「それだといいけど・・・・」
不安もあるが、今日は早く寝て明日に備えた。
次の日は朝から雲ひとつないくらいに晴れてとてもいい天気だった。
それのせいなのかセクアナは全然起きず、とても気持ちよさそうに寝ている。
ああ、そうだった。忘れていたが、朝に弱い人だったな。
早く出発するためにも力強く肩を揺らして起こした。
セクアナを起こすとすぐに出発し、空が真っ赤に染まる頃に街へ着いた。
たくさん歩いて疲労が溜まっていたが、何よりもお金が欲しかったので着くと街に入った。
すぐに仕事を見つけようとした。
しかし街に入るとなぜか冷たい視線が僕達を包んだ。そして避けられているような気がする・・・・
重い空気ではあるがすぐに近くの商売の人たちに仕事はないかと、聞きにいった。
「あの・・・ すいません。何かここでもできる仕事はありませんか・・・?」
近づいて話そうとしたが、持っている食べ物を投げつけられた。
「ちっ・・ 近くんじゃねえ!」
「お前なんかにやらせれる仕事はねえよ!」
「さっさと出て行け、悪魔!」
何もしていないが、怒声を浴びせられた。
いきなり怒鳴られてびっくりしたが、不思議に思うことがあった。
僕の故郷とここは結構距離があって、僕の雷魔法のことは知らないはずなんだけど・・・
そんなことを考えていたが、答えはすぐに分かった。
断られたので他をあたってみても、逃げられたり、すぐにドアを閉められたり扱いは酷いものだった。
どこに行っても仕事は見つからず、疲れてベンチに二人で座った。
そして正面には掲示板があった。その中心には僕の顔が描かれていた。
「雷魔法 危険!」
まるで犯罪を犯した手配書のように貼られている。
そして横にはあの貴族の名前が・・・
この光景には唖然としていた。あの地獄のような思い出したくない記憶が蘇る。
くそっ! あいつら・・・・
あの時のように憎しみがこみ上げてきた。
すると何かが僕の手を覆う。
何かと思うと、セクアナが僕の手を握り締めてくれていた。
小さな手で柔らかい。
そしてとても温かい。
「さぁ、次の街に行こう!」
ぎこちない笑顔を向けている。そして僕を引っ張って移動した。
僕の心もいつの間にか落ち着き、また次の街へ行こうとしていた。
って言っても日が暮れて辺りは暗くなっていたのでこの街のどこかで野宿かな・・・・
たくさんの人に物を投げられたりしたが、セクアナに害が及ばないように守りながら移動した。今はひとけのない静かな場所を見つけて休憩している。
仕事を見つけるだけでこれだけ大変なのか・・・・
二人、静かに体操座りして休んだ。
あたりは石造りの建物で、人気がないということもあり瓦礫がここら辺は散らかっていた。
そして目の前には美味しそうにご飯を食べる店があった。
ああ、お腹すいた・・・
その気持ちを表すようにセクアナのお腹が鳴った。
「・・・・・・・」
一応、女の子ということもあり、自分のお腹が鳴って顔が赤くなっている。
「うぅぅ・・・ じっ、自分じゃないからね・・・!」
「あぁ、はいはい・・・」
「はぁー」
たまたま二人の吐くため息のタイミングが合った。
それもそうだろう。今日は必死で歩いてきたから木の実を取る時間もなかったから晩ご飯がなくて何も食べていない。
お互い、お腹が空いて暗い気持ちになっていた。
そんな時、レストランから誰か出てきた。そして余り物の料理なのかとても豪華な食べ物をゴミ箱に捨てた。
またレストランの中に入った途端、僕達はウサギを見つけた狼のように全力でゴミ箱に行った。
そしてカラスのようにゴミを荒らす・・・・
自分達でも少し化け物見たいとは思いながらも食事ができることをとても喜び必死にあさった。
たくさんの美味しい食事がゴミ箱に捨ててあり、食べれそうな物を取って休んでいたところまで戻った。
「わぁーー!」
僕達は目を光らして、目の前の食事を見ている。
肉、ご飯、魚、サラダ。食べ残しでもたくさんの美味しい食べ物があった。
「ああぁぁ! なんて幸運なの」
セクアナがボロボロと涙を落としている。
僕もその言葉にうんうんと大きく頷いて反応する。
本当に運がいい。こんなにちゃんとした肉や魚、久しぶりに食べる。
しばらく目で料理を楽しんでから静かに正座をした。
「それじゃあ、食べよう!」
「全ての食材に感謝しないとね! では、手を合わせて」
二人で手を合わせて大きな声で言った。
「いただきます!!」
「んー、美味しい!」
肉や魚が疲労した筋肉を再生してくれる。
なによりも美味しい!
勢いよく食べすぎて喉につまらせたり、セクアナが肉の骨まで食べたことに驚いたり、久しぶりの食事はとても楽しく終わった。
そして食事が終わると猛烈な眠気が襲ってきて、倒れるように寝てしまった。
気づくと朝になっており、朝の弱いセクアナは隣で寝ている。
こうして寝顔を見ているとやっぱり綺麗だと思う。
まぁこんなゆっくりしている暇もなく、あまり人がいないうちにこの街を出るために起こした。
夜ご飯の残りを軽く持ってこの街を出た。
それから約三週間。
旅の途中モンスターと遭遇したり、僕が森で迷子になったりいろいろ問題がありながらも旅を続けている。
5、6個くらい、街を巡って仕事を探した。でも雇ってくれるところはなく、どの街へ行ってもすぐに追い出された。
この現状には流石に気持ちが沈んで旅をしていてもほとんどセクアナと話すことはなくなった。
まるで僕達の気持ちのように空は曇りポツポツと雨が降ってきた。
始めは弱かったが、だんだん雨が強くなってきた。
今は森にいて、木の下で雨宿りをしているがこの強い雨だとびしょ濡れになる。もしかしたら風邪をひいてしまうかもしれない。
そんなことにならないためにもどこか雨宿りできる場所を探そうと周りを見渡した。
強い雨が降ってぼやけているが少し先にぽつんと小さな小屋があるのを見つけた。
「セクアナ、あれ見て!」
肩を叩いてセクアナに伝えた。
「あれなら雨宿りできそうだね!」
そう言って僕達はその小屋に向かって走った。
木でできていて、古いかった。
鍵のようなものはなくて、すぐ中に入れた。
「ふぅぅぅ。よかったちょうど建物があって」
「ラッキーだったな」
中はわらや農業に使う道具が立てかけられていた。二人くらいなら寝転べるくらいの広さもあり、ちょうどいい空間だった。
しかも外と比べると暖かいので、冷えた体が少し温まった。僕は濡れた服を壁にかけて、ちくちくするがわらに寝っ転がって疲れを癒した。
さすがにセクアナは服を脱ぐとあれだからそのままで床に座った。
それにしてもこんなところに小屋があってよかった! 服もあんまり濡れてないから風邪も引かないと思うけど
「うぅ・・・ 疲れた。仕事を見つけるのってこんな大変なんだな。もう見つからないんじゃないかな・・・・」
「ダメだよ、そんな落ち込んでいたら。私がついてるよ! ・・・ていうことを言いたいけど、しんどいよね・・・」
積極的に僕を引っ張ってくれていたけど、セクアナも弱音を吐いた。
今日は久しぶりに屋根の下で寝た。
そんなことを考えていると三人で暮らしていた家が恋しくなった。
まぁ燃えているからどうにもできないんだけどね・・・
「・・・・・~~~~ーーーーーーー」
「ーーーーーーーー~~~~~~・・・・・」
「うぅ・・・」
なんだか外野がうるさい・・・
「はっ!」
目を開けるとそこにはおじいちゃんとおばあちゃんが立っていた。
どちらも腰が曲がっている。なによりも顔がとても優しそうだ。白髪になってシワもたくさんある。まるで昔話に出てくるような人たちだ。
「わっ、婆さんや。目を覚まされたぞ!
まあ、そうですか。やっと目を覚ましましたか」
ゆっくりとした口調でなんだか癒される・・・・
そのことは置いといて。
「あの、すいません。勝手にここの小屋に入って、あげく眠ってしまって」
「いえいえ、いいんですよ。まぁ、扉を開いた時は驚きましたがとても気持ちよさそうに眠っておられて!」
「とっても気持ちよそそうじゃったぞ」
なんか寝顔をしばらく見られていたと思うと恥ずかしくなった。
ん? それにしてもおかしいな。おばあさん達がこんなところに来るなんて近くに家でもあるのかな?
「どっ、どうしてこんな山奥に?」
僕の質問に二人は首を傾けた。
「どうしてってほらこのこやのすぐ横に・・・・・」
おじいちゃんが外を指を刺した。
僕も外に出てみるとすぐ横にはちゃんとした家があった。
木造建築で日がとても当たるところには縁側があった。
あれ? しばらく考えて思い出した。
あの時は強い雨が降っていたし、雨宿りするところを探すのに必死だったもんな。たぶんそのせいで気づかなかったんだろう。
「うぅん、ふにゃふにゃ。ふうーーー」
セクアナが髪をぐちゃぐちゃになりながら背伸びをして起きた。
眠そうに目を半開きにしている。
「おはよ~~~う、トモヤ。そしてその近くにいる皆様・・・・・」
目を擦って目を覚そうとしている。
「うーーーん・・・・・」
「えっ!」
急に目を大きく開けて驚いた。
「あの・・・・ これはどういうことで・・・?」
ようやく目が覚めたのか今の光景に僕と同じように驚いた。
「フフフ」
おばあちゃん達は軽く笑って、いつも間にか僕達は家に上がって食事を出されている。
あれ? いつの間に・・・
気づかないうちに時間は進んでいた。まだ寝起きで頭がおいついていないのかな・・・
コトンっと茶碗を置く音がすると、みそ汁にしろご飯が湯気をだして並べられた。
あぁ、和食。懐かしくて少し感動する!
「それでは食べましょうか。いただきます」
「いただきます!」
みそ汁がとても美味しい。心が安心するというか、落ち着くというか・・・
ご飯が食べ終わると、目の覚めた礼儀が正しいセクアナが話し始めた。
「わざわざ朝ごはんを作っていただきありがとうございました」
「いえ、いいんですよ。ご飯はみんなで食べる方が美味しいですから。そうですよね、おじいさん」
「その通りじゃ。どうじゃ、温かいお茶はいらんか」
そう言って、緑のお茶を出された。
これこれ!
少し懐かしい気分を味わえて興奮している。
場が和んだところで僕は心配していることを言った。
「あの・・・・ 僕の正体って知っていますか?」
どうせこの人達もすぐに追い出すと思って自分から言い出した。
しばらくの沈黙があった。
始めにおばあちゃんが口を開いた。
「そりゃ、知っているわよ。あなた、雷魔法を操る人でしょ。街とかでよく言っているもの」
「じゃあ、なんでこんなことしてくれたんですか?」
「それはなぁ、昔の話だが、わしらは雷魔法を操る騎士様に助けられたからじゃ」
騎士・・・・もしかして昔、母が話していた人のことかな?
話によるとこうらしい。
ここのおばあちゃん達は昔、魔人に殺されそうになったところ、母が話してくれたサンダー・ブラウンが助けてくれたらしい。
それにしても僕のことを怖がらない人もいるんだな。
「だから、雷魔術師が危険っていう噂をどうにか無くそうとしたんじゃが難しいようじゃのう」
少し落ち込んだ表情をしていた。
こんなことを言う人もいて嬉しかった。
僕とセクアナは顔を見合わせた。
こんなチャンスはない。怖がらずに優しく接してくれる。
正座をしていたのでそのまま僕達は頭を下げて頼んだ。
「どんなことでも手伝いますのでお願いします。どうかこの家に居候させてください!」
「あら・・」
「おおお・・・・」
しばらく二人は考えていたが、許可してくれた。
この答えに僕とセクアナは腕を取り合って喜んだ。この数週間、何度も断られて
精神も疲れていたが、その疲れが一気に吹き飛んだ。
このようにして僕達はおばあちゃんとおじいちゃんとの四人であと一年暮らすことになった。
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「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
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